【個人ができること5選】目標8「働きがいも経済成長も」

目標8「働きがいも経済成長も」は、「すべての人が人間らしい生活を送るために、安定した経済成長を進め、持続可能で生産的な社会を築く」という内容です。

世界では、長時間労働、児童労働、雇用の不平等などさまざまな問題を抱えています。

一方、日本でも無理な働き方を強いられたり、休暇を有効活用できず十分な休息がとれなかったりと、目標達成には程遠い状況です。

SDGsは世界に目を向けることも大切ですが、身近な問題を解決することも同じくらい重要です。

そこで今回は、目標8達成に向けて、

  • 自宅でできること
  • 職場で意識できること
  • 家族でできること

を中心に5つ紹介します!

目次

【時間を見える化しよう】バーチカル手帳の活用

経済成長を目指すためには、仕事のパフォーマンスを向上させることが重要です。

そのためには、心身のコンディションを整えることも必要であるため、定期的に休息をとることも、個人ができるアクションと言えます。

とはいえ、仕事、家事など日々のタスクに追われていると、休息できずにあっという間に1日が終わっていた、なんてこともあるでしょう。

では、休息する時間をしっかりと取るにはどうすればいいのでしょうか。それは、時間を把握し、見える化しておくことです。

時間を見える化するための方法

写真:筆者提供

時間を作るには、24時間のスケジュールを見える化することが重要で、そのためには、バーチカルタイプの手帳やカレンダーの活用がおすすめです。

バーチカル手帳とは、月曜から日曜まで、1日の時間軸が縦方向に記入できるものです。

バーチカルで管理すると見えてくるもの

バーチカルで時間を管理すると、何時間自由に過ごせるのか、逆に何時間足りないのかが見えてきます。使い方を見ていきましょう。

  1. 1日の基本的な行動を線で囲う。
    例えば、起きる時間、寝る時間、食事、入浴など、生活するための最低限の行動を基本時間とします。基本時間を把握すると、残された時間が見えてきます。
  2. 仕事、幼稚園・保育園のお迎え、通勤通学などのレギュラーな予定を違う色の線で囲う
  3. イレギュラーな予定を線で囲う

これらの予定を引いた時間が、休息したり趣味に当てたりできる自由時間です。人によっては30分しかなかった、3時間以上あった、とそれぞれ違ってきます。

時間を見える化することで、

  • やれること
  • 今やるべきではないこと

の取捨選択ができるようになるのです。

例えばその限られた時間に、

  • 読書
  • 語学学習に当てよう
  • 映画を観よう
  • 運動しよう
  • 仮眠しよう、

と時間によって達成できるタスクを当てはめることができます。

同時に、できないこと、今必要でないこともわかってくるため、効率的に休息を取れるようになり、充実した1日を送れるようになるでしょう。

おすすめは、Googleカレンダー

アカウントを取得すれば誰でも利用できるGoogleカレンダー。

おすすめする理由は、マンスリー、ウィークリー、デイ単位に切り替えられ、かつ24時間のバーチカルタイプになっていて、ペーパーレスであることです。

手帳によっては早朝や深夜の時間帯が設定されていないものもあるため、朝活でこれやろう!となっても書けないことがあります。その点、Googleカレンダーは何時からでも予定が立てられます。

また、予定の日時が変更になってもワンクリックで移動でき、その予定を他者と共有することができるのでリマインド効果もバッチリ。

実際、私はバーチカル時間術を活用し始めてから、仕事に集中できるようになり生産性が上がり、余暇の時間に読書やヨガなど切り替えがスムーズにできるようになりました。

デジタルがおすすめと書きましたが、ご自身のしっくりくる媒体で取り入れてみてくださいね。

どのように目標8の達成につながるの?

労働時間を減らし、休暇を取ることは、目標8の下記のターゲットにつながります。

8.1 各国の状況に応じて、一人当たり経済成長率を持続させる。特に後発開発途上国は少なくとも年率7%の成長率を保つ。

8.2 生産活動や適切な雇用創出、起業、創造性及びイノベーションを支援する開発重視型の政策を促進するとともに、金融サービスへのアクセス改善などを通じて中小零細企業の設立や成長を奨励する。

オンとオフのバランスを保つことは、仕事の生産性を上げるために重要なことです。

これまで時間がなくて休暇を有効活用できなかったという方も、これを機に時間管理を始めてみてはいかがでしょうか。

【地元の魅力を伝えるきっかけにもなる!】地産地消を心がける

地方の経済を活性化したり、特産品の繁栄につながるためのキーワードが、地産地消です。

地産地消とは

地元で作った農産物や製品を、その地域で消費すること。

地産地消を心がけると、

  • 採れたてのものを味わえる
  • 地元生産者の応援になる
  • 配送料が安く済むためリーズナブル

と、生産者にも消費者にもメリットがたくさんあります。

地産地消が重要な理由

地産地消が求められる理由のひとつに、農家が減っているという日本の課題があります。

農林水産省によると、農業従事者は減少傾向にあり、1990年から2000年には2割減、2000年から2020年には4割減であることが分かっており、これは特に中山間地域に見られます。(※1)

農業人口が減っている理由

農業人口が減っている理由は、高齢化です。解決するには、若い世代の農業人口を増やすことなのですが、ここには課題があります。

それは、国内食料自給率が低下していることです。

食生活の変化とともに輸入食品が増え、国内産の需要が少なくなり、収入が不安定になるケースも見られるようになりました。加えて農作物は生き物なので毎日の管理が必要です。

このように、労力に見合わった収入が得にくいことから若者の農業離れが起きています。

地産地消は農業離れに歯止めをかけられるかもしれない

国内の農産物を選び、需要を増やすことで国内自給率をアップさせ、安定した収入が得られるようになれば、若者の農業離れと農業就業人口の減少をストップさせることができると考えられています。

そこで私たちにできることは、地産地消です。住んでいる地域の就農者を応援することが、日本全体の景気につながるのです。

では、地産地消の商品はどんなところで見つかるのでしょうか。

地元の商品を探しに行こう

地産地消の商品は、

  • 食品スーパーの地元農産物コーナー
  • 道の駅
  • 直売所

で見つかります。特に、直売所であれば直接生産者とコミュニケーションを取れるメリットも。

農産物の場合、おすすめの調理方法や適した保存方法なども教えてもらえるチャンスです。

どのように目標8の達成につながるの?

地産地消を心がけることは、目標8の次のターゲットにつながります。

8.9 2030 年までに、雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業を促進するための政策を立案し実施する。

地産地消を心がけて、地元の経済を活発にしていきましょう。

【働き方を見直してみよう!】パラレルキャリアという選択

自分の特性に合った職業、好きなこと得意なことを仕事にすることなど、働き方を見直してみることは目標達成に重要なアクションです。

そのためのキーワードは、パラレルキャリアです。

パラレルキャリアとは

パラレルキャリアとは

「パラレル=並行」して、「キャリア=経歴」を作り上げていくこと。

つまり、本業を持ちながら第二のキャリアを築くという概念です。

例えば、

  • カフェのオーナーをしながら小説を書く
  • 会社員でありながらヨガインストラクター

などです。

筆者の友人もパラレルキャリアを実践しており、PR会社で正社員として働く傍ら、外国の文化を伝えるセミナー主催者という2つの顔を持っており、充実した生活を送っています。

さらにはパラレルキャリアを通して得た人脈とスキルで、会社の立ち上げにも成功しています。

パラレルキャリアが注目される理由

パラレルキャリアが注目される背景として、厚生労働省が2019年に制定した働き方改革があります。これは、多様な働き方を推進し、一人ひとりが将来に良い展望を持てるようになることが目的とされています。

もうひとつ、パラレルキャリアが注目される理由として、企業が求める人材になっていくという点です。

多くの人脈を持っていたり、多様なスキルを持っている場合、会社が新しい事業を始めようとした際に客観的に意見やアイディアを出すことも期待できます。

パラレルキャリアと副業の違い

第二のキャリアを築くというのは副業と同じなの?と疑問に思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

パラレルキャリアと副業では実践する目的が異なります。

  • 副業
    本業以外での報酬を目的とする
  • パラレルキャリア
    スキルを磨く、経験値を上げる、社会活動の一貫、自己実現、人脈づくり

パラレルキャリアは、自身の成長が見込める点が大きな魅力と言えるでしょう。

どのように目標8の達成につながるのか

働き方を見直してみることで次のターゲットにつながります。

8.5 2030年までに、若者や障害者を含むすべての男性及び女性の、完全かつ生産的な雇用及び働きがいのある人間らしい仕事、ならびに同一労働同一賃金を達成する。

8.6 2020年までに、就労、就学及び職業訓練のいずれも行っていない若者の割合を大幅に減らす。

これからは働き方がどんどん多様化していく時代です。

本業以外の仕事を持つことを禁止としている企業もあるため、すべての人に当てはまるわけではありませんが、パラレルキャリアを知っておくことで、就労率アップや働き方を見直すきっかけとなります。

【すべての人が平等に活躍できる場を応援しよう】障がい者雇用のマルシェ、イベント、お店検索!

障がいを持つ方の雇用環境を整えることが目標8では大事なことです。

そこで積極的に雇用している企業を応援したり、イベントやマルシェで買い物することも個人でできるアクションです。

どこで何をすれば応援できる?

障がい者の方々が作った商品や農作物が販売されるイベントやマルシェ、障がいを持つ方が活躍しているお店を検索してみましょう。

例えば、「地域名 福祉 マルシェ(もしくはストア)」と検索すると、さまざまな情報をみつけられるでしょう。

ここでは東海地方の事例をいくつか紹介します。

あいち農福連携マルシェ2021

愛知県農業水産局主催の青果やワークショップが出店するマルシェ「あいち農福連携マルシェ」は、障害者や高齢者が農業分野で活躍することで自信や生きがいを持ち、社会を活発にしていくという取り組みです。

開催される円頓寺商店街は、名古屋の中心にありながらもノスタルジックな雰囲気を醸し出す筆者お気に入りの場所でもあります。

2016年から5回開催しているこのマルシェでは、

  • 野菜
  • 加工品
  • マルシェバッグ

などが販売されています。

岐阜県岐阜市 いぶき福祉会

いぶき福祉会は、重い障がいを持つ人でも地域社会に貢献して豊かな暮らしを実現していこうと岐阜県岐阜市で始まった作業所です。

いぶき福祉会作業所では、

  • 化学肥料や農薬を使わない自然栽培で育てられたお茶
  • 野菜
  • 岐阜県産ハツシモ米
  • 手作りお菓子

などを販売しており、お買い物をすることで障がいを持つ方を応援することができます。

特にお茶は、岐阜県の中でも絶景と呼ばれる岐阜県揖斐の天空の茶畑で栽培されたもので、750年前から品種改良をせずに作られている在来種を使用しています。

このように、魅力ある取り組みが全国各地で展開されているので、お住まいの地域でぜひ探してみてくださいね。

どのように目標8の達成につながるのか

障がいを持つ方の雇用を応援することは、次のターゲットに貢献します。

8.5 2030 年までに、若者や障害者を含む全ての男性及び女性の、完全かつ生産的な雇用及び働きがいのある人間らしい仕事、並びに同一労働同一賃金を達成する。

8.9 2030 年までに、雇用創出、地方の文化振興・産品販促につながる持続可能な観光業を促進するための政策を立案し実施する。

地域の歴史を大切にし続け、障がいを持つ方の雇用を促進することは、働きがいの促進と経済成長につながります。。

【その商品、人と地球に優しい?】エシカル消費を心がける

続いて紹介するアクションは、エシカル消費を心がけることです。

エシカル消費とは、

消費者それぞれが各自にとっての社会的課題の解決を考慮したり、そうした課題に取り組む事業者を応援しながら消費活動を行うこと

消費者庁

を指します。

近年注目を集めるエシカル消費ですが、その背景には、子どもの強制労働があります。

他にも環境破壊などの課題もありますが、この記事では目標8と特に関係する児童労働についてピックアップしています。

1億人以上の子どもたちが強制労働させられている

ユニセフによると、5〜17歳で児童労働を強いられている子どもたちは世界で1億5,200万人いると言われています。児童労働を撲滅する取り組みが進められてはいるものの、これほどの子どもたちが学校へ行けずに働かされている現状があるのです。(※2)

また、企業側が価格競争に勝つために大量生産を求め、それによって農薬や化学物質を使うことを強制された子どもたちは、健康被害にも苦しんでいます。

エシカル消費が必要な理由

もちろんこれらの課題を解決するために、これまでも国際的な支援や資金提供が行われてきましたが、

  • 一過性の支援であること
  • 国家間の支援だけでは足りないこと

などがあり、最近では個人による継続可能な方法も求められるようになりました。

とはいえ、個人が現地に行って支援するのは現実的ではありません。そこで、普段の買い物からエシカル消費を意識することで、継続的かつ社会問題撲滅につながる支援となるのです。

では、私たちがエシカル消費を心がけることがなぜ支援につながるのでしょうか。

その理由の一つとして、エシカル消費を続けることで、児童労働に関与している違法な業者やメーカーの商品が売れなくなり、正規の取引が活発になることが期待されてます。

そうなることで、貧困によって労働を強いられていた子どもたちは学校へ通えるようになり、途上国の生活水準や経済の安定につながるのです。

では、私たちがエシカル消費を続けるために何をポイントにお買い物をすればいいのでしょうか。具体例を参考に見ていきましょう。

エシカル消費の具体例

エシカル消費の大事なポイントは、自分に良くて地球にも良いという考え方です。そのため、お金を基準にしたお買い物ではなく、人と地球が喜ぶのはどっちかな、良いことをすると気持ちいいな、と良心に働きかけて商品を選択するようにしましょう。

これを踏まえてポイントを見ていきます。

ポイントその1 人・社会に優しいエシカル消費

フェアトレード商品を選ぶことはエシカル消費に直結します。

フェアトレードとは

生産者の労働環境や生活水準が保証され、地球環境にも配慮された生産活動を行う仕組みで、生産者が自立するためのサポートとなります。

フェアトレードには環境、社会、経済の3つの視点から基準が設けられ、その中に児童労働や強制労働の撲滅が盛り込まれています。

また、フェアトレードには下記の認証機関があります。

国際フェアトレード認証ラベル

国際フェアトレード認証ラベルは、原料調達から製品化するまで、すべて適正な価格で取引されていることを示すマークです。コーヒーやバナナなど、さまざまな商品にこのラベルが貼られており、コンビニでも購入できます。ぜひお買い物の際は意識してみてはいかがでしょうか。

ポイントその2 環境に優しいエシカル消費

続いて環境に優しいエシカル消費のために選択したいマークを紹介します。

GOTS認証マーク

原料調達から製品化まで、人権や環境に配慮され、オーガニックであることを示すマークです。洋服や寝具、タオルなどに貼られています。

FSCラベル

FSC認証は、持続可能な森林管理、活用を目的とする生産品に付けられるラベルで、消費者が環境保全に参加するための大切な目印です。

地球の面積3分の1を占める森林ですが、違法伐採や無計画な開発計画によって減少しています。

森は二酸化炭素を吸収し、地球温暖化防止に貢献する役割を担うため、違法伐採などによるものではなく、適切な森林管理のもとで作られた商品を選択することが重要です。

FSCラベルは、

  • 牛乳パック
  • ティッシュ箱
  • 紙製袋

などさまざまな場所で見つけられます。

お買い物する際に認証マーク探しを楽しんでみよう

エシカル消費を継続する上で大切なポイントは、宝探しゲームのようにお買い物を楽しむことです。手に取った商品にはどんなマークが付いているかな、何が見つかるかなと、ワクワクした気持ちで行うことが継続のポイント。

ぜひ楽しんでみてくださいね。

どのように目標8の達成につながるのか

エシカル消費を心がけることで、目標8の次のターゲットに貢献できます。

8.1 各国の状況に応じて、一人当たり経済成長率を持続させる。特に後発開発途上国は少なくとも年率7%の成長率を保つ。

8.7 強制労働を根絶し、現代の奴隷制、人身売買を終わらせるための緊急かつ効果的な措置の実施、最悪な形態の児童労働の禁止及び撲滅を確保する。2025 年までに児童兵士の募集と使用を含むあらゆる形態の児童労働を撲滅する。

エシカル消費で、すべての人が暮らしやすい世界を目指していきましょう。

まとめ

今回は目標8達成に向けて個人ができることを紹介しました。

中でもキーワードは「エシカル」です。

障がいを持つ人の応援や児童労働撲滅を目指すエシカル消費は、目標達成に向けての重要なアクションです。

そうしたアクションを継続的に行うためにも、まずはひとりひとりの健康が第一です。そのためには積極的に休暇を取得し、心身共に健康でいられるよう自己管理していきましょう。

<参考文献>
※1:農林水産省 農業集落構造の変化
※2:ユニセフ「ユニセフの主な活動分野」|子どもの保護  児童労働