オンライン診療とは、スマホやパソコンを使って、自宅にいながら医師の診察や薬の処方が受けられる新しい医療サービスです。
近年は忙しい社会人や子育て中の人、高齢者を中心に利用が広がっており、通院の手間や感染リスクを減らせる手段として注目されています。
特に初診から対応可能なクリニックや、心療内科など専門科にも対応するサービスが登場し、使いやすさも年々向上しています。
診察のやり方や費用、処方箋の受け取り方法など、利用前に知っておきたいポイントは少なくありません。
医療の選択肢を広げる上で、オンライン診療とは何かを正しく理解することが重要です。
目次
オンライン診療とは
オンライン診療とは、スマートフォンやパソコンなどを使って、医師による診察や薬の処方を受けられる新しい医療の形です。
近年、感染症対策や医療アクセスの改善の観点から急速に広がりを見せています。
この診療方法は、厚生労働省が定める「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に基づいて行われます。
指針では、患者の本人確認、医師との信頼関係、診療の継続性、緊急対応の準備など、安全性と医療の質を保つための細かなルールが定められており、単なるリモート通話とは明確に区別されます。
対面診療の代替ではなく、補完的な選択肢として位置づけられており、特に通院が困難な高齢者や慢性疾患の患者にとっては大きなメリットがあります。
これからオンライン診療を検討する方にとって、まずはこの「仕組み」や「ルール」を理解することが、正しく活用する第一歩です。
「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に基づいて実施される
オンライン診療は、厚生労働省によって設定された「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に乗っ取って実施されることで、安全かつ信頼性が保たれています。
この指針では、診療の質を守るためにいくつかのルールが定められており、たとえば初診での利用には制限があることや、患者本人の同意と本人確認が必須であることが記されています。
特に初診に関しては、原則として対面での診察が勧められており、例外としてオンラインでの初診が認められるのは、服薬歴や既往歴が確認できる場合などに限られます。
また、医師と患者の信頼関係や診療継続性も重要視されており、1回限りの処方や診療で終わらせないよう工夫が求められます。
こうしたルールがあるおかげで、オンライン診療でも対面診療に近い医療の質を保てるようになっています。
厚生労働省の指針では、医師の責任のもと、プライバシーの保護、通信の安定性も含め、総合的に患者の利益が守られることが求められています(参考:厚生労働省「オンライン診療について」)。
オンライン診療で対応可能な症状
オンライン診療では、軽度から中等度の症状や慢性的な病気の経過観察、継続処方などに幅広く対応できます。
無理に通院しなくても、画面越しに医師の診察を受けられるため、忙しい人や移動が難しい人にとって非常に便利な選択肢です。
例として、以下のような症状や疾患はオンライン診療で対応しやすいとされています。
- 花粉症・アレルギー性鼻炎
- ニキビや軽い湿疹などの皮膚トラブル
- 高血圧や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病(経過観察や処方継続)
- 不眠症や軽度のうつ症状
- 避妊・ピルの処方相談
- 性感染症(検査キット送付や薬の処方含む)
- 頭痛や生理痛など、症状が明確で繰り返しやすいもの
こうした症状は、視診や問診によってある程度診断できるため、オンラインでも十分対応が可能です。
一方で、胸の痛みや呼吸困難、激しい腹痛、意識の混濁などの緊急性が高い症状は、オンライン診療には不向きです。
また、聴診や触診が必要な状況(例:心臓疾患、急な外傷など)も、対面診療が適しています。
厚生労働省のガイドラインでも、オンライン診療は対面診療の代替ではなく補完であるとされています(参考:厚生労働省「オンライン診療について」)。
つまり、すべての診療を画面越しに完結させるのではなく、「オンラインでできること」と「医療機関に行くべきとき」を見極めることが大切です。
オンライン診療は便利?メリット・推進される理由
オンライン診療は、通院の手間を省きながら、感染リスクを抑えて専門的な医療を受けられる便利な選択肢です。
特に、忙しい人や遠方に住む人にとっては大きなメリットがあります。
この章では、オンライン診療がなぜ推進されているのか、どのような利点があるのかを具体的に解説します。
院内感染を防ぐことができる
オンライン診療の大きなメリットのひとつは、院内感染のリスクを減らせることです。
特に風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルスなどの感染症が流行している時期には、医療機関に行くことで逆に感染する不安があります。
その点、オンライン診療なら自宅にいながら診療を受けられるため、待合室で他の患者と接触することもなく、感染の心配が大きく軽減されます。
実際に厚生労働省も、感染拡大防止の観点からオンライン診療の活用を推進しています。
通院による二次感染のリスクを避けつつ、必要な医療が受けられることは、子どもや高齢者、持病のある方にとって非常に大きな安心材料になります。
地方や遠隔地からも専門家に相談できる
オンライン診療を利用すれば、住んでいる場所に関係なく専門医に相談できるのが大きな魅力です。
都市部に比べて、地方や離島では医療機関の数が限られており、特に皮膚科や心療内科など専門医のいる病院が近くにないという悩みは少なくありません。
しかしオンライン診療なら、インターネット環境さえあれば全国どこにいても診療を受けることができます。
実際に厚労省の指針でも、「地域の医療資源の不足を補う手段」としてオンライン診療が紹介されています(参考:厚生労働省「オンライン診療その他の遠隔医療の推進に向けた基本方針について(通知)」)。
待ち時間が少なくて済む
オンライン診療を使うと、病院での待ち時間が大幅に短縮されます。
予約時間にスマホやパソコンを開くだけで診療が始まるので、従来のように待合室で長時間待つ必要がありません。
病院では予約していても診察が遅れることが多く、体調が悪い中での待機はストレスになります。
その点、オンライン診療ならほぼ時間通りに診療がスタートすることが多いため、体への負担が少なく済みます。
また、診察後の会計や処方箋のやり取りもオンラインで完結することが増えてきており、診療全体にかかる時間が大きく短縮されます。
自宅から診療を受けられる
オンライン診療の最大の特徴は、なんといっても自宅から診療を受けられる手軽さです。
体調が悪くて外出がつらいとき、あるいは仕事や子育てでなかなか通院の時間がとれないときでも、自宅にいながら医師の診察を受けられるのは大きな安心です。
パジャマのままでも、布団の中でも、スマホひとつあれば診察可能です。
これなら「病院に行くのが面倒」「仕事を休めない」といった理由で受診を先延ばしにすることも減りそうです。
特に慢性疾患の継続処方や、軽度の不調で通院をためらっていた人にとっては、心と体の負担を軽くしてくれる存在といえるでしょう。
医療のハードルが下がることで、結果的に「早めに相談する習慣」が生まれ、症状の悪化を防ぐことにもつながります。
オンライン診療の安全性は大丈夫?デメリット・注意点
多くのメリットがあるオンライン診療ですが、安全性や信頼性に関する不安の声もあります。
この章では、オンライン診療のデメリットや事前に知っておきたいリスクを具体的に解説します。
医師との信頼関係を築きにくい
オンライン診療では、医師との信頼関係を築きにくいと感じることがあります。
直接会って話すわけではないため、表情や雰囲気が伝わりにくく、距離感を感じやすいのが理由です。
特に初めての医師とオンラインで話す際、「この先生に任せて大丈夫かな?」と不安に思う人も多いでしょう。
対面診療では、雑談や診察中のちょっとした会話を通じて自然と信頼が深まることがありますが、画面越しだとその機会が少なくなります。
また、医師の側も患者の生活背景や性格をつかみにくく、必要な情報を聞き出すのに時間がかかることもあります。
オンライン診療を利用する際は、医師との相性や診療スタイルを自分に合ったクリニックで選ぶことが重要です。
コミュニケーションがスムーズにいかない時がある
オンライン診療では、通信環境や操作ミスが原因で、思ったように会話が進まないことがあります。
音声が途切れたり、画面が止まったりすると、症状の説明がうまく伝わらず、医師も正確な判断がしづらくなります。
特に高齢者やスマホに慣れていない方にとっては、「うまくつながらない」というだけでストレスになりやすく、診療に集中できないこともあります。
逆に、医師が説明している内容が聞き取りづらかったり、タイムラグのせいで会話がかぶってしまったりするのも、オンラインならではの課題です。
これらの問題は、ネット環境や使う端末によって差が出るため、「誰にとっても同じように便利」とは限らないのが現実です。
詳しい検査や急変に対応できない
オンライン診療の限界として、詳しい検査や急な症状の悪化には対応できない点があります。
画面越しでは、触診や聴診といった基本的な診察ができず、医師が得られる情報が限られてしまうのです。
仮に「お腹が痛い」といっても、実際にどの部位が痛いのか、押すと痛いのか、熱はあるのかなど、細かい判断がしにくくなります。
レントゲンや血液検査といった医療機器が使えないため、原因の特定が難しくなることもあります。
さらに、症状が急に悪化したとき、オンラインでは即時に救急処置を行うことができません。
そのため、オンライン診療はあくまで軽症や経過観察、継続処方などに向いている手段であり、緊急性があるときは迷わず対面診療や救急受診を選ぶべきです。
オンライン診療は対面診療より安い?料金体系
オンライン診療の料金は、対面診療と比べて必ずしも安いとは限りません。
保険診療・自由診療の別に加えて、システム利用料や処方薬の配送料などが上乗せされることがあるからです。
厚生労働省の方針により、保険診療であれば対面診療と同じ診療報酬体系が適用されますが、それでも医療機関ごとに診療内容やシステムの運営方法に違いがあるため、実際の金額には幅があります。
自由診療では、料金の自由設定が可能なため、1回数千円〜1万円以上になることもあります。
また薬の配送を希望する時は、送料や手数料が別途かかることも少なくありません。
この章では、保険診療と自由診療それぞれの料金の目安や注意点、追加で発生しやすい費用についてわかりやすく解説していきます。
保険診療
オンライン診療でも、保険診療が適用されれば対面診療とほぼ同じ料金で受けられます。
これは厚生労働省がオンライン診療の診療報酬を定めており、公的保険の枠内で提供されるからです。
具体的には、初診が約700円〜1,000円前後、再診であれば300円〜500円程度が一般的な自己負担額です(3割負担の時)。
ただし、医療機関によっては「情報通信機器の利用に関する費用」として、別途500円〜1,000円ほどのシステム利用料がかかることがあります。
また、薬をオンラインで処方された際は、配送料や薬局による手数料が追加されることもあります。
たとえば「処方箋を郵送してもらう」「薬局から薬を宅配してもらう」といった場合には、数百円〜1,000円程度の送料がかかるケースもあります。
自由診療
自由診療のオンライン診療は、保険が使えないため料金はすべて自己負担となります。
その分、診療の内容や料金設定は医療機関ごとに自由で、柔軟な対応が可能なのが特徴です。
例として、美容医療やAGA治療、ED治療、低用量ピルの処方などは自由診療の対象であり、1回の診療で3,000円〜10,000円程度の料金がかかることもあります。
また、薬の代金や送料も別途必要で、トータルで1万円を超えることも珍しくありません。
ただし、自由診療はオンライン診療との相性が良い領域でもあり、医師との対話や服薬管理をスムーズに行える点がメリットです。
さらに、多くの自由診療クリニックでは診察から薬の受け取りまでを一貫してオンラインで完結できる仕組みを提供しており、通院の手間を大幅に省けます。
費用は高めでも、利便性やプライバシーの確保を重視したい人には向いています。
オンライン診療がおすすめな人の特徴
オンライン診療は、時間が取れない人や遠方に住む人にとって、非常に便利な診療スタイルです。
通院の負担や人目を避けたいなど、ライフスタイルや悩みに応じた使い方ができるのが特徴です。
この章では、オンライン診療が特におすすめな人のタイプを具体的に紹介していきます。
忙しくて通院の時間が確保できない人
オンライン診療は、仕事や育児などで通院の時間がとれない人にとって非常に便利な方法です。
なぜならば、スマホやパソコンさえあれば、病院に行かずに医師の診療を受けられるからです。
わざわざ移動したり、長時間待ったりする必要がありません。
診察後の薬も自宅に配送されるパターンが多く、手間が最小限です。
「通いたいけど時間がない」と感じている人ほど、オンライン診療は時間と体力の節約につながります。
自分のペースで医療を受けたい人には、ぴったりの選択肢といえるでしょう。
継続処方が必要な人
毎月同じ薬をもらうだけの通院が負担に感じているなら、オンライン診療がぴったりです。
慢性的な症状で、治療方針がすでに決まっている人は、通院よりも効率よく薬を継続できます。
具体例を挙げると、高血圧やアレルギー、睡眠薬やピルなど、定期的に処方を受けるだけのケースでは、診療内容に大きな変化がないことが多いです。
そんな時、オンライン診療で経過を確認しながら、必要な薬を受け取るスタイルが現実的です。
継続処方のために長い待ち時間や移動を強いられるのは効率的とはいえません。
オンラインなら、医師の確認も受けられ、薬も自宅に届くので、無理なく治療を続けたい人に最適です。
疾患を周りにバレたくない人
病気の種類によっては、家族や職場、知人に知られたくないという気持ちを持つ人もいます。
そんなとき、オンライン診療はプライバシーを守りやすい方法です。
オンラインなら自宅で静かに診察が受けられ、薬も封筒などで送られてくるので、誰かに見られる心配が少なくなります。
医師とのやり取りも基本的に一対一ですので、プライバシーを重視する人にとって、心のハードルを下げる大きな手助けになります。
感染リスクを避けたい人
感染症が心配で病院に行くのをためらっている方にも、オンライン診療はとても有効です。
特に高齢者や基礎疾患のある方、小さな子どもを持つ親など、外出リスクを避けたい人には安心できる選択肢です。
病院にはさまざまな病気を持つ人が集まるため、待合室での感染が心配な方は少なくありません。
新型コロナウイルスの流行時期をきっかけに、「なるべく通院を減らしたい」と考える人が増えました。
自宅にいながら診察を受けられ、薬も郵送で届くという仕組みは、外出による感染リスクを最小限にできます。
専門医が近くにいない人
地方や離島に住んでいると、専門医がそばにいないことは珍しくありません。
そんなとき、オンライン診療なら都市部の専門医ともつながれるため、医療の幅が広がります。
初診は対面が必要なパターンもありますが、再診や相談レベルであればオンラインで十分対応できる場合が多いです。
距離のハンデを感じずに、適切な医療を受けられるのがオンライン診療の強みです。
都市部の医療にアクセスしにくい人にとっては、健康管理の新しい選択肢になります。
オンライン診療に対応しているクリニックの選び方
オンライン診療を受けるなら、どのクリニックを選ぶかがとても重要です。
保険の有無や診療科目、料金、診療時間など、事前にチェックすべきポイントが多くあります。
この章では、後悔しないクリニック選びのために確認しておくべき項目を具体的に紹介します。
保険診療か自由診療か確認する
オンライン診療を受ける前には、そのクリニックが「保険診療に対応しているかどうか」を必ず確認しましょう。
なぜなら、保険診療なら自己負担額が3割で済むのに対し、自由診療は全額自己負担になるため、費用面に大きな差が出るからです。
同じ風邪薬の処方でも、保険診療なら1,000円程度で済むところが、自由診療では診察料+薬代+送料で数千円になることもあります。
また、見た目では判断しにくいですが、クリニックによっては「初診は自由診療のみ」ということもあります。
費用を抑えたい人や、保険が適用される症状で受診したい人は、公式サイトでしっかりチェックすることが大切です。
対応している科目を確認する
オンライン診療を受けるときは、希望の診療科目にそのクリニックが対応しているかを事前に確認しましょう。
すべての病院が全科目に対応しているわけではないからです。
また、専門的な診療(例:発達障害外来や漢方内科など)は都市部の一部のクリニックに限られる時もあります。
公式サイトや予約ページで「対応科目一覧」や「診療内容」の表示を確認することで、無駄な予約を避け、スムーズに診療を受けられます。
処方箋・薬の受け取り方を確認する
薬をもらう方法は、各クリニックでさまざまなため、処方箋・薬の受け取り方法についても、あらかじめ確認しておくことが重要です。
オンライン診療では、薬の受け取りがスムーズにいかないと、治療が遅れてしまう可能性もあります。
一般的には、「処方箋を自宅に郵送→近くの薬局で受け取る」か、「クリニックが提携する薬局から薬を自宅配送してもらう」という2パターンが多いです。
ただし、処方箋が届くまでに数日かかる場合もあるため、急ぎのときには注意が必要です。
また、配送料や手数料が別途発生する際もあるため、確認しておくことで「思ったより高かった」という後悔を防げます。
レビューを見る
オンライン診療を受ける前に、利用者のレビューや口コミをチェックするのは非常に有効です。
公式サイトだけではわからない「実際の使い勝手」や「医師の対応の丁寧さ」などが見えてくるからです。
Googleマップの口コミや、病院予約サイトのレビュー欄を活用すると、信頼性の高い情報が手に入ります。
特に初めて利用するクリニックでは、レビュー確認が失敗を防ぐカギになります。
診療時間を見る
オンライン診療といえども、診療時間にはクリニックごとのルールがあるため、事前にしっかり確認しておくことが大切です。
「オンラインだから24時間対応」と思い込んでいると、予約が取れずに困ってしまうこともあります。
多くのオンラインクリニックでは、夜間や土日診療にも対応していますが、平日昼間だけのところもあります。
特に仕事や子育てで忙しい人にとっては、「自分が診てもらえる時間に対応しているかどうか」は大きなポイントです。
また、時間帯によって診療できる科目が限られていることもあるため、公式サイトや予約ページで診療スケジュールを事前に確認しておきましょう。
料金を確認する
オンライン診療では、診療費以外にも「システム利用料」「予約料」「薬の送料」など、思わぬ費用がかかることがあります。
そのため、総額がいくらになるのかを事前に確認することがとても大切です。
保険診療の際でも、診察料以外に500円〜1,000円程度のオンラインシステム利用料を請求されることがありますし、自由診療なら診察1回で数千円〜1万円以上になることもあります。
さらに、薬を自宅に送ってもらう時は、送料が500円前後かかることもあります。
料金がわかりやすく掲載されているクリニックや、初回は無料相談を実施しているところもあるので、そうした情報も活用しながら選ぶのがおすすめです。
オンライン診療のやり方
オンライン診療は、パソコンやスマホを使って、簡単に自宅にいながら診療してもらえますが、事前の準備や流れを知っておくことが大切です。
この章では、オンライン診療の受け方をわかりやすく解説します。
オンライン診療受診に必要なもの
オンライン診療を受けるには、いくつか準備すべきものがあります。
これらを事前にそろえておくことで、当日スムーズに診察を受けることができます。
基本的に必要なのは以下の通りです。
- スマートフォン、パソコン、タブレットなどの通信機器
- 安定したインターネット回線(Wi-Fi推奨)
- 顔写真付きの身分証明書(初診の場合、本人確認用)
- 保険証(保険診療を希望する時)
- 支払い用のクレジットカードや決済アプリ
- メールアドレスや電話番号(連絡や予約通知のため)
これに加えて、クリニック独自のアプリやWeb予約システムの登録が必要なこともあります。
特に初めて受診する際は、時間に余裕をもって準備しましょう。
事前準備が整っていれば、診察時に慌てることなく、自宅で落ち着いて医師と相談できます。
オンライン診療受診の流れ
オンライン診療の流れは、はじめての人でも迷わないようシンプルに設計されています。
以下に、ステップごとに分けて解説します。
Step 1:クリニック・診療科を選ぶ
まずはオンライン診療に対応しているクリニックを探し、自分が受けたい診療科があるかを確認しましょう。
保険診療・自由診療の区別や、対応時間も要チェックです。
Step 2:予約・会員登録をする
多くのクリニックでは、Web予約か専用アプリで日時を指定して予約します。
この際、氏名・生年月日・連絡先・保険証などの情報入力が必要です。
支払い情報の登録もこの段階で求められることがあります。
Step 3:必要書類をアップロード(初診の場合)
本人確認のために、身分証明書や保険証の画像をアップロードすることがあります。
再診ならこの手順を省略できる場合もあります。
Step 4:診察時間になったら接続
予約時間になると、アプリやWebサイトの「診療開始」ボタンからビデオ通話が始まります。
医師と直接会話しながら、症状や経過を伝えましょう。
Step 5:診察終了後、処方や会計
診察後は処方箋の発行や、薬の配送手続きへ進みます。
支払いはクレジットカード決済などで自動的に行われるケースが多く、明細もメールで届くことが一般的です。
Step 6:薬の受け取り・フォローアップ
薬は近所の薬局で受け取るか、自宅へ配送してもらうかを選択できます。
症状が継続する際は、医師の指示に従い再診を予約しましょう。
このように、オンライン診療は「予約〜受診〜処方〜受け取り」までがすべて非対面で完結できます。
準備さえできていれば、通院に比べてとてもスムーズで手軽に感じられるはずです。
オンライン診療の事例を紹介
オンライン診療は多くのサービスが展開されていますが、それぞれに特徴や得意分野があります。
選び方に迷ったときは、実際の事例を知るのが一番です。
この章では、代表的なオンライン診療サービス3つを紹介し、それぞれの特徴をわかりやすく解説します。
DMMオンラインクリニック
合同会社DMM.comが運営するDMMオンラインクリニックは、手軽さと料金の明確さが特徴です。
多忙な現代人でも利用しやすいよう、24時間いつでも予約ができ、最短で当日配送の薬も対応しています。
診療科目は幅広く、AGA・ED・ピル・美容・アレルギー・睡眠・性病など、自由診療を中心に展開しています。
初診・再診ともに完全オンラインで完結し、医師との診療後は薬の処方・決済・配送まで一貫して対応してくれます。
料金は定額制でわかりやすく、配送も最短翌日とスピーディーです。
対面での診断に抵抗を持っている方や、時間が確保できず通院できない人にとって、DMMの安心感と手軽さは大きな魅力です。
公式サイトでも料金や処方内容が明記されており、透明性の高さも安心材料です。
公式サイト:DMMオンラインクリニック公式
ユビー
ユビー(Ubie)は、ユビー株式会社が提供する「AI問診×オンライン診療」のハイブリッド型サービスで、テクノロジーを活用した診療支援が特徴です。
症状を入力するだけで、AIが自動的に受診すべき診療科や緊急性を判定し、対応可能なクリニックとつなげてくれます。
オンライン診療では、対応する医療機関との連携により、内科・皮膚科・婦人科など幅広い症状に対応しています。
ユビーを通して自分に合ったクリニックを選べるので、「どこを受診すればいいかわからない」という不安が解消されます。
また、医師が事前にAI問診の内容を確認できるため、診察もスムーズ。受診ハードルが下がるだけでなく、医師と患者の情報共有の効率も上がる仕組みです。
参考:ユビー公式
SOKUYAKU
SOKUYAKU(ソクヤク)は、ジェイフロンティア株式会社が運営するオンライン診療プラットフォームで、「医療×薬×配送」を一体型で提供しているのが最大の特徴です。
医師との診療予約から診察、薬の手配・受け取りまで、すべてを一つのアプリで完結できます。
診療科目は内科、皮膚科、泌尿器科、婦人科など多岐にわたり、特に体調不良時の今すぐ診てほしいというニーズに対応した即時予約・当日配送が強みです。
また、処方薬の配達エリアは順次拡大中で、一部都市では最短30分以内の配達も実現しています。
SOKUYAKUは、医師の選択や薬の配送手段などもわかりやすく設計されており、オンライン診療に不慣れな人でも迷いにくい設計です。
「診察から薬までを一気通貫で完結させたい」という人に特に向いているサービスです。
参考:SOKUYAKU公式
オンライン診療に関するよくある質問
オンライン診療は便利な一方で、「処方箋はどう届く?」「初診でもOK?」「支払いは?」といった疑問を感じる方も多いでしょう。
この章では、実際に使う前に知っておきたいポイントをわかりやすく解説します。
オンライン診療では処方箋はどうなる?
オンライン診療でも、医師が必要と判断すれば処方箋を発行してもらえます。
対面診療と同様に、薬の処方が可能な仕組みが整っているからです。
具体的には、医師が診察後に処方箋を発行し、それを「患者の自宅に郵送する」か「薬局に直接送付する」かの2通りがあります。
薬局に直接送られる際は、患者は薬局で薬をもらうか、自宅に送ってもらうかを選ぶことができます。
オンラインと連携している対応薬局であれば、薬の当日配送ができるパターンも増えています。
なお、処方内容によっては一部の薬がオンラインで出せないこともあるため、心配な時は事前に確認すると安心です。
オンライン診療は初診でも利用できる?
オンライン診療は、条件を満たせば初診でも利用できます。
ただし、すべての状況で初診が可能というわけではなく、いくつかの制限があります。
厚生労働省の指針によると、初診でもオンライン診療を認めるには、医師が患者の状態を十分に把握できる環境であることが必要です。
たとえば、過去の診療記録が確認できる時や、比較的軽度の症状で対面を必ずしも必要としないと判断される場合などに限定されます。
また、本人確認のために運転免許証などの身分証の提出が求められることが一般的です。
実際には、EDやピル処方、花粉症などの継続的な軽症治療での初診は、オンラインで対応されるケースが多くなっています。
オンライン診療で使える支払い方法は?
オンライン診療では、診察料や薬代の支払いもすべてオンラインで完結できます。
クリニックによって対応方法は違いますが、基本的にはクレジットカードが主な支払い手段となっています。
その他にも、PayPayやLINE Pay、楽天ペイといったキャッシュレス決済に対応しているところもあり、利便性は年々高まっています。
一部のクリニックでは、後払い決済(Paidyなど)や銀行振込が選べることもあります。
診療中に支払い方法を確認できる際もあるので、不安な人は事前に問い合わせておくと安心です。
まとめ
オンライン診療とは、自宅や職場から医師の診察を受けられる便利で柔軟な医療の形です。安い費用で利用できる自由診療や、心療内科など幅広い科目に対応したクリニックも増えています。
対面に比べて通院の負担が少なく、安全性や処方箋の取り扱いも指針に沿って整備されています。
自分に合ったサービスを選ぶことで、忙しい日常の中でも無理なく医療を受けることが可能です。
医療の新しい選択肢として、オンライン診療とはを理解し、上手に活用していきましょう。
この記事を書いた人

エレビスタ ライター
エレビスタは「もっと"もっとも"を作る」をミッションに掲げ、太陽光発電投資売買サービス「SOLSEL」の運営をはじめとする「エネルギー×Tech」事業や、アドテクノロジー・メディアなどを駆使したwebマーケティング事業を展開しています。
エレビスタは「もっと"もっとも"を作る」をミッションに掲げ、太陽光発電投資売買サービス「SOLSEL」の運営をはじめとする「エネルギー×Tech」事業や、アドテクノロジー・メディアなどを駆使したwebマーケティング事業を展開しています。