Kaimanaフォトスタジオ |「わたし」が主役のSDGsを写真やカルタで楽しく伝える

Kaimanaフォトスタジオ 小松さんインタビュー

小松 文乃(こまつ あやの)

東京都出身。1998年中央大学文学部卒業。某テーマパークにてダンサーとして多くのゲストに夢を与える。怪我を機に引退し大手保険会社のSEに。結婚・出産を経て大手スーパーのパートとして働く。2013年 次女の妊娠、出産をきっかけにボディジュエリーの認定講師の資格を取得。 2014年Kaimanaとして開業。 妊婦さんのお腹にボディジュエリーを描いて写真を撮るというサービスを自宅で開始したところ口コミで広がり撮影の需要も増加。当時は撮影の知識も少なかったことから本格的にカメラの勉強も始める。2015年3月 相模原市チャレンジショップに採択され、同11月に現在のKaimanaフォトスタジオをオープン。マタニティフォトからニューボーンフォト、七五三、成人式なども撮影できる可愛いスタジオとしてSNSで広まり、パリや北海道、八丈島などの遠方からも来客のある人気店に。2017年「相模原お店大賞」受賞。2019年6月 PHOTONEXT 2019 – パシフィコ横浜のメインステージにて講師として登壇し、女性フォトグラファーとしての生き方や考え方などを多くの写真館、フォトグラファーに伝え、共感を得る。2021年1月 さがみはらSDGsパートナーに登録。同年、相模原コロナに負けないお店大賞受賞。地域に愛されるお店として地道に真摯に経営を続けている。現在は和装婚礼撮影に必要な和装振付の認定講師として活動するなど、活躍の場を広げながらスタジオ経営を続けている。

introduction

Kaimanaフォトスタジオ は、神奈川県相模原市にある完全予約制の貸切フォトスタジオです。2017年及び2020年と、市民からの投票をもとに、魅力ある店舗を表彰する「相模原お店大賞」を受賞。「さがみはらSDGsパートナー」に登録し、活動の幅を広げています。今回は代表の小松文乃さんに、フォトスタジオとして取り組まれているSDGs「さがみはらSDGsパートナー」としての活動について伺いました。

家族や子ども向けにSDGsに取り組む、Kaimanaフォトスタジオ

-まずはkaimana(カイマナ)フォトスタジオについて教えてください。

小松さん:

kaimanaフォトスタジオは、神奈川県相模原市にあり、マタニティフォト・ベビーフォト・七五三・成人式など、子どもや家族中心の写真撮影をしています。他にも、撮影やイベントシーンを盛り上げられるよう、ボディジュエリーシールの製作も行っています。

小松さん:

ボディジュエリーシールは繰り返し貼れるのでお一人目のマタニティフォトで使ったシールをお二人目のマタニティフォトにもお持ちいただく方がほとんどです。思い出の品として保存することも可能なのでとても好評です。
完全予約制の貸し切りスタジオで、くつろぎながら家族の思い出を残せます。

-ホームページを拝見すると、素敵な写真に加えて様々なSDGsの取り組みが掲載されていますね。

小松さん:

フォトスタジオだからこそできるSDGsへの活動を、ご家族やお子様向けに行っています。

わたしができるSDGsを発見「みんなのSDGs宣言ギャラリー」

-SDGsに関する具体的な取り組みを教えてください。

小松さん:

以前からkaimanaフォトスタジオでは、児童福祉施設でのボランティア撮影や、子ども会イベントの協力など地域活動に力を入れてきました。

小松さん:

こちらの写真は、子ども会のハロウィンイベントです。子ども達が仮装して地域のスポットをまわることで、いざという時に助けを求められる家やお店があることを知ってもらうというという主旨だったので、子どもたちの安心に繋がるように参加しました。
SDGsという言葉が全国で広がりを見せてからは、より身近に知っていただくきっかけになればと「みんなのSDGs宣言ギャラリー」を展開しています。

-「みんなのSDGs宣言ギャラリー」とはどのようなものでしょうか。

小松さん:

お子さま自身が取り組んでいきたいSDGsを考え「わたしのSDGs宣言」として紙に書き、それを持った写真を撮る、という活動です。

「のこさず食べる」
「水をむだにしない」

-とても可愛らしいですね!もともとSDGsについて積極的な方が撮影に来られるのでしょうか。

小松さん:

よく知らない方がほとんどです。そのため、撮影にいらしたご家族に、私からSDGsについて分かりやすく伝え「ギャラリーへ参加しませんか」と声をかけています。
また、SDGsについて知っている親御さんでも「勤めている会社が取り組んでいる」、「テレビで見たことはあるが、分かりにくくて自分が行うには難しい」と感じている人が多い印象です。

-確かにSDGsは、最初に何から始めればいいのかわからない方も多いと思います。

小松さん:

そうですね。そのような人でも「みんなのSDGsギャラリー」に参加することで、普段の生活の中でできる取り組みや、SDGsの各項目について真剣に考えるきっかけとなります。そしてSDGsは自分でも取り組めると気づき、自然と「自分ごと化」していくんです。

-実際にギャラリーに参加された方の反応はいかがでしょうか。

小松さん:

お子さんの成長や学びにつながっていることへの反響だけではなく、「マイバックを持ったり、ゴミを分別をしたりなどの習慣はあったけど、これもSDGsにつながることを知りました。」などのお声を親御さんから頂くことも多いです。
また、子どもの行動によって大人の意識が変わることも少なくありません。
子どもが「水を大切に使おう!」と宣言し、取り組み始めると、それまで興味のなかった大人も水の環境問題に目が向き、行動が変わるようになります。

-子どものSDGs宣言を通して、大人のわたしたちが感じているSDGsへのハードルも一気に下がりますね。

小松さん:

そうですね。まだまだギャラリーは始まったばかりです。今後はさらに沢山の方に「わたしのSDGs宣言ギャラリー」への参加を呼びかけ、今年はこちらのギャラリーを子ども達の笑顔でいっぱいにしたいと思っています。SDGsは身近に行えるということを伝えていきたいですね。

環境問題の現状を知り、子どもたちの未来を想像したことがきっかけに

-もともと地域活動を行っていたとのことですが、そこからSDGsに力を入れ始めたのには、どのようなきっかけがあったのでしょうか。

小松さん:

2020年12月、友人のSDGsセミナーに参加し「今の消費を続けると、2030年までには地球2個分の資源が必要」ということや「節水・節電など個人の小さな行動もSDGsに繋がる」など、地球環境の現状や対策について学んだことがきっかけです。
それまでは環境などについて全く分からなかったんですが、セミナーを通して「このままでは、自分の子どもや未来の子どもたちが安心して暮らせなくなる」と知りました。加えてSDGsは、政府や企業が取り組むものだと何となく考えていたので、個人の活動も関係があると分かって衝撃を受けました。

-現状を知ったことで、小松さんの意識が変わったのですね。

小松さん:

そうですね。同時に、私と同じように多くの人がまだこの現実を知らず、例え知っていても「自分ごと」として認識していない現状に強い危機感を抱きました。
2030年はすぐにやってきます。自分の子どもや、これから生まれてくる子どもたちが成長した時、どのような環境で生活することになるのか想像すると非常に心が痛みました。
そこから、次の世代の人々が安心して暮らせる社会を実現するために、すぐにでもできることを始めようと決心したのです。

「さがみはらSDGsパートナー」としてみんなで学べるSDGsカルタを作成

-SDGsに取り組むきっかけとなったセミナーに参加して約一か月後、早速kaimanaフォトスタジオは「さがみはらSDGsパートナー」に登録されていますね。こちらではどのような活動をされているのですか。

さがみはらSDGsパートナーとは

SDGs達成への活動を行う団体を登録する相模原市の制度。企業、NPO、教育機関、個人事業者などが登録でき、既にSDGs達成への何らかの取り組みを行っている事が要件となる。

小松さん:

先ほどお話した「みんなのSDGs宣言ギャラリー」と並行して、より子どもへのSDGs教育・普及に力を入れた活動をしており、小さなお子さんからご高齢の方でも遊びながら学べるカルタを作成するプロジェクトに参加しました。

-多くの選択肢がある中で、なぜ、カルタなのでしょうか。

小松さん:

今後、持続可能な社会を実現していく上で、今の子どもたちが社会の中心を担っていくことになります。にもかかわらず、社会問題・環境問題を小さい頃から身近に学べるツールが少ない現状に違和感を感じていました。
SDGsの絵本などは目にするようになりましたが、皆で遊びながら楽しく学べる機会を作りたいと考えていたんです。

-カルタは、小松さんご自身が作られたのですか?

小松さん:

私は「日本で一番ハードルの低いSDGsを学び・実践できる場所」をコンセプトにした「わたしのSDGs」という一般社団法人の代表理事でもあります(2022年4月現在)。
カルタを作成したのはその活動の一環です。小さいうちから遊びながら学べるカルタを作りたいとは思っていましたが、私一人の力では、そしてKaimanaフォトスタジオだけの力では作れないと思いましたので、沢山の方のお力をお借りして作ることになりました。
カルタプロジェクトは、kaimanaフォトスタジオを含む、様々な企業や団体の協賛により完成しました。
また、一般の方からのアイディアも取り入れながら作りましたので、多くの方のお声を反映させた分かりやすい内容になっています。現在は相模原市をはじめ、全国の自治体や小学校、幼稚園、学童保育所などの教育機関や児童福祉施設に寄付しています。

-具体的なカルタの内容を教えてください。

小松さん:

小さな子どもでも実践できる、SDGsに繋がる身近な行動が書かれています。「おはよう!元気で明るいあいさつ」「エコバックを持とう」などです。

-分かりやすいですね!大人にも「この行動がSDGsに繋がるんだ」と新しい発見がありそうです。

小松さん:

ありがとうございます。さらに小さなお子さんに親しみを持っていただけるよう、言葉選びにもこだわりました。

-どのようなこだわりが詰め込まれているのでしょう?

小松さん:

そもそもSDGsは横文字ですし、「貧困をなくそう」「ジェンダー平等」など難しい言葉が並んでいるのでそのままではハードルが上がってしまいます。そのため、「貧しさをなくそう」「性別なんて関係ない」などに言い換えました。
一方で、子どもが疑問に思う項目もあえて入れています。例えば「ご飯をみんなに」「国も見た目も関係ない」などです。

-簡単な言葉ではありますが、子どもが「どういうこと?」と質問したくなる内容ですね。

小松さん:

そうですね。ここで親子のSDGsについてのコミュニケーションが生まれることで、より理解が深まるのではと考えました。
子どもに説明するためには、大人の私たちも正しく理解しておく必要がありますし、子ども自身も、疑問が納得に変わることでさらに印象に残ります。
「ご飯をみんなに」であれば、自分たちは食べられるのが当たり前の環境にいたとしても、様々な要因で食事ができない人が世界にもいるということを、「学校にいけない人にも勉強を」であれば、勉強したくても様々な事情で勉強が出来ない子ども達がいるということをお子さん達にしっかりと伝えて頂きたいですね。

-カルタへの反響はいかがでしょうか。

小松さん:

「子どもたちが楽しく学んでいます」というお声が多く、非常に嬉しく感じています。また、カルタの存在を知った横須賀市の小学校の校長先生から「授業でぜひ使用したい」というお問い合わせも頂き、カルタの寄付やZOOMでの対談もさせていただきました。
相模原市外の小学校だったので驚きましたが、これをきっかけに「全国の子どもたちに使ってもらいたい」、「様々な都道府県での普及にも力を入れていきたい」という想いがますます強くなりました。

小松さん:

また、一般社団法人わたしのSDGsとしてSDGsのイベントに参加したときに「カルタ体験会」もやらせていただいて実際に子ども達が楽しそうに遊んでくれる様子を見て、このプロジェクトに参加して本当に良かった!と心から思いました。

-今後、さらに全国から注目が集まりそうですね!ちなみに、一般の方が購入することはできますか。

小松さん:

わたしのSDGs公式オンラインショップや、kaimanaフォトスタジオでも購入できます。
また、フォトスタジオ内ではカルタを自由に手に取って頂けるようになっていますので、お越しの際はぜひお気軽にお声がけください。

子どもからご高齢の方まで。一人一人の一歩を重ねることがSDGs達成への近道

-最後に、小松さんからメッセージをお願いいたします。

小松さん:

SDGsは一見難しそうに感じますが、日常で簡単に行えるものが多くあります。1人の一歩よりも100人の一歩というように、小さなことを皆で積み重ねていくことこそが、世界中の人々が平和に暮らせる社会を実現するための近道ではないかと感じています。
学校では元気に挨拶をする、仕事ではマイボトルを持参してみる、家庭では冷蔵庫の食材をしっかり食べきるなど、子どもからお年寄りまで自分のライフスタイルに合わせたSDGsを行っていけたらいいですね。
写真業界も、そして小さなフォトスタジオでもSDGsに積極的に取り組んでいるんだ!と世間の方にも認知して頂けるように今後も出来ることからコツコツと頑張っていきたいと思います。

-本日は貴重なお話ありがとうございました!

関連リンク

KaimanaフォトスタジオHP:https://www.kaimana.biz/

わたしのSDGs HP:https://my-sdgs.net/

さがみはらSDGsパートナーについて :https://sdgs.city.sagamihara.kanagawa.jp/partner/