仮想現実(VR)と拡張現実(AR)の違いは?活用事例や今後の課題も

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仮想現実(VR)拡張現実(AR)は、現実とデジタルが交差する最前線の技術です。仮想現実(VR)は完全な仮想空間への没入体験を、拡張現実(AR)は現実世界にデジタル情報を重ねる体験を提供し、ビジネスや教育、医療、観光など多様な分野で革新をもたらしています。

進化を続けるこれらの技術の違いと活用事例、そして今後の課題を知ることは、変わりゆく社会の中で新たな可能性を見出す大きなヒントとなるでしょう。

目次

仮想現実(VR)とは

仮想現実(Virtual Reality、以下VR)とは、現実ではない空間なのに、あたかもそこに「いる」かのような感覚を生み出す技術です。

主に専用のヘッドセットを装着することで、視覚・聴覚・時には触覚までも使い、まるで別の世界に没入したような体験が可能になります。

かつてはSFの世界の産物だったVRは、近年の技術進歩によって、日常に取り入れられ始めています。とはいえ、まだ「ゲームに使う道具」という印象が強いことも事実です。

しかし、VRの本質はそれだけにとどまりません。医療、教育、都市計画、環境シミュレーションなど多分野での応用が始まっています。

まずは、VRを理解する上で鍵となる3つのポイントを見ていきましょう。

①ヘッドマウントディスプレイ(HMD)と視覚的没入体験

【Sonyのゲーム用HMDの例(PS VR)】

VR技術の核となるのが「ヘッドマウントディスプレイ(HMD)」です。これは、ユーザーの目の前に高解像度のディスプレイを配置し、現実の視界を完全に遮断して仮想空間の映像だけを見せる装置です。

視線の動きや頭の動きをリアルタイムで検知し、それに合わせて映像が変化するため、「その場にいるような感覚」が生まれます。Appleが開発した「Vision Pro」では、空間コンピューティングの技術を導入し、目の動きでアプリを選択したり、実空間と仮想空間をシームレスに行き来したりする機能が注目されています。

この視覚的没入感こそが、VR体験の中核であり、一般的な映像体験とは次元の異なる感覚をもたらします。

②聴覚・触覚など多感覚との連携

仮想空間での没入感を高めるには、視覚だけでなく聴覚や触覚の再現も重要です。例えば、臨場感のある空間オーディオ技術では、音の方向や距離を精密に再現することで、仮想空間内で人の声や環境音が現実と同じように感じられます。

日本オーディオ協会によると、空間オーディオSDK※の開発が進んでおり、バーチャル会議やリモート教育などでの活用が期待されています。

※空間オーディオSDK

音の位置や動きを3D空間で再現するための開発用ソフトウェアキット。頭の動きや視線に応じて音が変化し、VR・AR体験の臨場感を高める。AppleやDolbyなどが開発を主導。映像・ゲーム・医療・教育分野で導入が進む。

さらに、NIDECが開発するような新世代の触覚デバイスでは、仮想空間の物体に「触れている」感覚を再現可能にしており、医療訓練やリハビリなど現場のリアルな感覚を要する分野で応用が進んでいます。

【NIDECの振動により「触れる」感覚を再現する触覚デバイス】

③仮想空間とリアルタイムのインタラクション

VRの魅力の一つに、仮想空間でのリアルタイムな操作・交流があります。ユーザーの動きをモーションセンサーやカメラで追跡し、仮想の身体(アバター)に反映させることで、まるで自分の分身が別の世界で動いているかのように感じることができます。

3D映像とVR技術を使った最先端科学の教育コンテンツ開発なども進められており、視覚的・身体的な理解を促進する新しい学習体験が生まれています。

また、複数人が同じ仮想空間で同時に活動できる「マルチプレイヤーVR」は、コミュニケーションや共同作業の在り方を根本から変えようとしています。

VRは、単なる映像やゲームの延長ではなく、現実との境界をゆるがすような全感覚的な体験をもたらす技術です。今後は、医療や防災、リモートワーク、文化体験など多分野でその可能性が試されていくでしょう。*1)

拡張現実(AR)とは

拡張現実(Augmented Reality、以下AR)とは、現実の世界に仮想的な情報を重ねて表示する技術です。現実空間をベースにしながら、視覚的・聴覚的・時に触覚的な要素を加えることで、物理世界の情報を「拡張」します。

スマートフォンのカメラを通してキャラクターが現れたり、ARグラスを使って建築設計の3Dモデルが目の前に浮かび上がるような体験が可能になります。

ARの魅力は、現実世界を「書き換える」のではなく「補完する」点にあります。医療分野では、実際の患者の身体に仮想の内臓画像を重ねて表示することで、手術の精度が向上します。

ゲームや広告のようなエンタメ用途にとどまらず、教育・産業・防災・交通など、社会のさまざまな場面で活用が進み始めています。仮想空間に没入するVRと異なり、ARは日常生活とシームレスにつながる点が大きな特徴です。

センサーと空間認識技術の進化

ARの実現には、現実世界の状況を正確に認識し、デジタル情報を適切に重ねる技術が不可欠です。スマートフォンやARグラスには、

  • カメラ
  • GPS
  • 加速度センサー

などが搭載されており、これらの情報を統合してユーザーの位置や向き、周囲の環境を正確に把握します。AppleのARKitやGoogleのARCoreといった開発プラットフォームでは、こうした空間認識を基盤とする機能がすでに実装され、ARアプリ開発の標準となっています。

さらに、東京大学や大阪大学では「Beaming Display」※や「フォーカスフリーARグラス」※といった次世代ディスプレイ技術の研究が進められ、眼鏡型デバイスの小型化と高精度化が進行中です。

【Beaming Display方式によるARメガネと既存のARディスプレイ方式】

外部電源なしに映像を表示できる画期的な次世代ARディスプレイ技術。薄型・軽量なARメガネの実現を目指し、東京大学や大阪大学、科学技術振興機構(JST)などが研究開発を進める。

※フォーカスフリーARグラス

ピント合わせの操作が不要で、見る距離にかかわらず常に鮮明なAR映像を表示する眼鏡型ディスプレイ。視力が異なる多くの人にとって利用しやすく、目の疲れ軽減も期待できる。九州大学などが実用化に向け研究開発している。

人間の知覚とAR体験の融合

ARは「どのように表示するか」だけでなく、「どう感じさせるか」が重要です。東京大学では、ARが人間の注意や感情、知覚にどのような影響を及ぼすかの研究で、「現実をどのように捉えるか」という認知の領域とARの関係性に着目しています。

例えば、

  • 注意を特定の方向に向けさせる
  • 情報の優先度を直感的に伝える

といったAR演出は、教育や訓練において有効な手段となり得ます。また、北海道大学では、演劇やスポーツ観戦の「ライブAR」※体験の実証も行われており、情報が単なる補足ではなく、体験全体の質を左右する存在になりつつあります。

※ライブAR

スポーツ中継やコンサート、イベントなどのリアルタイム映像に、CG(コンピューターグラフィックス)や解説、選手情報といったデータを重ねて表示する拡張現実技術。視聴者に新たな視点や臨場感、深い情報理解をもたらす。北海道科学大学などで先進的なシステム開発が進む。

ウェアラブル化と社会実装への道

AR技術の普及には、機器の携帯性と利便性が鍵となります。

  • スマートフォン
  • ARグラス
  • コンタクトレンズ型デバイス

などの開発が各国で進められており、東京農工大学は「AR表示コンタクトレンズ」の開発に成功したことを発表しています。この技術によって、視線を移動するだけで情報が目の前に自然に表示されるような、未来的なインターフェースが現実に近づいています。

また、産業利用では、ARによって現場作業の手順や機器の状態を視覚的に案内するシステムが多数実用化されており、日立製作所やNECでは物流、製造、保守の現場でARによる業務効率化を実現しています。

【東京農工大学が開発するホログラフィックコンタクトレンズディスプレイのコア技術】

このように、ARは、現実世界に仮想の情報を重ね合わせることで、私たちの視界や行動、学びや働き方を変える力を持つ技術です。今後はさらに、身体と感覚に寄り添う「人間中心設計」の視点からの発展が期待されます。*2)

仮想現実(VR)と拡張現実(AR)の違い

VR

VRとARは共にデジタル技術を活用して新たな体験を創出するものですが、その目的や特性には根本的な違いがあります。両者の違いを理解することで、それぞれの技術がどのような場面で最大限の効果を発揮するのか見えてくるでしょう。

VRとARの違いを具体的に確認します。

体験環境の違い

VRとARの最も大きな違いは体験環境にあります。

  • VRは現実世界を完全に遮断し、ユーザーをコンピュータが創り出した仮想空間に没入させる技術
  • ARは現実世界を基盤としながら、その上にデジタル情報を重ね合わせる技術

この特性の違いから、VRは「非現実的な体験」に向いており、ARは「現実強化型の体験」に適しているとされています。

使用デバイスの違い

利用デバイスにも明確な違いがあります。

  • VRは専用のヘッドマウントディスプレイ(HMD)を使用し、視界を完全に覆う必要がある
  • ARはスマートフォンやタブレット、ARグラスなど比較的軽量なデバイスでも体験可能

特許庁の報告では、この利用しやすさの違いが普及速度にも影響していると指摘されています。

VRとARの比較表

これまでのポイントを整理し、仮想現実(VR)と拡張現実(AR)の主な違いを表で比較してみましょう。

項目仮想現実(VR)拡張現実(AR)
表現空間完全な仮想空間現実空間+デジタル情報
主な目的没入・体験型コンテンツの提供情報補完・実環境の拡張
必要機器HMDやコントローラー等の専用機器スマホ、タブレット、ARグラスなど
視界現実を遮断し、仮想世界に没入現実の視界を保持したまま重ねて表示
主な活用分野ゲーム、訓練、医療、建築設計などナビゲーション、教育、販売支援、医療など
代表的な技術事例Meta Quest、PlayStation VRなどPokémon GO、Google Lens、Apple Vision Proなど

仮想現実(VR)はユーザーを全く新しい世界へと誘い、現実の制約を超えた体験を可能にします。対照的に、拡張現実(AR)は私たちの見ている現実世界そのものを、より情報豊かで便利な、あるいはエンターテインメント性に富んだものへと変化させます。

両者の特性を理解することで、これらの技術が今後どのように発展し、私たちの生活や社会にどのような影響を与えていくのか、より深く考察することができるでしょう。*3)

仮想現実(VR)の活用事例

近未来

VR技術は当初エンターテイメント分野での活用が注目されていましたが、現在では医療、教育、製造業など幅広い領域で革新的な価値を創出しています。没入感という特性を活かし、現実では実現困難な体験を可能にするVRの活用事例を見ていきましょう。

医療・リハビリテーション分野での活用

【VRを用いたリハビリ医療機器「mediVR カグラ」】

VR技術は医療分野において革新的な治療法として注目されています。mediVRが開発した「mediVR カグラ」は、脳卒中後の患者のリハビリテーションに活用されている先進的なVRシステムです。

患者はVRゴーグルを装着し、仮想空間内で特定の動作を繰り返すことで、運動機能の回復を促進します。従来のリハビリテーションと比較して、患者のモチベーション維持や定量的な効果測定が容易になるというメリットがあります。

また、VR空間では重力や物理法則を調整できるため、実際の環境では難しい段階的なリハビリプログラムの設計が可能です。

教育・トレーニング分野での活用

【VR空間でのスピーチ練習システムのリハーサルモード】

九州大学では「VR空間でのスピーチ練習システム」を開発し、コミュニケーション教育に活用しています。このシステムでは、様々な聴衆の反応を再現した仮想空間で練習することで、実際のプレゼンテーションでの緊張を軽減する効果が確認されています。

さらに同大学の教育DX推進プロジェクトでは、化学実験や解剖実習などをVRで体験できるコンテンツを開発し、危険を伴う実験や稀少な実習機会を補完する教材として活用しています。

アート・文化分野での革新的活用

【AR上で「設置」され他作品】

京都芸術大学が2020年に開催した展覧会「辺獄への遡行」では、現実空間とVR空間を融合させた新しい芸術表現を試みました。来場者はVRヘッドセットを通して現実の美術館に重なる別次元の作品を体験できるという、従来の美術展の概念を覆す革新的な展示方法が注目を集めました。

また、博物館や図書館などではVRを活用したツアーによって、その場所を訪れたような体験を提供する取り組みも進められています。

産業分野での実用的活用

製造業や建設業においては、

  • 設計段階での3次元モデルのVR確認
  • 危険作業のトレーニング
  • 作業性検証
  • 熟練技能の継承
  • 周辺環境への影響評価シミュレーション

などにVRが活用されています。VRによる設計検証を導入した企業では設計ミスの早期発見により、平均30%のコスト削減効果などが報告されています。

VR技術の活用範囲は今後さらに拡大すると予測されており、総務省からも、医療、教育、防災など、社会課題解決のためのVR活用促進が提言されています。*4)

拡張現実(AR)の活用事例

VR 医者 手術 遠隔

AR技術は近年、様々な分野で革新的な活用が進んでいます。現実世界にデジタル情報を重ね合わせるこの技術は、私たちの生活や仕事の方法を根本から変えつつあります。

基本的な応用から先進的な事例まで、ARがもたらす可能性を見ていきましょう。

医療分野での活用

医療現場でARは、手術支援から教育まで幅広く活用されています。特に、手術支援システムの開発は注目を集めています。

例えば、東京科学大学とSonyの連携で、2024年に側頭骨手術を支援するAR技術が開発されました。この技術によって、術中に重要な解剖学的構造を可視化することで、より精密な手術が可能になりました。

また、執刀医は患者の体内構造をリアルタイムで確認しながら手術を進められるため、合併症リスクの低減につながっています。

【StrykerENT Navigation System(ARナビゲーション)】

教育・トレーニングへの応用

ARは教育分野でも革新をもたらしています。例えば、認知症ケアの手法「ユマニチュード」※の技術をAR化し、介護者の訓練に活用する取り組みが進められています。

このシステムでは、実際の介護シーンにケア手法の正しい動きをAR表示することで、初心者でも効果的に技術を学べます。日本でも多くの大学などでAR動画教材作成の取り組みが進められ、教育コンテンツ開発の動きが活発化しています。

※ユマニチュード

フランスで生まれた認知症ケアの優しいコミュニケーション技術。「見る」「話す」「触れる」「立つ」の4つの柱を基本とし、ケア対象者の尊厳と人間らしさを尊重する。創始者はイヴ・ジネスト氏ら。日本でも研修等で導入が進んでいる。

小売・マーケティング分野での革新

小売業界ではARが顧客体験を大きく変えています。アメリカの小売業ではバーチャル試着家具の配置シミュレーションなどのAR機能が普及し、オンラインショッピングの購買決定プロセスを強化しています。

AIとARの融合により、顧客の好みを学習して最適な商品を視覚的に提案するシステムも登場し、パーソナライズされたショッピング体験を実現しています。

文化財・観光分野での展開

【ARで復元された平城京】

文化遺産の保存と活用においてもARは重要な役割を果たしています。奈良県文化財研究所の調査によれば、遺跡でのAR技術利用により、古代の景観を現地で体感できるようになり、歴史学習の効果が高まっています。

また、歴史的景観のARビジュアライゼーションを観光資源として活用する取り組みも進められています。

ARの活用は多岐にわたり、私たちの生活のあらゆる面に浸透しつつあります。今後はAIとの融合によりさらに高度な応用が期待されています。*5)

MR・XRとしての活用事例

近未来

仮想現実(VR)と拡張現実(AR)の技術を合わせた、複合現実(MR)複合現実技術全般(XR)は、現実世界とデジタル世界を高度に融合させ、人間の体験や社会の在り方を根本から変革しています。VRとARの境界を超え、現実と仮想が継ぎ目なく融合するこれらの技術は、様々な分野で画期的な応用が始まっています。

複合現実(MR)とは

複合現実(MR:Mixed Reality)は、現実世界の空間や物体をセンサーやカメラで認識し、その上に仮想の3Dオブジェクト(ホログラムなど)を重ねて表示する技術です。現実と仮想がリアルタイムで相互に影響し合い、たとえば現実の机の上に仮想の自動車を実寸大で表示し、自由な角度から観察することや、仮想物体と現実の物体が物理的に干渉するような体験が可能です。

複合現実技術全般(XR)とは

XR(エクステンデッド・リアリティ/クロスリアリティ)は、「VR(仮想現実)」「AR(拡張現実)」「MR(複合現実)」など、現実世界と仮想世界を融合して新しい体験を生み出す技術の総称です。XRは現実と仮想の境界を越え、たとえばVRによる仮想空間での没入体験や、ARによる現実空間への情報重畳、MRによる現実と仮想の高度な融合など、さまざまな分野で活用されています。

デジタルツイン都市計画

【都市におけるデジタルツインのイメージ】

都市計画にXR技術を導入した「デジタルツイン」プロジェクトが世界各地で進行しています。東京大学と国土交通省が共同開発した「バーチャル東京」では、実際の都市データをリアルタイムで取り込んだ精密な仮想空間内で都市計画のシミュレーションを行い、その結果をMRデバイスを通じて現実の街に重ね合わせて視覚化できます。

この技術により、防災計画や環境影響評価の精度が飛躍的に向上し、持続可能な都市開発への貢献が期待されています。

【東京都のメタバースやVR等コンテンツを一元的に発信するVirtual Edo-Tokyo】

江戸

MR技術を駆使した医療システム

MR技術を駆使した技術は外科手術に革命をもたらしています。マイクロソフトのHoloLensを進化させた医療専用デバイスでは、患者の体内データと手術ロボットの動きを統合し、外科医は現実と仮想の境界を超えた「第三の視点」から手術を行えます。

【HoloLens 2で約2~3 ミリ程度の実寸大の脳血管をホログラムで立体的に表示】

インダストリアルメタバース

【NVIDIAの技術を活用して開発された次世代FFREYR Battery工場のデジタルモデル】

製造業では「インダストリアルメタバース」としてXR技術の統合が急速に進んでいます。シーメンスとNVIDIAが共同開発したシステムでは、工場全体のデジタルツインを構築し、作業者はMRグラスを通じて機械の状態や性能データをリアルタイムで確認できます。

さらに、遠隔地の専門家がXR空間で作業者と同じ視点を共有し、協働作業が可能になりました。

【5D現場拡張に向けたインダストリアルメタバース】

MR・XR技術は単なる視覚的な拡張を超え、現実世界とデジタル世界を有機的に融合させることで、私たちの社会や働き方に根本的な変革をもたらそうとしています。特に医療、都市計画、製造業における革新的な応用は、今後の社会発展における重要な基盤技術となるでしょう。*6)

日本における仮想現実(VR)・拡張現実(AR)市場の現状

近未来

仮想現実(VR)と拡張現実(AR)は、一時的なブームを経て、今まさに「本当に使える技術」への進化が問われる局面にあります。かつて期待された急成長とは裏腹に、国内外の市場では冷静な見直しが進み、日本市場においてもその動きが顕著になっています。

ここでは、現時点で明らかになっている日本市場の動向を、三つの視点から読み解いていきます。

①VR市場の縮小と再編:失速の原因と今後の展望

VR市場は、消費者向けでは想定以上の伸び悩みが明確になっています。Meta社が新たに投入したVRヘッドセット「Meta Quest 3」は期待された反響を得られず、市場の縮小傾向に歯止めをかけられない状態です。

日本国内でも、2024年の東京ゲームショウにおけるVR/AR関連の出展数は前年比で約4割減少し、「技術としての飽和」や「ユーザー体験の限界」が顕在化しています。

背景には、ハードウェアの価格・重量・設置環境などが依然として普及の壁となっている点に加え、長時間使用による身体的負担や視覚疲労といった課題も指摘されています。さらに、コンテンツ開発費用に見合った収益が得にくい構造が、中小事業者の撤退を招いています。

②AR/MRシフトの加速:産業応用に活路を見出す企業群

VRの失速とは対照的に、AR・MRは産業利用を軸に着実な発展を遂げています。総務省の調査によっても、製造業・建設業・医療分野を中心に、AR/MRの利活用事例が急増していることが確認されています。

AppleのVision Proの登場もこの動きに拍車をかけましたが、生産台数の大幅縮小が報じられたことから、プレミアム端末への依存にも限界があるとみられています。

とはいえ、日本企業ではCOCOAR、NEC、CanonなどがAR/MRプラットフォームを展開しており、現実のビジネスに直結する形で進行中です。とくに産業界では、「使える技術」としての評価が明確に分かれつつあります。

③政府と自治体の支援策:市場形成に向けた制度的後押し

日本では政府もXR技術を「Society 5.0」の一環として位置づけ、戦略的な導入支援を進めています。総務省は、XR技術の社会実装支援に向け、公共インフラ分野や教育・医療・災害対策への応用を促す政策方針を明確にしています。

実際、自治体レベルでは横浜市や札幌市などが地域密着型XR事業に着手しており、地場産業と連携したAR観光マップや防災訓練プログラムの展開が進んでいます。

制度的な支援が継続される一方で、専門人材の不足や中小企業の参入障壁といった課題も同時に浮上しており、今後の支援策では「教育・人材育成」「産業連携」のバランスが鍵を握ると見られます。

国内のVR/AR市場は現在、勢い任せの拡大から、現実的な実装と価値創出を重視する段階に移行しつつあります。次の章では、こうした動きの中で浮き彫りになる課題と、それにどう立ち向かうかについて確認しましょう。*7)

仮想現実(VR)と拡張現実(AR)の課題

近未来 VR

革新的な可能性を秘めたVR・AR・MR・XR技術は、その進化と社会実装の過程で様々な壁に直面しています。これらの技術が真に社会変革をもたらすためには、技術的、社会的、法的側面における複数の課題を克服する必要があります。

ハードウェアの限界

現行のXRデバイスは、使用性と性能のジレンマに直面しています。業務用VR・ARデバイスの最大の課題は主に、「装着の負担」と「バッテリー持続時間」にあります。

特に、医療や製造業での長時間使用において、重量感と発熱問題が作業効率を低下させる要因となっています。スタンフォード大学の研究結果では「現状のヘッドセットは2時間以上の継続使用で認知パフォーマンスの21%低下が見られる」と指摘しており、軽量化と冷却技術の革新が急務となっています。

デジタルディバイドの深刻化

XR技術の普及は、新たな格差を生み出す危険性をはらんでいます。総務省は、高価なデバイスコストと地域間の通信インフラ格差により、XR技術へのアクセスに不平等が生じていることを指摘しています。

日本の地方部では、XR技術を十分に活用できる高速・低遅延通信網の整備が遅れており、教育や医療分野における利活用の地域格差が懸念されています。この問題に対し、公共施設を活用したXR体験センターの地方展開などが提言されていますが、デバイスコストの低減なしには根本的解決は難しい状況です。

法規制と倫理的課題

XR空間における法的・倫理的フレームワークの不足も重大な課題です。XR空間における、

  • 意図せず第三者のプライバシーを侵害するリスク
  • ユーザーの行動パターンやコミュニケーション記録への不正にアクセス
  • なりすましによる盗撮・盗聴
  • ストーカー行為・迷惑行為
  • ハラスメントやいじめなど、不適切な行動の発生
  • 偽装や詐欺
  • 現実世界のユーザーだけでなくメタバース内のアイデンティティも法的保護を受けるべきか

などの問題が指摘されています。特に懸念されるのは、実空間とデジタル空間の境界があいまいになる中で、従来の法体系が想定していなかった新しい形態の権利侵害や犯罪が発生する可能性です。

教育現場でのXR活用においても、没入感の高さゆえに生じる心理的影響や依存症リスクへの対策が不十分であることが明らかになっています。

XR技術がもたらす可能性を最大化するためには、技術開発だけでなく、社会制度や倫理規範の刷新も同時に進める必要があります。産学官の連携による横断的な取り組みが、これらの課題解決の鍵を握っているといえるでしょう。*8)

仮想現実(VR)と拡張現実(AR)とSDGs

近未来 VR

仮想現実(VR)や拡張現実(AR)は、SDGs(持続可能な開発目標)が目指す「誰一人取り残さない」社会の実現と多くの共通点を持っています。どこにいても教育や医療、文化体験の機会を広げ、資源の有効活用や環境負荷の低減にも貢献できる点で、SDGsの理念と深く結びついています。

SDGsの中でも特にVR・ARが貢献できる目標について考えてみましょう。

SDGs目標4:質の高い教育をみんなに

バーチャル教室メタバース教育は、地理や経済的な制約を超えて誰もが質の高い教育を受ける機会を提供します。たとえば、中央大学や九州大学ではVRを活用した遠隔授業や専門教育が実践され、教育格差の解消に貢献しています。

SDGs目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう

ARによる作業効率化VRを用いたシミュレーションは、製造・建設・医療など多様な産業の生産性向上と技術革新を加速させます。

スマートグラスを使った現場支援や、医療現場でのXRシミュレータ開発がその好例です。

SDGs目標11:住み続けられるまちづくりを

VR・ARは、

  • 都市計画
  • 防災訓練
  • 住民参加型ワークショップ

などに活用され、安全で持続可能な都市づくりに貢献しています。文化遺産のデジタル保存も進み、地域の魅力向上災害対応力強化を支えています。

SDGs目標13:気候変動に具体的な対策を

仮想空間での会議バーチャルイベントの普及は、移動や物流に伴うCO2排出を大幅に削減します。デジタルツイン技術の活用は、エネルギー効率化や再生可能エネルギーの導入促進にもつながります。

これらの技術は、物理的・社会的な制約を超えた包摂的な社会づくりと持続可能性の推進において、今後ますます重要な役割を果たすでしょう。*9)


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まとめ

最新の報告によれば、2025年にはAR/VRヘッドセットの世界出荷台数が前年より増加する見込みであり、これにはAIの統合価格の低下が寄与しています。しかし、これらの技術が真に持続可能な未来を築くためには、以下のような課題に取り組む必要があります。

  • アクセシビリティの向上
    現在、世界の約37億人がインターネットにアクセスできない状況にあります。 このデジタルデバイドを解消し、誰もがAR/VR技術の恩恵を受けられるようにすることが重要です。
  • 教育と意識の向上
    AR/VRを活用した環境教育は、持続可能な行動変容を促す効果があります。 これらの技術を通じて、環境問題への理解を深め、持続可能なライフスタイルを推進することが求められます。
  • グローバルな連携
    AR/VR技術を活用した国際的な協力体制の構築が、SDGsの達成に向けた鍵となります。 異なる文化や地域が連携し、共通の目標に向かって取り組むことが必要です。

これらの課題に対処するためには、技術の進化とともに、社会全体の意識改革と制度の整備が求められます。

個人としても、

  • デジタル機器の基本操作やネットリテラシーを教えるボランティアに参加する
  • デジタルデバイドの解消に向けた活動や支援を行う
  • スマートフォンやタブレット、パソコンなどを、適切な手順でリサイクルに出す
  • 体験して感銘を受けたコンテンツや、そこから得た気づきを家族や友人、SNSなどで共有する

など、私たち一人ひとりができることは多くあります。AR/VR技術を、よりよい社会の実現に活用しましょう。

<参考・引用文献>
*1)仮想現実(VR)とは
NEC『VRとは?仮想空間を体験できる仕組みやARとの違いなどVRの基礎知識を解説』(2021年2月)
Wikipedia『バーチャル・リアリティ』
京都大学『研究トピック: 仮想現実感』
京都大学『[SG3]VRで見る・3Dで触る先端科学』
日本心理学会『バーチャルリアリティによる知覚研究』
冨永 渉『特集「仮想現実世界におけるバイオメカニズム」に寄せて』(2019年)
Apple『Apple Vision Pro』
Apple『visionOS 2、Apple Vision Proに新しい空間コンピューティング体験を提供』(2024年6月)
Mizuho Research & Technologies『Virtual Reality技術の最新動向』(2022年)
日本オーディオ協会『バーチャル空間における空間オーディオSDK』(2022年)
工藤 達郎『仮想空間におけるリアルタイム撮影法に関する研究』
松王政浩『6 バーチャルリアリティと身体—情報倫理的アプローチ』
Meta『どこにいても一緒にプレイ』
*2)拡張現実(AR)とは
大阪大学『電源不要の次世代ARディスプレイ技術「Beaming Display」方式による薄型ARメガネ実現に向けて』(2025年3月)
東京農工大学『「革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))」のNICT事業に採択 〜ホログラフィックコンタクトレンズディスプレイを実現する革新的基盤技術の開発〜』(2024年4月)
NEC『AR(拡張現実)とは?技術やVR、MRとの違いを解説』(2022年10月)
NEC『AR/MRのサービスデザイン』
HITACHI『AR(Augmented Reality:拡張現実感)』
HITACHI『東京大学大学院 情報理工学系研究科 講師 鳴海 拓志』(2019年8月)
Apple『拡張現実』
東京科学大学『拡張現実(AR)技術による新たな側頭骨手術支援システムの開発-3D ホログラムを活用した人工内耳手術での』(2024年11月)
Wikipedia『拡張現実』
関 真也『拡張現実(AR)を巡る著作権法上の問題に関する基礎的考察』(2019年5月)
科学情報出版『AR(拡張現実)技術の基礎・発展・実践 蔵田武志氏 インタビュー』
IEE Journal『拡張現実の現状とこれから〜リアルとバーチャルの真の融合へ〜』(2015年)
東京大学,大阪大学,JST『電源不要の次世代 AR ディスプレイ技術――「Beaming Display」方式による薄型 AR メガネ実現に向けて――』
大阪大学『拡張現実(AR)とは?』
北海道科学大学『本学で世界最先端・日本唯一のLIVE ARシステムの実験が行われています!』(2022年12月)
九州大学『フォーカスフリー拡張現実眼鏡の開発』(2019年4月)
大学ジャーナル『目に入れるだけで立体像が見える!AR表示コンタクトレンズの開発に成功 東京農工大学』(2021年4月)
TDK『フルカラーレーザーモジュール』(2022年)
日経XTECH『ARコンタクトレンズで「未来が見えた」、 MojoのCEOが自らの眼に装着』(2022年7月)
東京農工大学『「革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))」の NICT 事業に採択〜ホログラフィックコンタクトレンズディスプレイを実現する革新的基盤技術の開発〜』(2024年4月)
*3)仮想現実(VR)と拡張現実(AR)の違い
Canon『XRとは?VR・AR・MRの違い』
Wikipedia『複合現実』
MRI『VR/AR 技術の将来展望』(2016年5月)
KDDI Business『AR・VR・XRとは?それぞれの特徴や仕組みを解説します』
intel『仮想現実のいまを読み解く』
総務省『第1部 特集 新時代に求められる強靱・健全なデータ流通社会の実現に向けて
第1節 データ流通・活用の新たな潮流』
日本総研『XR技術のビジネス活用の動向~メタバースからデジタルツイン、CPSへ~』(2024年2月)
日本政策銀行『AR/VRを巡るプラットフォーム競争における日本企業の挑戦』(2021年11月)
METI Journal『メタバース、ブロックチェーンは何をもたらす?KDDI・川本大功さんが見据えるWeb3時代とは』(2024年7月)
日本経済研究所『メタバースの現状と展望、その社会的意義』(2022年4月)
特許庁『VR、ARの意匠法上の取扱い─欧州、米国及び我が国の状況の考察』(2023年5月)
*4)仮想現実(VR)の活用事例
大阪大学『「株式会社mediVR」への投資を実行しました』(2019年12月)
九州大学『仮想現実(VR)空間でスピーチ練習』(2023年3月)
京都芸術大学『AR・VR・ウェブ・リアルを錯綜させる新しい展覧会の形 ― 展覧会3.0「辺獄への遡行」展開催!』(2020年9月)
mediVR『仮想現実(VR)技術を用いたリハビリテーション治療の最前線~ 実践ガイド編 ~』(2022年5月)
mediVR『製品紹介
大阪大学『株式会社mediVR』(2022年3月)
九州大学『九州大学の教育DXにおけるVRコンテンツ開発の取組み』(2022年8月)
九州大学『九州大学におけるVR系教材の開発事例』(2022年1月)
九州大学総合研究博物館『360°VRツアー』
世界経済フォーラム『XR技術によるストーリーテリングと、本の未来』(2025年4月)
総務省『Web3時代に向けたメタバース等の利活用に関する研究会 報告書』(2023年7月)
日経BP『没入する映像で医療教育とデジタル治療を促進』
日経XTECH『最新事例で見えてきた、産業VRの制作・活用のポイント』(2019年4月)
META『社会を変えることにフォーカスした臨場感あふれるストーリーテリングを大切に。』
*5)拡張現実(AR)の活用事例
日本赤十字社 京都第二赤十字病院『- 当院で導入している最新医療機器』
奈良県文化財研究所『「XR平城京」公開について』(2024年11月)
日経BP『ARで認知症の人とのコミュニケーション訓練を支援』(2023年8月)
東京大学『アバターを使って現実世界の自分を編集する』(2023年9月)
九州大学『令和元年度 「i-都市再生」モデル調査の紹介』(2019年6月)
九州大学『次世代ICT活用インタラクティブ電子教材開発システム』
伊東 美緒,梨木 恵実子『ユマニチュードの実践技術を拡張現実(AR)技術で可視化する』(2023年)
岡山大学『拡張現実(AR)技術による認知症ケアコミュニケーション訓練の有効性を実証』(2023年7月)
Science Tokyo『拡張現実(AR)技術による新たな側頭骨手術支援システムの開発』(2024年11月)
日経XTREND『「CES 2025」で見えた3つの論点 AIがリアル世界と融合、ビジネス激変』(2025年1月)
日本貿易振興機構『米国の小売業界で普及する拡張現実(AR)の動向』(2023年9月)
野口 裕幸『医療におけるVR/AR/MR の現状について』(2021年)
奈良県文化財研究所『遺跡におけるVR/AR技術利用の現状』(2015年)
柿木 章伸『手術用顕微鏡システムORBEYE(オーブアイ)の耳科手術に対する使用経験』(2019年)
*6)MR・XRとしての活用事例
日本政策投資銀行『次世代の生活・産業基盤となる都市のデジタルツイン』(2023年4月)
東京都『Virtual Edo-Tokyo』
Microsoft『HoloLens 2 を導入し、“ヒト中心”の医療を目指す HITO病院。 積極的な試行錯誤こそが未来を築く第一歩(2023年6月)
NVIDIA『SiemensとNVIDIAのコラボレーションの次のステップとして、FREYRバーチャル ファクトリーのデジタル モデルを公開』(2023年4月)
総務省『5D現場拡張に向けたインダストリアルメタバース』
国土交通省『都市空間の統合デジタルツインの構築』(2023年3月)
Microsoft『HoloLens 2 が産業用メタバースの世界に新たな没入型コラボレーションツールを提供』(2022年12月)
NVIDIA『Siemens と NVIDIA、産業向けメタバースの構築に向けて提携』(2022年)
TOYOTA SYSTEMS『モノづくり ✕ xR技術で製造のリードタイムの短縮化・効率化を目指す』(2022年)
日本経済新聞『トヨタ、生産拠点に「xR」 仮想現実で製造工程確認』(2019年8月)
RX Japan『XRとは?VR・AR・MRとの違いや市場規模・事例を紹介』
*7)日本における仮想現実(VR)・拡張現実(AR)市場の現状
Forbes『「VR市場の縮小」継続、メタの最新デバイス投入も効果なし』(2025年3月)
日経ビジネス『メタバースとVRは生き残れるのか、「Vision Pro」でAR/MRシフトが鮮明に』(2023年7月)
Reuters『米アップル、「ビジョンプロ」生産見通しを大幅に削減=FT』(2023年7月)
総務省『情報通信政策研究所調査研究部 事務局資料』(2023年10月)
総務省『情報通信政策研究所調査研究部 事務局資料』(2024年12月)
総務省『メタバース等の利活用に係る海外動向等』(2023年1月)
総務省『メタバースに関する動向等』(2023年4月)
日経XTECH『AR/VR世界市場は年率78%で急成長し2023年に17兆円規模に、IDC Japan予測』(2019年6月)
日本経済新聞『VR・AR出展4割減、「戦力外に危機感」 東京ゲームショウ』(2024年9月)
*8)仮想現実(VR)と拡張現実(AR)の課題
総務省『安心・安全なメタバースの実現に関する研究会 報告書2024 概要』(2024年10月)
総務省『第Ⅱ部 情報通信分野の現状と課題 第7節 ICTサービス及びコンテンツ・アプリケーションサービス市場の向』(2024年)
経済産業省『【報告書】令和2年度コンテンツ海外展開促進事業(仮想空間の今後の可能性と諸課題に関する調査分析事業)』(2021年3月)
経済産業省『国際競争力強化に向けた文化創造産業戦略に関する調査研究事業 調査報告書』(2024年3月)
経済産業研究所『耳から始めるMixed Reality-究極のMR世界を実現するための道筋』(2022年11月)
科学技術振興機構『社会基盤としてのメタバースの可能性と課題』(2023年)
メタバース総研『メタバースが抱える3つの技術的課題とは?解消や普及への展望も解説』(2024年7月)
メタバース総研『メタバースの普及に向けた8つの課題|活用時の4つの注意点も解説』(2024年2月)
*9)仮想現実(VR)と拡張現実(AR)とSDGs
NTT DATA『メタバース×サステナビリティレポート』(2025年)
大阪電気通信大学『文化遺産をITで守る、伝える、活用する3D技術、VR/AR技術で考古学の研究や普及を支援!』
福山市立大学『AR 技術を活用した作業効率の向上〜スマートグラスを用いた AR 技術による作業効率化を実現します〜』(2023年4月)
大学ジャーナル『3D仮想現実空間でアバターとなって学ぶ「メタバース教育」 ――中央大学・斎藤裕紀恵准教授の英語教育実践に見る“未来の教育”』(2022年12月)
広島国際大学『世界初の人工呼吸器ケアXRシミュレータ開発に成功 ~医療的ケア児と家族・ヤングケアラーらへの支援体制の充実に期待~』(2024年11月)
SCIENCE AGORA『科学と社会をつなぐ2日間 サイエンスと共に未来へ~Bound for the future with Science~』(2024年10月)
九州大学『仮想現実技術を利用した放射線防護教育教材の有効性の評価』(2021年2月)
*10)まとめ
Reuters『VR and AR headsets demand set to surge on AI, lower costs, IDC says』(2024年9月)
AR Market『How AR and VR Technologies Can Drive Sustainable Development Goals (SDGs)』(2025年1月)
World Economic Forum『What taking VR and AR mainstream means for sustainable development』(2021年2月)
ScienceDirect『Exploring the Impact of Virtual Reality and Augmented Reality Technologies in Sustainability Education on Green Energy and Sustainability Behavioral Change: A Qualitative Analysis』(2024年)
日経XTECH『CESでXR再び、AGCは高屈折率ガラスで仕掛ける』(2025年1月)
日経ビジネス『新たな顧客体験の提供を目指す』
IDC『2024年通年 国内AR/VRヘッドセット市場規模および予測を発表』(2025年4月)
経済産業省『令和4年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子デバイス産業およびその関連産業における市場動向及び政策動向調査)』(2023年3月)

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この記事を書いた人

松本 淳和 ライター

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