FPオフィス「あしたば」|金融とSDGsの繋がりとは?投資を通して世の中に貢献

FPオフィス「あしたば」 安藤さん インタビュー

安藤 宏和(あんどう ひろかず)

FPオフィス「あしたば」(株式会社あしたば)代表取締役社長 / ファイナンシャルプランナー(CFP®、1級ファイナンシャルプランニング技能士)
保険会社での勤務を経て、独立系ファイナンシャルプランナーとして開業。全国各地でマネーセミナーの講演を務め、幅広い世代に『誰でも始められる、お金の貯め方・増やし方』を伝えている。登壇回数は年70回以上、受講者はのべ4000人を超える。金融機関からの依頼で「確定拠出年金」や「つみたてNISA」に関するプロ向けの研修講師を務めるなど、金融庁が推奨する「長期分散積立投資」の普及活動にも従事する。横浜市出身、2児の父。趣味はB級グルメとスポーツ観戦。
<講演・メディア掲載実績>
日本経済新聞社、小学館、集英社、近代セールス社、日本FP協会、アクサ生命、オリックス生命、メットライフ生命、東京海上日動あんしん生命 他

introduction

お金について不安を持つ方々に金融に関する総合的なアドバイスを行う、独立系ファイナンシャルプランナーオフィス「あしたば」。実は、金融とSDGsには密接な繋がりがあることをご存知ですか。今回はあしたば代表の安藤さんに、SDGsとの関わりや取り組みについてお話を伺いました。

教育の側面から直接的にお客様をサポートするために「あしたば」を創業

今日はよろしくお願いします!はじめに、あしたばについて教えてください。

安藤さん:

横浜を拠点とする、独立系ファイナンシャルプランナーオフィス(以下、FPオフィスという)です。銀行、証券等の金融機関に所属せず、独立して金融に関する様々な分野のアドバイスをしています。

具体的にはどのような形でアドバイスをしているのでしょう?

安藤さん:

お金に関するリテラシーの向上を目的としたセミナーや研修、メールマガジンや記事での情報発信に力を入れています。単純に金融についての教育だけでなく、お金に関する相談をお受けするコンサルティング、商品の販売、東証における投資信託※の仲介、保険の見直しをする際の保険代理業務にも携わっています。

投資信託とは

「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品」”

一般社団法人 投資信託協会

金融教育、コンサルティング、商品販売の3つの柱で事業を展開しているのですね。総合的なサポートを行う会社を立ち上げようと考えたきっかけはありますか?

安藤さん:

私はもともと保険会社に勤めていました。そこでは、直接お客様のご相談に乗るのではなく、代理店のサポートをする代理店営業をしました。しかし直接個人のご相談をお受けする業務がしたいと思い、保険会社を辞めて個人事業で保険代理店を始めました。その中でFPとしてコンサルティングもしましたし、行政書士試験を受けたり、法律家の目線からコンサルティングをしたりといろいろ経験したのですが、セールスを前提とした業務にしっくりこなかったんです。

顧客を獲得する目的の仕事に疑問をもち始めたということでしょうか?

安藤さん:

そうですね。そんなとき、セミナーやコンサルティングといった教育をベースとしたFPと出会いました。もし、教育の側面から直接的にお客様をサポートできたら、きっとビジネスとしてさまざまな可能性が広がるし、何よりやりがいがあって楽しいのではないかと思いました。

お客さんに寄り添ったサポートをしたいという安藤さんの熱意が伝わってきます。

安藤さん:

そこで、2015年にあしたばを創業し、本格的に講師業、金融教育をスタートしました。

密度の高いコミュニケーションで手厚くサポート

教育面に力を入れているとのことで、特にこだわっている点はありますか?

安藤さん:

金融について知る入り口のハードルを下げることを意識しています。

金融について学ぼうとすると、5〜10万円もの高額な受講料がかかることは珍しくなく、ごく一部の人しか学べないんですね。

確かにお金のことを知ろうとすると、金銭的にハードルが高い印象があります。

安藤さん:

そうですよね。そのため、少し調べたら情報が出てくるような気軽さを感じてもらいたく、弊社では記事やSNSを通しての情報発信に重きを置いています。記事を入り口として、興味を持たれた方にはセミナーやメールマガジンを通してより深く勉強していただいております。

お客様とのコミュニケーションにも力を入れている印象を受けました。

安藤さん:

丁寧なサポートをするには、密なコミュニケーションは欠かせません。会員のお客様とは年に一回は面談したり、このご時世なのでハガキやお便りを送ったりして関わる機会を増やしたいと。

お客様に寄り添うことが重要なのですね。ここまでお話を伺って、御社は商品販売が一番の目的ではないように感じます。

安藤さん:

そうですね。世の中にはFPを名乗る会社が2パターンあります。大半を占めるのが商品販売を前提とした保険会社や不動産会社。もう一つが商品販売を一切せず、コンサルティングやセミナーのみを行う会社です。

どのような違いがあるのでしょう?

安藤さん:

前者は総合的なアドバイスというよりかは、商品を売るための情報発信やコンサルティングとなり、後者は総合的なアドバイスはするけど、アクションの背中を押してくれないというケースが見受けられます。

対して我々は、あくまでお客様それぞれに合った提案をすることを前提に、両者の中間を取り、お客様が必要であれば商品を販売しています。コンサルティングと必要に応じた商品販売ができる「ハイブリッド型」の独立系FPですね。

投資とSDGsの関係性

話は変わりますが、御社ではSDGsの取り組みもされています。金融とSDGsの関係について教えていただけますか?

安藤さん:

私たちが積極的に推進しているのは、「未来を豊かにするための投資・運用」です。そのため、長期的な投資のサポートをメインとしていますが、実はこれがSDGsの目標達成に繋がっているんです。

これはどういうことでしょう?

安藤さん:

日本では少子高齢化が続いていくと予想されています。それに伴い、20〜40代の方々が今の60代以上の世代の方達と同じ水準の社会保障を得られる時代ではなくなってくるとも言われています。

なので長期投資を実践し資金を徐々に増やしていければ、相対的貧困※を減らしたり、世の中にお金が回って経済の活性化に繋がったりします。さらに企業の業績や賃金の上昇にも貢献できるので、長期投資は間接的に世の中全体を豊かで持続可能なものにしていく働きがあるのです。

相対的貧困

「世帯所得が等価可処分所得の中央値の半分に満たない状態」と定義されており、特定の国や地域の水準内で比較して、大多数よりも貧しい状態のことを指します。

長期投資をするためのポイントはあるのでしょうか?

安藤さん:

どのタイプの投資を選ぶかが重要です。投資信託には、投資する企業を選ぶ「アクティブファンド」と、全ての東証一部上場企業平均の指数を指す「TOPIX」に登録された企業に投資する「インデックスファンド」の2つのタイプがあります。私たちが推奨しているのは、「アクティブファンド」です。

それはなぜでしょうか?

安藤さん:

最近では、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の3つの要素を考慮したESG投資という、社会的に貢献している企業に投資する考えが浸透してきていています。

私たちもただ投資でお金を増やすのではなく、社会的意義を感じる企業に投資することが重要だと思っており、しっかりと企業を目定めするアクティブファンドを推奨しています。

これはサステナブルとは言えませんし、長期的に見て利益を得にくいと考えています。

というのも、TOPIXの企業全てに平均的に投資するインデックスファンドだと、お客様の意にそぐわない会社に投資していることが考えられるんですね。もしかしたら、児童労働や環境負荷などの問題を軽視している企業に投資している可能性もありまして。

より良い世の中を作ろうとする会社にお金が流れ、SDGsの目標達成に繋がるのですね。あしたばの利用者の方の反応はいかがでしょう?

安藤さん:

長期投資をする意味や、それが世の中にとってどのような意義があるのかなどが少しずつ伝わってきているのかなと感じています。今後はさらに、世の中の課題解決に繋がる企業に投資した結果、自分も成果を得ていると感覚的に理解していただけるよう、私たちも活動していきたいですね。

身の回りでできることから始める

社内でSDGsの取り組みを実践する上で、重視していることはありますか?

安藤さん:

身の回りでできることから始めることですかね。

例えば、弊社では名刺はプラスチックではなくライメックス素材を使っています。海洋プラスチック問題は、海に流れたプラスチックにより海洋生物の生命を脅かしたり、その魚や貝を摂取した人間の体にも長期的に影響するといわれています。そのため、循環される石灰石からできたライメックスを使用することにしました。

環境問題以外にも、ジェンダーの観点も意識するようにしています。例えば、お子さんのいる社員に考慮した環境を心がけたり。実際私も子供がいるので、送り迎えで会社に遅れて行ったり、早退もします。男女問わず、個人に考慮した働き方を提唱していくことが大事なのかなと思います。

今後の展望

最後に、今後の展望についてお聞かせください。

安藤さん:

今後力を入れていきたいのは、中小企業の経営者及び従業員の方の金融リテラシーの向上、長期投資を実践することの啓発です。日本企業の90%以上は中小企業で、今は大手企業だから評価されるべきという時代ではありません。ですが、いまだに大手企業と中小企業の間では賃金差があることを実感しています。そのギャップを埋めることは瞬間的には難しくても、長期的な資産形成で豊かな暮らしを送るという意味では不可能ではないのかなと。

あとは、今後より注目されるであろうESG投資にもさらに力を入れたいです。現在、20代の方を中心に、お金やリターンよりも社会にとって意義があるか、エシカルであるかを重要視している人が多い印象です。この流れを大切にし、自分自身だけでなく世の中のプラスになるような投資を広め、さまさまな選択肢を提示できるようになりたいと思います。

ありがとうございました。

関連リンク

FPオフィス 「あしたば」ホームページ:https://ashitaba-mirai.jp/