SDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」|企業の取り組み事例8選

世界でたくさんの人から注目を集めるSDGs。どのような取り組みが展開されているのか気になりますよね。そこで本記事では17個の目標のなかの目標3「すべての人に健康と福祉を」に焦点を当て、企業の取り組み事例を紹介します。

ではまずは目標3のおさらいから始めましょう!

この記事の監修者
阪口 竜也 フロムファーイースト株式会社 代表取締役 / 一般社団法人beyond SDGs japan代表理事
ナチュラルコスメブランド「みんなでみらいを」を運営。2009年 Entrepreneur of the year 2009のセミファイナリスト受賞。2014年よりカンボジアで持続型の植林「森の叡智プロジェクト」を開始。2015年パリ開催のCOP21で日本政府が森の叡智プロジェクトを発表。2017年には、日本ではじめて開催された『第一回SDGsビジネスアワード』で大賞を受賞した。著書に、「世界は自分一人から変えられる」(2017年 大和書房)

SDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」ってどんな目標?

「すべての人に健康と福祉を」とは、文字通り世界中のすべての人が性別や年齢、国籍や文化、経済的・社会的地位などに関係なく、肉体的にも精神的にも健康で元気に生活することができる世の中を目指して掲げられた目標です。

達成に向けて目標3では更に具体的な13個のターゲットが設定されています。

ターゲットとは

掲げられた目標に対する課題や、それを達成するための手段が記されたもの。

【3.1】【3.a】のように【目標番号 . 数字もしくはアルファベット】で表記されている。

・右側が数字の場合→目標に対する課題

・右側がアルファベットの場合→目標を達成するための手段や措置

となっている。

2030年までに、世界の妊産婦の死亡率を出生10万人当たり70人未満に削減する。

全ての国が新生児死亡率を少なくとも出生1,000件中12件以下まで減らし、5歳以下死亡率を少なくとも出生1,000件中25件以下まで減らすことを目指し、 2030年までに、新生児及び5歳未満児の予防可能な死亡を根絶する。

2030年までに、エイズ、結核、マラリア及び顧みられない熱帯病といった伝染病を根絶するとともに肝炎、水系感染症及びその他の感染症に対処する。

2030年までに、非感染性疾患による若年死亡率を、予防や治療を通じて3分の1減少させ、精神保健及び福祉を促進する。

薬物乱用やアルコールの有害な摂取を含む、物質乱用の防止・治療を強化する。

2020年までに、世界の道路交通事故による死傷者を半減させる。

2030年までに、家族計画、情報・教育及び性と生殖に関する健康の国家戦略・計画への組み入れを含む、性と生殖に関する保健サービスを全ての人々が利用できるようにする。

全ての人々に対する財政リスクからの保護、質の高い基礎的な保健サービスへのアクセス及び安全で効果的かつ質が高く安価な必須医薬品とワクチンへのアクセスを含む、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を達成する。

2030年までに、有害化学物質、並びに大気、水質及び土壌の汚染による死亡及び疾病の件数を大幅に減少させる。

全ての国々において、たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約の実施を適宜強化する。

主に開発途上国に影響を及ぼす感染性及び非感染性疾患のワクチン及び医薬品の研究開発を支援する。また、知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPS協定)及び公衆の健康に関するドーハ宣言に従い、安価な必須医薬品及びワクチンへのアクセスを提供する。

同宣言は公衆衛生保護及び、特に全ての人々への医薬品のアクセス提供にかかわる「知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPS協定)」の柔軟性に関する規定を最大限に行使する開発途上国の権利を確約したものである。

開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国において保健財政及び保健人材の採用、能力開発・訓練及び定着を大幅に拡大させる。

2030年までに、世界の妊産婦の死亡率を出生10万人当たり70人未満に削減する。

全ての国が新生児死亡率を少なくとも出生1,000件中12件以下まで減らし、5歳以下死亡率を少なくとも出生1,000件中25件以下まで減らすことを目指し、 2030年までに、新生児及び5歳未満児の予防可能な死亡を根絶する。

2030年までに、エイズ、結核、マラリア及び顧みられない熱帯病といった伝染病を根絶するとともに肝炎、水系感染症及びその他の感染症に対処する。

2030年までに、非感染性疾患による若年死亡率を、予防や治療を通じて3分の1減少させ、精神保健及び福祉を促進する。

薬物乱用やアルコールの有害な摂取を含む、物質乱用の防止・治療を強化する。

2020年までに、世界の道路交通事故による死傷者を半減させる。

2030年までに、家族計画、情報・教育及び性と生殖に関する健康の国家戦略・計画への組み入れを含む、性と生殖に関する保健サービスを全ての人々が利用できるようにする。

全ての人々に対する財政リスクからの保護、質の高い基礎的な保健サービスへのアクセス及び安全で効果的かつ質が高く安価な必須医薬品とワクチンへのアクセスを含む、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を達成する。

2030年までに、有害化学物質、並びに大気、水質及び土壌の汚染による死亡及び疾病の件数を大幅に減少させる。

全ての国々において、たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約の実施を適宜強化する。

主に開発途上国に影響を及ぼす感染性及び非感染性疾患のワクチン及び医薬品の研究開発を支援する。また、知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPS協定)及び公衆の健康に関するドーハ宣言に従い、安価な必須医薬品及びワクチンへのアクセスを提供する。

同宣言は公衆衛生保護及び、特に全ての人々への医薬品のアクセス提供にかかわる「知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPS協定)」の柔軟性に関する規定を最大限に行使する開発途上国の権利を確約したものである。

開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国において保健財政及び保健人材の採用、能力開発・訓練及び定着を大幅に拡大させる。

全ての国々、特に開発途上国の国家・世界規模な健康危険因子の早期警告、危険因子緩和及び危険因子管理のための能力を強化する。

これだけ読んでも理解するのは難しいと思います。ここからは目標3「すべての人に健康と福祉を」の概要をもう少し噛み砕いて説明していきましょう。

医療と福祉が行き届いていない現状がある

日本ではほとんどの人が、必要に応じて適切な医療を受けられる環境にいるかと思います。

定期的に健康診断を受けたり、風邪をひいた時は近くの病院へ行きます。総合病院から専門医まで様々な医療施設が身近なところにあり、必要に応じて処置を受けることができますよね。

私たちにとって「当たり前」であるこの環境は、実はとても恵まれているのです。広い世界の中では病気に苦しみながらも適切な治療を受けられない人が今もなお、たくさんいるのが現状です。

この様な格差をなくし、すべての人が平等に必要に応じて保険サービスを受けることができる様に環境を整えることを目指すのが、目標3「すべての人に健康と福祉を」になります。

キーワードと世界・日本の現状を知ろう

目標3「すべての人に健康と福祉を」について学ぶにおいて、「医療の普及」と「ユニバーサル・ヘルス・ガバレッジ(UHC)の達成」はそれぞれ重要なキーワードとなります。

1つずつ詳しくみていきましょう。

医療の普及

世界では、病気でも治療を受けられず苦しんでいる人はおよそ36億人と言われています。このほとんどが途上国で暮らす人々で、

  • 電気や水道などのインフラがない
  • 医療の知識を持った人材が不足している
  • 貧困により治療費が払えない

などが主な原因です。

もう少し踏み込んで見ていきましょう。

世界の現状

途上国では、適切な治療を受けられないことで、本来であれば予防できる感染症でも症状が悪化し、命を落とすケースが多く見られます。世界全体の死亡者数の大半を占めるのが途上国であることから、いかにこの問題が大きなものなのかがわかります。

そして特にこの影響を受けやすいのが子どもや女性です。

520万もの幼き命が失われている

ユニセフ、WHO、国連経済社会局人口部、世界銀行グループが発表した報告によると、2019 年には世界で年間約520万もの子供が5歳に達するまでに命を落としています。そのうち約240万人は出生後間もない新生児です。

特にサハラ以南のアフリカ諸国が深刻で、医療体制の整備と生活環境の改善が急がれます。

そこで「すべての人に健康と福祉を」では、2030年までに1,000人あたりの死亡率を5歳未満は25人以下へ削減し、新生児は12人以下への削減を目指すと、具体的な数字を掲げて問題に取り組むことを求めているのです。

現在の世界の1,000人あたりの死亡率は、5歳未満の子供で38人、新生児で17人であるため、2030年までにこの数値を達成するには、国だけではなく民間企業や医療機関との連携の強化が不可欠と言えるでしょう。

コロナの影響により改善速度が鈍化する恐れ

とはいえ近年ではさまざまな取り組みや支援により、5歳未満の子供の死亡率は着実に減少傾向にありました。しかし、2020年以降のコロナパンデミックにより、事態の悪化が懸念されています。

南アジアの中でも人口の多い6つの国では2019年の5歳未満の子供の死亡数は1.4万人でしたが、コロナパンデミック以降22.8万人の増加があったことが新たに報告されています。(※1)

南アジアの中でも人口の多い6つの国

・アフガニスタン

・バングラディシュ

・ネパール

・インド

・パキスタン

・スリランカ

医療現場のひっ迫により、施設の閉鎖や保健プログラムの廃止や減少が原因にあるようです。新たなる感染症への対策と、途上国への医療を普及させることを同時に進めることが今後の課題と言えるでしょう。

続いては妊産婦について見ていきます。

毎日約810人の妊産婦が亡くなっている

ユニセフの「世界子供白書2019」によると、世界では年間22.5万人もの妊産婦が命を落としています。これは1日に約810人が亡くなっている計算です。

妊産婦の死亡率を測る場合、SDGsでは10万人あたり◯◯人と表記されていますが、現在の妊産婦の死亡率は10万人あたりの死亡率は211人。

この死亡率は日本やドイツなどの先進国では一桁となっていますが、タンザニアでは524人、南スーダンでは1,150人であるなど、途上国では数値が高い傾向があり、地域による格差が見られます。これは、妊娠中や出産時に必要なケアが受けることができない環境下にあることが大きな原因です。

この課題の改善に向けて「すべての人に健康と福祉を」では、妊産婦の死亡率を2030年までに70人まで削減することを目指しています。

ここまでで挙げた幼い子供や妊産婦の健康問題は、「すべての人に健康と福祉を」に関する課題の一部に過ぎませんが、非常に重要な課題です。そして、医療の普及が不十分であるが故に生じる、世界の医療格差が死亡率に大きく影響を及ぼしていると言えるでしょう。

続いては2つ目のキーワード「ユニバーサル・ヘルス・ガバレッジ(UHC)の達成」について見ていきます。

ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の達成

ユニバーサル・ヘルス・ガバレッジ(UHC)とは

すべての人が金銭に困ることなく平等に、予防や治療及びリハビリなどを含む、それぞれが必要とされる質の高い医療サービスを受けられる状態のこと。

「すべての人に健康と福祉を」においてもUHCの達成が掲げられており、医療を受けられない環境下の経済的、社会的、物理的な困難を改善し、世界中の誰もが適切な保険医療サービスを受けられるようにすることを目指しています。

UHCの達成度を表す指数のひとつがUHCキューブというものです。この指数では、3つの要素

  • 「人口」どれだけの人が支払い可能な費用で医療サービスを受けられているか
  • 「サービス」それだけの必要な医療サービスが受けられるか
  • 「コスト」医療費の負担からどれだけ保護されているか

の割合で示されます。カバーされる範囲が多いほどUHCの達成度が高いと判断されます。

<UHCキューブ>

また、WHOが算出しているUHCサービスカバレッジインデックスも達成度を表す為に用いられる指数のひとつです。

これは、

  • 妊産婦・新生児・小児の健康
  • 感染症対策
  • 非伝染性疾患
  • 医療サービスのキャパシティとアクセス

の4つのカテゴリーを軸に14分野から算出され、どれだけの人に基礎的な医療サービスが行き届いているかを評価します。指数は0〜100で表され、数字が大きいほど達成度が高いことになります。

次では世界と日本のUHCの現状をみてみましょう。

世界の現状

前述したように、世界では人口の約半分の人たちが健康を保つための保険医療サービスを受けられない状況にいます。

先進国と開発途上国での医療格差に加え、

  • 同じ国の中でもそもそも病院がない
  • 医師が足りないと

いった地域格差があります。

さらに、経済格差や性別、民族性なども影響して保険医療サービスから取り残される人たちも存在し、毎年たくさんの救えるはずの命が失われているのです。

また、治療を受けられる人の中でも、高額な医療費の支払いや、病気により収入が減ることなどが原因で貧困に陥ってしまう人が約1億人もます。

WHOの発表によるとUCHサービスカバレッジインデックスの一番高い国はカナダで89です。世界平均は2015年が45、2017年が66と全体で見れば以前よりも多くの人が医療サービスを受けられるようになっています。しかしソマリアが25、マダガスカルが28、南スーダンが31などと、途上国では非常に数値が低いのが現状です。

日本の現状

その一方で日本のUCHサービスカバレッジインデックスは83と高い数値を示しています。

日本は世界で最も優れた保健医療サービスを提供している国の一つです。すべての人が加入できる保険制度も整えられ、今ではたくさんの人が必要に応じて気軽に医療サービスを受けられる状態にあり世界で有数の長寿国になりました。

しかし、優れた医療体制が整備された日本ですら、地域によって受けられる医療の差は存在します。地方と都市部では医療施設や人材の数に違いがあるのは想像しやすいのではないでしょうか。

特に人口の著しい減少により経済力の低い過疎地では、医療体制の確保が課題となっています。また、日本全体を見ても高齢化が進むことにより医療サービスへのニーズは高まる一方で、医療費の増加や医師不足等が懸念されています。

「すべての人に健康と福祉を」達成に向けた取り組み

ここまで目標3に関する現状を簡単に見てきました。

現在、これらの問題を解決すべく、企業や団体などでさまざまな取り組みが行われています。具体的にどのような取り組みがあるのかいくつかご紹介します。

予防接種で命を守る<ユニセフ>

ユニセフは予防接種を広める事業を50年以上も前から展開しています。

先進国では生まれてから大人になるまでさまざまな場面で予防接種を受ける機会が設けられていますが、世界では予防接種を受けることができない子どもたちがたくさんいます。

そこで共同設立者などと共にキャンペーンや定期的な予防接種プログラムを通して2000年から2017年までに約7億人のことのへ予防接種を支援しています。これにより、はしかやポリオ(小児麻痺)などたくさんの予防できる病気を防ぎ、命が守られています。

また、この様な支援により需要が増加することで市場の競争性が高まり、ワクチンの価格を下げることにもつながります。

たった一本のワクチンで助かる命がある 日ユニセフ協会

支援活動で子どもの健やかな成長を<ワールド・ビジョン>

ワールド・ビジョンではさまざまな募金活動を行、発展途上国で困っている子どもたちの支援しています。

ワールド・ビジョンが行っている地域開発プログラムのひとつを挙げると、スポンサー(企業や個人)を募集し、1日当たり150円の継続支援からアフリカやアジア、中南米などの21の国で子どもをとりまく環境を整備。

持続的な成果が出るような支援活動を展開しています。

具体的には、

  • 安全な水が飲めるように井戸や貯水タンクを設置
  • 教育環境の整備
  • 家族収入を増やすための訓練や教育

などを行います。一時的な支援としてお金を渡すのではなく、必要なインフラを整える事で生活環境の改善を通して持続的な支援を行っています。

特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン

ミャンマーで人々の自立を支援<れんげ国際ボランティア会>

認定NPO法人れんげ国際ボランティア会(ARTIC)はアジアの途上国で教育と福祉に関する支援活動を行っています。

そのうちのひとつが、ミャンマーでの活動です。慢性的な学校不足が問題となっているミャンマーで、人々が自立して生活していくための環境整備と力を培うための開発プロジェクトを2013年より展開しています。

このプロジェクトは、

  • 学校建設
  • 開発
  • 自立プロジェクト

の3つを軸に展開されます。

これらのプロジェクトの特徴は資金の全てを援助するのではなく、村人たちも一部を負担して参加することです。これは支援依存を避けると共に、オーナーシップと達成への意欲を持つことで、自分たちが主体になるという意識へ変えていく事が目的です。

学校建築に加え、より良い生活環境の為の開発プロジェクト、そして最終的には村人が主導となって道路塗装や校舎建築を行って収益を上げることのできる基盤を作ります。

その他にも、教師達の教育研修でプログラムも展開して教育の質を高めることを目指しています。

認定NPO法人れんげ国際ボランティア会

テクノロジーで全ての人に医療を届ける<Linc’well>

株式会社Linc’wellは全ての人により良い医療サービスを提供する為に医療のIT化を進めている企業です。

Linc’wellでは「SaaS」というオンライン診療システムを開発。離れた場所にいながらも医師の診療が受けられるようになりました。

このシステムで予約から受診、支払いまでの一連をオンラインで行い、必要に応じで薬の受け取りを薬局か宅配にて済ませることができます。

このようなシステムはが広く普及すれば、地域に関係なくより多くの人がスムーズに医療サービスを受けることができると共に、医療現場での二次感染の防止にもつながります。

株式会社Linc’well

皆の健康をナビゲート<健ナビ薬樹薬局>

関東各地に店舗を設けている薬樹薬局では安全な薬を提供するだけではなく、「薬」「食事」「運動」の3つの軸でまちの人々の持続的な健康をサポートする取り組み(健ナビ)に力を入れています。

適切な薬の処方と服用のサポートや管理栄養士による栄養バランスの良い食事のアドバイス、ウォーキング等の運動指導による生活習慣病の予防のサポート。

店舗での相談の他にも各店舗でさまざまな健康支援活動を主催しています。

具体的には、

  • メディカルウォーキング(科学的健康増進法)指導講座
  • カラダ年齢や骨健康度チェックなどの測定会
  • オンラインでの栄養講座や相談会

などがあります。

過去には、座学の後に実際にスーパーで食品選びを実践するお買い物ツアーというユニークなイベントも開催されています。

薬樹株式会社

手洗いを広めて予防を<サラヤ>

サラヤ株式会社は薬用石鹸などの製造で日本に「手洗い」を広めた企業で、創業以来今も衛生管理の場で活躍しています。

サラヤはユニセフと協力して2010年から「100万人の手洗いプロジェクト」がウガンダで展開しています。

ウガンダをはじめとする開発途上国では、日本では当たり前の石鹸を使った「手洗い文化」まだが馴染んでいない場所があります。このプロジェクトでは手洗い用の物資を提供するだけではなく、手洗いの重要性や手洗い方法などの教育や啓蒙活動を行い、病気の予防や衛生環境の向上を目指しています。

100万人の手洗いプロジェクト サラヤ株式会社

移動診療サービス<第一三共>

第一三共は公的機関や民間企業等とのパートナーシップにより、移動診療支援や自社の医薬品製造技術の移転などを通して、主に開発途上国での医療基盤を強化する取り組みをしています。

第一三共では2011年から移動診療サービスを展開しています。2016年からはタンザニアのキロンベロ県での活動もスタート。

特にSDGsの目標3のターゲットである新生児と5歳未満児と妊産婦の死亡率削減に焦点を当て、乳幼児の予防接種率や妊産婦検診の受診率の向上に力を注いでいます。

このプロジェクトでは医療従事者や保健員のトレーニングや意識啓蒙活動なども行っています。また、2019年からミャンマーの農村でも移動診療サービスが開始されました。

サステナビリティ 第一三共株式会社

すべての人に視力ケアを<Ein Dollar Brille>

WHOによると、世界では950万人以上の人々が眼鏡を必要としているにもかかわらず入手できずにいます。

Ein Dollar Brille eV(日本語で1ドル眼鏡)はすべての人に基本的な視力ケアを提供することを目標に開発途上国に向けて安価で眼鏡を提供しているドイツの団体です。ドイツ、スイスおよびアメリカからの300人を超えるボランティアスタッフが参画しています。Ein Dollar Brilleは眼鏡を途上国の人々に提供するのではなく、現地住民を雇用して眼鏡を製造し、眼鏡のメンテナンスまでを行います。

具体的には、

  • 無料の検眼
  • 教育(生産スタッフおよび、視力ケアに必要なスペシャリストの育成)
  • 生産体制の構築

などの行っています。現在では8カ国でプロジェクトが展開されており、これまでに30万人以上へ眼鏡を提供し、200以上の雇用が生まれています。

Ein Dollar Brille eV

わたしたちにできること

ここまで「すべての人に健康と福祉を」についてターゲットや課題、取り組み事例などを紹介してきましたが、私たち個人にはどんなことができるのでしょうか。

医療や福祉の現状を知る

まずは、医療や福祉の現状を知ることがはじめの一歩でしょう。

SDGsではそれぞれの目標を「自分ごと化」することがポイントです。世界のどこかで起きている遠い問題という考えではなく、自分にも関係があるという当事者意識を持つことで、行動を起こすきっかけとなるのです。

知るためには、厚生労働省ユニセフなどのHPが有効です。日本や世界の現状が詳しくまとめられているため、ぜひ一度目を通してみてはいかがでしょうか。

支援系

世界にはたくさんの支援団体が存在し世界中でさまざまな支援活動を展開しています。本記事でも紹介したユニセフワールド・ビジョンれんげ国際ボランティア会などもそれらのひとつです。

このような支援団体の多くは募金活動を行っています。

私たち個人が、世界で困っている人がいる場所まで足を運んだり、技術的な支援を行うことは難しいかもしれません。しかし、寄付という形で支援をすることは私はたちにもできます。

100円の寄付でできることは?

・ポリオ(小児麻痺)のワクチン5回分

・栄養治療食3袋分

などの支援につながります。

少しの寄付でも確実に救われる人がいるのです。

また、支援活動をしている企業の製品を購入すると、売り上げの一部が支援金になるというキャンペーンも存在します。

本記事で紹介したサラヤのハンドソープやアルコール消毒剤等の対象商品の売り上げの一部も「100万人の手洗いプロジェクト」の支援に使われています。

気になる団体や活動を調べて、寄付や商品購入など、あなたにできるやり方で支援に参加してみてはいかがでしょうか。

ボランティア系

ボランティア活動に参加することも私たちができる活動です。

保健や医療、教育や農村開発など、世界では多岐にわたるボランティア活動が行われており人材は大きな力となります。ゴミ拾いや募金活動の呼びかけ、児童福祉施設や介護現場などの国内でできるものから、長期で海外に派遣される活動などもあります。

ボランティア活動を主催している団体を探して、自分のできる範囲で興味のある活動を探してみるのも良いでしょう。

全国のボランティアの募集を探せるアクティボなどのサイトを利用するのも1つの方法ですね。

SNSのキャンペーンに参加

最後に誰でも参加できるSNSを使ったキャンペーン活動を紹介します。

おにぎりアクション

おにぎりの写真にハッシュタグ#OnigiriActionを付けてSNS(Instagram,Twitter,Facebook)、もしくは特設サイトに投稿することでキャンペーンです。

この投稿により、アフリカとアジアの子ども達に給食を届けられます。

このキャンペーンには多数の企業が協賛していて、1回の写真投稿で給食5食分相当の寄付(100円)がされ、NPO法人TABLE FOR TWO Internationalを通して子どもたちに給食が提供される仕組みです。

2015年から2019年までに累計450万色の給食が届けられました。気軽に誰でも参加でき、食を通して健康問題に取り組めるキャンペーンです。

開催時期:2021年10月5日〜11月5日

おウチでSDGs

ここまでは世界に向けた取り組みでしたが、国内向けでできることもあります。

例えば、自宅でできるSDGsアクションを発信することもそのなかの1つです。

SDGsのアクションというと、寄付やボランティアに目が向きがちですが、実は自身や家族、すべての人の健康を守ることも目標達成への第一歩となります。

そこで、

  • 自宅でできるエクササイズ
  • 健康に良い食品やレシピの紹介

などのSDGsアクションを発信し、情報を共有してみてはいかがでしょうか。

おウチでSDGsは、ハッシュタグ#おウチでSDGsをつけてSNS(Instagram,Twitter,Facebook)に投稿ですることでキャンペーンに参加できます。

自宅にいながらも気軽に取り組めるアクションを共有することで、興味のある人への新しいヒントとなり、またご自身も他の投稿からアイディアを得ることができます。また、世の中にSDGsについての知識を広めるきっかけにもなるでしょう。

投稿の中から素敵な投稿に選ばれれば、エシカルアイテムなどのプレゼントもあります。

おウチでSDGs 三角エコヴィレッジ「SAIHATE」×ウェブマガジンIDEAS FOR GOOD

まとめ

目標3「すべての人に健康と福祉を」では、すべての人が健康を維持できる世の中を目指していますが、日本を含め、世界中では今もたくさんの問題があるのが現状です。その問題を軽減し、目標を達成する為に支援団体や企業などがさまざまさ取り組みを展開しています。

私たち個人でも寄付やボランティア活動など、できることがあります。

SDGsについて、また医療や福祉について興味を持って知識を深め、みんなで協力して行動を起こしていきたいですね。

参考文献

・持続可能な世界への第一歩 SDGs CLUB 公益財団法人 日本ユニセフ
・世界子供白書2019
・Levels & Trends in Child Mortality Report 2020
・4-page Summary Report
・4UHC service coverage index World Health Organization
・Primary Health Care on the Road to Universal Health Coverage 2019 MONITORING REPORT World Health Organization