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バリューチェーンとは?サプライチェーンとの違いや分析方法も

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バリューチェーンは、企業の競争力を左右する重要な概念です。この適切な分析方法を用いることで、ビジネスの成功確率が飛躍的に高まります。

本記事では、バリューチェーンを理解するための基本から分析方法、サプライチェーンとの違いまで、わかりやすく解説します。グローバル化が進む現代のビジネス環境で、自社の強みを最大限に活かす戦略を立て、長期的に成長できる経営戦略を立てるためにバリューチェーンの概念を理解しておきましょう。

目次

バリューチェーンとは

バリューチェーンとは、企業の事業活動を価値創造の連鎖として捉える概念です。この考え方は、経済学者マイケル・ポーター※によって提唱され、企業が製品やサービスを提供する過程で、各段階でどのように価値を付加していくかを分析するフレームワークとして広く活用されています。

バリューチェーンを理解するにあたって、重要となるポイントを確認しておきましょう。

マイケル・ポーター

アメリカの経営学者・経済学者で、ハーバード・ビジネス・スクールの教授。競争戦略論の第一人者として知られており、ビジネス戦略や国際競争力の分野で多大な影響を与えた。

付加価値連鎖

バリューチェーンの本質は、付加価値の連鎖にあります。企業活動の各段階で生み出される価値が、最終的な製品やサービスの価値につながっていきます。

原材料の調達から製造、販売、アフターサービスに至るまで、それぞれの工程で付加価値が生まれ、それらが連鎖して最終的な価値を形成します。

【GX価値連鎖(GXバリューチェーン) ※の広がり】

GX

環境に配慮した持続可能な経済・社会システムへの転換。GXバリューチェーンとは、この概念をバリューチェーン全体に適用することを意味する。

【関連記事】GX(グリーントランスフォーメーション)とは?企業の取り組み事例や最新動向も

構成要素

バリューチェーンは、大きく分けて一次活動支援活動の2つの要素から構成されています。

主活動(一次活動)

主活動(一次活動)は製品やサービスを直接作り出す活動で、以下の5つに分類されます。

  1. 内向物流:原材料の調達や保管
  2. 生産:製品やサービスの製造
  3. 外向物流:製品やサービスの顧客への配送
  4. マーケティングと販売:顧客への販売活動
  5. サービス:アフターサービスや修理など

支援活動

支援活動は一次活動が円滑に行われるための支援活動で、以下の4つに分類されます。

  1. 企業インフラ:財務管理、人事管理など
  2. 人的資源管理:人材の採用、育成など
  3. 技術開発:新製品開発、技術革新など
  4. 調達:原材料や部品の調達

グローバル・バリューチェーン

グローバル・バリューチェーンは、国境を越えて展開される価値創造の連鎖のことです。企業が国際的に事業を展開する中で、調達、製造、販売などの各段階が異なる国や地域で行われる状況を表しています。

これにより、企業は各国の強みを活かしつつ、効率的な生産体制を構築することが可能となります。

【日系製造業の立地・調達(2020年度)】

フードバリューチェーン

フードバリューチェーンは、食品産業における価値連鎖を表す概念です。農業生産から加工、流通、小売りに至るまでの食品に関わる一連のプロセスを包括します。

この概念は、食の安全性確保持続可能な食糧供給システムの構築において重要な役割を果たしています。

【フードバリューチェーン】

水素バリューチェーン

水素エネルギーの製造、貯蔵、輸送、利用までの一連の流れを水素バリューチェーンといいます。水素エネルギーは、再生可能エネルギーとの組み合わせにより、カーボンニュートラルな社会の実現に貢献することが期待されており、水素バリューチェーンの構築は、今後のエネルギーシステムにおいて重要な課題となっています。

【水素バリューチェーン】

これらのさまざまなバリューチェーンの概念は、それぞれの産業や分野における価値創造のプロセスを理解し、効率化や最適化を図る上で重要な視点を提供しています。企業や組織は、自らのバリューチェーンを分析することで、競争優位性の構築や持続可能な事業運営につなげることができます。*1️)

サプライチェーンとの違い

バリューチェーンとよく似た言葉に「サプライチェーン」があります。どちらも企業活動に関わる重要な概念ですが、実は、その視点や着眼点が大きく異なります。

バリューチェーンは、「どのように価値を創造するか」という視点から企業活動を見るのに対し、サプライチェーンは、「いかに効率的に製品を顧客に届けるか」という視点から企業活動を見ます。より具体的に、バリューチェーンとサプライチェーンの違いを整理しておきましょう。

【関連記事】サプライチェーンとは?問題点や具体例とマネジメントのメリット、バリューチェーンとの違いを解説

目的の違い

バリューチェーンとサプライチェーンの最も大きな違いは、その目的にあります。バリューチェーンが価値創造に焦点を当てているのに対し、サプライチェーンは物流の効率化に焦点を当てています。

例えるなら、バリューチェーンは料理人が食材の持ち味を最大限に引き出し、美味しい料理を作り上げる過程です。一方、サプライチェーンは、その食材を農場から食卓まで新鮮な状態で届ける仕組みと言えるでしょう。

視点の違い

バリューチェーンは企業内部の活動に注目し、各プロセスでどのように価値を付加できるかを分析します。対して、サプライチェーンは企業間の連携に重点を置き、原材料の調達から最終消費者までの物の流れを最適化することを目指します。

つまり、バリューチェーンは企業の内側から外を見る「内から外」の視点、サプライチェーンは業界全体を俯瞰する「外から内」の視点を持っているのです。

分析対象の違い

バリューチェーン分析では、企業の各活動が「どれだけ付加価値を生み出しているか」を詳細に検討します。一方、サプライチェーン分析は、物品やサービスの流れの効率性や速度に焦点を当てます。

例えば、スマートフォンの製造を考えた場合、バリューチェーン分析では設計や製造過程での技術革新による価値創造を重視し、サプライチェーン分析では部品の調達から販売店への配送までの流れの最適化を図ります。

競争優位性の源泉の違い

バリューチェーンでは、各プロセスでの独自の価値創造が競争優位性の源泉となります。高度な技術開発や効果的なマーケティングなど、他社が真似できない強みを築くことが重要です。

一方、サプライチェーンでは、調達や配送の効率化、在庫管理の最適化などが競争力を左右します。つまり、バリューチェーンは「どれだけユニークな価値を生み出せるか」、サプライチェーンは「いかに効率的に製品を届けられるか」が鍵となるのです。

これらの違いを理解することで、企業は自社の戦略をより明確に立てることができます。現代のビジネス環境では、バリューチェーンとサプライチェーン、両方のバランスを取りながら最適化を図ることが求められています。*2)

バリューチェーンの考え方と日本を取り巻く現状

【世界と日本のインフレの影響と経済の推移】

グローバル化が進む現代では、バリューチェーンという考え方は国境を越えて適用されています。日本企業のグローバル・バリューチェーンは、世界情勢や経済環境の変化に応じて、常に進化を続けています。

この章では、日本企業のグローバル・バリューチェーンの現状と変化について、重要なポイントを解説していきます。

バリューチェーンの視点から見た日本の強みと弱み

日本の強みと弱みをバリューチェーンの観点から確認しておきましょう。これらの強みと弱みを認識し、強みを活かしつつ弱みを補完する戦略が、日本企業のグローバルバリューチェーン構築において重要となります。

【日本の「強み」と「弱み」】

日本の強み

  • もったいない精神
    資源の有効活用という観点から、バリューチェーンの各段階で廃棄物を減らし、循環型経済の実現に貢献できます。
  • 協調性・調和
    サプライチェーンにおける企業間の連携を円滑にし、バリューチェーン全体の効率化を図ることができます。
  • 3Rの蓄積
    減量、再利用、リサイクルの経験とノウハウが豊富で、循環型経済への移行を加速させることができます。
  • 技術力
    高度な製造技術や素材開発能力は、バリューチェーンにおける付加価値向上に貢献します。
  • 細部までのこだわり・丁寧さ
    「日本品質」: 製品やサービスの品質を高め、顧客満足度向上に繋げることができます。

これらの強みは、バリューチェーンの各段階において、より高い付加価値を生み出し、持続可能な成長を実現するための基盤となります。

日本の弱み

  • 資源制約
    資源の多くを海外に依存しているため、サプライチェーンの安定性にリスクが伴います。
  • デジタル基盤の遅れ
    デジタル技術の導入が遅れている部分があり、バリューチェーンの効率化や新たなビジネスモデルの創出が遅れている可能性があります。
  • ルール形成の不足循環型経済を促進するための制度や規制が十分に整備されていないため、企業が取り組みづらい状況があります。

これらの弱みは、バリューチェーンの効率化や新たな価値創造を阻害する可能性があります。

アジアへの投資集中と分散化の動き

日本の製造業は、長年にわたりアジアを中心にグローバル・バリューチェーンを構築してきました。2022年末時点で、日本の対外直接投資残高(製造業分野)の約4割がアジア向けとなっています。特に中国は最大の投資先でしたが、2012年をピークに総投資残高に占めるシェアは縮小傾向にあります。

一方で、タイ、インド、ベトナムなどへの投資が増加しており、バリューチェーンの分散化が徐々に進んでいます。この動きは、地政学的リスクや自然災害などのリスク分散を図る企業の戦略を反映しています。

企業数から見るアジア展開の実態

日系製造業の海外現地法人約11,000社のうち、約8割がアジアに立地しています。これは、投資金額ベースよりも高い割合であり、中小企業を含む多様な規模の日本企業がアジアでバリューチェーンを構築していることを示しています。

特に、ASEANではタイ、ベトナム、インドネシアへの進出が目立ちます。これらの国々は、労働力の確保や市場の成長性など、バリューチェーン構築において魅力的な要素を持っています。

立地戦略の柔軟な見直し

日本企業は、世界情勢や経済環境の変化に応じて、柔軟にバリューチェーンの見直しを行っています。例えば、2008年の世界金融危機後には新規設立が減少し、撤退等が増加しました。一方、2011年の東日本大震災やタイの洪水後には、リスク分散のための新規設立が増加しました。

最近では、新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年度と2021年度は新規設立が低調である一方、撤退等は高水準が続いています。これは、パンデミックがグローバル・バリューチェーンに与えた影響の大きさを示しています。

今後の展開方向性

【主要国のグローバル・バリューチェーンへの参加(世界との前方連関・後方連関※)】

バリューチェーンにおける前方連関と後方連関

バリューチェーンへの参加における前方連関と後方連関は、企業が他の企業とどのように結びつき、価値を創造していくかを示す概念。前方連関とは、自社の製品やサービスが次の段階の生産過程や消費者に渡る際に、他の企業との関係性を指し、後方連関とは、自社の生産活動に必要な原材料や部品などを、他の企業から調達する関係性を指す。

JETRO「2023年度海外進出日系企業実態調査」によると、日系企業はインドを始めとするグローバル・サウス諸国での事業拡大に積極的です。これは、新興国市場の成長性や生産拠点としての魅力を見据えた戦略と言えるでしょう。

このように、日本企業のグローバル・バリューチェーンは、リスク分散と成長機会の追求を両立させながら、常に最適化を図っています。今後も世界情勢の変化に応じて、柔軟な戦略の見直しが続くものと予想されます。*3)

バリューチェーン分析とは

バリューチェーン分析は、近年のグローバル経済において、企業の競争力強化と持続可能な成長を実現するための重要なツールとなっています。この分析手法は、企業活動の各段階で生み出される価値を詳細に検討し、競争優位性を構築するための戦略立案に役立ちます。

バリューチェーン分析の方法

バリューチェーン分析は、以下の手順で行います。

  1. 活動の特定
    企業の全活動を「主活動」と「支援活動」に分類します。主活動には、調達物流、製造、出荷物流、販売・マーケティング、サービスが含まれます。支援活動には、全般管理、人事・労務管理、技術開発、調達活動などが該当します。
  2. コスト分析各活動にかかるコストを詳細に分析します。これにより、コスト削減の余地がある領域を特定できます。
  3. 価値創造の分析
    各活動が最終製品・サービスにどれだけの価値を付加しているかを評価します。顧客にとって特に重要な価値を生み出している活動を識別することが重要です。
  4. 競合他社との比較
    自社のバリューチェーンを競合他社と比較し、強みと弱みを明確にします。
  5. 改善策の立案
    分析結果に基づいて、コスト削減や価値向上のための具体的な戦略を立案します。

バリューチェーン・マネジメント

バリューチェーン・マネジメントは、分析結果を実際の経営に活かす実践的なアプローチです。分析結果を基に、企業全体の価値創造プロセスを最適化することを目的としています。

バリューチェーン・マネジメントでは、

  • コア・コンピテンシーの特定:自社の強みとなるコア・コンピテンシー(中核能力)を特定し、その能力を最大限に活かすための戦略を立案
  • ボトルネックの解消:生産プロセスにおけるボトルネックとなる部分を特定し、改善することで、全体の効率性を向上
  • コスト削減:各活動におけるコストを分析し、不要なコストを削減することで、収益性を向上
  • 新たな価値創造:新たな技術やビジネスモデルの導入により、顧客にとってより高い価値を提供できる新たな製品やサービスを開発

などが行われます。

競争優位の2つのタイプ

バリューチェーン分析を通じて、企業は以下の2つのタイプの競争優位を追求できます。

①コスト優位

コスト優位の追求は、バリューチェーンの各活動でコスト削減を実現し、競合他社よりも低価格で製品・サービスを提供する戦略です。例えば、生産プロセスの効率化や規模の経済の追求などが挙げられます。

②差別化優位

差別化優位の追求は、独自の価値を創造し、顧客にとってかけがえのない製品・サービスを提供する戦略です。例えば、高品質な製品開発や卓越した顧客サービスの提供などが該当します。

多くの企業は、これら2つの優位性のバランスを取りながら、自社の強みを最大限に活かす戦略を選択します。例えば、日本の製造業が得意とする高品質・高機能製品の開発は、差別化優位の典型例と言えるでしょう。

バリューチェーン分析は、単なる理論にとどまらず、実際のビジネス戦略立案に直結する実践的なツールです。グローバル競争が激化する現代において、この分析手法を効果的に活用することで、企業は持続可能な競争優位を構築することができるのです。*4)

バリューチェーン分析のメリット

バリューチェーン分析の手法を活用することで、企業は自社の強みを最大限に引き出し、弱点を改善する具体的な戦略を立てることができます。この章では、バリューチェーン分析がもたらす主要なメリットについて、実践的な視点から解説していきます。

コスト削減と効率化の実現

バリューチェーン分析の最も直接的なメリットは、コスト削減業務効率化の機会を特定できることです。

  • 例:日本の製造業企業A社は、バリューチェーン分析を通じて、部品調達プロセスに非効率な点があることを発見しました。複数の取引先から同様の部品を個別に購入していたのです。この分析結果を基に、A社は調達を一元化し、スケールメリットを活かした交渉を行った結果、年間の調達コストを15%削減することに成功しました。

このように、バリューチェーンの各段階を詳細に分析することで、無駄な工程や重複した活動を特定し、効率化を図ることができます。

差別化戦略の構築

バリューチェーン分析は、競合他社との差別化ポイントを明確にするのにも役立ちます。

  • 例:サービス業のB社は、顧客サポート部門の活動を詳細に分析した結果、この部門が顧客満足度に大きく貢献していることを発見しました。この強みを活かし、24時間365日の顧客サポート体制を構築。その結果、業界内でのB社の評価が大きく向上し、新規顧客の獲得にもつながりました。

自社のバリューチェーンを競合他社と比較することで、独自の強みを見出し、それを強化する戦略を立てることに役立ちます。

リスク管理の強化

グローバル化が進む現代のビジネス環境では、バリューチェーン全体のリスク管理が重要です。バリューチェーン分析は、潜在的なリスクを特定し、対策を講じるのに役立ちます。

  • 例:電子機器メーカーC社は、バリューチェーン分析を通じて、主要部品の調達を特定の地域に依存していることに気づきました。この分析結果を受けて、C社は調達先の多様化を図り、自然災害や地政学的リスクに対する耐性を高めました。実際、2011年のタイの洪水の際には、この戦略が功を奏し、生産への影響を最小限に抑えることができました。

イノベーションの促進

バリューチェーン分析は、新たな価値創造の機会を発見するきっかけにもなります。

  • 例:食品メーカーD社は、バリューチェーン分析の過程で、廃棄される食材が多いことに着目しました。この「問題」を逆手に取り、D社は食品ロス削減をテーマにした新商品ラインを開発。環境に配慮した企業としてのブランドイメージ向上にもつながり、新たな顧客層の開拓に成功しました。

このように、バリューチェーンの各段階を詳細に分析することで、従来は見過ごされていた価値創造の機会を発見できる可能性があります。

戦略的提携の促進

バリューチェーン分析は、自社の強みと弱みを明確にすることで、戦略的な提携先を見出すことにも役立ちます。

  • 例:中小企業のE社は、製品開発力は高いものの、マーケティングと販売網の構築に課題があることをバリューチェーン分析で認識しました。この結果を基に、E社は強力な販売網を持つ大手企業F社と提携。E社の革新的な製品とF社の販売力を組み合わせることで、両社にとってWin-Winの関係を構築することができました。

持続可能性の向上

バリューチェーン分析は、企業の持続可能性を高める上でも重要な役割を果たします。

  • 例:大手アパレルメーカーG社は、バリューチェーン分析を通じて、自社の生産工程が環境に与える影響を詳細に把握しました。この分析結果を基に、G社は環境負荷の少ない素材の使用や、生産過程での水使用量の削減、リサイクル素材の活用などの施策を実施。その結果、環境に配慮したブランドとしての評価が高まり、環境意識の高い消費者層からの支持を獲得することに成功しました。

このように、バリューチェーン分析は単に経済的な効率性を追求するだけでなく、環境や社会への影響も含めた包括的な視点で企業活動を評価することを可能にします。これにより、SDGs(持続可能な開発目標)への貢献や、ESG投資の観点からも企業価値を高めることができるのです。

バリューチェーン分析は企業に多くのメリットをもたらし、競争力を高めるための重要な手法です。これらの要素を活用することで、企業は持続的な成長を追求し、変化の激しい市場へ対応していくことが求められています。*5)

バリューチェーン分析のデメリット・課題

バリューチェーン分析は企業戦略の重要なツールですが、その実施にはさまざまな課題が伴います。グローバル化が進む現代のビジネス環境では、バリューチェーンの複雑性が増し、分析の難しさも高まっています。

【「信頼」あるグローバルバリューチェーンの構築の必要性】

データ収集の困難さ

バリューチェーン分析の最大の課題の1つは、正確で包括的なデータの収集です。グローバルに展開する企業では、各国・地域の子会社や取引先から一貫性のあるデータを収集することが困難です。

データの質や形式が統一されていないことで、分析の精度が低下する恐れがあります。

【改善策の例】

  • 統一された報告フォーマットの導入
  • データ収集・管理のためのIT基盤の整備
  • 定期的なデータ品質チェックの実施

分析の時間と費用

バリューチェーン分析は、多大な時間と費用を要する場合があります。詳細な分析には、専門知識を持つ人材高度な分析ツールが必要となり、特に中小企業にとっては大きな負担となる可能性があります。

分析に時間がかかることで、急速に変化する市場環境に対応できないリスクがあります。

【改善策の例】

  • 重要な領域に焦点を絞った分析の実施
  • 外部コンサルタントの活用
  • AI・機械学習を活用した分析ツールの導入

組織の抵抗

バリューチェーン分析の結果に基づく変革に対して、組織内部から抵抗が生じることがあります。既存のプロセスや慣行の変更に対する抵抗が、改善策の実施を妨げる可能性があります。

部門間の縄張り意識が、全社的な最適化を阻害することがあります。

【改善策の例】

  • 経営トップのコミットメントと明確なビジョンの提示
  • 変革の必要性と利点に関する丁寧な説明
  • 部門横断的なプロジェクトチームの編成

外部環境の変化への対応

バリューチェーン分析は一時点の状況を捉えたものであり、急速に変化する外部環境に対応しきれない場合があります。技術革新や市場変化のスピードが速く、分析結果がすぐに最新のものではなくなるリスクがあります。

さらに、地政学的リスク自然災害など、予測困難な要因がバリューチェーンに大きな影響を与える可能性があります。

【改善策の例】

  • 定期的な分析の実施と結果の更新
  • シナリオ分析の導入
  • リアルタイムデータモニタリングシステムの構築

プライバシーとセキュリティの懸念

詳細なバリューチェーン分析には、機密性の高い情報が含まれることがあり、データの取り扱いに注意が必要です。取引先や顧客の機密情報を扱うことで、信頼関係を損なうリスクがあります。

適切なセキュリティ対策がされなければ、データ漏洩のリスクが高まり、競合他社に重要な情報が流出する可能性があります。

【改善策の例】

  • 厳格なデータ管理ポリシーの策定と遵守
  • データの匿名化・暗号化技術の活用
  • 取引先との明確な情報共有ルールの設定

バリューチェーン分析にはさまざまな課題がありますが、これらを適切に管理し克服することで、より効果的な戦略立案と実行が可能になります。企業は自社の状況に応じて、これらの課題に対する対策を講じることが重要です。*6)

【業界別】企業がバリューチェーン分析を行う際のポイント

バリューチェーン分析は、業界を問わず有効な戦略立案のフレームワークですが、各業界の特性に応じて重点を置くべきポイントが異なります。ここでは、主要な業界ごとにバリューチェーン分析を行う際の重要なポイントを解説します。

製造業

製造業では、製品の設計、調達、生産、販売までのバリューチェーン全体を分析することが重要です。特に、生産工程における効率化や、サプライチェーンの最適化が大きな課題となります。

【フレームワーク】

  • リーン生産方式:ムダを徹底的に排除し、生産効率を最大化する手法
  • サプライチェーンマネジメント:サプライヤーとの連携を強化し、最適なサプライチェーンを構築

【リーンオートメーション】

【分析ポイント】

  • 生産工程のボトルネックはどこにあるか
  • 品質管理体制は適切か
  • サプライヤーとの関係性は良好か
  • 製品ライフサイクルが短い場合は、迅速な開発・生産体制が整っているか

サービス業

サービス業では、顧客との接点が多いため、顧客満足度向上のためのサービス品質の確保が重要となります。また、無形なサービスを提供するため、その価値をどのように測るかが課題となります。

【フレームワーク】

  • サービス・プロフィット・チェーン:サービス品質、顧客満足度、従業員満足度、収益性の関係性を分析するフレームワーク

【分析ポイント】

  • 顧客満足度を測る指標は何か
  • 従業員のスキルやモチベーションは十分か
  • サービスの差別化ポイントは何か

IT業界

IT業界では、技術の進歩が非常に早く、製品のライフサイクルが短いことが特徴です。そのため、迅速な製品開発と市場の変化への対応が求められます。

【フレームワーク】

  • アジャイル開発:短期間で開発サイクルを回すことで、市場の変化に迅速に対応する手法

【アジャイル・ガバナンスのサイクル】

【分析ポイント】

  • 新技術への対応力は十分か
  • 開発プロセスは効率的か
  • マーケティング戦略は効果的か

小売業

小売業では、顧客のニーズを的確に捉え、商品を販売することが重要です。また、ECの普及により、オンラインとオフラインの連携が求められています。

【フレームワーク】

  • 顧客生涯価値:顧客一人ひとりが企業にもたらす収益性を測る指標

【分析ポイント】

  • 顧客のニーズは変化しているか
  • 商品の品揃えは適切か
  • オンラインとオフラインの連携はスムーズか

業界ごとに特徴や課題は異なりますが、いずれの業界においてもバリューチェーン分析は、企業の競争力強化に貢献します。自社の業界の特徴を踏まえ、適切なフレームワークを用いて分析を行い、自社の強みを最大限に活かす戦略を立案することが重要です。*7)

バリューチェーンとSDGs

【カーボンニュートラルでつながるバリューチェーン】

バリューチェーンとSDGs(持続可能な開発目標)は、一見すると関連性が薄いように思えるかもしれません。しかし、実際にはバリューチェーンの考え方やその改善は、SDGsの達成に大きく貢献する可能性を秘めています。

バリューチェーンは企業の活動全体を包括的に捉える概念であり、原材料の調達から製品の製造、販売、そして顧客サービスに至るまでの一連のプロセスを指します。この考え方を活用し、各段階での持続可能性を向上させることで、SDGsが掲げる社会、経済、環境の調和のとれた発展に寄与することができます。

バリューチェーンの改善が特に深く関連するSDGs目標について、具体的に見ていきましょう。

SDGs目標8:働きがいも経済成長も

バリューチェーンの最適化は、生産性の向上と経済成長に直結します。同時に、サプライチェーン全体での労働環境の改善にも貢献します。

【具体的な取り組み例】

  • 生産プロセスの効率化による労働生産性の向上
  • サプライヤーを含めた公正な労働条件の確保
  • 技術革新による新たな雇用機会の創出

バリューチェーンの最適化だけでなく、サプライチェーン全体での労働環境改善により、持続可能な経済成長の基盤強化が期待できます。

SDGs目標12:つくる責任 つかう責任

バリューチェーンの改善は、製品のライフサイクル※の各段階で持続可能な生産と消費を促進することができます。

製品のライフサイクル

製品が市場に投入されてから廃棄されるまでの一連の段階を示す概念。一般的に、導入期、成長期、成熟期、衰退期の段階に分けられる。

【関連記事】LCAはカーボンニュートラルに欠かせない!メリット・デメリット、問題点も紹介

【具体的な取り組み例】

  • 原材料の調達における環境負荷の低減
  • 製造過程での廃棄物削減とリサイクルの推進
  • 製品設計段階からの長寿命化と修理可能性の向上

国連環境計画(UNEP)の報告では、バリューチェーン全体での持続可能性向上の取り組みにより、製品のライフサイクル全体での環境負荷を大きく削減できる可能性があるとしています。

【エコイノベーションと循環のバリューチェーン】

SDGs目標13:気候変動に具体的な対策を

バリューチェーンの各段階での温室効果ガス排出削減は、気候変動対策に直接的に貢献します。

【具体的な取り組み例】

  • エネルギー効率の高い生産設備の導入
  • 再生可能エネルギーの積極的な利用
  • 物流の最適化によるCO2排出量の削減

パリ協定の目標達成に向けて、企業のバリューチェーン全体での温室効果ガス排出量削減は不可欠です。日本政府の「2050年カーボンニュートラル」宣言を受け、多くの企業がバリューチェーン全体での排出量削減に取り組んでいます。

SDGs目標17:パートナーシップで目標を達成しよう

バリューチェーンの最適化には、多様なステークホルダーとの協力が不可欠です。これは、SDGs達成のためのパートナーシップ強化にもつながります。

【具体的な取り組み例】

  • サプライヤーとの長期的な協力関係の構築
  • 異業種間での技術協力や共同開発の推進
  • NGOや地域社会との連携強化

バリューチェーン全体でのパートナーシップの強化は、イノベーションの創出新規事業の開発につながることも期待できます。

以上のように、バリューチェーンの改善とSDGsの達成は密接に関連しています。企業がバリューチェーン全体を通じて持続可能性を追求することで、経済的な成功と社会的・環境的な貢献の両立が可能となるのです。この取り組みは、企業の長期的な競争力強化にもつながり、SDGsが目指す「誰一人取り残さない」持続可能な社会の実現に向かい、前進することが期待できます。*8)

>>SDGsに関する詳しい記事はこちらから

まとめ

バリューチェーンとは、企業が製品やサービスを生み出し、顧客に届けるまでの全ての活動、すなわち価値が創造される一連のプロセスを指します。原材料の調達から製造、販売、アフターサービスに至るまで、それぞれの段階で付加価値が生まれ、それらが連鎖して最終的な製品やサービスの価値を形成します。

マイケル・ポーターが提唱したこの概念は、企業が自社の強みを明確にし、競争優位性を確立するための重要なツールとして広く活用されています。

グローバル化が急速に進展し、サプライチェーンが複雑化する現代において、バリューチェーンはますます重要な概念となっています。特に、デジタル技術の進歩は、バリューチェーンのあり方に大きな変化をもたらしています。

IoT、AI、ビッグデータなどの技術を活用することで、製品の生産から販売、アフターサービスに至るまで、より効率的でパーソナライズされたサービスを提供できるようになりました。

一方で、

  • 新型コロナウイルス感染症の世界的な流行
  • サプライチェーンの脆弱性
  • 気候変動
  • 国際情勢の影響

など、さまざまな課題も浮き彫りになっています。

日本企業は、これまで高度な製造技術品質管理能力を強みとして、グローバルなバリューチェーンの中で重要な役割を担ってきました。しかし、近年は、新興国の台頭や、デジタル技術の急速な発展など、厳しい競争環境に直面しています。

今後の成長のために、企業は以下のような活動を強化していく必要があります。

  • デジタル化の推進:IoT、AI、ビッグデータなどの技術を活用し、バリューチェーン全体をデジタル化することで、生産性向上、コスト削減、顧客体験の向上を実現
  • サステナビリティへの取り組み:持続可能な社会の実現に貢献、人権問題や環境問題への配慮を徹底
  • 新たなビジネスモデルの創出:デジタル技術を活用し、新たなビジネスモデルを創出して既存の競合との差別化を図る
  • グローバルな視点:グローバルなバリューチェーンの中で、自社の強みを活かし、新たな市場を開拓
  • 人材育成:デジタル技術に対応できる人材育成に力を入れるとともに、多様なバックグラウンドを持つ人材の活用を促進

バリューチェーンを理解することは、企業が自社の強みを明確にし、競争優位性を確立するための第一歩です。この概念は、単に企業の経営戦略を考える上でのツールにとどまりません。

社会や経済の仕組みを理解し、未来を予測するための重要な視点の1つでもあります。

私たち一人ひとりも、消費活動を通じてバリューチェーンに関わっています。私たちが購入する製品やサービスは、多くの企業や人々によって作られ、届けられています。

バリューチェーンについて知ることで、私たちが消費する製品がどのように作られ、どのような影響を与えているのかを理解することができます。また、バリューチェーンの概念は、社会のさまざまな問題解決にも役立ちます。

例えば、貧困、環境問題、人権問題など、グローバルな課題は、多くの場合、バリューチェーンと深く関わっています。私たちもバリューチェーンの視点を持つことで、これらの問題をより深く理解し、解決策を考えて行動しましょう。

<参考・引用文献>
*1)バリューチェーンとは
経済産業省『GX市場創出に向けた考え⽅」(2024年3月)
GX(グリーントランスフォーメーション)とは?企業の取り組み事例や最新動向も
経済産業省『通商白書2023 第Ⅱ部 第1章 我が国を取り巻くグローバル・バリューチェーンの強靱化 第1節 我が国を取り巻くグローバル・バリューチェーンの強靱化』(2023年6月)
農林水産省『グローバル・フードバリューチェーン戦略の推進について』(2019年11月)
資源エネルギー庁『カーボンニュートラル実現に向けた鍵となる「水素」』
NRI『バリューチェーン(価値連鎖)とは』
NEC『バリューチェーンとは?サプライチェーンとの違いや分析方法、事例を解説』
経済産業省『通商白書2024 第Ⅰ部 第3章 我が国企業による貿易及び投資の動向 第1節 我が国グローバル企業の動向と我が国グローバル企業を取り巻くグローバル・バリューチェーンの動向』(2024年6月)
日本銀行『グローバル・バリュー・チェーンの構造変化:「長さ」と「立ち位置」を用いた60年間の分析』(2024年8月)
日本総研『グローバルバリューチェーンの展開とイノベーション政策の方向性』
国際協力機構『ひと目でわかるフードバリューチェーン』(2018年8月)
水素バリューチェーン推進協議会『水素ファンドにおけるファーストクロージングの完了について』(2024年9月)
農林水産省『グローバル・フードバリューチェーン戦略について』(2015年5月)
*2)サプライチェーンとの違い
NEC『バリューチェーンとは?サプライチェーンとの違いや分析方法、事例を解説』(2022年7月)
三井住友銀行『バリューチェーンとは?概要や分析方法、メリット、事例などを解説』(2022年5月)
環境省『バリューチェーンにおける環境デュー・ディリジェンス入門』(2023年5月)
環境省『グリーン・バリューチェーンプラットフォーム』
サプライチェーンとは?問題点や具体例とマネジメントのメリット、バリューチェーンとの違いを解説
*3)バリューチェーンの考え方と日本を取り巻く現状
経済産業省『通商白書2024』(2024年7月)
経済産業省『成長志向型の資源自律経済戦略 参考資料』(2023年3月)
経済産業省『通商白書2023 第Ⅱ部 第1章 我が国を取り巻くグローバル・バリューチェーンの強靱化 第1節 我が国を取り巻くグローバル・バリューチェーンの強靱化』(2023年6月)
NIKKEI Media Marketing『エンジニアのイノベーション促進 顧客の信頼向上へ、情報ツール活用』
経済産業研究所『グローバル・バリュー・チェーンの行方』
経済産業省『通商白書2022年 第Ⅱ部 第1章 共通価値を反映したレジリエントなグローバルバリューチェーン 第3節 共通価値の可視化とサステナブルなグローバルバリューチェーンの構築に向けて』(2022年6月)
経済産業研究所『グローバル・バリュー・チェーンへの参加と売上、要素投入に関する日本の工場間の異質性』(2017年)
内閣府『第2節 グローバル市場と我が国産業の課題』
経済産業省『経済産業政策新機軸部会 第3次中間整理(案)』(2024年6月)
経済産業省『通商白書2024 第Ⅰ部 第3章 我が国企業による貿易及び投資の動向 第2節 我が国の経常収支等の動向』(2024年6月)
JETRO『2023年度 海外進出日系企業実態調査(アジア・オセアニア編)』(2023年11月)
JETRO『2023年度 海外進出日系企業実態調査(全世界編)』(2023年11月)
外務省『海外進出日系企業拠点数調査』(2024年7月)
*4)バリューチェーン分析とは
三井住友銀行『バリューチェーンとは?概要や分析方法、メリット、事例などを解説』(2023年4月)
IBM『バリューチェーン分析とは何か』
日経ビジネス『自社企業の付加価値把握につながる「バリューチェーン分析」』(2022年5月)
経済産業省『通商白書2022 第Ⅱ部 第1章 共通価値を反映したレジリエントなグローバルバリューチェーン 第1節 グローバルバリューチェーンの実態と課題』(2022年6月)
河田 裕也『付加価値誘発額を軸としたバリュー・チェーン分析』
日本国際経済学会『レノボのバリュー・チェーン分析』
*5)バリューチェーン分析のメリット
小川 哲彦『サステナビリティ・バリューチェーン・マネジメントの展開』
経済産業省『通商白書2023 第Ⅱ部 第1章 我が国を取り巻くグローバル・バリューチェーンの強靱化 第1節 我が国を取り巻くグローバル・バリューチェーンの強靱化』(2023年6月)
経済産業省『グローバル・バリューチェーンを通じた温室効果ガスの削減貢献ー概要』
*6)バリューチェーン分析のデメリット・課題
経済産業省『信頼あるグローバルバリューチェーンの構築に向けた対応』
経済産業省『通商白書2022 第1節 グローバルバリューチェーンの実態と課題』(2022年6月)
経済産業省『第Ⅱ部 経済構造・技術・地政学・価値観の変化に対応した通商の在り方:課題と機会』
経済産業省『令和4年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(現下の世界経済情勢を踏まえた我が国企業の海外展開の実態及び課題把握に関する調査研究)』(2023年3月)
経済産業省『製造業を巡る現状と課題 今後の政策の方向性』(2023年5月)
総務省『第1部 特集 デジタルで支える暮らしと経済 第3節 コロナ禍における企業活動の変化 2 サプライチェーンの分断に伴う生産拠点の移転等』
経済産業省『「動静脈⼀体連携によるバリューチェーンの⾼度化」 KeyWord 〜循環経済の新しい形〜』(2018年9月)
日本経済新聞『グローバル・バリューチェーンの地政学 猪俣哲史著 米中経済の相互依存と対立』(2023年9月)
日経XTECH『8割の企業が「DXの重要性が上がった」、調査から見えてきた製造業変革の実態と課題』(2023年9月)
日本経済新聞『バリューチェーンの脱炭素を アジアインフラ投資銀行チーフエコノミスト エリック・バーグロフ氏』(2021年11月)
*7)【業界別】企業がバリューチェーン分析を行う際のポイント
経済産業省『タイ産業界の生産向上に対するデンソーの取り組み タイ産業界の自動化人材育成』(2022年12月)
経済産業省『アジャイル・ガバナンスの概要と現状』(2022年1月)
Apple『Apple, 世界中のクリーンエネルギーと水への投資を強化』(2024年4月)
経済産業研究所『グローバルバリューチェーンが生み出す好循環』(2016年)
TOYOTA『バリューチェーン連携』
トヨタイムズ『電動化など変化の時代、「トヨタと販売店の関係」は今後どうなる?』(2023年3月)
経済産業省『物価高における流通業のあり方検討会 最終報告書~よみがえるリアル店舗~』(2022年12月)
経済産業省『経済産業省/支援機関を通じた中堅・中小企業等のDX支援の在り方に関する検討会~支援機関から始めるDX』(2023年12月)
日経ビジネス『欧米中の企業に物流で後れを取る日本企業 経営課題として向き合い、物流DXで巻き返しを図れ』
経済産業省『デジタルスキル標準』(2023年8月)
経済産業省『事務局説明資料』(2021年6月)
*8)バリューチェーンとSDGs
経済産業省『2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略』
UNEP『including Eco-innovation and circular』
経済産業省『2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略を策定しました』(2021年6月)
経済産業省『製造業を巡る現状と課題 今後の政策の方向性』(2024年5月)
経済産業省『経済安全保障に係る産業・技術基盤強化 アクションプラン(たたき台)』(2023年10月)
経済産業省『パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略』(2022年6月)
経済産業省『通商白書2021年 第Ⅱ部 第1章 レジリエントなサプライチェーンの構築に向けて 第3節 サプライチェーン管理における考慮事項の多角化』(2021年6月)
経済産業省『企業のサプライチェーンと人権を巡る国際動向』(2022年3月)
UNEP『Value chains and circular business models』
LCAはカーボンニュートラルに欠かせない!メリット・デメリット、問題点も紹介