※プライバシー保護のため、インタビュイーには仮名を使用しています。
体験者の方のプロフィール
- お名前:しょうさん(仮名)
- 年代・性別:32歳・男性
- 職業:薬品メーカー 生産技術職(新卒から8年目)
- 家族:妻・子ども3人・社宅住まい(山口県)
- 体験の種類:結婚直後に妻の300万円の借金が発覚→楽天カード等6社で自転車操業3年→任意整理→返済中
- 体験時期:2019年(結婚)〜2022年(任意整理)〜現在
「楽天カードで任意整理をした」——しょうさん(仮名・32歳)がそう話すのは、自分でもなかなか決断できずに3年間を費やした末のことでした。
きっかけは自分の浪費でもギャンブルでもなく、結婚直後に発覚した妻の300万円の借金。新卒1年目で貯金もなく、妻は出産で退職。楽天カードから始まった借入が気づけば6社に広がり、「借金で借金を返す」日々が続きました。任意整理を決断するまでの3年間と、決断してから変わったことを、リアルな言葉で語っていただきました。
しょうさんのプロフィールと家族構成
しょうさんは現在32歳。大学院を卒業後、薬品メーカーの医薬部門に新卒で入社し、生産技術職として8年目を迎えています。山口県の社宅で妻と3人の子どもと暮らしており、長男は今年から小学1年生になりました。
どこにでもいる「真面目な会社員の家族」に見えるしょうさんが、3年以上にわたって「借金で借金を返す」自転車操業を続けていたのは、自分が作った借金ではありませんでした。
結婚直後に発覚した妻の300万円の借金
しょうさんが今の妻と結婚したのは2019年のこと。子どもができたことがきっかけで結婚を決めました。しかしその直前か直後、衝撃的な事実が発覚します。
「妻がちょっと、僕が結婚する前に300万円ほど借金してるっていうのが分かって。当時は債務整理とか自己破産とかいうのを全然知らなかったので、これはどうにか返さないとねっていう話をしてたんです」
── しょうさん(仮名)
タイミングは最悪でした。妻は妊娠・出産で退職し収入がゼロ。しょうさん自身も入社1年目で貯金はほとんどありません。妻の奨学金返済もあり、毎月の支払いは妻だけで約10万円にのぼりました。自分自身の支払いも加わり、新卒社員1人の給料で、2人分以上の支出を賄わなければならない状況に追い込まれました。
楽天カード・イオンカードから始まった自転車操業
まず頼ったのが、手元にあった楽天カードとイオンカードのキャッシング枠でした。しかしカードの枠はすぐにパンパンになります。次にDカード、三井住友カード(ナンバーレス)と次々申し込みましたが、同じことの繰り返しでした。
「カード会社さんも、こいつお金困ってるって分かるでしょうから、だんだん新しくカードを作っても枠がどんどん小さくなっていくみたいな感じで、すぐパンパンになるみたいな感じでした」
── しょうさん(仮名)
最終的に申し込んだのが、三菱UFJ銀行のカードローン「バンクイック」とアコムでした。アコムについては親から「消費者金融に手を出すな」と言われ育ったため怖いイメージがありましたが、実際に使ってみると「正しく使えば怖くはない」と感じたといいます。しかしアコムの枠も限界を迎え、6社のカードをすべて使い切った段階で「どうにもならない」と実感しました。
楽天カードはキャッシング枠だけでなくショッピング利用でも生活費の補填に使っていたといいます。楽天カードのキャッシング枠や利息の条件は公式サイトで確認できます。
この記事に出てきた言葉の解説
キャッシング枠とは
クレジットカードについている「現金を借りる機能」のことです。ATMで現金を引き出すことができますが、ショッピング利用よりも利息が高く設定されていることが多く、返済が追いつかないと借金がどんどん増えていきます。
リボ払いとは
毎月の支払い金額をあらかじめ決めておく支払い方法のことです。「今月は1万円だけ払う」と決めておけば、どれだけ使っても毎月の負担は一定に見えます。ただし残りは借金として残り続け、その分に利息(お金を借りるための手数料)がかかり続けます。使えば使うほど「見えない借金」が積み上がる仕組みです。
3年間、誰にも言えずに「借金で借金を返し」続けた
弁護士に相談するまでの約3年間、しょうさんは自転車操業を続けました。当時は「自己破産」という言葉をなんとなく知っていた程度で、正しい知識はほとんどありませんでした。
「自己破産すると選挙権がなくなるのかなとか、そんな(笑)わけないやろって今思うんですけど、そういう誤解があったりとかで、具体的に何をしたらいいか分からないまま、目の前の請求に対してなんとかしようって、借金で借金を返すみたいな感じで3年ぐらいやってたんです」
── しょうさん(仮名)
会社の同僚や親族にも打ち明けることはありませんでした。「同居していない家族には話がいかない」と後から調べて分かりましたが、当時は何も知らなかったため、バレることへの恐怖が行動を遅らせる要因になっていたといいます。
この記事に出てきた言葉の解説
債務整理とは
借金が多くなりすぎて自分では返せなくなったとき、弁護士や裁判所の助けを借りて「借金を減らしたり・なくしたりする手続き」の総称です。主に任意整理・個人再生・自己破産の3種類があります。
自己破産とは
裁判所に「もう返せません」と認めてもらい、借金をゼロにしてもらう手続きです。選挙権はなくなりません。ただし財産の多くは手放す必要があり、手続きが認められないケースもあります。
奨学金の連帯保証人を守るために——任意整理を選んだ理由
限界を迎えたしょうさんは、Googleで「借金 支払い」「延滞」「自己破産」などのキーワードで検索し、情報を集め始めました。そこで初めて、任意整理・個人再生・自己破産という3つの選択肢があることを知ります。
しかし選択肢はすぐに絞られました。しょうさんには奨学金があり、個人再生や自己破産を選ぶと、奨学金の連帯保証人に対して一括請求が行ってしまうリスクがあることを記事で知ったからです。
「自分の状況として奨学金があると、個人再生以上の手続きをすると連帯保証人の方に一括請求が行ってしまうっていうのが調べていたら出てきたんで、それで任意整理でどうにかしようということで」
── しょうさん(仮名)
検索で上位によく出てきた大阪の弁護士事務所に無料相談のメールを送り、依頼を決めました。しかし実はその半年前から、しょうさんは任意整理という選択肢を知っていました。妻がすでに先に債務整理をしていたからです。それでも自分が踏み切れなかった理由は一つでした。
「信用情報に傷がつくっていうのが嫌だなっていう思いだけで、半年粘ってしまいました。車のローンや家のローンが組めなくなるって、まあ完全にはなくなるわけではないんですけど、それが嫌で」
── しょうさん(仮名)
楽天カードをはじめ複数の借入について任意整理を検討している方は、まず無料相談で自分の状況を整理することをおすすめします。
この記事に出てきた言葉の解説
任意整理とは
裁判所を使わずに、弁護士が借金の相手(銀行やカード会社)と直接交渉して「利息をカットしてもらう」手続きです。借金の元の金額(元金)は残りますが、毎月の返済額が軽くなります。仕事や生活への影響が比較的少ないのが特徴です。
個人再生とは
裁判所を通じて借金を最大で5分の1程度まで減らしてもらい、残りを3〜5年かけて返す手続きです。家を手放さなくてよいケースが多い反面、奨学金などに連帯保証人がいる場合はその方に一括請求が行く可能性があります。
連帯保証人とは
借金をした人が返せなくなったとき、代わりに返済する義務を負う人のことです。奨学金では親や親戚がなっていることが多く、債務整理の種類によっては連帯保証人に突然まとまった金額の請求が届く場合があります。
ブラックリスト(信用情報への記録)とは
債務整理をすると「信用情報機関」というデータベースに記録が残ります。この状態を俗に「ブラックリストに載る」と言います。この期間中は新しいクレジットカードを作ったりローンを組んだりすることが難しくなりますが、任意整理の場合は約5年が目安です。
任意整理してどう変わったか——メリットとデメリットのリアル
メリット:「もう借金は増えない」という安堵
「これ以上もう金融機関からの借金は増えないっていう風になったので、あとは僕たちが頑張って減らしていくだけっていうことになる。増えていく残高を見て気分が落ち込んでいたあの頃に比べたら、だんだん軽くなってきています」
── しょうさん(仮名)
現在はしょうさんが月6万円強、妻が月4万円強、合計月10万5,000円を返済中です。金額は決して少なくありませんが、「減らすだけ」という明確なゴールが見えていることが、精神的な支えになっているといいます。
デメリット:緊急時に借金できない苦しさ
「奨学金や光熱費など払わないといけないものを全部払うと月の給料がほぼ残らない状況が3年近く続いていて。車が壊れたとか、妻が入院したとか、まとまったお金が急に必要になった時に借りられないっていうのは、なかなか苦しいです」
── しょうさん(仮名)
こうした緊急時の対処法として、しょうさんは修理店に支払いを待ってもらったり、ブラックリスト中でも作れるデポジット型クレジットカードのボーナス払いを活用して乗り切っていたといいます(現在はそのカードも解約済み)。
この記事に出てきた言葉の解説
デポジット型クレジットカードとは
あらかじめ自分でお金を預けて(デポジット)、そのお金を担保にして使えるクレジットカードのことです。通常の審査が通りにくい状況でも作れるケースがあります。ただし預けたお金以上は使えないため、使いすぎの防止にもなります。
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生活水準の変化——「年収1,000万円みたいな生活」からの現実
任意整理前の生活を、しょうさんはこう振り返ります。「まるで年収1,000何百万円稼いでるかのような生活の仕方をしていたと思います」。外食やテイクアウトが週2〜3回あったのが、今では月1回程度に。その月1回の外食も、ポイ活で貯めたポイントで工面しているといいます。
子ども3人にかかる費用については、住んでいる自治体の医療費・給食費の助成が手厚く「日常的にはそんなにかかっていない」とのこと。年度替わりの制服や学用品代が数万円かかる程度だといいます。
しょうさんから同じ悩みを持つ方へ
インタビューの最後に、楽天カードの返済や任意整理で悩んでいる方へのメッセージを聞かせてもらいました。
しょうさん(仮名)から同じ悩みを持つ方へ
「実際にやってみて、案外生活に支障はない。早くやった方がいいっていうことは伝えたいです。踏み切れなかったのは、ブラックリストに載るっていうネガティブな情報しか知らなかったから。そうすることで後々楽になりますよっていうプラスの情報が、もっと早く目に入っていたら、もっと早く動けたと思います」
編集部コメント
Sustainable Finance Lab 編集部より
「楽天カード 任意整理」で検索する方の多くは、すでに返済が限界に近い状況か、踏み切れずに迷っている状況にあるのではないでしょうか。
しょうさんの体験が教えてくれるのは、「ブラックリストのネガティブな面ばかりが目につくが、任意整理をした後の方が気持ちはずっと楽になる」という事実です。自分の借金でもないのに3年間一人で背負い続け、それでも家族のために踏み出した決断には、同じ状況で悩んでいる方への勇気が詰まっています。
まず一歩として、無料相談で現状を整理することから始めてみてください。

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