
世界の人口は、国連人口基金(UNFPA)が公表した「世界人口白書2025」によると、2025年時点で約82億3,200万人と過去最高水準に達しています。
一方、日本の人口は総務省統計局の人口推計によれば、2025年には約1億2,319万人、2026年2月時点で約1億2,286万人※と、年々減り続けています。 今後、世界と日本の人口はどのように推移していくのでしょうか。
この記事では、世界人口の推移、今後の展望、日本の人口の見通し、世界の人口が増えることで発生する問題、SDGsとの関係について解説します。
※参考: 総務省統計局「人口推計 2026年(令和8年)2月報」
目次
世界人口の推移
世界の人口はどのように推移してきたのか、紀元前1万年からこれまでを2つの期間に分けて見ていきましょう。
紀元前1万年から2023年
はじめに、紀元前1万年前から2023年までの世界人口の推移を振り返ります。紀元前1万年前に450万人だった世界の人口は、紀元前1000年には1億万人を超え、2000年後の1000年は3億2,000万人に増えています。
■紀元前1万年から2023年の世界人口推移
全体を見てみると、紀元前2000年以降にわずかな上昇が見られますが、急激に増えているのは近年です。2023年の世界人口は、80億9000万人に上ります。少しずつ数を増やしてきた人類は、かつてない人口増加を経験していると言えるでしょう。
1950年以降
次に、伸びの大きい1800年から2023年に注目していきましょう。そうすると、急増しているのは1950年以降であることが分かります。1950年の世界人口は24億9000万人、2000年は61億7000万人と半世紀のうちに倍以上に増えています。
■1800年から2023年の世界人口
世界の人口が増加している理由は、開発途上国の公衆衛生が改善したことや、抗生物質などの普及により死亡率が低下したことなどが挙げられます。1950年代の人口増加は人口爆発とも呼ばれ、歴史的にも大きな出来事でした。
【2025年最新】世界人口ランキング

ここでは、国連人口基金(UNFPA)が公表した「世界人口白書2025」に基づき、2025年時点の世界人口ランキングを紹介します。 2025年の世界人口は約82億3,200万人と、前年から約1億1,300万人増加し、過去最高水準に達しました。 国別の人口ランキング1位から10位は次の通りです。
1位 インド(14億6,390万人)
2位 中国(14億1,610万人)
3位 アメリカ合衆国(3億4,730万人)
4位 インドネシア(2億8,570万人)
5位 パキスタン(2億5,520万人)
6位 ナイジェリア(2億3,750万人)
7位 ブラジル(2億1,280万人)
8位 バングラデシュ(1億7,570万人)
9位 ロシア(1億4,400万人)
10位 エチオピア(1億3,550万人)
12位 日本(約1億2,300万人)
日本は人口規模では第12位と上位に位置する一方で、国土面積は377,970平方キロメートルと、ランキングに入る国々の中では比較的狭い水準です。
世界人口の今後の展望
さて、今後世界人口はどのように推移していくのでしょうか。国連「世界人口推計 2024年版」から見える将来の人口を展望します。
世界人口は21世紀がピーク
国連の「世界人口推計2024年版(World Population Prospects 2024)」によると、世界の人口は今後もしばらく増加を続ける見通しで、2080年代半ばには約103億人でピークを迎え、その後は緩やかに減少して21世紀末には約102億人程度になると見込まれています。
■世界の総人口の推移(推計)
10年前の推計では、世界人口のピークが今世紀中に訪れる確率は約30%と比較的低く見積もられていましたが、最新の推計では約80%と大きく引き上げられています。 これは、中国をはじめとする人口の多い国々で出生率の低下が予想以上のペースで進んでいることなどが背景にあります。
65歳以上の人口が子ども数を上回るのは2070年代
世界の65歳以上の人口は、2070年代後半には22億人に到達し、18歳未満の子どもの数を上回ると予想されています。さらに、80歳以上の人口は、2030年代半ばに1歳未満の乳幼児の数を抜いて2億6,000万ほどになると見込まれています。
■年齢別の世界人口推移(推計)
人口に占める高齢者の割合は、日本だけでなく世界でも高まっています。この現状に対して国連「世界人口推計 2024年版」では、テクノロジーを活用し、生涯学習の機会を増やすことで、あらゆる年齢層の生産性を向上させることを課題としています。
日本の人口の見通し
世界の人口が今後増加した後に減少するという予測がある一方、日本ではどのような見通しなのでしょうか。
2070年には9,000万人を下回る
国勢調査および総務省統計局の人口推計によると、2020年の日本の総人口は約1億2,000万人でした。 その後も減少が続き、2025年には約1億2,319万人、2026年2月には約1億2,286万人※と推計されています。
国立社会保障・人口問題研究所が公表した「日本の将来推計人口(2023年推計)」の中位推計によれば、総人口は2040年に約1億1,000万人、2070年には約8,700万人まで減少し、9,000万人を下回ると見込まれています。
※ 参考: 総務省統計局「人口推計 2026年(令和8年)2月報」
■日本の人口推移(推計)

日本の人口が減っている主な理由は、未婚化・晩婚化・晩産化が進んだ結果、1人の女性が一生の間に生む子どもの数である合計特殊出生率が低下していることです。
未婚率は2015年に28.6%、2020年には29.5%と上昇しており、さらに「一生結婚するつもりはない」と考える未婚者の割合も増加するなど、価値観の変化も背景にあります。
低い出生率は続く
日本の人口が減少している大きな要因として、合計特殊出生率の低下が挙げられます。 国立社会保障・人口問題研究所の資料および厚生労働省の統計によると、合計特殊出生率は2022年に1.26、2023年に1.20と低下が続いています。
さらに、同研究所が2023年に公表した将来推計では、2020年代半ば以降も出生率は当面低い水準で推移し、中位推計でも長期的にはおおむね1.3前後にとどまると見込まれています。 一方で、低位推計では2070年時点でも1.13程度と、2020年代前半の水準から大きな回復が見込めないシナリオも示されており、出生率の底上げは引き続き重要な課題となっています。
*参考: 国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(全国) 2023年推計」
■出生率の実績と仮定値

今後、どのようにして出生率を高めていくのかは、引き続き課題になりそうです。
世界の人口が増えることで発生する問題
世界の人口の話に戻りましょう。これからピークを迎える世界人口には、どのような問題があるのでしょうか。3つのテーマを取り上げます。
資源の枯渇
1つ目は、人が生きていくのに欠かせない水や、燃料として使われる天然ガス、石油などの資源が枯渇する恐れがあることです。資源には限りがあります。例えば水は、飲用のほか、作物を育てたり、工場で機械を動かしたりすることにも使われます。資源の枯渇は、生存を脅かす大きな問題です。
食料の不足
2つ目は、穀物や魚介類などの食料不足が心配されていることです。穀物などの作物を育てるために必要な土地や水は、限られています。増えた人口を賄えるほどの土地や水を確保することも簡単ではありません。また魚介類についても、増える需要を満たす漁獲量を確保できるかが課題です。
環境負担の増加
3つ目は、環境への負担が増えることです。化石燃料の使用による二酸化炭素の排出や、廃棄物の処分が増えることによる汚染などがその例です。2050年の廃棄物発生量の推定値は320億トンと推定されており、2000年と比較すると320%増であることから、環境への影響が少なくないと考えられます。
世界人口の課題を解決することとSDGs
最後に、世界人口の課題を解決することとSDGsとの関係を確認します。国連「世界人口白書2025」や「世界人口推計 2024年版」の中で指摘されている問題を取り上げ、SDGsとのつながりを見ていきましょう。
目標3「すべての人に健康と福祉を」・目標4「質の高い教育をみんなに」
国連「世界人口推計 2024年版」は、470万人(約3.5%)の子どもが、18歳未満の母親から生まれ、このうち34万人は15歳未満の女児であると報告しています。こうした状況は、母親と子どもの健康や福祉に悪影響を及ぼすため、出産する年齢を引き上げることで、女性の教育にも良い影響をもたらすとしています。
この2つの課題は目標3、4につながっており、取り組みを進めることでSDGsの達成に貢献します。
目標5「ジェンダー平等を実現しよう」
女性や青少年が差別や法的な制限により、自主的な性や生殖に関する決定を行えない場合があり、このことが人口急増につながる傾向にあると指摘されています。また、世帯内の家事分担を男女間で平等に行うことや、経済的な困難を解消することは、女性の出産を推進し、労働力参加を改善するとしています。
ジェンダー平等を実現することは、人口増・減のいずれの国・地域においても求められていると言えます。
>>SDGsに関する詳しい記事はこちらから
まとめ
世界の人口は21世紀にピークに達し、その後は減少していくと推測されています。一方、日本では少子化による人口減が続くと見込まれています。各国・地域の人口増減に対処していくためには、健康や福祉、教育、ジェンダー平等の取り組みが一つの軸になるでしょう。これらはSDGsの目標にもつながるため、併せて取り組んでいくことが求められています。
<参考>
“Data Page: Population”, part of the following publication: Hannah Ritchie, Lucas Rodés-Guirao, Edouard Mathieu, Marcel Gerber, Esteban Ortiz-Ospina, Joe Hasell, and Max Roser (2023) – “Population Growth”. Data adapted from PBL Netherlands Environmental Assessment Agency, Gapminder, United Nations. Retrieved from https://archive.ourworldindata.org/20250929-103213/grapher/population.html [online resource] (archived on September 29, 2025).
UNFPA state of the world population 2025
「世界人口白書2025」を発表
UNFPA 国連人口基金 駐日事務所 | 世界人口白書2025
我が国の人口について|厚生労働省
World Population Prospects
世界人口推計 2024 年版 結果の概要 – 主な結果|日本語訳: 国立社会保障・人口問題研究所
令和2年国勢調査 人口等基本集計結果(令和3年11月30日)|総務省統計局
令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会1第一部第1章
2050 年の世界の廃棄物発生量の推計は320億トン|株式会社廃棄物工学研究所
2023年世界の国土面積 国際比較統計|世界の国土面積 国別ランキング・推移 – GLOBAL NOTE
この記事を書いた人
池田 さくら ライター
ライター、エッセイスト。メーカーや商社などに勤務ののち、フリーランスに転身。SDGsにどう取り組んで良いのか悩んでいる方が、「実践したい」「もっと知りたい」「楽しい」と思えるような、分かりやすく面白い記事を書いていきたいと思っています。
ライター、エッセイスト。メーカーや商社などに勤務ののち、フリーランスに転身。SDGsにどう取り組んで良いのか悩んでいる方が、「実践したい」「もっと知りたい」「楽しい」と思えるような、分かりやすく面白い記事を書いていきたいと思っています。



