※プライバシー保護のため、インタビュイーには仮名を使用しています。
インタビュイープロフィール
- お名前:ゆうたさん(仮名)
- 年代:30歳・派遣会社 経理担当・一人暮らし(埼玉県)
- 体験の種類:大学時代のリボ払い→複数カード・キャッシング枠→600万円→個人再生
- 体験時期:大学入学時(約10年前)〜現在進行中
- 現在:個人再生手続き中。毎月家計簿を提出しながら返済継続
「債務整理って、人生終わりじゃないの?」——そう思っていたゆうたさん(仮名・30歳)は今、個人再生の手続きを進めながらこう言います。
「意外となんとかなるものです」と。
大学入学直後のリボ払いから始まり、気づけば600万円。債務整理のデメリットを身をもって経験した30代が、選んだ理由と経験してわかったリアルを語ってくれました。
ゆうたさんのプロフィールと借金の背景
ゆうたさんは現在30歳。大学で法学部を専攻し、2年間留年したため24歳で卒業。
現在は派遣会社で経理を担当しており、年収は約400〜500万円。元上司が独立したスタートアップ企業に1月から勤めており、神奈川県で一人暮らしをしています。
経理として会社のお金を管理する立場にありながら、自分の借金は気づかぬうちに膨らんでいました。
借金が始まったのは、大学に入学した直後のことでした。
大学入学直後から始まったリボ払いの罠
ゆうたさんが最初のクレジットカードを作ったのは、大学に入学してすぐのことでした。日常の決済や生活費に使うつもりでしたが、そのカードには「リボ払いを選択すると年会費が無料になる」という条件がついていました。
「毎月の返済をほとんどせずに利用額が増えていった。最初はそんなに危ないとは思っていなかった」
── ゆうたさん(仮名)
やがて1枚では足りなくなり、大学生時代に複数のクレジットカードを作成。
カードのキャッシング枠を使って別のカードの返済に充てるという自転車操業が始まりました。返済が滞りそうになれば親にも借金をしていたといいます。
リボ払いを提供するカードは多くありますが、その仕組みを正しく理解した上で利用することが重要です。見直しを検討している方は、まず金利条件を比較することをおすすめします。
\リボ払いを見直したい方へ/
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この記事に出てきた言葉の解説
リボ払いとは
毎月の支払い金額をあらかじめ決めておく支払い方法のことです。「今月は5万円だけ払う」と決めておけば、どれだけ使っても毎月の負担は一定に見えます。ただし残りは借金として残り続け、その分に利息(お金を借りるための手数料)がかかり続けます。使えば使うほど「見えない借金」が積み上がる仕組みです。
キャッシング枠とは
クレジットカードについている「現金を借りる機能」のことです。コンビニなどのATMで現金を引き出すことができますが、ショッピング利用よりも利息が高く設定されていることが多く、返済できないと借金がどんどん増えていきます。
「300万円のうちはまだ返せると思っていた」
社会人になって収入が増えたとき、ゆうたさんは一瞬ポジティブな気持ちになったといいます。しかしそれは長続きしませんでした。収入に比例して支出も増え、推し活や生活費がかさみ続けたからです。
「300万円程度の段階では、自力で返済できるという漠然とした考えがありました。まだなんとかなると思っていたんです」
── ゆうたさん(仮名)
しかし現実は違いました。社会人になってから約1ヶ月程度の延滞(滞納)が発生するようになり、返済が追いつかない状況に陥りました。
それでも「もう少し頑張れば」という気持ちで放置し続けた結果、弁護士が債権者の情報を整理してみると、借金の総額は約600万円にのぼっていました。ゆうたさん自身、その数字を見て初めて事の重大さを実感したといいます。
弁護士に相談して選んだ「個人再生」──債務整理3種類と選択理由
600万円という金額になり、毎月1〜2社ずつ返済が遅れるようになった段階で、ゆうたさんはついに専門家への相談を決意しました。
Googleで居住地の大宮近辺と「任意整理」「個人再生」などのキーワードを組み合わせて検索し、急な相談にも対応してくれた事務所に依頼することにしたといいます。
弁護士との相談で、3つの選択肢が提示されました。しかし選択肢は自動的に絞られていきました。
- 任意整理:借金の総額が多すぎて対象外
- 自己破産:推し活への支出が「浪費」とみなされ、裁判所に認められないリスクがあった
- 個人再生:上記2つが難しい状況から、自動的にこちらを選択
「趣味(推し活)への支出が浪費とみなされ、破産が裁判所に認められないリスクがあったので、個人再生しかなかったという感じでした」
── ゆうたさん(仮名)
法学部出身で債務整理に関するある程度の事前知識があったゆうたさんでも、実際に弁護士に相談してみて初めて分かることが多かったといいます。相談先を探している方は、まず無料相談から始めることをおすすめします。
この記事に出てきた言葉の解説
債務整理とは
借金が多くなりすぎて自分では返せなくなったとき、弁護士や裁判所の助けを借りて「借金を減らしたり・なくしたりする手続き」の総称です。主に下記の3種類があります。
任意整理とは
裁判所を使わずに、弁護士が借金の相手(銀行やカード会社)と直接交渉して「利息をカットしてもらう」手続きです。借金の元の金額(元金)は残りますが、毎月の返済額が軽くなります。ただし借金の総額が大きすぎると使えないことがあります。
個人再生とは
裁判所を通じて借金を「最大で5分の1程度まで減らしてもらう」手続きです。減らした残りを3〜5年かけて返していきます。家やマンションを手放さなくてもよいケースが多く、仕事を続けながら手続きできるのが特徴です。
自己破産とは
裁判所に「もう返せません」と認めてもらい、借金をゼロにしてもらう手続きです。ただし財産の多くは手放す必要があり、ギャンブルや趣味などへの出費が多い場合は裁判所に認めてもらえないことがあります。
個人再生を選んでわかった債務整理のデメリット──経験者のリアル
ゆうたさんが個人再生の手続きを始めてから、実際に感じたデメリットは主に4つありました。
① クレジットカードが使えなくなる
手続き中および完済後一定期間は、新たなクレジットカードを作ることができなくなります。キャッシュレス決済が普及した今、日常生活への影響を感じる場面は少なくないといいます。ゆうたさんは現在、デビットカードや現金での支払いに切り替えて対応しています。
② 毎月、家計簿の提出が必要
個人再生の手続き中は、毎月の収入と支出を記録した家計簿を弁護士に提出する義務があります。最初は面倒に感じたそうですが、続けるうちに「無駄な支出を省く意識が自然に身についた」とゆうたさんは話します。
③ 趣味・推し活の費用を大幅に削らなければならない
借金が膨らんだ原因の一つでもあった推し活の費用は、手続き開始後に半分以下に削減しました。食費も月7万円程度から4〜5万円程度に見直したといいます。好きなことへの出費を制限される期間が続くのは、精神的にも負担になる部分です。
④ 借金がゼロにはならない(一定の返済義務が残る)
自己破産と違い、個人再生では減額されたとはいえ一定の借金が残り、3〜5年かけて返済を続ける必要があります。「返済義務がゼロになるわけではない」という点は、選択前に把握しておくべきデメリットです。
それでも「意外となんとかなる」
「債務整理は『終わり』というイメージが強いかもしれないけど、意外となんとかなるものです。カードは使えなくなるものの、生活は普通にできます」
── ゆうたさん(仮名)
借金返済に追われていた頃と比べ、今の生活は精神的に安定しているとゆうたさんは言います。
この記事に出てきた言葉の解説
ブラックリスト(信用情報への記録)とは
借金を滞納したり、債務整理をしたりすると、「信用情報機関」というデータベースに記録が残ります。この状態を俗に「ブラックリストに載る」と言います。この期間中は新しいクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりすることが難しくなります。期間は手続きの種類によって異なりますが、個人再生・任意整理は約5〜10年、自己破産は約10年が目安です。
情報収集の壁──「弁護士広告ばかりで中立な情報が見つからない」
ゆうたさんが弁護士に相談するまでの間、Googleで「自力で返済」「債務整理」などのキーワードで検索したり、YouTubeで弁護士が提供する情報を視聴したりしていたといいます。しかしそこで感じた壁がありました。
「債務整理の情報を探しても弁護士事務所の広告ばかりが目につく。中立的な立場で、借金の額に応じた選択肢を提示してくれるサイトがあれば、もっと早く行動できたかもしれないと感じています」
── ゆうたさん(仮名)
経験者の声はネット上では見つけにくく、結局は弁護士の発信する情報を頼りにするしかなかったといいます。法学部出身でそれなりの事前知識があったゆうたさんでも、「何を信じればいいか分からない」と感じた時期があったとのことでした。YouTubeでは弁護士による解説動画が参考になった部分もあったといいます。
ゆうたさんから同じ悩みを持つ方へ
インタビューの最後に、借金や債務整理について一人で悩んでいる方へのメッセージを聞かせてもらいました。
ゆうたさん(仮名)から同じ悩みを持つ方へ
「一人で抱え込まず、まず誰かに相談してほしいです。親でも友人でも、弁護士でも。債務整理は『終わり』じゃなくて、意外となんとかなるものです。専門家への相談は早ければ早いほどいい。私ももっと早く動いていれば、もう少し楽になれていたと思います」
編集部コメント
Sustainable Finance Lab 編集部より
「債務整理のデメリット」と検索する方の多くは、すでに限界に近い状況にあるか、決断を前にした葛藤の中にいるのではないでしょうか。ゆうたさんの体験が教えてくれるのは、デメリットは確かに存在するけれど、「それでも生活はできる」「早く動くほど傷は浅い」という事実です。法学部出身でそれなりの知識があったゆうたさんでも、専門家に相談して初めて見えてきたことがありました。一人で情報を集めることの限界を感じたとき、ぜひ専門家への相談を選択肢の一つとして考えてみてください。
同じ経験をされた方のコメントをお待ちしています
「債務整理を経験した」「今まさに悩んでいる」という方のご意見やご体験を、ぜひコメント欄で教えてください。ゆうたさんが「経験者の声がネット上で見つけにくかった」と話してくれたように、あなたの声が同じ状況で一人で抱え込んでいる誰かの助けになるかもしれません。
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