携帯代を滞納するとブラックリスト入りの可能性?スマホがいつ止まるのか強制解約までの流れを紹介

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クレジットカードやローンの支払いは遅れないが、携帯電話なら少し遅れても大丈夫、と考えている人は多いです。これは「数日程度の滞納ならデメリットが分からない」からでもありますが、実際はクレジットカードやローンの滞納と同等のデメリット・リスクがあります。そこで今回は携帯料金の滞納による影響を段階的に解説し、利用停止や強制解約までの日数、意図しない滞納時の対処法や支払い後のサービス時期、信用情報への影響や直面しうる法的措置の内容について、詳しく解説していきます。

携帯代の支払いを滞納した時に起こること

まずは、携帯代を滞納するとどうなるのか、また滞納後いつ止まるのか、重要な3つの点をそれぞれ解説します。

支払い期限後1日〜1週間

携帯代の支払い期限を1日または数日程度超過しただけでは、基本的に目に見えた変化は起こりません。だからこそ支払いを忘れやすいのですが、すぐに使えなくなることはなくても、1日遅れただけで携帯電話会社にとっては滞納扱いとなります。

ただし通話・メールは普通にできても、付随するサービスが使えなくなることはあります。その代表例が「キャリア支払い」です。支払日にもよりますが未払いのまま月をまたぐと、次の月の利用限度額が下げられたり、まったく使えなくなることもあります。

支払い期限後1週間〜1ヶ月

支払い後一週間から2週間程度が経過すると、携帯電話会社より支払い催促のメールやSMS、または郵便で支払い催促が届くことがあります。遅延から催促が届くまでの期間はキャリアにより異なりますが、目安としては支払い期限から15日程度です。

この段階で、すでに「〇〇日までに支払われなければ回線が停止・解約される(可能性がある)」というように、明確なリスクが通知内容に記載されていることがあります。ユーザーとしては、この段階で初めて「まずい」と思い、すぐにコンビニやキャリアショップへ支払いに行ったことがある方も多いでしょう。

催促状は一般的に2通に分かれており、まず10〜15日程度で支払いの催促が届き、それ以上滞納すると「利用停止」や「回線停止」といったリスクが明確に通知されます。キャリアによってはこの時点で「〇月〇日に回線が停止される」といった、サービス停止予定日を明確に通知することもあります。

1ヶ月以上の滞納

ここまでが滞納の初期段階となりますが、期限から1ヶ月遅れになると、キャリアは正式な督促状を発行します。コンビニ等で支払える用紙(または他の支払い方法)を郵送するのと同時に、停止日や解約日についても同封の文書で通知します。

ただし、一か月遅れ程度では回線そのものが使えなくなることは少なく、あくまでまだキャリアは支払いを待っている状態です。たいていのユーザーはこの段階で危険性を感じ支払いを完了させますが、郵便物をすぐに捨ててしまうような人は注意が必要です。

2ヶ月以上の滞納

支払い期限から2か月以上が経過すると長期滞納となり、携帯電話会社から強制的に回線を停止されたり、解約されるリスクが発生します。タイミングはキャリアにより異なりますが、基本的には2か月経過したら電話やネットは使えなくなる、と覚えておきましょう。

さらに、この時点でいわゆる「ブラックリスト入り」する可能性があります。これは携帯電話会社が記録しているもので、実際に遅延者をリストアップしたものが存在しているわけではありませんが履歴に残るため、今後の契約等で不利になります。

3ヶ月以上の滞納

支払い期限から3か月以上経過すると、多くの携帯電話会社は回線停止だけでなく強制解約を実施します。これによりユーザーは電話番号・キャリアのメールアドレスが一切使えなくなるため、発信だけでなく受信もできなくなり、他の人にも迷惑をかける可能性があります。

もし強制解約されてから慌てて支払ってもすでに遅く、回線が復活することはありません。また高確率でブラックリストにも入っているため、少なくとも料金を完済するまでは同キャリアで契約できなくなります。

さらに長期化した場合、携帯電話会社が代理人を通じて法的措置を取ることがあります。キャリアによっては債権の回収が債権回収会社に移行され、携帯電話会社ではなく債権回収会社や弁護士から電話連絡・SMS等で督促が届くようになります。

それでも一向に支払われない場合は、民事訴訟を起こして債権を回収しようとするのが一般的です。これによりユーザーは給与や預貯金の差し押さえという実害を伴うリスクに対面することとなり、本人の希望には関係なく何かしらの対応に追われることになります。

携帯は滞納から何日で利用停止になるのか?大手キャリアごとに紹介

次は、支払い期限を過ぎた後回線がいつ止まるのか、携帯電話会社ごとに解説していきます。日数に関してはあくまで一般的なケースであり、携帯電話会社の判断やそれぞれの状況によって変動する可能性がある点をご留意ください。

NTTドコモの場合

NTTドコモは、支払い期限を超過してから約2~3週間程度で利用停止となります。名義が同じ別の回線がある場合でもそれらを巻き込んで利用停止となるため、特に複数の電話番号を持っている方ほどデメリットが大きくなります。

支払い催促と利用停止予告が届くのは期限後15日程度であり、その段階で支払っておけば被害を最小限に抑えられます。ただしキャリア支払いは早期の段階で使えなくなり、利用限度額にも影響を及ぼすため注意が必要です。

au(KDDIやUQ mobile)の場合

au(KDDIおよびUQ mobile)の場合は、支払い期限を超過してから20〜30日程度で利用停止となります。auでは期限の翌日から順次サービスを停止すると予告しており、「au PAY」という後払いが可能なキャリア決済の一種も、かなり早期の段階で使えなくなります。

auで支払い催促および利用停止予告が届くのは期限後約10〜2週間程度であり、この段階で支払っておけば被害を最小限に抑えられます。ただしそれでもいくつかのサービスで利用制限を受けるため、可能なら1分でも期限日をまたぐべきではありません。

ソフトバンク(Y!mobile)の場合

ソフトバンク(Y!mobile)の場合は、支払いを超過してから20〜30日程度で利用停止となります。ソフトバンクはこの点に関して「翌日以降に順次利用を停止」とサポートページに記載していますが、実際に期限超過後すぐに停止になる可能性は低いようです。

ソフトバンクで支払い催促と利用停止予告が届くのは期限から10日程度であり、この段階で支払っておけば利用停止を回避できます。ただし他キャリアと同様にいくつかのサービスは制限され、特にキャリア決済は使えなくなり、翌月からの利用限度額も少なくなります。

携帯代の滞納が故意でなかった場合の対処法を紹介

携帯代の支払いが遅れる理由は人により様々ですが、偶然忘れていただけで故意ではない、という方も多いでしょう。そこで次は携帯代の滞納が故意でない場合に、被害を最小限にするためどのような対処ができるか、4つの点を解説します。

①できるだけ早く支払いを済ませる

何よりも重要なのが、早めに支払いを済ませることです。たとえ支払い期限が過ぎても、それが数日であれば目に見えるマイナスはほぼありません。ほとんどの場合、滞納利息や遅延損害金などの余計なコストも発生しないでしょう。

そのため、期限超過後は気付いた段階で「何日までなら大丈夫」と高を括るのではなく、すぐに支払いを完了させましょう。キャリアによってはコンビニへ走らなくても、ネット経由でクレジットカード・デビットカード等による未納金支払いが可能です。

②キャリアに故意ではなかった旨を連絡・報告する

携帯代の支払いが遅れると分かった段階で、キャリアにその旨を伝えることもできます。普通ならそれでも期限が延ばされる可能性が低いですが、病気や事故、災害などやむを得ない事情がある場合は、特例措置として期限を延ばしてくれることもあります。

特別な事情がない場合も、電話したりメールやチャットで問い合わせをすることで、やむを得ず支払いできないだけであり、長期滞納するつもりがない意志を伝えられます。料金の問い合わせ先は、各キャリアの公式ホームページをご覧ください。

③支払い後通信再開についての確認を行う

不便な事態に陥ることを避けるため、未払い料金の支払い後どのくらいの時間で回線が復旧するか、あらかじめ確認しておきましょう。支払い完了から復旧までの時間や日数はキャリアや支払い方法ごとに異なります。具体的な目安については後ほど解説します。

④信用情報機関に影響が出ていないか確認を行う

スマホの分割払い、いわゆる割賦契約を含む携帯代の滞納は、たとえ短期でも信用情報機関に事故情報が記録され、クレジットカードやローンの審査に影響を及ぼすことがあります。

支払い期限を超過した後、自分がブラックリストに入っていないか知りたいなら、各信用情報機関に信用情報の開示請求を行いましょう。今のところ、CICは郵送開示請求に限定されますが500円で、JICCは1,000円支払えばオンラインで開示請求できます。

携帯代を滞納後代金の支払いを済ませたらいつ再び利用できるのか

携帯代を滞納してから復旧するまでの時間に関して、NTTドコモとauは明確な時間や日数を公開していません。ただしソフトバンクに関しては支払い後の復旧時間に関して、サポートページで次のように記載しています。

  • ショップで支払う:支払い後30分程度で復旧
  • My SoftBankから支払う:8時~22時までなら30分程度、それ以外は翌日の8時以降
  • コンビニで支払う:8時~22時までなら30分程度、それ以外は翌日の8時以降
  • 銀行で支払う:電信なら2時間程度、文書扱いなら翌営業日から4~7営業日後
  • ゆうちょ銀行で支払い:翌営業日から2~3営業日後

上記のとおり、ソフトバンクはショップかオンライン、夜までにコンビニで支払えば最速で復旧します。少なくとも個人のユーザーが銀行で支払うのは、復旧までの日数が遅くなるためおすすめしません。

ちなみにショップ支払いやオンライン支払、コンビニ支払いに関してはドコモやauなども30分程度で復旧するという声が多いです。基本的に払込用紙の期限が切れていたりしない限りはオンラインやコンビニ支払いで完結しますが、払込用紙がない方や、プランの見直しも同時にしたい方は近隣のショップへ行くことをおすすめします。

携帯代の滞納に関するよくある質

最後に、携帯代の滞納に関してよくある4つの質問に回答していきます。

携帯が止まるのは滞納してすぐですか?

基本的には支払い期限から1日遅れただけで回線が停止し、電話やネット通信、キャリアメールアドレスが使えなくなることはありません。もしキャリアがそのような措置を取ってしまうと、悪意がない支払い忘れやお金がなくて支払えない、といった人も一緒くたにペナルティを受けることになってしまうでしょう。

ただし回線が止まらないとしても、付随するサービスは影響を受けて、停止されることもあります。その代表例がキャリア支払いであり、人によっては期限超過後に、突然アプリのサブスクやアイテム課金ができなくなる事態が発生します。

滞納後支払ったのに使えないのはなぜですか?

滞納金の支払い後すぐに使えない場合は、支払いが反映されていないか、契約がすでに強制解約されているか、どちらかのケースが多いです。前者であれば少なくとも翌営業日には再開されますが、後者の場合は未納分をすべて支払っても回線は復活せず、電話やネット通信、キャリアメールアドレスも一切使えません。

滞納の影響で契約解除されてしまったらもうそのキャリアは使えないですか?

長期滞納で強制的に契約を解除された場合、少なくとも同じ番号で再契約することはできません。いわゆる「MNP(番号ポータビリティ)」によるキャリア移動もできないため、今後今まで使っていた番号は一切使えなくなります。

同じキャリアが今後一切使えなくなるかどうかは、滞納状況や完済の有無により変わります。基本的には強制解約となった段階で「ブラックリスト入り」するため、以後同キャリアでの再契約は難しくなりますが、すぐに完済している場合は一定期間を空ければ再契約できる可能性があります。

携帯代を10日滞納したらどうなりますか?

滞納が10日程度なら回線が止まったり、強瀬解約になる可能性は低いです。しかし延滞の記録は残るため、ゼロリスクではありません。決済サービスの利用を一時的に停止されたり、翌月からの利用限度額を減らされることがあります。そのため基本的には1日、1秒でも期限日をまたいで遅れないことが重要です。

まとめ

携帯代は「遅れても良い」支払いとして認識されがちですが、今回解説したとおり、電話やネットが使えなくなるだけでなく、他の信用審査に影響を及ぼしたり、最悪の場合は民事訴訟に至る可能性もあります。

もし1日程度遅れてしまったとしても、たかが1日と思うのではなく、すぐに支払いましょう。可能なら支払い方法に口座振替やクレジットカードを登録して、最初から支払い遅れが発生しない体制を整えておくことをおすすめします。

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この記事を書いた人

エレビスタ ライター

エレビスタは「もっと"もっとも"を作る」をミッションに掲げ、太陽光発電投資売買サービス「SOLSEL」の運営をはじめとする「エネルギー×Tech」事業や、アドテクノロジー・メディアなどを駆使したwebマーケティング事業を展開しています。

エレビスタは「もっと"もっとも"を作る」をミッションに掲げ、太陽光発電投資売買サービス「SOLSEL」の運営をはじめとする「エネルギー×Tech」事業や、アドテクノロジー・メディアなどを駆使したwebマーケティング事業を展開しています。

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