イスラム文化とは?食事・建物などの具体例や特徴も

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イスラム文化は、イスラム教の信仰を基盤にしながら、食事や建物、服飾、芸術など多様な分野で独自の発展を遂げてきました。ハラール服装のルールモスクといった特徴は、宗教的規範と各地の伝統が融合した結果です。

イスラム文化に触れることで、世界の多様性や歴史、そして多文化共生の鍵を発見できるかもしれません。イスラム文化について、基礎的なことから、食事・建物などの具体例や特徴をわかりやすく解説します。

イスラム文化とは

モスク イスラム

イスラム文化は、単に宗教的な枠組みを超え、世界中の多様な地域で人々の生活、社会構造、思想、芸術など広範な領域に深く根差した複合的な文化システムとして発展してきました。その中核には、

  • 唯一絶対の神であるアッラーへの揺るぎない信仰
  • 預言者ムハンマドを通じて啓示されたとされる聖典クルアーン(コーラン)
  • 預言者の言行録であるハディースに基づく広範な生活規範であるシャリーア(イスラム法)

があります。

これらの信仰と規範は、ムスリムの人々の精神生活の指針となるだけでなく、コミュニティのあり方、経済活動、教育、芸術表現に至るまで、日常生活のあらゆる側面を律する基盤を形成し、多様な地域文化と融合しながら独自の文化を生み出してきました。

イスラム信仰の核心:六信五行

コーラン 本

イスラム文化を理解する上で最も根幹となるのは、その信仰のあり方です。イスラムは、西暦610年頃にアラビア半島のメッカで、ムハンマドが天使を通じて神(アッラー)の声を聞き、その言葉を人々に伝えたことから始まったとされています。

その「神の言葉」が記録された文書がクルアーン(コーラン)であり、これがイスラム教の聖典です。ムハンマドは神の言葉を伝えられた人物で、「使徒(預言者)」と呼ばれています。

「六信」と「五行」

イスラムの信仰は、「六信」と「五行」という二つの柱から成り立っています。六信とは、

  1. 神(アッラー)
  2. 天使
  3. 啓典
  4. 使徒
  5. 来世
  6. 天命

という、ムスリムが信じるべき6つのことです。これらのうち、イスラムの最も根本的な教義に関わるのが、宇宙の創造主であり唯一絶対の存在である神アッラーと、神のメッセージを人々に伝えた使徒(預言者)、特に「最後の預言者」とされるムハンマドへの信仰です。

ムスリムは、アッラーが唯一の神であることと、その招命を受けたムハンマドを使徒として固く信じます。イスラムへの入信に際しては、証人の前で「神のほかに神はなし、ムハンマドは神の使徒なり」という二つの句からなる信仰告白(シャハーダ)を行うことが定められています。

一方、五行は、ムスリムが日々あるいは生涯を通じて実践すべき、

  1. 信仰告白(シャハーダ)
  2. 礼拝(サラート)
  3. 喜捨(ザカート)
  4. 断食(サウム、特にラマダン期間中)
  5. メッカへの巡礼(ハッジ)

の5つの信仰行為です。これらの実践は、ムスリムの精神を磨き、神とのつながりを深め、共同体の一員としての連帯感を育むと考えられています。

生活規範:シャリーアとハラール・ハラーム

メッカ

イスラムにおける信仰は、単なる内面的な教えに留まらず、具体的な生活規範としてシャリーア(イスラム法)によって深く規定されています。

シャリーア

シャリーアは、ムスリムが神の意志に沿って公正かつ正しい生活を送るための包括的な法体系です。

その主要な法の源は、

  1. クルアーン: 神アッラーから啓示された、イスラム教徒にとって最高の聖典
  2. ハディース: 預言者ムハンマドの言動や慣行を記録した伝承で、クルアーンを補う指針
  3. イジュマー: イスラム共同体や学者たちの合意によって導き出される時代や社会に応じた法的判断
  4. キヤース: 既存の法源から、新たな問題への適用を導き出す類推※

の4つが挙げられます。

※類推(キヤース)

イスラム法を決める4つの法源(よりどころ)の1つ。聖典や預言者の教えに基づき、新しい問題の判断を推測して導く方法。主に法学者が、時代や地域に合わせ柔軟に運用する。

シャリーアは、個人の倫理観から家族関係、商取引、刑罰、さらには国家間の関係に至るまで、人間の活動のほぼ全てに関わる広範な領域を扱います。

シャリーアにおいて、人間の行為は、

  1. 義務行為(ファーディ/ワーディブ)
  2. 推奨される行為(スンナ/ムスタハッブ)
  3. 無記の行為(ムバーフ)
  4. 忌避される行為(マクルーフ)
  5. 禁じられた行為(ハラーム)

の、5つのカテゴリーに分類されます。特に、厳格に避けなければならない行為や物は「ハラーム」と呼ばれ、反対に許可された行為や物は「ハラール」と呼ばれます。

飲食においては、食事の材料や調理過程だけでなく、加工、輸送、保管においてもハラームなものと触れてはならないとされます。また、シャリーアに基づくハラールとハラームの概念は、飲食だけでなく、

  • 金融
  • 衣料
  • 化粧品
  • 観光

など、ムスリムの経済活動や社会生活の様々な側面に影響を与えています。

シャリーアは、単なる法規集というよりは、ムスリムが神への服従を通じて現世での幸福と来世での救済を目指すための包括的な道徳的・法的な枠組みと言えます。

イスラム文化の多様性と現代社会

【世界各国のイスラム教信徒数の割合(2012年)】

イスラム文化を理解する上で見落としてはならない重要な側面は、その驚くべき多様性です。

イスラムはアラビア半島で誕生し、急速に世界各地へと広まりましたが、その過程で既存の地域文化や伝統と交流し、融合しながら独自の発展を遂げてきました。

その結果、今日見られるイスラム文化は、

  • アラブ世界:サウジアラビア、エジプト、イラク、シリア、ヨルダン、レバノン、アラブ首長国連邦、カタール、バーレーン、クウェート、オマーン、イエメン、モロッコ、アルジェリア、チュニジア、リビア、スーダン、パレスチナ
  • ペルシア:イラン
  • トルコ:トルコ
  • 中央アジア:ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン
  • インド:インド、パキスタン、バングラデシュ、アフガニスタン
  • 東南アジア:インドネシア、マレーシア、ブルネイ、シンガポール(少数)、タイ南部(少数)
  • アフリカ:モロッコ、アルジェリア、チュニジア、リビア、エジプト、スーダン、セネガル、マリ、ニジェール、ソマリア、ジブチ、モーリタニア、ガンビア、ギニア、ブルキナファソ、チャド、ナイジェリア(北部)他

など、地域ごとに非常に豊かなバリエーションを持っています。

スンニ派とシーア派

宗教的な側面においても、イスラムにはスンニ派シーア派という主要な宗派があり、ムハンマドの死後の指導者を巡る歴史的な経緯から分かれ、それぞれに異なる法学派や神学的解釈を持っています。

スンニ派はムスリム全体の約9割を占め、シーア派はイランなどに多く居住しています。さらに、同一の宗派内でも、各国の政治体制や社会状況、民族的な慣習などによって、信仰の実践や文化的な表現には大きな違いが見られます。

このようなことからも、ムスリムを一括りに捉えるのではなく、一人ひとりが持つ多様な背景や考え方を理解しようと努めることが非常に大切です。

現代社会とイスラム文化

21世紀に入り、グローバル化が進む中で、ムスリムと非ムスリムが共生する機会はますます増えています。このような多文化社会において、イスラムに対する正しい知識を持ち、宗教や文化の多様性を尊重することは、相互理解を深め、寛容な社会を築くために重要です。

宗教の自由とは、自身の信仰を自由に選択・実践できるだけでなく、他者の信仰を尊重し、寛容であることも大切です。異なった宗教や文化を持つ人々との対話を通じて、それぞれの違いを理解し、共通の価値観を見出す努力が求められています。

現在、急速に進行している国際化は、民族や宗教、文化の違いを持つ多様な人々をありのままに受け入れる環境が実現されて、初めて達成されるものです。イスラム文化の多様性を認識し、それに対する開かれた心を持つことが、私たちを取り巻く世界をより良く理解するための第一歩となります。*1)

イスラム文化の例とそれぞれの特徴

モスク

イスラム文化の影響は、ムスリムの日常生活のあらゆる場面に表れています。クルアーンの教えに基づく生活様式や習慣は、1400年以上の歴史を経て洗練され、地域ごとの伝統とも融合しながら豊かな文化的多様性を生み出してきました。

ムスリムの生活を形作る食事、服装、建築、祭事などには、宗教的価値観が自然に溶け込み、独特の美意識や実用性を備えた文化的表現となっています。イスラム文化の特徴的な例を、生活の各側面から見ていきましょう。

食のルール「ハラール」と食文化

イスラム教徒の食生活を規定する最も重要な概念が「ハラール」(許されたもの)です。クルアーンとハディースに基づくこの食のルールは、単なる禁忌以上の意味を持ち、ムスリムのアイデンティティと信仰実践の重要な一部となっています。

一方、ハラールの対義語である「ハラーム」(禁じられたもの)には、豚肉とその派生物、適切にイスラム法に則って処理されていない肉、アルコール飲料などが含まれます。

ハラールの背景には、清浄さ(タハーラ)の概念があり、身体と精神の健康を保つという宗教的・衛生的配慮が融合しています。例えば、豚肉が禁じられている理由については諸説ありますが、衛生上の問題や、古代中東の環境条件下での豚の飼育困難さなどが挙げられます。アルコールの禁止についても、健全な判断力の維持社会秩序の保護という観点から説明されています。

【神に食べることを許された食べ物=ハラルフード】

ハラール食品の認証制度は現代では国際的に発展し、ハラールフードビジネスは世界で約3兆ドル規模の市場に成長しています。国土交通省の発表によると、近年では日本の食品メーカーや外食産業でもハラール認証の取得が進んでいます。

イスラム世界の食文化は地域によって多様ですが、

  • 中東のフムス(ひよこ豆のペースト)
  • クスクス
  • トルコのケバブ
  • インドネシアのナシゴレン

など、スパイスを効かせた豊かな味わいである料理が特徴的です。また、日常の食事作法も宗教的意味を持ち、食前に「ビスミッラー」(アッラーの御名において)と唱え、右手で食べるといった習慣が広く実践されています。

慎みを表す服装と多様なスタイル

女性 スカーフ アウラ ニカーブ

イスラム教の服装規範は「アウラ」(人前で見せるべきでない身体の部分)の概念に基づいています。特に女性の服装に関する議論が注目されがちですが、男性も含めたムスリム全体の装いには「慎み」と「品位」を重視したルールがあります。

この服装規範は、クルアーンの教えに由来していますが、具体的な解釈や実践方法は地域や文化によって多様です。

【ニカーブを着用したサウジアラビアの女性】

女性の伝統的な服装としては、

  • ヒジャブ(頭髪を覆うスカーフ)
  • アバヤ(全身を覆う長衣)
  • ニカーブ(顔の大部分を覆うベール)

などがあります。これらは単なる衣服ではなく、信仰の表明や文化的アイデンティティの象徴として機能しています。加えて衣装はプライバシーの保護や社会的尊厳の確保という意味合いも持ち、地域によって素材や装飾が異なる豊かで独自のファッション文化を形成しています。

【オマーンの海辺を散策するアラブ諸国の男性観光客】

イスラム

男性の服装では、

  • サウジアラビアなどでの「トーブ」(白い長衣)とグトラ(頭巾)
  • エジプトの「ガラベイヤ」(長袖の広い衣服)
  • マレーシアやインドネシアの「バジュ・ムラユ」

など、地域性豊かな伝統衣装が見られます。これらは暑い気候に適応した実用性と、祈りの際の動作のしやすさを考慮した機能性を兼ね備えています。

現代のイスラム・ファッションは、伝統的な規範を保ちながらも洗練されたデザインと機能性を両立させる方向へと進化しており、特に若い世代を中心に「モデスト・ファッション」として国際的な注目を集めています。

インドネシアやマレーシアのデザイナーたちが主導するこの動きは、宗教的価値観と現代的感性の融合を示す好例と言えるでしょう。

礼拝と祭事が形づくる時間感覚

イスラム

イスラム文化において時間の流れを構成する重要な要素が、日々の礼拝(サラート)年間を通じた祭事です。1日5回の礼拝は、イスラム教の五行のひとつとして、ムスリムの日常生活のリズムを形作り、信仰の実践と日常が分離せずに融合する文化的特徴を表しています。

日々の礼拝(サラート)

礼拝は

  1. 日の出前(ファジュル)
  2. 正午過ぎ(ズフル)
  3. 午後(アスル)
  4. 日没後(マグリブ)
  5. 夜(イシャー)

に行われ、それぞれの時間帯は太陽の位置に基づいて決定されます。礼拝の前には浄め(ウドゥー)を行い、メッカの方角(キブラ)に向かって定められた所作と祈りの言葉で行われます。

礼拝は単なる儀式ではなく、神との対話と自己反省の機会として、ムスリムの精神生活の中心を占めているとされています。

年間祭事

イスラム暦に基づく年間の祭事も、ムスリムのアイデンティティと共同体意識を強化する重要な文化的行事です。特に重要なのが

  • 「ラマダーン」(断食月)
  • 断食月の終わりを祝う「イード・アル=フィトル」(断食明けの祭り)
  • 巡礼の月に行われる「イード・アル=アドハー」(犠牲祭)

です。

ラマダーン月の断食は、夜明けから日没までの間、飲食や喫煙を控える厳格な実践ですが、この期間は単なる禁欲ではなく、家族や共同体との絆を深め、貧しい人々への共感を育む機会としても重要視されています。断食明けの食事「イフタール」では、家族や友人が集まり、特別な料理を共にすることで、共同体の団結が強化されます。

2024年のラマダーンは3月11日から4月9日まで行われ、世界中のムスリムが参加しました。

神への礼拝空間「モスク」と建築美

モスク

イスラム建築の代表的存在であるモスク(マスジド)は、単なる礼拝所以上の意味を持つ文化的空間です。モスクはムスリム共同体の中心として、礼拝だけでなく教育や社会活動の場としても機能し、その建築様式はイスラム美学の精髄を表現しています。

モスクの基本的な構成要素には、

  • 礼拝の方向を示す「ミフラーブ」(壁龕)
  • 説教台の「ミンバル」
  • 塔状の「ミナレット」(尖塔)

などがあります。ミナレットからは「アザーン」(礼拝への呼びかけ)が行われ、ムスリム共同体に時間の区切りを知らせる役割も担っています。内部装飾では、人物像を避け、幾何学模様やアラビア書道、植物文様「アラベスク」を多用することが特徴です。

【シリアのウマイヤド・モスクのミナレット】

これらの装飾様式には深い宗教的背景があります。

  • 幾何学模様:神の創造した宇宙の秩序と無限性
  • アラビア書道:クルアーンの言葉の神聖さ
  • アラベスク:神の創造した自然界の複雑さと調和

を表現しているとされます。特に「ムカルナス」と呼ばれる蜂の巣状の装飾は、天井や丸天井の移行部に用いられ、三次元的な幾何学的美しさを生み出しています。

【アルハンブラ宮殿のムカルナス(スペイン グラナダ)】

モスク

イスラム建築の代表例としては、

  • トルコのブルー・モスク
  • イランのイスファハーン・グランド・モスク
  • スペインのコルドバ・メスキータ
  • インドのタージ・マハル

などが世界的に有名です。これらの建築物は、地域ごとの気候条件や文化的背景を反映しながらも、イスラム的美意識の普遍性を示しています。

このように、イスラム文化は、宗教的教えを基盤としながらも、日常生活や芸術表現において豊かな多様性と創造性を示しています。食事や服装、礼拝や建築などの文化的要素は、単なる形式的な習慣ではなく、信仰の実践や共同体の結束、アイデンティティの表明といった多層的な意味を持っています。*2)

イスラム文化の歴史

イスラム ムスク

イスラム文化の歴史は、砂漠の民の信仰から始まり、世界三大陸にまたがる壮大な文明へと発展した人類史上まれに見る文化的変容の物語です。預言者ムハンマドの啓示から始まったイスラム教は、わずか数世代のうちに広大な地域に広がり、既存の文明と融合しながら独自の文化的達成を成し遂げました。

イスラム文化の歴史的展開を主要な時代ごとに見ていきましょう。

黎明期と急速な拡大(7世紀~8世紀)

【天使ジブリールから啓示を受けるムハンマド(エディンバラ大学所蔵)】

イスラム文化の起源は、610年頃に預言者ムハンマドがメッカ近郊の洞窟で最初の啓示を受けたことに始まります。当初は少数の信者から始まったイスラム教ですが、メッカの支配層の迫害を受けたムハンマドと信徒たちは622年にメディナへと移住(ヒジュラ)し、これがイスラム暦の起点となりました。

ムハンマドの指導の下、イスラム共同体(ウンマ)は急速に成長し、彼の死後も「正統カリフ」と呼ばれる後継者たちによって拡大が続きました。特に、第二代カリフのウマルの時代(634-644年)には、ササン朝ペルシャ帝国を打倒し、ビザンツ帝国からシリアやエジプトを奪取するなど、驚異的な速さで版図を広げました。

この急速な拡大の背景には、

  • イスラム教の平等主義的メッセージが既存の階級社会に不満を持つ人々に受け入れられた
  • 征服地の住民に対する寛容な統治政策

があったとされています。

黄金時代の学術と文化(8世紀~13世紀)

【ハールーン・アッ=ラシードの治世中に、バグダードの街は繁栄の道を進み始めた】

アッバース朝の時代(750-1258年)に入ると、イスラム世界は政治的・文化的黄金期を迎えます。特にハールーン・アッ=ラシード(在位786-809年)とその息子アル=マームーン(在位813-833年)の治世には、バグダードに「知恵の館」(バイト・アル=ヒクマ)が設立され、ギリシャ、ペルシャ、インドなど様々な文明の知識が翻訳・研究されました。

この時代のイスラム世界は単なる古代知識の保存者ではなく、数学、天文学、医学、化学、光学などの分野で独自の発展を遂げました。例えば、数学者アル=フワーリズミーは代数学の基礎を築き、医学者イブン・シーナー(アビケンナ)の「医学典範」は西洋医学に大きな影響を与えました。

また、イブン・アル=ハイサム(アルハゼン)は光学実験に科学的方法論を適用し、近代科学の先駆けとなりました。

多様化と地域文化の形成(13世紀~19世紀)

イスラム モスク

モンゴル帝国によるバグダード陥落(1258年)以降、イスラム世界は政治的に分裂しながらも、

  • オスマン帝国
  • サファヴィー朝ペルシャ
  • ムガル帝国インド

など、複数の強大な国家によって文化的発展が続けられました。この時期には、各地域の伝統と融合した多様なイスラム文化が花開き、建築では、

  • 青のタイルを特徴とするペルシャのモスク
  • インドのタージ・マハル
  • イスタンブールのブルー・モスク

などの傑作が生まれました。

この時期のイスラム文化の特徴は、普遍的な宗教的価値観を保ちながらも、地域ごとの社会的・文化的文脈に適応していく柔軟性にあったとされています。また、スーフィズム(イスラム神秘主義)※の広がりは、イスラム文化に詩的・神秘的次元を加え、ルーミーやハーフィズといった偉大な詩人を生み出しました。

※イスラム神秘主義(スーフィズム)

神との直接的な繋がりを求め、内面の清らかさや精神的な努力を重んじる教え。イスラム法だけでなく、信仰の実践として世界各地に広まった一面を持つ。インドネシアのワリ・サンガなど、布教者となったスーフィー聖者もいる。

【スーフィーの回旋舞踊】

イスラム文化の歴史は、単なる宗教の広がりではなく、異なる文明間の対話と融合、知識の継承と革新、芸術的創造性の発露といった多面的なプロセスとして理解することができます。現代の多文化共生社会においても、イスラム文化が示した文明間の対話と相互理解の歴史には、多くの示唆が含まれているでしょう。*3)

イスラム文化と日本の関係

【日本最大の規模を有するモスク、東京ジャーミイ】

イスラム文化は、遠く離れた日本文化とは一見異なるように見えますが、実は古くから交流の歴史があり、そして現代においてその関係性はますます深まっています。多様な文化が共存する現代社会において、両者の関係性を紐解くことは、私たち自身の社会を理解する上で重要な手がかりとなります。

この深く多層的な関係性について、様々な角度から探求しましょう。

文化交流の歴史と相互影響

日本とイスラム文化の接点は、古代から現代まで断続的に存在してきました。古くは直接的な交流が少なかったものの、中世の日本文学にイスラムの人物や思想が登場した記録※もあり、間接的な影響が見られます。

例えば、「宇治拾遺物語」や「十訓抄」「古今著聞集」などの説話集に、イスラム圏の人物や風習、思想が間接的に取り上げられています。これらの作品には、唐(中国)や天竺(インド)を経由して伝わった異国の話の中に、イスラム教徒(当時は「大食国人」=アラブ人などと呼ばれることが多い)の逸話や、イスラム世界の知恵や風習が説話として登場する例が見られます。

明治以降の開国で本格的な接触が始まり、1889年には野田乙太郎が日本人初のムスリムとなりました。また、エルトゥールル号事件※をきっかけにオスマン帝国との友好が深まり、イスラム文化への理解が進みました。

※エルトゥールル号事件

1890年9月16日、オスマン帝国(現在のトルコ)の軍艦が和歌山県串本町沖で台風に遭い沈没した大事故。乗組員約600名が犠牲となったが、地元住民が69名の生存者を献身的に救助した。この出来事がきっかけで日本とトルコの友好関係が深まった。串本町には慰霊碑や記念館が建てられている。

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戦前には国策としてイスラム研究や文化紹介が行われ、戦後は民間主導で日本ムスリム協会などが設立されました。

現代における文化の相互作用

近年、日本の文化、特にサブカルチャーがイスラム圏を含む世界各地で受け入れられています。一般的に現代のグローバル化の中で、日本のアニメや漫画といったコンテンツが海外で人気を博しており、これはイスラム文化圏も例外ではありません。

これらの日本のソフトパワーが、イスラム圏の人々に日本の文化や価値観に対する関心を抱かせる一因となっていると考えられます。一方で、イスラム文化が日本に与える影響として、日本に在住するムスリム人口の増加に伴い、その生活様式や文化への理解が求められる場面が増加していることが挙げられます。

【ドバイのポップカルチャーイベントでのアンケート調査結果(2017年)】

ムスリム人口増加と日本社会への影響

1980年代以降、日本にはイラン、パキスタン、バングラデシュなどからの労働者や留学生が増加し、ムスリム人口が急増しました。現在では21万人(2023年推計)を超えるとされ、モスクの数も全国で146カ所(2024年6月)に達しています。

これに伴い、ハラール食品の普及や礼拝施設の整備、学校や職場での宗教的配慮が求められるようになりました。

しかし依然として、ムスリムの礼拝や服装など宗教的慣習は日本社会の常識と異なるため、誤解や偏見が生じやすい現実もあります。特に日本人ムスリムは「なぜ日本人なのに」といった視線にさらされ、アイデンティティの葛藤を抱えることも少なくありません。

多文化共生の課題と日本文化を守る視点

多様な文化が共存する社会では、相互理解と配慮が不可欠です。日本社会はもともと同質性を重視してきたため、異文化との接触に戸惑う場面も多いものの、ムスリム側もモスクの開放や異文化交流イベントを通じて理解促進に努めています。

今後の課題は、宗教的・文化的違いを尊重しつつ、社会の一体感や日本文化のアイデンティティをどう維持するかです。教育やメディアを通じた正しい情報発信、多様性を受け入れる社会制度の整備が求められます。

特に、

  • ハラールに対応した食事
  • 礼拝の場所
  • 埋葬方法(基本的に土葬)

などに関して、日本社会の側での理解と配慮が求められています。中でも、イスラム教徒用墓地の不足は深刻な問題となっています。

災害時など緊急時においては、モスクが避難所やハラール食提供などの支援を行い、地域行政との連携も模索されています。しかし、イスラムに対する表面的な理解や偏見、さらにはイスラムフォビア※といった問題も指摘されており、相互理解のためには、その多様な側面や本質を正しく知ることが重要です。

※イスラムフォビア

イスラムやイスラム教徒に対する根拠のない恐れや嫌悪感、偏見や差別のこと。一部の過激な行動だけで全体を判断する誤った認識から生じる。その多様な側面や歴史、考え方を正しく知ることが相互理解のために重要となる。東京都人権啓発センターなどが啓発活動を行っている。

イスラム文化と日本の関係は、歴史的な接点から現代の共生社会の構築に至るまで、多岐にわたります。相互理解と多様性の尊重を深めることが、今後のより良い関係を築く鍵となるでしょう。*4)

イスラム文化とSDGs

イスラム文化SDGs(持続可能な開発目標)は、「すべての人が尊厳を持ち、平和で持続可能な社会を築く」という根本理念で重なり合います。イスラム法(シャリーア)の目的やハラール産業の理念は、宗教・生命・理性・子孫・資産の保護を重視し、SDGsが掲げる貧困解消、環境保護、平等、平和などの目標と本質的に共通点を持っています。

一方で、

  • 女性の権利
  • ジェンダー平等
  • 一部の伝統的慣習の見直し

など、SDGsの目標達成を阻む課題も存在します。イスラム社会内部でも改革や再解釈の議論が続いており、時代に即した価値観のアップデートが求められています。

イスラム文化が特に大きく貢献できるSDGs目標について、具体的に見ていきます。

SDGs目標1:貧困をなくそう

イスラム文化では、ザカート(喜捨)やワクフ(慈善財団)を通じて、貧困層への支援が体系的に行われてきました。イスラム社会では富の再分配が宗教的義務とされ、コミュニティ全体で貧困解消に取り組む土壌があります。

SDGs目標10:人や国の不平等をなくそう

ハラール対応や多文化共生の実践は、宗教・民族・国籍の違いを超えて平等な社会参加を促進します。ムスリムへの配慮は、アレルギーや障がい者対応と同じく、誰もが尊重される社会づくりに直結しています。

SDGs目標13:気候変動に具体的な対策を

イスラム教の自然観は、神の創造物を守る責任を強調し、環境保護や持続可能な資源利用を推進します。また、イスラム金融※によるESG投資やグリーンプロジェクトも拡大しています。

※イスラム金融

イスラム教の教義(シャリーア)に基づき、利子の授受や投機的取引を禁止する独自の金融システム。銀行は利子を取らず、資産の売買や利益の分配など実体経済に基づく取引を行う。豚肉やアルコールなど禁制品に関わる事業への投資も認められない。代表的な機関はイスラム銀行や、マレーシアのシャリーア協議会などがある。

SDGs目標16:平和と公正をすべての人に

イスラムは「服従」を意味し、唯一神アッラーへの絶対服従を基盤としていますが、その教えの中には平和や公正、相互扶助といった価値観が根ざしています。ラマダン月の断食は、単に飲食を断つだけでなく、他者への共感や感謝の念を深める機会であり、穏やかな日常生活こそが平和であるという認識にも繋がります。

イスラムとその多様な側面や本質を正しく理解することは、偏見に基づく差別をなくし、多様性を認め合う持続可能な社会を作るための重要な一歩となります。

一方で、イスラム文化はSDGsの多くの目標と親和性を持ち、社会的包摂や環境保護に貢献していますが、伝統的価値観と現代的課題の調整が今後の大きなテーマとなっています。*5)


>>SDGsに関する詳しい記事はこちらから

まとめ

イスラム文化は、信仰と生活が密接に結びついた独自の価値観を持ち、歴史的に世界の多様性や共生社会の実現に大きく寄与してきました。2019年時点で、ムスリム人口は約20億人(18億7,783万人推計)に達し、ハラール市場やイスラム金融の拡大、ESG投資への積極的な参加など、経済・社会面でもグローバルな影響力を強めています。

一方で、イスラム教徒が各国で安心して信仰を実践できる社会づくりや、女性の権利や多様性の尊重といった課題も浮き彫りになっています。今後は、異なる文化や宗教が共存する社会で「誰も排除しない仕組み」をどう築くかが問われています。

あなたの日常生活や職場、地域では、異文化とどう向き合い、どのように多様性を受け入れることができるでしょうか。もし自分と異なる価値観や背景を持つ人と出会ったとき、どのような対話や配慮をするべきか、異文化についての知識を学ぶと同時に考えてみましょう。

多様な文化への知識を深めることは、誤解や偏見を減らし、よりよい未来を築く第一歩です。小さな理解や行動が、世界の平和と共生への大きな力に繋がり、同時にあなたが見える世界も広がるのです。*6)

<参考・引用文献>
*1)イスラム文化とは
WIKIMEDIA COMMONS『World Muslim Population Pew Forum』
Wikipedia『イスラーム文化』
Wikipedia『イスラーム建築』
夢ナビ『共通性と多様性を探る人類学から見たイスラム教とは?』
DSR MUSIC『7.イスラーム全盛期の西アジアおよび中央アジアの音楽』
九州大学附属図書館『イスラーム科学の発展の背景: イスラーム科学が発展した理由』
ハラル・ジャパン協会『イスラム教について』
東京大学『イスラム学研究室』
日本中東学会『「イスラム教は寛容な宗教」』
東京学芸大学『イスラム教と私達の生活』
土屋 紀義『中国のムスリム 歴史と現況』(2004年3月)
東京国際大学『イスラームの栞「イスラームの基本理念」』(2013年8月)
松山 洋平『イスラム教の論理』(2018年)
日本ムスリム協会『イスラームとは』
明治大学『イスラームについての基礎知識』
日本経済新聞『ムスリム、気がつけば隣人 在日信者20万人超』(2024年4月)
日本経済新聞『イスラム教大巡礼、150万人メッカへ ガザ犠牲者家族も』(2024年6月)
*2)イスラム文化の例とそれぞれの特徴
ハラル・ジャパン協会『ハラル(ハラール)基礎知識』
WIKIMEDIA COMMONS『Dishdasha』
Wikipedia『クルアーン』
Wikipedia『イード・アル=フィトル』
千葉経済大学『イスラームとは何か?』(2024年11月)
Spaceship Earth『ラマダンとは?イスラム教との関係と断食期間中の過ごし方・2025年の日程はいつ』(2025年3月)
日本ハラール協会『飲食店におけるムスリム対応ガイドライン』
国立民族学博物館『男性用衣服〈ガラベイヤ〉イスラム教とアラブの世界』
加藤 博『イスラム経済の基本構造』(2015年10月)
ハラル・ジャパン協会『ハラル(ハラール)基礎知識』
公安調査庁『インドでの宗教間対立をめぐるイスラム過激組織の動向』
トヨタ財団『「私」のまなざし◎マレーシアでムスリムとの触れ合いから学んだこと』(2022年10月)
在インドネシア日本大使館『断食月(ラマダン)における注意喚起』(2024年3月)
日本貿易振興機構『イスラム教の祭典ビッショ・イジュテマが開催、渋滞に注意』(2024年2月)
日本ハラール協会『ハラール(ハラル)とは』
国土交通省『ムスリム旅行者 受入の心得』
総務省『宗教的配慮を要する外国人の受入環境整備等に関する調査ームスリムを中心としてーの結果』(2017年12月)
名古屋国際センター『フードダイバーシティ(食の多様性) ~ムスリム(ムスリム)の食生活事情とは⁉~』(2023年9月)
ユーグレナ『バングラデシュとはどんな国?文化や生活スタイルを解説』(2024年2月)
日本看護科学学会『イスラム教 – 異文化看護データベース』
Isram House『サラー(礼拝)に関する法規定』
イスラム文化のホームページ『サラート・礼拝』
加藤 博『イスラム経済の基本構造』(2015年10月)
ハラル・ジャパン協会『ハラル(ハラール)基礎知識』
公安調査庁『インドでの宗教間対立をめぐるイスラム過激組織の動向』
WIKIMEDIA COMMONS『Saudi in niqap』
WIKIMEDIA COMMONS『Umayyad Mosque-Minaret al-Gharbiye』
WIKIMEDIA COMMONS『Abencerrajes』
*3)イスラム文化の歴史
WIKIMEDIA COMMONS『Rashid al-Din Tabib – Jami al-Tawarikh, f.45v detail – c. 1306-15』
WIKIMEDIA COMMONS『Yahyâ ibn Mahmûd al-Wâsitî 005』
WIKIMEDIA COMMONS『Whirling Dervishes 2』
世界史の窓『イスラーム文明』
世界史の窓『イスラーム法/シャリーア』
世界史の窓『知恵の館』
世界史の窓『フワーリズミー』
世界史の窓『神秘主義/スーフィズム』
HITACHI『科学・技術史から探るイノベーションの萌芽』
Wikipedia『ハールーン・アッ=ラシード』
Wikipedia『イスラム美術』
Wikipedia『イスラーム哲学』
Wikipedia『ハーフェズ』
見市 建『「地域」から考えるイスラーム』
長澤 榮治『イスラーム・ジェンダー学と現代的課題に関する応用的・実践的研究』
平和政策研究所『宗教間対話運動と日本のイスラーム理解 —日本社会におけるムスリムとの共生に向けて—』(2023年8月)
広島大学『「イスラームと戦争―その関係性の変容と中東―」』(2002年3月)
内藤 正典『17億のムスリムとの共生』(2021年9月)
文部科学省『イスラーム教のおこりと発展』
加賀谷 寛『イスラム史観と近代化』
在エジプト日本国大使館『エジプト基礎情報~歴史』
ターキッシュエア&トラベル『スーフィズム(イスラーム神秘主義)とは?メヴレヴィー教団やセマーとの関係』
*4)イスラム文化と日本の関係
WIKIPEDIA COMMONS『Tokyo Camii 2009』
日本貿易振興機構『日本のアニメ・漫画、98.2%が「好き」と回答-ドバイのポップカルチャーイベントでアンケート調査-(アラブ首長国連邦)』(2017年5月)
Wikipedia『日本のイスラム社会』
NRI『日本のイスラームとの関わり再考』(2016年)
ARAB NEWS Japan『日本におけるイスラムの豊かな歴史を探る』(2024年3月)
ARAB NEWS Japan『日本のアニメに描かれたアラブ、イスラム』(2024年3月)
My Eyes Tokyo『東南アジアのムスリムから見た日本社会と日本人』(2018年12月)
三菱UFJ信託銀行『イスラム金融の現状について』(2016年8月)
東邦大学『日本の土壌と文化へのルーツ59 イスラーム医学と食 イラン』(2023年2月)
依田 拓也『イスラム教と私達の生活』
上野 淳也『戦国時代における大砲の伝来過程についての研究~イスラム文化の影響について~』(2025年3月)
ミツカン『アラブと日本で「水の文化」はどう違うのか 生活文化に根差した水意識』
東洋経済ONLINE『日本人は中東から見ると「変わった人たち」だ 世界は「欧米対イスラム」で回っている』(2016年6月)
日本産婦人科医会『(4)医療に与える文化や習慣に対する配慮』
西野 節男『「イスラーム文化圏 」の教育研究』(2001年)
小笠原 正広『インドネシアの文化と日本』(2015年8月)
庄司 太郎『イスラム文化との接近遭遇〜サウジアラムコの場合を中心に〜』(2006年7月)
外務省『外務省「イスラム研究会」報告書』(2000年12月)
ハラル・ジャパン協会『2025労働、移民、難民イスラム教徒も増える!?』(2025年1月)
産経新聞『川口のクルド人はなぜ増えたか きっかけはイラン人、民主党政権で難民申請激増』(2024年5月)
東京都人権啓発センター『イスラムは怖い?となりに暮らすイスラムを正しく理解し、共存するために』(2022年2月)
店田 廣文『世界と日本のムスリム人口 2019/2020 年』(2021年1月)
*5)イスラム文化とSDGs
国際連合広報センター『SDGsのポスター・ロゴ・アイコンおよびガイドライン』
国際連合広報センター『SDGsのポスター・ロゴ・アイコンおよびガイドライン』
松永 繁『イスラームに学ぶ多文化共生』(2017年8月)
櫛田 優菜,吉田 理湖『「世界目標」SDGs とイスラーム~インドネシアにおける「ジェンダー平等」の実態から~』(2022年4月)
附属次世代型アジア・アフリカ教育研究センター『人新世のイスラーム世界におけるムスリムの環境観と環境実践――エコ・モスクを事例に――』(2022年11月)
国際協力機構『パキスタン・イスラム共和国 JICA 国別分析ペーパー』(2022年10月)
日本貿易振興機構『No.157 中東情勢分析シリーズ No.4 中東・北アフリカ地域とSDGs「アラブ持続可能な開発レポート2020」から読み解く課題』(2022年3月)
金子 寿太郎『イスラーム金融とサステナブルファイナンスの互恵的関係構築に向けて』(2023年)
笹川平和財団『日本のムスリムのライフステージとその実像~日本で生き、育て、働き、死を迎える~』(2025年4月)
東洋経済ONLINE『欧州「移民受け入れ」で国が壊れた4ステップ これから日本にも「同じこと」が起きる』(2018年12月)
日本経済新聞『国内モスク、25年で10倍 人手不足でイスラム教徒増加』(2025年1月)
*6)まとめ
日本経済新聞『イスラム墓地不足、外国人材受容の壁に 動く県や寺も』(2025年4月)
日本経済新聞『断食月明け礼拝、モスクは大混雑 在日ムスリム35万人に』(2025年4月)
共同通信『2025年世界テロ指数:一匹狼による攻撃が欧米を席巻し、テロが拡大』(2025年3月)
PHP総研『2025年版 PHPグローバル・リスク分析』(2024年12月)
店田 廣文『世界と日本のムスリム人口 2019/2020 年』(2021年1月)

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この記事を書いた人

松本 淳和 ライター

生物多様性、生物の循環、人々の暮らしを守りたい生物学研究室所属の博物館職員。正しい選択のための確実な情報を提供します。趣味は植物の栽培と生き物の飼育。無駄のない快適な生活を追求。

生物多様性、生物の循環、人々の暮らしを守りたい生物学研究室所属の博物館職員。正しい選択のための確実な情報を提供します。趣味は植物の栽培と生き物の飼育。無駄のない快適な生活を追求。

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