牛のメタン排出削減ワクチンとは?仕組みや牛への影響についても

img

私たちの毎日の食生活を支える牛肉や乳製品は、牛のゲップによるメタン排出という課題に向き合っています。地球温暖化の大きな原因のひとつとして注目される牛のメタン排出に対し、「牛のメタン排出削減ワクチン」や多様なメタン削減技術が世界中で開発されています。

「牛のメタン排出削減ワクチン」の仕組みと、牛への影響を確認し、環境保全と食料安全保障をどう両立させるか、誰もが直面する問題に対する新たな解決策を考えてみましょう。

牛とメタンガスの関係

私たちの食生活に欠かせない牛肉や乳製品は、牛が草や飼料の繊維質を人間が利用できる栄養へと変換することで支えられています。しかし、この優れた消化能力の副産物として、強力な温室効果ガスであるメタンが生成されることが、地球温暖化の大きな要因となっています。

牛が食べた草がどのようにメタンへ変わるのかを理解することは、この問題の本質を知るためにも重要です。牛の消化プロセスで何が起こるのかを、具体的に見ていきましょう。

牛の消化プロセスとメタン発生のメカニズム

牛は4つの胃を持つ反芻動物※で、第一胃(ルーメン)約200リットルの巨大な発酵槽として機能しています。ここには数十億の微生物が生息し、セルロースなどを分解して牛のエネルギー源となる揮発性脂肪酸※を生成しています。(牛のエネルギーの60~70%はこの発酵に依存している。)

ここで、​繊維質の分解に伴って水素と二酸化炭素が発生しますが、ルーメン内に蓄積しすぎると微生物の活動が阻害されてしまいます。そのため、「メタン菌」と呼ばれる微生物が、水素と二酸化炭素を反応させてメタンに変換し、ルーメン内の環境を安定させています。牛は1日に約200~600リットルものメタンをゲップとして排出しており、年間では肥育牛で約69キログラム、繁殖用雌牛で約71キログラムのメタンを産生しています。

​反芻動物

牛、羊、ヤギ、鹿など、複数の胃(通常4つ)を持ち、一度飲み込んだ食物を胃から口に戻して再び噛み直す動物のこと

揮発性脂肪酸(VFA)

酢酸、プロピオン酸、酪酸などの炭素数が少なく揮発しやすい短鎖脂肪酸で、反芻動物の胃(ルーメン)内で微生物が食物繊維を発酵させることで生成され、重要なエネルギー源となる

地球温暖化との関係

メタン二酸化炭素の約28倍の温室効果を持ち、短期的な気温上昇に大きく影響しています。国連食糧農業機関(FAO)によれば、畜産分野は世界の温室効果ガス排出の約14.5%を占め、その多くが牛由来のメタンです。

世界には約15億頭の牛が存在し、牛のゲップだけで全排出量の4~5%を占めると推計されています。日本でも農業由来メタンの約3割が牛から排出されており、国内農業における重要課題なのです。​

【⽇本の農業・畜産における温室効果ガス(2022年度)】

ただし、メタンは大気中での寿命が約12年と比較的短く、削減すれば比較的早期に温暖化抑制効果が現れるとされています。この特性から、メタンの排出削減は短期的な気温上昇を抑制するための重要な戦略として国際的に位置付けられています。​

牛の消化能力は人類に恩恵をもたらす一方で、環境問題を引き起こすという葛藤を抱えています。次の章では、この課題を解決し持続可能な畜産を実現するために進められている、メタン排出削減ワクチンについて確認していきましょう。*1)

牛のメタン排出削減ワクチンとは

世界では牛のメタン排出を削減するため、様々な技術が研究されていますが、近年特に注目されているのが「メタン排出削減ワクチン」です。牛の免疫システムを利用してメタン生成菌を抑制しようとする革新的なアプローチで、畜産業の持続可能性を高める切り札として期待されています。

この画期的なワクチンとは、どのようなものなのでしょうか。

ワクチンが標的とするもの

メタン排出削減ワクチンは、牛の第一胃(ルーメン)に生息する「メタン産生古細菌(メタン菌)」を標的としています。ワクチンは、メタン菌に対する抗体を牛自身の免疫機能によって体内に作らせ、その抗体がルーメン内に分泌されることで、メタン菌の活動を直接阻害するという仕組みです。

これについて、ArkeaBio社のCEOコリン・サウス氏は、「牛に害を与えることなくメタン生成菌を中和する」と説明しています。​既存の飼料改良とは異なり、ワクチンは年1~2回の接種で長期間の効果が期待でき、牛が既に受けている予防接種プログラムに組み込むことも可能です。

この「運用の容易さ」が、ワクチンが世界で「聖杯」※と呼ばれる理由なのです。​

聖杯

もともとの意味は、キリスト教伝承で最後の晩餐の際にキリストが用いた杯、または十字架上のキリストの血を受けた杯とされる聖遺物。現代では比喩的に「誰もが追い求める究極の目標」「手に入れれば莫大な利益や成功をもたらす理想的なもの」を指す。特にビジネスや科学技術の分野で、「業界の聖杯」のように、実現すれば市場を独占できる革新的な製品や技術を表現する際に用いられる。

世界で加速する開発競争

牛のメタン排出削減ワクチン開発は世界各地で急速に進行しています。酪農大国として知られるニュージーランドは、2007年から約4,000万ドル(約60億円)を投資し、2024年に新会社「Lucidome Bio」を設立して実用化に向けた開発を本格化させています。

アメリカのスタートアップ「ArkeaBio」はビル・ゲイツ氏のファンドから2,650万ドル(約40億円)を調達しました。さらに2024年11月には、Amazon創業者ジェフ・ベゾス氏の基金がピルブライト研究所に700万ポンド(約13.8億円)以上を支援することを発表しました。このように、世界的な投資家が次々と参入していることからも、この技術への期待の高さがうかがえます。​

次の章では、ワクチンが実際にどのような仕組みで機能し、どの程度のメタン削減効果をもたらすのか確認していきましょう。*2)

牛のメタン排出削減ワクチンの仕組み

牛のメタン排出削減ワクチンは、牛自身の免疫システムを利用してルーメン内のメタン生成菌を抑制する革新的な技術です。この技術の本質は、牛が持つ特有の生理機能と免疫システムを巧みに連携させた生物学的プロセスにあります。

免疫応答から抗体のルーメン到達まで

メタン排出削減ワクチンは、一般的なワクチンと同じ仕組みです。ワクチンに含まれるメタン菌の表面タンパク質が「異物」として認識されると、免疫細胞が活性化され、そのタンパク質に特異的に結合する抗体が体内で大量に産生されます。​

ここで重要なのは、産生された抗体(主にIgGやIgA)が、血液から唾液へと能動的に分泌されるという点です。牛は1日に100~200リットルもの唾液を分泌し、それを絶えずルーメンに流し込んでいます。

ワクチンによって産生された抗体は、この唾液に混ざって、24時間途切れることなくルーメン内へ供給され続けます。これが、ワクチンをルーメン内へ運搬する巧妙なメカニズムなのです。​

メタン菌への作用と削減メカニズム

ルーメンに到達した抗体は、メタン菌の表面に結合し、その活動を阻害します。抗体はメタン菌の細胞表面に付着することで、

  • メタン生成に必要な酵素の働きを妨げる
  • 増殖を抑制
  • 菌同士を凝集させる

などの効果があると考えられています。ニュージーランドの羊実験では、ワクチン接種後に唾液中に特異的抗体が確認されており、この仕組みが実際に機能することが示されています。​

ワクチンのメリット:持続性と実用性

ワクチンが「聖杯」と呼ばれる理由は、その持続性と運用の容易さにあります。これまで牛のメタン削減対策に利用されてきた飼料添加物は、20~30%のメタン削減効果を示しますが、毎日継続して給与する必要があります。一方でワクチンは、体内の免疫記憶によって抗体が長期間産生され続けると期待され、年1~2回の接種で効果が持続する可能性があります。​

この特徴は、世界の牛の多くを占める放牧形態の牛たちに対しても、現実的な対策を講じることを可能にします。既存の予防接種プログラムに組み込むだけで運用でき、畜産農家の負担も最小限に抑えられるのです。​

メタン排出削減ワクチンは、牛の生理的特徴と免疫能を最大限に活用し、ルーメン内で特定の微生物の働きだけを選択的に抑制する、極めて合理的な技術といえます。では、このワクチンが牛に与える実際の影響はどのようなものになるのでしょうか。*3)

牛のメタン排出削減ワクチンが与える社会への影響

メタン排出削減ワクチンが実用化されれば、牛の健康を損なうことなく温室効果ガスの排出量を大幅に削減できる可能性があります。しかし、その影響は環境面だけにとどまりません。

その影響は畜産業の持続可能性や経済的価値においても広がると予想されています。

地球環境への貢献

このワクチンの最も直接的な効果は、地球温暖化抑制への貢献です。メタンは20年間で二酸化炭素の約80倍以上の温室効果を持ち、地球温暖化の3分の1は、メタンによる影響と考えられています。

また、畜産分野は世界の温室効果ガス総排出量の14.5%を占め、その中でも牛由来のメタンが大きな割合を担っています。​

ワクチンによりメタン排出量が削減できれば、短期的な気温上昇の抑制に直結します。これは、国際的にも「2030年代の気候安定化に向けた重要な戦略」のひとつとして位置付けられています。​

畜産業への経済的価値

牛のメタン排出量削減ワクチンは、畜産業に新たな経済的価値をもたらします。メタン排出量の少ない環境配慮型の畜産物として差別化でき、ブランド価値を高めることができます。

海外では、メタン削減に取り組んで育てた牛の牛乳に、付加価値をつけて販売する事例も見られるようになりました。​

さらに、メタン削減量を「カーボンクレジット」※として市場で取引する仕組みが広がれば、畜産農家にとって新たな収益源となります。農林水産省もカーボンクレジット拡大に取り組んでおり、和牛ブランドの輸出強化においても、環境配慮が国際競争力を高める要因になると期待されています。​

カーボンクレジット

企業や国が温室効果ガスの排出削減や吸収(植林など)を行った際に発行される「排出権の証明書」。削減目標を達成できない企業は、目標を上回って削減した企業からこのクレジットを購入することで、排出量を相殺できる。つまり環境保護活動を「お金で売買できる仕組み」で、パリ協定のもと国際的に取引されている。

このように、牛のメタン排出量削減ワクチンがもたらす影響は、地球環境の保全と経済的価値の創出に及びます。次の章では、このワクチンが牛の健康や生産性に悪影響を及ぼさないかという、安全性に焦点を当てていきましょう。*4)

ワクチンは牛に影響はないのか

牛のメタン排出削減ワクチンが「牛自身の健康や生産性に悪影響を及ぼさないか」という点は最も重要な問題です。ルーメン内のメタン菌を抑制することで、消化や栄養吸収に支障をきたす可能性はないのでしょうか。

科学的な観点から、その安全性について見ていきましょう。

ルーメン内のマイクロバイオームへの影響

第一の懸念は、ルーメン内の微生物生態系への影響です。このワクチンは、メタン菌のみを選択的に標的とし、牛の消化に不可欠な他の微生物には作用しないよう設計されています。​

ルーメン内で、メタン菌は発酵過程で発生する水素を処理する役割を担いますが、この水素を利用する経路は他にも存在します。農研機構の研究によれば、メタン菌が抑制されることで、「プロピオン酸」※の生成が促進されることが指摘されています。

プロピオン酸は牛にとってより効率的なエネルギー源であるため、メタン削減がむしろ飼料効率の改善につながる可能性があります。

プロピオン酸

揮発性脂肪酸の一種で、反芻動物の胃(ルーメン)内で微生物が飼料を発酵させる際に生成される有機酸。肝臓でグルコース(糖)に変換されやすく、牛にとって最も効率的なエネルギー源となる。メタン生成と競合関係にあり、プロピオン酸が増えるとメタン産生が減少する傾向がある。

生産性と健康への影響

これまでの研究では、他のメタン削減技術が牛の健康や生産性に悪影響を与えないことが確認されています。飼料添加物3-NOP(商品名ボベア)は、約30%の削減効果を示しながら、乳量や肉質への悪影響は認められていません。​

ワクチンについても、ニュージーランドでの羊実験で健康被害は報告されていません。ワクチンは病原体ではなく、消化過程の副産物であるメタンを生成する微生物を標的としているため、牛の生理機能そのものを損なうリスクは低いと考えられています。

むしろ、飼料効率の改善を通じて生産性の向上にもつながる可能性があります。​

消費者の関心事である牛乳や食肉への安全性についても、ワクチンによって作られた抗体は一般的なタンパク質と同様に消化・分解されるため、食品に残留して健康に影響を及ぼすリスクは極めて低いと考えられています。​

現段階の研究では、牛のメタン排出削減ワクチンによる、健康や生産性に悪影響は確認されていません。ワクチンは安全性を大前提に開発されており、飼料効率改善という副次的効果も期待されています。

次の章では、このワクチンが実用化に向けてどのように進展するのかを見ていきましょう。*5)

牛のメタン排出削減ワクチンの現状と今後の展望

メタン排出削減ワクチンは、牛の健康や生産性を損なうことなく環境負荷を低減できる革新的な技術として期待されています。しかし、実用化にはまだ時間を要すると見られています。

その一方で、ワクチン以外にも多様なメタン削減技術の開発が世界中で進展しており、複数のアプローチが並行して進められています。ワクチンの開発状況と、並行して進む他の削減技術について見ていきましょう。

ワクチンの実用化に向けた道のり

ワクチン開発の競争は世界的に加速しています。米国のスタートアップ「ArkeaBio」は2~3年以内の米国農務省承認を目指し、ニュージーランドでも2024年に官民連携の新会社「Lucidome Bio」が設立され、開発が本格化しています。​

しかし、実用化には慎重な検証が必要です。

  • 長期的な安全性の確認
  • 様々な牛の品種や飼養環境での効果検証
  • 各国の規制当局による厳格な審査

などをクリアすることが、普及のための前提条件となります。​

ワクチン以外のメタン排出削減技術

2025年に入り、牛のメタン削減技術の実用化が加速しています。ワクチン開発と並行し、すでに実用化された技術や、異なるアプローチからの研究も活発に進められており、多様な削減方法が現実的に展開されているのです。

世界での技術開発

最も実用化が進んでいるのが飼料添加物です。「3-NOP(商品名ボベア)」は約30%の削減効果を示し、2024年11月に日本でも認可されました。

また、オーストラリアなどで研究が進められている海藻由来のカギケノリ成分は、最大80%以上という極めて高いメタン削減効果が確認されています。

さらに、Rumin8社が開発した「ブロモホルム系飼料添加物」は、牛のルーメン内でメタン生成菌がメタンを生成する最終段階を直接阻害します。通常ならメタンに変換されるはずの水素が排出されることにより、乳量や飼料効率に悪影響を与えることなく、メタン排出を95.2%削減することが報告されています。

日本国内での取り組み

日本国内でも、独自の視点からの研究開発が進められています。九州大学では、仔牛の段階で「好熱菌」を与えるプロバイオティクス手法により、メタン産生菌を減少させると同時に飼料効率を向上させることが実証されました。

【仔牛へのプロバイオティクス(好熱菌)投与によるメタン削減】

別の例では、株式会社TAIGAが、土壌微生物技術を応用した補助飼料「Cowtrol」で、約80%の削減効果を実証しました。また、農研機構のムーンショット型研究では、

  • メタン排出の少ない牛を選抜する育種改良技術
  • メタン80%削減を目指す新種細菌の分離

など、国家的なプロジェクトが進行中です。

メタン排出削減は、ワクチンを本命としつつ、飼料添加物、プロバイオティクス、育種改良など多様な技術が並行しています。地域や飼養形態に応じた最適な組み合わせを模索し、総合的な削減戦略を構築することが、これからの課題です。*6)

牛のメタン排出削減ワクチンとSDGs

牛のメタン排出削減ワクチンは、気候変動対策という環境課題の解決だけでなく、食料の安定供給持続可能な生産システムの構築というSDGsの目標とも深く結びついています。畜産業は世界の温室効果ガス排出量の約14.5%を占める一方で、人類に不可欠な動物性たんぱく質を供給する重要な産業です。

牛のメタン排出削減ワクチンは、環境負荷を抑えつつ食料供給を維持するための技術的解決策として期待されています。

SDGs目標2:飢餓をゼロに

畜産業は食肉や乳製品を通じて栄養不良の改善に大きな役割を果たしています。特に開発途上国では、動物性食品は栄養不足を補う重要な資源です。メタン排出削減ワクチンは、環境負荷を減らしながら畜産業を継続可能にすることで、世界の食料安全保障を維持し、飢餓撲滅を実現する本質的な手段となるのです。​

SDGs目標12:つくる責任 つかう責任

ワクチンによるメタン削減は、生産者が環境負荷の少ない畜産物を提供でき、消費者が環境配慮型の選択を行う基盤を整えます。ニュージーランドではメタン削減に取り組んだ牛乳をブランド化して販売しており、持続可能な消費と生産の循環を実現しています。​

SDGs目標13:気候変動に具体的な対策を

牛由来のメタンは20年間で二酸化炭素の約80倍、100年間で約28倍の温室効果を持ちます。メタンは大気中での寿命が約12年と短いため、削減すれば短期的に気温上昇を抑制できます。国連環境計画(UNEP)は「2030年代の気候安定化にはメタン削減が不可欠」と指摘しており、ワクチンはその実現に向けた有力な技術と位置付けられています。​

このように、牛のメタン排出削減ワクチンは、複数のSDGs目標に同時に貢献でき、国際的に大きく期待される技術といえます。食料供給、持続可能な生産、気候変動対策を、同時に実現する可能性を持ったソリューションなのです。*7)

>>SDGsに関する詳しい記事はこちらから

まとめ

牛のメタン排出削減ワクチンは、牛の免疫システムを活用してルーメン内のメタン生成菌を抑制する革新的な技術です。環境負荷を抑えつつ食料供給を維持でき、世界の温室効果ガス排出量の約14.5%を占める畜産業の持続可能性を高める可能性を持っています。​

飼料添加物による95%以上の削減成果が報告されていますが、これはまだ実験段階での成果であり、商業化には課題が残されています。プロバイオティクスなど多様な削減アプローチも展開されつつあり、ワクチンと並行して多様なアプローチでの研究開発が進んでいます。​

私たち消費者にできることとして、以下のような例が挙げられます。

  • 環境配慮型の畜産物を選ぶ
  • 食品ロスを減らす
  • 畜産業の課題を理解し議論に参加する

牛を「環境に悪影響」とするのではなく、科学技術によって畜産と環境保全を両立させる姿勢が、真の持続可能性につながります。あなたの小さな選択が、地域や世界の農家を支えることにもつながり、未来の食料システムを変える力になるのです。*8)

<参考・引用文献>
*1)牛とメタンガスの関係
全国肉用牛振興基金協会『牛のゲップが地球温暖化の原因と聞きましたが本当ですか?』
農研機構『(研究成果) 新たな牛のメタン排出量算出式を開発しマニュアル化』(2022年6月8日)
環境省『メタンの全大気平均濃度の2021年の年増加量が2011年以降で最大』(2017年6月1日)
FAO(国連食糧農業機関)『地球温暖化ガスの14.5%、家畜に由来 FAO報告書』(2013年9月30日)
HORIBA『反芻動物(牛・ヤギなど)のメタンガス計測で温室効果ガス削減』
*2)牛のメタン排出削減ワクチンとは
気候ソリューションニュース『アルケアバイオ、牛用メタン削減ワクチン開発のため26.5万ドルを調達』(2024年6月20日)
よろずニュース『Amazon創業者、牛のメタン排出を抑えるワクチンに14億円投資』(2024年11月21日)
Beef + Lamb New Zealand『Methane vaccine becoming a viable option with new company formation』(2024年9月18日)
農林水産省『令和4年度農業由来のメタン等排出削減対策に係る国際調査』
The Bull Vine『合弁事業がメタンワクチンへの投資を強化、世界の農場からの排出量削減』(2024年5月7日)
*3)牛のメタン排出削減ワクチンの仕組み
農林水産省『令和4年度農業由来のメタン等排出削減対策に係る国際調査』
Bibgraph『ルーメンメタン生成物に対するワクチンの発生の進展』(2013年5月31日)
全国肉用牛振興基金協会『牛のゲップを減らすエサがあると聞きましたが、すぐに使えそうですか?』
INTERPHEX『mRNAワクチンとは?仕組みや他のワクチンとの違い、副反応について』(2025年8月14日)
農研機構『牛のメタン:メタン抑制資材』(2020年6月4日)
*4)牛のメタン排出削減ワクチンが与える社会への影響
FoE Japan『[まとめ解説] 温暖化対策の「盲点」 メタンを止めろ』(2025年7月28日)
農林畜産業振興機構『畜産分野における温室効果ガス削減に向けた取り組みと今後の方向性』
内閣府『牛メタン・カーボンクレジットビジネスの創出に向けた基盤技術開発』
読売新聞『国内のメタン排出27%は家畜のげっぷ…「牛を悪者にしないで」農水省がプロジェクト』
*5)ワクチンは牛に影響はないのか
農研機構『牛のメタン:飼料・栄養管理の工夫』(2020年6月4日)
全国肉用牛振興基金協会『牛のゲップを減らすエサがあると聞きましたが、すぐに使えそうですか?』
日本獣医畜産大学『SDGsと酪農 / メタンガス抑制の取り組み』
明治『重大な地球温暖化要因の一つ「牛のゲップ」由来のメタン削減に向けた取り組み』
農林水産省『令和4年度農業由来のメタン等排出削減対策に係る国際調査』
*6)牛のメタン排出削減の現状と今後の展望
農研機構『牛ルーメンマイクロバイオーム完全制御によるメタン80%削減に向けた新たな家畜生産システムの実現』
九州大学『母牛から仔牛へ”腸内細菌のバトン”』(2025年10月7日)
日本農業新聞『土壌微生物技術で牛のゲップ中メタンガス80%削減 補助飼料「Cowtrol」開発 TAIGA』(2025年6月9日)
The Bull Vine『メタン排出量95.2%削減:カリフォルニア大学デービス校の研究』(2025年6月30日)
九州大学『好熱菌を黒毛和種仔牛に投与!仔牛の生産性の向上と環境負荷低減を同時に実現』(2022年3月24日)
MIT Technology Review『牛のゲップ抑制サプリ:世界を変える10大技術』(2025年1月14日)
*7)牛のメタン排出削減ワクチンとSDGs
Spaceship Earth『畜産問題とSDGsの関係|牛のゲップが環境問題の原因?日本や世界の取り組み事例も紹介』(2025年6月8日)
UN Environment Programme『National Methane Roadmaps and Action Plans』(2025年)
Climate Adaptation Platform『UK Scientists Developing a Vaccine that Reduces Cow’s Emission』(2025年3月)
*8)まとめ
BBC『【COP26】 メタン排出を2030年までに30%削減、100カ国超が賛同』(2021年11月2日)
国立環境研究所『大阪都市部のメタン排出を移動観測で詳細に調査』(2025年7月6日)
農林水産省『農林水産分野における カーボン・クレジットの拡大に向けて』

通知設定
通知は
0 Comments
Oldest
Newest Most Voted
Inline Feedbacks
View all comments

SHARE

この記事を書いた人

松本 淳和 ライター

生物多様性、生物の循環、人々の暮らしを守りたい生物学研究室所属の博物館職員。正しい選択のための確実な情報を提供します。趣味は植物の栽培と生き物の飼育。無駄のない快適な生活を追求。

生物多様性、生物の循環、人々の暮らしを守りたい生物学研究室所属の博物館職員。正しい選択のための確実な情報を提供します。趣味は植物の栽培と生き物の飼育。無駄のない快適な生活を追求。

次の記事へ

関連記事