#インタビュー

株式会社office双葉|孤独死やゴミ屋敷など特殊清掃に真摯に向き合う

株式会社office双葉 比嘉計さん インタビュー

比嘉 計

葬儀社で約5年勤務後、孤独死等の物件を修繕・清掃する業者が県内に少ない事に気付き、お困りのお客様のために特殊清掃のoffice双葉を設立。

厚生労働省認定葬祭ディレクター・事件現場特殊清掃士・遺品整理士・終活カウンセラー初級などの資格を取得。

introduction

独居老人や自殺、孤独死などが増えている現代社会。

沖縄も例外ではなく、孤独死や自殺があって残された物件の特殊清掃や修繕をする企業は数少ないため、親族などは非常に困ってしまいますよね。

今回は特殊清掃や遺品整理業を営む株式会社office双葉の比嘉さんにお話を伺いました。

途方に暮れるご遺族の最後の砦

–まずは御社についてご紹介をお願いいたします。

比嘉さん:

株式会社office双葉は、沖縄県内にて事件現場特殊清掃・遺品整理業を生業としております。3年前に法人化し、株式会社office双葉として現在従業員7名と共に県内の孤独死、自殺、殺人が起きたお部屋の修繕作業を行っています。

また、生前整理・遺品整理・ゴミ屋敷・火災現場の復旧作業も手がけています。

なるべく廃棄物を出さない片付けを心がけており、最近ではリユース事業にも力を入れています。

ご遺族やゴミ屋敷の家主様でもご依頼しやすいよう、24時間通話料無料のフリーダイヤルを設置したり、LINEでの問い合わせにも対応することで、依頼までのハードルも極力下げられるようにしています。

–御社が、この事業を始めたきっかけや背景をお聞かせください。

比嘉さん:

沖縄県は離島ということもあって、廃棄物の処分費が本土に比べて割高であり、まずはお客様の金銭的負担を減らす目的で、古物商を取得してリユース事業を始めたのがきかっけです。

リユース事業を始めたことによって、実際お客様の負担を減らし、処分費も減り、リユース事業での収益も上がりました。

そして廃棄物を最小限まで減らせる事によって、環境にも配慮した事業ができる事に気が付いたんです。

企業理念にある「お客様との出会いに感謝、遺品整理は人生に何度も訪れる事がない中、弊社を選んでいただいたご縁に感謝し信頼して頂けるように丁寧に対応する」を信念に日々の業務を行っております。

–御社が手掛ける事業により、どのようなことが社会で改善されていると感じていらっしゃるでしょうか。

比嘉さん:

遺品整理はもちろんですが、不用品回収業は今だにグレーな部分が数多くある業界です。

遺品整理や不用品回収業界は参入に対する障壁も低いため、毎年沢山の業者が参入している業界でもあります。

その中でも許認可の取得や、リユース事業の案内をする事によって遺品整理・不用品回収がもっとクリアになっていくのではないかと考えています。

また、弊社では遺品整理や生前整理、ゴミ屋敷清掃だけでなく空き家整理、先祖供養サービス、害虫駆除やリフォームなど住宅にまつわる様々なサービスを手がけています。

そのため他社に個別に依頼する必要がなく、株式会社office双葉で一括依頼ができる点も、年配の方に安心して利用してもらえている理由だと思っています。

沖縄から世界へリユース事業を展開していきたい

–現在事業やサービスを展開している中での課題や問題点がありましたらお聞かせください。

比嘉さん:

全国的に見ても行政が民間の遺品整理・特殊清掃業社と徐々に連携しており、社会的必要性が出てきていると思いますが、沖縄県においてはまだまだ行政の理解が乏しく、廃棄物の処分方法などが全国的にも遅れていると感じています。

私はお客様の心的、金銭的負担を少しでも減らせるように、行政が弊社のような事業の理解を深められるよう、日々提案を行っています。

そのかいあってか、弊社を那覇市の「おくやみハンドブック」への掲載ができました。実際に「おくやみハンドブック」からご依頼いただいたこともあり、ご縁をつないでいただくことができました。

またご遺族様が沖縄県内にいらっしゃらない場合も多いので、作業当日も立ち合いは必須ではありません。お打ち合わせも電話などで対応しているので、安心して依頼してもらえています。

最後に、今後どのように事業やサービス展開していくのか、展望をお聞かせください。

比嘉さん:

今年から海外へ向けた貿易事業(リユース)を本格的に始めました。ご遺族は使わないけど、まだまだ使える家具・雑貨等は多々あります。

遺品だったりゴミ屋敷にあったりしたものなので日本国内ではリユースしづらい物ですが、次は国外で活躍していただける仕組みづくりを沖縄県内で土台を作りやっていきたいと思っております。

日本では利用できないようなものでも、意外と海外ではまだまだ買い手が付いたり、日本のアイテムを欲しがる人もいるので、今後はそちらの分野でも展開していければと思います。

–今後益々需要が増えていく分野なので、展望もどんどん広がっていきますね。貴重なお話をお聞かせいただきまして、ありがとうございました!

関連リンク

株式会社office双葉:https://www.officefutaba.com/