BALIISM Japan株式会社|バリのサスティナブルな日用品を日本に。人と自然の調和目指す

BALIISM Japan株式会社 長谷川さん インタビュー

長谷川 真之 ( I GEDE MASAYUKI H.)

1988年 埼玉県さいたま市生まれ。日本大学芸術学部にてプロダクトデザインを学んだ後、新卒にてPC・スマートフォン周辺機器メーカーに入社。商品開発部にて商品企画とプロダクトデザインを担当する。2年後の2014年に退職し、バリ島で語学留学をしながら現地の職人と共同でモノづくりを開始。2015年にバリ島にて環境をテーマにしたインテリアブランド「BALIISM」を立ち上げる。現地で取れる環境に優しい天然素材であるラタンや竹を使ったサステナブル製品をの製造を開始する。現在は、サステナブルな暮らしをテーマにした商品開発を行いながら、日本支社 BALIISM Japan株式会社の代表を務める。

introduction

インドネシア・バリ島の自然素材を使ったインテリアブランド「BALIISM」。何度も洗って使える竹のストローなど、「人と自然の調和」をテーマにした高品質な日用品が注目を集めています。プラスチック製品の使用削減などを目的にブランドを立ち上げたBALIISMの長谷川さんに、商品に込めた思い、今後の展望について伺いました。

中国で見た大気汚染が人生の転機に

インタビュアー
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BALIISMを立ち上げたきっかけを教えてください。

長谷川さん
長谷川さん

中学生時代から、ものづくりに関心がありました。高校・大学時代はデザインやものづくりを学び、新卒でパソコンやスマートフォンのアクセサリーを作っている会社のデザイナーとして就職しました。

長谷川さん
長谷川さん

前職では中国に出張する機会が多かったのですが、工場周辺の空気が悪く、晴れていてもスモッグがかかっていました。プラスチックが溶けるような匂いが漂っていて、環境が劣悪でした。そうした状況を見て、もっとクリーンにものづくりができないかと思ったのがきっかけです。

インタビュアー
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中国でのお仕事から、なぜバリ島に行かれたのですか?

長谷川さん
長谷川さん

会社で英語をよく使っていたため、語学習得のために休職してバリ島に留学しました。

インタビュアー
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バリ島での生活はどうでしたか?

長谷川さん
長谷川さん

バリの人々は川で洗濯をしたり、食材を自給自足したりしています。停電になることもよくありますが、あまり気にしません。

自然と人間が調和した暮らしに感銘を受けました。また、現地では自然を原料にした工芸品などを作るのが盛んで、身近なものからでも簡単にものづくりができると感じました。

インタビュアー
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そこでエコな製品を作ろうと思ったんですね。

長谷川さん
長谷川さん

バリ島の人はもともと手先が器用ですので、日本で通用する商品が作れると確信しました。中途半端にやるとうまくいかないと思い、思い切って会社を辞めて、現地に住むことにしました。

インタビュアー
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かなり思い切りましたね!バリにはどれくらい滞在されているのですか?

長谷川さん
長谷川さん

合計で4年くらいです。2013年にバリに行き、翌年にBALIISMの構想に着手して、2015年には形にすることができました。

コロナの影響がなければ本当はバリに滞在していたいのですが、現在は日本を拠点に活動しています。

自然分解できるストロー、品質改善して日本に

インタビュアー
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BALIISMではどんな商品を販売されているんですか?

長谷川さん
長谷川さん

竹製のストローやスプーン、フォーク、歯ブラシなどです。

インタビュアー
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商品は現地で作られていたものなのでしょうか?

長谷川さん
長谷川さん

ほとんどそうです。現地では昔から竹や植物の茎でできたストローが使われていたのですが、自然分解されるためか使い捨てされていました。

とてももったいないと思い、それを洗って繰り返し使えるように改良したのが「BAMBOO STRAW(バンブーストロー)」です。

長谷川さん
長谷川さん

当初、バリ島の人々は竹のストローが日本で売れるなんて思っていなかったようです。そこで「ちゃんとした質の高いものを作れば日本でも売れる」と話し、納得してもらいました。

インタビュアー
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加工面で工夫されたことはありますか?

長谷川さん
長谷川さん

バンブーストローの端の部分は、やすりを使って丸みを出し、ささくれの発生を防いでいます。またコーヒーやお茶の色が移らないように、ストローの中に植物油を染み込ませてコーティングをしています。

インタビュアー
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バンブーストローはどれくらい繰り返し使えるのですか?

長谷川さん
長谷川さん

推奨期間は1年です。使用した後は土の中に埋めて自然に還すことができます。

自然分解にかかる期間について実験をした結果、バリ島では3~4カ月で完全に分解されました。温度と土のバクテリアが関係しており、分解までの時間について冬は長く夏は短くなることが分かっています。

インタビュアー
インタビュアー

バンブーストローシリーズは、ソーシャルプロダクツ・アワード2021 自由テーマ部門にてソーシャルプロダクツ賞も受賞しました。心境はどうですか?

長谷川さん
長谷川さん

商品の信頼性を得られたと感じています。

飲食店向けストローなど、企業からの需要増加

インタビュアー
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実際に日本で商品を販売されてみていかがですか?

長谷川さん
長谷川さん

売り上げのほとんどは業務用で、特に企業のノベルティで使いやすい商品の需要が高いです。バンブーシリーズとは別の麦わらストローは飲食店などで導入されています。大手化粧品ブランド向けに竹の歯ブラシを販売する計画もあります。企業でSDGs関連商品への関心が高まっている印象です。

小売り向けは少ないですが、最近は都内の雑貨店「ロフト」などでも販売しています。

インタビュアー
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エコを意識した商品へのニーズが増えているんですね。

長谷川さん
長谷川さん

はい。日本では2022年4月に、プラスチックごみを減らして資源循環を促す新法が施行される予定で、コンビニや飲食店、ホテルなどは使い捨てプラスチック製品の使用削減が義務化されます。

これまで使い捨てされていたストローや歯ブラシ、スプーン、フォークなど、プラスチックの代替製品がさらに求められると思います。

流行とは関係ない、普遍性がBALIISMのコンセプト

インタビュアー
インタビュアー

SDGsへの関心が高まる中で、今後ますますBALIISMの製品に注目が集まっていきそうですね。

長谷川さん
長谷川さん

そうですね。ただ僕たちの製品が評価されているのは、日本でSDGsへの取り組みが始まる前に事業を始めていたからだと思っています。

「SDGsへの取り組みが流行りだから何かしよう」とか、表面的な考えで事業をしても、うまくいかなかったと思っています。流行りが廃れたら事業の継続は困難なものになってしまうでしょう。

長谷川さん
長谷川さん

BALIISMは流行とは関係ない、人と自然環境の調和をテーマにした普遍的なコンセプトでやっています。もし人々のSDGsへの関心が薄れたとしても、このままのスタイルでやっていくつもりです。

インタビュアー
インタビュアー

BALIISMの利用者には、どんなメッセージを受け取ってほしいですか?

長谷川さん
長谷川さん

プラスチックごみの現状を知って問題意識を持ってもらえたらと思います。BALIISMの商品を使うことで、プラスチックの使用削減に意識が向かうような、ライフスタイルを変えるきっかけになればと思っています。

自然エネルギーを意識した新事業に挑戦

インタビュアー
インタビュアー

今後の事業の展望を教えてください。

長谷川さん
長谷川さん

いろいろやりたいことはありますが、プラスチックの代替製品を作る以外に、自然エネルギーに関連する事業も始めています。

インタビュアー
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自然エネルギーですか。

長谷川さん
長谷川さん

はい。日本では電力エネルギーを生み出す方法として、70%以上も火力発電を主にした化石燃料を使用した方法に依存しているそうです。化石燃料による発電では地球温暖化の原因となる CO2 を排出し、環境に悪影響を与えています。

インタビュアー
インタビュアー

そこで自然エネルギーが求められているんですね。

長谷川さん
長谷川さん

2021年の秋ごろ、「BALIISM SOLAR」というブランドを立ち上げ、ソーラーパネルを内蔵したLEDランタンの販売を開始しました。

インタビュアー
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どのような特徴があるランタンですか?

長谷川さん
長谷川さん

コンパクトで持ち運びができます。従来製品よりソーラーパネルの面積を幅広くしたことで、早く充電できるようにしました。4時間でフル充電でき、4~5時間は使用が可能です。

LEDライトですので、一つあればテントの中が十分明るくなります。災害時に停電が発生した時などにも活用してもらいたいと思っています。

インタビュアー
インタビュアー

BALIISM SOLARはバリで作るのですか?

長谷川さん
長谷川さん

これは中国で作っています。自然と調和するというブランドのテーマはずれないようにして、作る場所はバリじゃなくても良いと思っています。

インタビュアー
インタビュアー

軸となる自然環境との調和というコンセプトを大切に、新たな商品開発にチャレンジされているのですね。貴重なお話をありがとうございました!

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