ノンバイナリーとは?意味や診断を紹介!特徴とXジェンダーやアセクシャルとの違いを解説!

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現代、LGBTQ+の社会的認知が広がる中で、「ノンバイナリー」という言葉も少しずつ知られるようになりました。
言葉のイメージから、「男女の枠に収まらない性のホルダー」という指摘をしている人もいますが、まだ解消されていないまま受け入れられることも少なくありません。

2025年の調査では、日本のLGBTQ+人口は約10人に1人に相当する約9.7%と推計されており、その中にはトランスジェンダーとノンバイナリーやXジェンダーなど、多様な性自認を持つ人たちが含まれています

ほかの性的マイノリティを示す言葉との比較などを通して、一緒に学んでいきましょう。

ノンバイナリーとは?意味や特徴をわかりやすく紹介

ノンバイナリーとは

職場や学校での苦悩という男女という最もを前提とした社会制度は、ノンバイナリーを含む性的マイノリティの人々を大きく悩ませています。

2025年の調査では、LGBTQ+の中でも、トランスジェンダー・ノンバイナリーを含むグループは、性別に基づく差別や差別的な質問を経験している人が少なく、特に職場や学校での理解不足が原因で、精神的ストレスや不登校・退職に繋がるケースも報告されています.

ノンバイナリーの種類

さらにノンバイナリーは、さまざまな考え方から多様な種類が存在します。

  • Aジェンダー(Agender):自らを特定するジェンダーがない
  • ニュートロワ(neutrois):ニュートラル(中性)な性
  • マーベリック(maverique):男性・女性・ニュートロワから完全に独立した性
  • バイジェンダー(bigender):2つの性別を自認する
  • デミジェンダー(demigender):特性の性別を部分的に自認する

これ以外にもまだまだ多くの種類があり、一概に「ノンバイナリー」といっても皆が同じような性を認識しているわけではない、という点がポイントです。

また、ノンバイナリーを自称する人々の中には、まだ自身の性がはっきりと定まっていない、もしくは定めていないクエスチョニング(Questioning)も含まれます。

ノンバイナリーと似た言葉の中には、同じく性的マイノリティとして知られるものが複数あります。

次では、それぞれの言葉の定義の確認と、ノンバイナリーとの違いについて見ていきましょう。

ノンバイナリーとトランスジェンダーの違い

トランスジェンダー(Transgender)とは、身体の性とこころの性が一致しない人を指します。

日本語では性同一性障害という言葉もまだ見られますが、世界保健機関(WHO)ではすでにトランスジェンダーは精神疾患リストから外されているため、厳密には病気と異なります。

トランスジェンダーは、あくまでも自身が「身体とこころの性の不一致」を認識している状態を指す言葉です。

対するノンバイナリーは、男女という性別に囚われないセクシュアリティです。ただしノンバイナリーの中には、身体の性と性自認が一致していないために、トランスジェンダーのコミュニティに身を置くことが安全だと考える人もいます。

ノンバイナリーとXジェンダーの違い

Xジェンダーとは、性自認において「男でも女でもない」と考えている人や、まだ性自認が揺れている人を指す、日本生まれの言葉です。

Xジェンダーとノンバイナリーは一見するとよく似た言葉で、研究や調査でも「Xジェンダー/ノンバイナリー」と表記されることがよくあります。

その上で違いを見出すならば、Xジェンダーはあくまでも性自認に関して「男女どちらでもない」「まだ分からない」と自認するセクシャリティをいう点です。

対するノンバイナリーは、性自認と性表現の2つにおいて「男女どちらでもない」もしくは「男女どちらでもある」と自認する人々のことを指します。

つまり、Xジェンダーは「自分の性別を自分がどう感じているか」という性自認についてフォーカスをした言葉であり、「どの性別に恋愛感情・性的惹かれを持つのか」や「自分がどんな服装・髪型・振舞いをするのか」といった部分に関しては人によって大きく異なります。

ノンバイナリーとアセクシャルの違い

アセクシャル(Asexual)とは、性別を問わず相手に性的惹かれを持たない人をいいます。日本語では「無性愛(者)」と呼びます。

性的惹かれとは別に、相手に恋愛感情を抱かない人を指すには、アロマンティック(Aromantic)という別の言葉がありますが、アセクシャルに恋愛感情・性的惹かれの両方を含む場合もあります。

ノンバイナリーは、あくまでも「自分の性をどう認識するか」にフォーカスした言葉であり、対するアセクシャルは「誰に恋愛感情・性的惹かれを持つ/持たないか」について言及しています。

ノンバイナリーとバイセクシャルの違い

バイセクシャル(Bisexual)とは、男女どちらにも恋愛感情・性的惹かれを抱くセクシュアリティを持つ人のことです。日本語では「両性愛(者)」とも呼ばれます。

こちらも主にセクシュアリティを表す言葉のため、ノンバイナリーとは概念が異なります。

バイセクシャルは自身の性自認については言及しておらず、あくまでも「誰を好きになるか・性的な魅力を持つか」という点にフォーカスしています。

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ノンバイナリーは「意味がわからない」と言われてしまう理由

ノンバイナリーという言葉は、ここ数年で徐々に広がりつつありますが、社会全体の認知度はまだ十分とは言えません。2025年の調査では、LGBTQ+に対して「理解が進んでいる」と回答する人は増えている危機、教育現場や企業の制度面では、ノンバイナリーを含むジェンダーの多様性を具体的に取り入れた事例は限られています。

「よくわからない概念」として受け入れられやすいケースが極端に多く見られます。「人は男性か女性のどちらかに分類されるべき」という二元的な固定観念は、現在に社会のルールや慣習に大きく残っています。

ノンバイナリーは、Xジェンダーとトランスジェンダーとが混同されやすく、違いが理解されにくい点も、社会から見ても魅力的な一因です。Xジェンダーは「男女の枠に当てはまらない」という性自認を表す日本語の言葉ですが、ノンバイナリーは英語圏由来で、より多くの性表現の多様性を含む広い概念です。

社会に浸透していないため誤解されやすい

ノンバイナリーという言葉は近年広がり始めたばかりで、まだ社会全体に十分に浸透していません。そのため耳にしたことがない人も多く、「よくわからない概念」として誤解されやすいのが現状です。

メディアや教育現場での紹介も限られており、日常生活で触れる機会が少ないことも混乱を招く要因です。本来は「男女という枠に収まらない性のあり方」を示すものですが、認知度が低いため「曖昧」「不明確」と誤解されがちです。

社会的な認知が広がれば、正しい理解につながりやすくなるでしょう。

性的マイノリティに関する知識不足が背景にある

「ノンバイナリーの意味がわからない」と言われる背景には、そもそも性的マイノリティに関する知識が十分に共有されていないことが大きく関わります。LGBTQ+の一部として紹介されることは増えてきましたが、多様なジェンダーの概念を体系的に学ぶ機会はまだ限られています。

そのため「自分には理解できないもの」として距離を置かれたり、誤った先入観を持たれたりすることがあります。知識不足が原因で「存在そのものが特殊」と誤認されがちですが、啓発や教育によって理解は大きく進展する余地があります。

「男女どちらかであるべき」という固定観念の影響

社会には「人は男性か女性のどちらかに分類されるべき」という根強い固定観念があります。この二元的な考え方は文化や教育を通じて強く刷り込まれており、ノンバイナリーの存在は従来の枠組みに当てはまらないため理解されにくいのです。

その結果「意味がわからない」「普通ではない」といった否定的な反応につながります。固定観念に縛られることで、本来の多様な性のあり方が見えにくくなり、本人の生きづらさを強めてしまうのが現実です。性を「二択」で捉えるのではなく、スペクトラムとして柔軟に考えることが重要です。

他のジェンダー概念との違いが理解されにくい

ノンバイナリーは、Xジェンダーやトランスジェンダーと混同されやすく、違いが理解されにくい点も「意味がわからない」と言われる理由の一つです。Xジェンダーは男女の枠に当てはまらない性自認を指す一方、ノンバイナリーは英語圏を中心に用いられるより広義の概念です。

また、トランスジェンダーは生まれたときに割り当てられた性別と自認が異なる人を指すため、必ずしもノンバイナリーと重なるわけではありません。こうした用語の混乱が理解を妨げ、結果的に「複雑でわからない」と受け止められてしまうのです。

ノンバイナリーが抱える生きにくさ

ここからは、ノンバイナリーの人々が抱える生きにくさにスポットを当てて見ていきましょう。

職場や学校での苦悩

男女という枠組みを前提とした社会制度は、ノンバイナリーの人々を大きく悩ませてしまいます。

例えば、学校や職場での服装・髪型の規定です。「男性は短髪にしなければならない」「女性はスカートを履かなければならない」など、身体的な特徴や社会のジェンダーによって決められたルールを強要されることに苦しむケースがあります。場合によっては通学や特定の職種への就職を諦めなければならないこともあるようです。

また、公共施設でのトイレや更衣室の利用についても、自認する性が男女どちらにも当てはまらないため、入室をためらうこともあります。

その結果、外出先が制限されてしまい、社会との交流が隔たれてしまうことも考えられます。

ほかにも、日本では戸籍やパスポートなどの書類において、「男」「女」どちらかの性を選ばなければならない場合がほとんどです。ノンバイナリーとして、社会のジェンダー観や男女ありきの制度によって、さまざまなモヤモヤを抱えて生活しています。

人間関係での苦悩

ノンバイナリーを自認する人にとって、対人関係は時に大きな悩みの種になります。

男か女か、といった概念では説明しきれないために、友人や家族など信頼できる相手にも打ち明けにくいことが多く、常に「理解してもらえないのではないか」「拒絶されたらどうしよう」といった不安に襲われてしまいます。

仮にカミングアウトをしても、相手の理解が足りないために関係がぎこちなくなってしまったり、時に絶交されてしまったりと、性自認が理由で対人関係が破綻してしまうことがあり得ます。

日常生活での苦悩

日常生活の中には、普段わたしたちが何気なく使っている言葉や言い回しに対し、ノンバイナリーの人々にとって苦悩に繋がる場面が多くあります。

例えば、ノンバイナリーの人々の中には、「自らをどう呼ぶか?」「相手に何と呼んでもらうか」について悩みを抱えています。

近年、英語圏ではノンバイナリーの人を呼ぶときに、he(彼)でもshe(彼女)でもない、三人称theyを使用するケースが増えていますが、主語は基本的にIなので大きな問題にはなりません。

しかし日本の場合、多様な一人称があるからこそ、自らを何と呼ぶべきか悩んでしまいます。

ほかにも、男女という概念に囚われないセクシュアリティを持つゆえに、「女=かわいい、キレイ」「男=かっこいい」といった、ジェンダー観に基づくイメージによっても、相手から何気なく言われた言葉に傷ついたり落ち込んだりしてしまったりすることがあります。

簡単にできる?ノンバイナリー診断

ノンバイナリーかどうかは最終的に自己認識によりますが、考えるきっかけとして簡単なセルフチェックが役立ちます。以下の項目にどれくらい当てはまるか確認してみましょう。

  • 男性・女性どちらとも言い切れない感覚がある
  • 日によって性別の意識が変わることがある
  • 性別を聞かれると答えに迷う
  • 男女どちらの服装も自分らしく感じる
  • 性別で役割を押しつけられると強い違和感がある
  • 自分を紹介するときに「男性」「女性」と言われるのがしっくりこない

上記のうち 3つ以上当てはまる場合、ノンバイナリーである可能性があります。ただし、これはあくまで自己理解のヒントにすぎず、診断結果を断定するものではありません。

自分の感覚を大切にし、必要に応じて信頼できる人や専門機関に相談することが望ましいでしょう。

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ノンバイナリーに関するよくある疑問

ここでは、ノンバイナリに―に関してよくある疑問にお答えします。

ノンバイナリーを公表した有名人は?

日本で公表している著名人には、アーティストの宇多田ヒカルさんが挙げられます。2021年にインスタグラムで、自らを男でも女でもない「ノンバイナリー」であると公表しました。

以前から、既存の性別呼称や婚姻歴で自身のアイデンティティを定義されることに違和感を表明していました。

ノンバイナリーの人に外見や振る舞いに共通の特徴はある?

ノンバイナリーの表現方法は非常に多様で、決まった型はありません。中性的な外見を好む人もいれば、特定の性別を想起させる服装をあえて選ぶ人もいます。大切なのは、本人が最も自分らしくいられる表現を選択している点です。

ノンバイナリーの恋愛対象となる性別は決まっている?

自身の性自認と、誰を好きになるかという性的指向は別の概念です。そのため、ノンバイナリーであっても好きになる相手は人それぞれ異なります。男性や女性を好きになる場合もあれば、相手の性別を問わないケースもあります。

日本国内にはどの程度のノンバイナリーの人がいる?

2025年の調査では、LGBTQ+層が人口の約9.7%に達すると推計されています。その中にはノンバイナリーやXジェンダー自認の人も一定数含まれています。認知が広がるにつれ、自身の違和感を言葉にできる人が増えているのが現状です。

ノンバイナリーの人が社会に求めている配慮とは?

男女二元論を前提とした制度の柔軟化が求められています。具体的には、書類の性別欄の選択肢を増やすことや、多目的トイレの設置などが挙げられます。何気ない会話で「男らしく」「女らしく」といった決めつけをしない配慮も重要です。

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ノンバイナリーとSDGs

最後に、ノンバイナリーとSDGsの関連について見ておきましょう。

ノンバイナリーは従来のジェンダー観に囚われない存在であるために、日々さまざまな苦悩に直面しています。

中には性転換を望む人もいますが、周囲の理解や医療費といった要因によって、治療や手術になかなか踏み込めないこともあります。

アメリカのある調査によると、ノンバイナリーを含むトランスジェンダーの人々のうち、32%が「治療中に不公正な扱いを受けた」と感じており、治療自体へのハードルの高さを感じている人が少なくありません。

SDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」では、国境や国境などに決めず、誰もが等しく医療や福祉サービスにアクセスできる社会をめざしています。

2025年の調査では、ノンバイナリーを含むトランスジェンダーの人々の多くが、性別を理由に医療現場での差別的な対応や差別を経験しており、性自認に合った治療やケアを受けることが難しいと感じていることが報告されています。

SDGsの目標達成に向けては、ノンバイナリーを含むジェンダー多様性を見据え、医療現場や制度の見直しが求められています。

通電グループ『LGBTQ+を巡る人々の意識は?~最新調査レポート』|ウェブ電告|2026年3月3日
電通グループ『【2025年最新】LGBT差別の現状を数字で解説』|IRIS-LGBT|2025年7月17日
​国際的なLGBTQ+医療差別調査の総合レポート|2025年

まとめ

この記事では、ノンバイナリーについての基本的な解説から、その他の性的マイノリティを示す言葉との比較、当事者の生きづらさ、ノンバイナリ―にまつわる疑問まで幅広く解説しました。

あまり馴染みがないかもしれませんが、あなたの身近なところにも必ずいます。多様性を理解し受け入れることで、社会はもっと開けたものになるはずです。

ぜひこの記事を通して知識を取り入れ、周りや社会への意識をアップデートしていきましょう。

<参考リスト>
What it means to be non-binary – LGBT Foundation
ノンバイナリー研究会|【記事】ノンバイナリー差別を廃絶するために 
Xジェンダーとは? 【男女の枠に属さないってどういうこと?】 | LGBT就活・転職活動サイト「JobRainbow」
質的心理学研究 第18号/2019/No.18/144–160 X ジェンダーを生きる─男女のいずれかというわけではない性自認をもつ人々の語りから|山田苑幹 名古屋市中央療育センター
LGBTQ+をめぐる人々の意識は?~最新調査レポート | ウェブ電通報
Hikaru Utada: ‘BAD MODE,’ Forging Their Musical Path and Finding Non-Binary Pronouns | Apple Music
Discussions on diversity:Gender identity|Parexel International Corporation

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この記事を書いた人

のり ライター

東京生まれ&育ちのリトアニア在住ライター。森と畑に出会い「自然と人とが寄り添う暮らし方」を探求するように。現地で暮らし学んだ北欧の文化と植物、日本で体験したマクロビ&パーマカルチャーを糧に、食・暮らし関連を中心に執筆中。普段はほぼベジ。

東京生まれ&育ちのリトアニア在住ライター。森と畑に出会い「自然と人とが寄り添う暮らし方」を探求するように。現地で暮らし学んだ北欧の文化と植物、日本で体験したマクロビ&パーマカルチャーを糧に、食・暮らし関連を中心に執筆中。普段はほぼベジ。

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