医療脱毛と美容脱毛の違いとは？どっちがいい？値段や効果・痛みの比較や併用可能かを解説

ムダ毛の悩みを解消したいと考えたとき、「医療脱毛」と「美容脱毛」のどちらを選ぶべきか迷う方は多いのではないでしょうか。両者は通う回数や費用、そして安全性など、さまざまな点で違いがあります。

しかし、違いを正しく理解していないと、自分に合った脱毛方法を選ぶのは難しいものです。医療脱毛と美容脱毛の特徴や違いをわかりやすく解説しますので、どちらが自分に合っているか見極めてみてください。

医療脱毛と美容脱毛は何が違う？効果や痛みなど徹底比較

医療脱毛と美容脱毛を比較すると、効果や痛み、安全性など、さまざまな違いがあります。

ここからは、両者の違いについてチェックしていきましょう。

脱毛方法

医療脱毛は、医療用レーザーの光が毛のメラニンに選択的に吸収され、毛包や周囲組織を熱で損傷させて発毛力を弱めます。レーザー照射は医療行為に区分され、医師または医師の管理下で行う必要があります。

原理は「選択的光熱分解」に基づき、適切な出力や照射条件の管理が欠かせません。サロンの美容脱毛は低出力の光で抑毛・減毛を図る方式が中心です。

出典：日本皮膚科学会

効果

医療レーザーは毛の色素に反応して毛包を熱変性させ、長期的な減毛が期待できます。ただし部位や毛質、ホルモンの影響によって効果の出方はばらつきます。

色が薄い毛や細い毛は反応が弱く、追加照射や仕上がりの調整が必要になることがあります。光の波長・パルス幅・冷却など装置条件の最適化が、仕上がりと安全性の鍵です。

出典：日本皮膚科学会

脱毛回数と通う期間

毛は成長期・退行期・休止期を繰り返すため、成長期の毛を狙って複数回当てるのが基本です。医療脱毛は部位や毛量により回数差がありますが、目安として5〜8回程度で実感が進みやすいとされます。

美容脱毛は出力が低い分、総回数が多く期間も長くなる傾向です。間隔は数週〜数か月おきに設定され、肌状態に合わせて調整します。

出典：皮膚科Q＆A

痛み

出力が高い医療レーザーは、輪ゴムで弾かれたような刺激や熱感を伴うことがあります。冷却装置や表面麻酔で緩和でき、設定を調整することで表皮ダメージを抑えます。

部位や毛量が減るにつれて痛みが軽くなることもあります。美容脱毛は刺激が弱めな一方、十分な減毛まで時間がかかる場合があります。いずれも専門家の管理下で行うことが重要です。

出典：第118回日本皮膚科学会総会

料金

費用は部位、機種、回数、セット割引や麻酔・剃毛などのオプションで大きく変わります。一般に医療脱毛は1回単価が高めでも総回数が少なめで、目標までの総額は中〜やや高めです。

美容脱毛は1回単価が抑えめでも回数が増えやすく、総額は中〜やや安に収まることがあります。契約前に総額・中途解約条件・追加費用の有無を必ず確認しましょう。

脱毛の担当者

レーザー照射の実施や指示は医療行為に当たり、医師または医師の管理下にある看護師等が行います。問診や禁忌判定、カウンセリング、設定変更、万一の診療も医療側の責任です。

サロンではエステティシャンが施術しますが、診断や投薬はできません。体制や資格、説明の丁寧さ、万一の連絡経路まで確認して選ぶと安心です。

出典：厚生労働省

安全性

主なリスクはやけど、毛嚢炎、炎症後色素沈着、硬毛化などです。医療機関では皮膚所見に基づいて出力や間隔を調整し、万一の合併症にもその場で診療・処方が可能です。

サロンは低出力で重篤化しにくい反面、医療対応は外部受診が前提になります。日焼け中、光過敏、炎症のある部位は原則控えるなど、事前の禁忌確認が欠かせません

出典：日本皮膚科学会

脱毛後のアフターケア

照射後は一時的な赤みや熱感が出やすく、当日の強い摩擦や入浴、日焼けを避けて冷却と保湿を行います。紫外線対策は継続し、かゆみやヒリつきがある日は刺激を減らしましょう。

症状に応じて医療機関では外用薬などの処方や次回設定の調整が可能です。毛抜きは避け、必要なら優しくシェービングにとどめるのが基本です。異常が長引く場合は受診してください。

出典：東京女子医科大学附属足立医療センター

トラブル時の対応

強い痛み、水疱、長引く赤みや色の変化は合併症のサインです。医療機関で受けた場合は直ちに診察を受け、冷却や薬剤、照射条件の見直しなど医学的対応を受けましょう。

サロンでの施術後に異常が出たときは、まず店舗へ申し出たうえで速やかに医療機関を受診します。契約前に解約条件や相談窓口、万一時の連絡先まで確認しておくと安心です。

出典：国民生活センター

医療脱毛と美容脱毛どっちがコスパ良い？回数ごとの値段の違いを紹介

医療脱毛と美容脱毛のコスパを比較する際、注目すべきは「効果を実感できるまでに必要な回数」と「総額」です。

医療脱毛は高出力のレーザーを用いるため、5回前後で十分な効果を得られることが多く、全身脱毛の相場は5回で約30〜40万円、1回あたり6〜8万円程度です。

一方、美容脱毛は出力が低いため12回ほど通うのが一般的。全身脱毛の相場は12回で約20〜40万円、1回あたり2〜3万円程度となります。

このように1回あたりの料金は美容脱毛の方が安く見えますが、必要回数が多くなるため、最終的な総額は医療脱毛と大きく変わらない、もしくは医療脱毛の方が安く済む場合もあります。

医療脱毛・美容脱毛どっちか選ぶ際に知っておきたい注意点

医療脱毛と美容脱毛を選ぶ際には、知っておくべき注意点がいくつかあります。施術後に後悔しないためにも、注意点を理解して自分に合った方法を選びましょう。

医療脱毛の注意点について

医療脱毛は高い効果と安全性が魅力ですが、いくつか注意点があります。

まず、施術部位に皮膚感染症や傷、ただれ、湿疹などがある場合は、レーザー照射により症状が悪化するリスクがあるため、治癒するまで施術を延期しなければなりません。

また、医療脱毛には火傷や炎症、毛嚢炎（毛穴の炎症）、まれに硬毛化（毛が太く濃くなる現象）などの副作用が起こる可能性があります。特に日焼けや乾燥した肌は火傷リスクが高まるため、保湿やUV対策が重要です。

施術前には自己処理を適切に行い、施術当日は激しい運動や制汗剤の使用を控えるなどの注意も求められます。

万が一トラブルが起きた場合は、すぐに医師の診察・治療が受けられる体制が整っているクリニックを選ぶことも大切です。

美容脱毛の注意点について

医療脱毛と比べると痛みが少なく、肌への負担も軽めですが、美容脱毛にもいくつかの注意点があります。

まず、施術後は肌が一時的に赤みやヒリヒリ感、かゆみなどの炎症反応を起こすことがあります。

これは光や熱によるダメージが原因です。肌が乾燥していたり、日焼けしているとやけどのリスクが高まるため、脱毛期間中は保湿やUVケアを徹底しましょう。

また、施術技術や機器の性能によっては照射漏れが発生し、一部だけ毛が残る場合もあります。さらに、産毛や細い毛が刺激によって濃くなる硬毛化や、毛穴に雑菌が入り炎症を起こす毛嚢炎などの肌トラブルも起こり得ます。

美容脱毛は医療行為ではないため、万が一重度のトラブルが起きた場合はサロンでの対応が難しく、医療機関への受診が必要になることも念頭に置いておきましょう。

医療脱毛と美容脱毛のデメリットについて徹底比較

医療脱毛と美容脱毛には、それぞれ異なるデメリットが存在します。デメリットを考慮したうえで、自分の目的や肌質、予算に合わせて慎重に選ぶことが大切です。ここからは両者のデメリットを徹底解説します。

医療脱毛のデメリットとは

医療脱毛には高い効果が期待できる一方で、いくつかのデメリットやリスクが存在します。

代表的なものとして、施術後に赤みやヒリヒリ感、かゆみなどの肌トラブルが生じるものです。これらは一時的な炎症によるもので、多くは数日で自然に治まりますが、まれにやけどや毛嚢炎といった重度のトラブルが発生する場合もあります。

また、レーザーの熱によって産毛や細い毛が逆に太く濃くなる硬毛化という現象も稀に見られます。

さらに、医療脱毛は高出力のレーザーを使用するため痛みを感じやすく、特にVIOやヒゲなど毛が濃い部位では強い痛みを伴いやすいです。日焼けや乾燥した肌は火傷リスクが高まるため、施術前後の肌ケアを入念に行いましょう。

医療脱毛は高い効果と引き換えに一定のデメリットがあるため、信頼できるクリニック選びや事前のカウンセリングが欠かせません。

美容脱毛のデメリットとは

美容脱毛のデメリットは、まず効果が一時的である点が挙げられます。

美容脱毛は医療脱毛と異なり、永久脱毛ではなく抑毛・減毛効果が中心のため、長期的に毛が生えなくなることは期待できません。満足いく仕上がりを得るまでに多くの回数や長期間通う必要があり、最終的なコストや手間がかさむ場合もあります。

また、施術後には赤みやかゆみ、肌荒れ、毛嚢炎などの肌トラブルが起こる可能性があるのも難点です。

さらに、サロンでは医療従事者がいないため、万が一重度の肌トラブルが発生してもその場で医療的な対応ができず、医療機関へ足を運ぶ手間が発生します。

医療脱毛と美容脱毛のメリットについて徹底比較

医療脱毛と美容脱毛は、それぞれ異なるメリットがあり、目的やライフスタイルによって選び方が変わります。ここからは、両者のメリットについて解説しますので、自分に合った脱毛方法を選ぶヒントにしてください。

医療脱毛のメリットとは

医療脱毛の最大のメリットは、半永久的な脱毛効果が期待できる点です。

医療機関でのみ扱える高出力のレーザー脱毛器を使用するため、毛を生やす組織をしっかり破壊でき、5〜8回ほどの施術で自己処理がほとんど不要になるケースも多いです。早い方では1年ほどで脱毛が完了し、長期間通う手間も減ります。

また、自己処理の回数が減ることで、カミソリ負けや肌荒れなどのリスクも軽減され、肌がきれいに見える、美肌効果が得られるといったメリットもあります。

さらに、施術中や施術後に万が一肌トラブルが起きた場合も、医師による診察や適切な治療がすぐに受けられるため、安全性が高い点も大きな魅力です。

※医療脱毛の詳しい詳細はこちら

美容脱毛のメリットとは

美容脱毛のメリットは、まず施術時の痛みが少なく、肌への刺激が穏やかな点です。

使用される光脱毛機器は出力が低く設定されているため、痛みに弱い方や敏感肌の方でも安心して施術を受けやすいのが特徴です。

また、1回あたりの施術料金が医療脱毛より安価なことが多く、初期費用を抑えて脱毛を始めたい方にも向いています。

さらに、美容脱毛には美肌効果も期待でき、毛穴が目立ちにくくなる、化粧ノリが良くなるといったメリットもあります。

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医療脱毛・美容脱毛それぞれどんな人におすすめ？

医療脱毛と美容脱毛は、それぞれ特徴や効果が異なるため、ライフスタイルや目的によっておすすめできる人が変わります。ここからは、医療脱毛と美容脱毛がそれぞれどのような方におすすめかチェックしていきましょう。

医療脱毛がおすすめな人

医療脱毛は、永久脱毛効果を求める方や自己処理の手間を減らしたい方におすすめです。

高出力の医療レーザーによって毛根組織をしっかり破壊できるため、短期間・少ない回数で長期的な効果を実感できます。ヒゲやVIOなど濃い毛や太い毛にも高い効果があり、男女問わず利用者が増えています。

施術は医療機関で行われるため、万が一の肌トラブルにも医師が迅速に対応でき、安全性が高いのも大きなメリット。確実な脱毛効果と安心感を重視する方に最適です。

美容脱毛がおすすめな人

美容脱毛は、痛みや肌への刺激を抑えたい方、初めて脱毛を受ける方、費用を抑えて気軽に通いたい方におすすめです。

特に10代〜20代の若年層や、学生・社会人など脱毛にかけられる予算や時間が限られている方に利用される傾向があります。

また、全国展開している大手サロンが多く、通いやすさやキャンペーンの豊富さも魅力です。部分脱毛やお試し感覚で始めたい方、自己処理による肌トラブルを軽減したい方にも向いています。

痛みやダウンタイムが不安な方、美肌効果も期待したい方にとって、美容脱毛は手軽で安心な選択肢といえるでしょう。

医療脱毛クリニック・美容脱毛サロンそれぞれどう選べばいい？

医療脱毛クリニックと美容脱毛サロンは、それぞれどう選べばよいのでしょうか。ここからは、両者を選ぶポイントについて解説します。

医療脱毛クリニック選び方

• 導入している脱毛機器が自分の肌質・毛質に合っているか確認する
• 料金体系や追加費用を把握する
• アフターケアやトラブル時のサポート体制が整っているか確認する
• 予約の取りやすさや、通いやすい立地・アクセスかをチェックする
• 必要な部位や希望に合ったプランが用意されているか確認する

医療脱毛クリニックの選び方として、まず重視したいのが「使用されている脱毛機器」です。

クリニックによって導入している機器は異なり、熱破壊式や蓄熱式など種類によって効果や痛みの感じ方が変わります。自分の肌質・毛質に合った機器を選べるかどうかを必ず確認しましょう。

次に、料金体系が明確であるかも重要です。コース料金や追加費用、キャンセル料などを事前に把握し、総額でどのくらいかかるかを比較検討しましょう。

また、医療脱毛は肌トラブルのリスクもあるため、施術後のアフターケアやサポート体制がしっかりしているクリニックを選ぶことが安心につながります。

予約の取りやすさや立地の良さも、通い続ける上で大切なポイントです。さらに、希望する部位や目的に合ったプランが用意されているか、無駄なく選べるかもチェックしましょう。

美容脱毛サロン選び方

• 施術に使用する脱毛機器の種類や性能を確認する
• 料金体系や追加費用の有無をしっかり把握する
• 希望に合ったコース設定やプラン内容を確認する
• 予約の取りやすさや通いやすさをチェックする
• 勧誘がしつこくないか、口コミや評判を調べる

美容脱毛サロンの選び方では、まず施術に使用される脱毛機器の種類や性能をしっかり確認しましょう。

機械によって脱毛効果や施術時の痛み、対応できる肌質・毛質が異なりますので、自分に合ったものを選ぶことが大切です。

次に、料金体系が明確かどうかも重要です。一見安く見えても追加費用が発生するケースがあるため、総額やオプション費用を事前に把握しておきましょう。

また、希望に合ったコースやプランが用意されているか、全身脱毛や気になる部位だけのプランなど、内容をしっかり確認してください。

予約の取りやすさや通いやすさも失敗しないための大きなポイントです。人気サロンでも予約が取りづらいと通うのが負担になり、効果を実感しにくくなります。

さらに、しつこい勧誘がないか、口コミや評判も事前にチェックしておくと安心です。

医療脱毛と美容脱毛に関するよくある質問

ここからは、医療脱毛と美容脱毛に関するよくある質問について回答していきます。

医療脱毛と美容脱毛ではどちらが良いですか？

医療脱毛と美容脱毛のどちらが良いかは、求める効果や予算、通える回数によって異なります。

医療脱毛は医療機関でのみ受けられ、高出力レーザーで毛根を破壊するため、永久脱毛効果が期待でき、少ない回数（5～10回程度）で長期的な効果を得られるのが特徴です。ただし、1回あたりの費用が高く、痛みを感じやすい傾向があります。

一方、美容脱毛はエステサロンで受けられ、出力が弱い光脱毛で減毛・抑毛が目的です。

痛みが少なく料金も安めですが、効果は一時的。10回以上は通う必要があり、定期的なメンテナンスも必要になります。

確実な効果や短期間での脱毛を重視するなら医療脱毛、費用や痛みの少なさ、気軽さを重視するなら美容脱毛が向いています。

医療脱毛はぶっちゃけ何回くらいかかる？

医療脱毛は、自己処理が楽になるまでに平均5回前後、自己処理がほぼ不要な「ツルツル」状態を目指す場合は8～12回程度が目安です。

部位によっても差があり、ワキや脚などは比較的少ない回数で効果を実感しやすい一方、顔やVIOなど産毛や色素が薄い部位は回数が多く必要になる傾向があります。

また、毛質や毛量、肌質によって個人差があるため、必要な回数は人によって前後します。

最短で効果を感じる方は5回程度で満足することもありますが、ほとんど自己処理が不要になるまでには8〜12回ほど通うのが一般的です。

脱毛で一番効果があるのは？

脱毛で一番効果があるのは「医療脱毛」です。

医療脱毛は医療機関でのみ受けられ、高出力のレーザーによって毛根や毛を作る組織を破壊するため、少ない回数（5〜10回程度）で長期的、かつ高い脱毛効果が期待できます。

これに対し、美容脱毛は出力の弱い光脱毛を用い、減毛や抑毛が主な目的であり、効果は一時的で回数も多く必要となります。

そのため、永久脱毛や自己処理不要な状態を目指すなら、医療脱毛が最も効果的といえるでしょう。

美容脱毛は永久脱毛ですか？

美容脱毛は永久脱毛ではありません。

美容脱毛は光脱毛が主流で、これらは毛の成長を一時的に抑えたり、減毛効果をもたらすものです。

医療脱毛のように毛を生やす組織を破壊することはできないため、施術後しばらくは毛が生えにくくなりますが、時間が経つと再び毛が生えてくることがあります。

一般的に、美容脱毛は自己処理が楽になるまでには10～18回程度の施術が必要で、効果の持続も3〜4年程度が目安です。

そのため、長期的な脱毛や永久脱毛を希望する場合は、医療脱毛を選ぶ必要があります。

まとめ

医療脱毛は医療機関で高出力レーザーを使用し、毛根組織を破壊することで永久脱毛が可能です。一方、美容脱毛はエステサロンで弱い光を照射し、減毛や抑毛が目的となります。

医療脱毛は効果が高く回数も少ない反面、痛みや費用が大きい傾向があります。美容脱毛は痛みや費用が抑えられますが、効果は一時的で回数が多く必要です。

自分の目的やライフスタイルを考慮して、医療脱毛か美容脱毛にするか決定しましょう。