近年注目されているFIREは、従来の働き方にとらわれず、経済的自由と早期退職を目指す生き方のことです。完全なFIRE実現には高い金融リテラシーや綿密な計画などが必要です。
しかし、FIREにはさまざまなスタイルがあり、具体的な自己分析をし、自分にあったスタイルを選ぶことで成功に近づくことができます。FIREのメリット・デメリットや達成へのポイントを整理し、あなたの充実した人生設計のための具体的なヒントを提供します。
FIREとは?

FIREとは、「Financial Independence, Retire Early」の頭文字を取った言葉で、経済的自立と早期退職を目指すライフスタイルを指します。具体的には、若いうちから積極的に貯蓄や投資を行い、通常の退職年齢よりも早く仕事から離れ、自由な時間を得ることを目標とします。
FIREは、従来の働き方や人生設計に疑問を投げかける新しい概念です。この考え方は、単なる早期退職だけでなく、経済的な自由を獲得し、自分らしい人生を送ることを重視しています。
ファイナンシャルインディペンデンスとは
ファイナンシャルインディペンデンス(Financial Independence:経済的自立)とは、給与収入に頼らずに生活できる状態を指します。具体的には、投資からの配当金や不動産収入などの不労所得で、日々の生活費をまかなえる状況を意味します。
この状態に達すると、仕事を続けるかどうかを自由に選択できるようになります。
【関連記事】おすすめの不労所得5選!メリット・デメリット、税金についても
早期リタイア(Retire Early:早期退職)とは
早期退職は、一般的な定年退職年齢よりも前に仕事を辞めることです。早期からFIREを目標に資産形成に取り組む人の中には、40代や30代での退職を目指す人も少なくありません。
ただし、ここでいう「退職」は、必ずしも完全に働くことをやめるわけではない場合もあります。「自分の興味や価値観に合った活動に時間を使えるようになること」と捉えておくとよいでしょう。
多様なFIREのスタイル
FIREにはさまざまなスタイルがあり、個人の目標や価値観、状況に合わせて選択することが重要です。以下に代表的なFIREのスタイルを紹介します。
ファットFIRE
ファットFIREは、豊かな生活を維持しながら早期退職を目指すスタイルです。贅沢な暮らしも可能な程度の収入を運用益で得ることを目標とします。
必要資金が最も高く、実現難易度も高いスタイルですが、多くの人が憧れるFIREの形態といえます。
フルFIRE
フルFIREは、完全な経済的自立を目指すスタイルです。労働収入に頼らず、資産運用からの収入のみで生活できる状態を目指します。
一言で「フルFIRE」と言っても、達成後の生活の質は個人によってさまざまで、贅沢な生活から質素な生活まで幅広く存在します。
コーストFIRE
コーストFIREは、いつでも早期リタイアできる資産を持ちながら、仕事を続けてそれをさらに育てるスタイルです。退職後の生活費を賄える程度の資産を持ちつつ、現在の生活費を稼ぐために働き続けます。
コーストFIREを達成することによって、「いつ会社をやめても大丈夫」と心理的に余裕を持つことができ、ストレスが減少し、充実した仕事ができるようになったという声もあります。また、急いで退職するよりも、リタイア後の生活がより豊かになる可能性も高くなります。
リーンFIRE
リーンFIREは、厳しい倹約を実践し、最小限の支出で生活するスタイルです。物価の安い地方への移住やミニマリストとしての生活など、お金をかけずに暮らすことを楽しめる人に向いています。
ただし、リタイア後も節約生活を続ける予定でも、生活防衛資金は用意しておくなど、リスクへの備えは必要です。
サイドFIRE
サイドFIREは、会社勤務を辞めた後も、副業を続けながら経済的自由を得るスタイルです。主に不労所得からの収入に加えて、副業からの収入を組み合わせることで、より早くFIREの達成を目指します。
FIREを目指すにあたって、副業を始める人が増加しました。副業では自分の得意なことや、関心のあることを活かすことが成功の秘訣となることから、その仕事が「楽しい」「リタイア後も続けたい」と思う人が多く、近年「サイドFIRE」は注目されています。
副業を続ける前提なので、達成への難易度も比較的低く、多くの人にとって現実的な選択肢となり得ます。
バリスタFIRE
バリスタFIREは、パートタイムなどで少し働きながら自由な生活を目指すスタイルです。会社勤務などのフルタイムの仕事を辞めて、ストレスの少ないパートタイムの仕事にシフトすることで、自由な時間を確保します。
また、労働時間の調整によって、年金や医療保険などの支払いを軽減できるメリットもあります。「カフェ店員などの仕事を時々しながらのFIRE」といった意味合いで「バリスタFIRE」と呼ばれます。
これらのFIREスタイルは、それぞれ異なる特徴と目標を持っています。重要なのは、自分の
- 価値観
- ライフスタイル
- 財政状況
などに合ったスタイルを選ぶことです。
自分に合ったFIREスタイルを選ぶことで、より現実的で持続可能な経済的自立と早期退職の計画を立てることができます。単に早期退職を目指すだけでなく、自分らしい人生を送るための手段としてFIREを目指しましょう。*1)
なぜFIREが注目されるようになったのか

FIREが注目を集める背景には、日本の社会経済構造の変化と個人の価値観の多様化があります。従来の働き方や人生設計に疑問を感じる人々が増え、新たな生き方を求める動きが広がっています。
具体的な要因を見ていきましょう。
経済的不安の高まり
世界情勢の不安定化や公的年金の先行きの不透明さにより、多くの日本人が将来の経済的安定に不安を感じています。また、少子高齢化の進行と生産人口の減少は、社会保障制度の持続可能性に疑問を投げかけています。
その一方で、平均寿命の延伸による長生きリスクも、個人の資産形成の重要性を高めています。このような状況下で、早期に経済的自立を目指すFIREの考え方が共感を呼んでいます。
投資環境の変化と資産形成への意識
近年社会的な課題となっている、「日本の家計資産に占める預金の割合が高い」ことの主な要因は、多くの日本人の投資に対する保守的な姿勢にあります。しかし、近年のインターネットやデジタル技術の普及により、一般の人々も手軽に株式や投資信託を売買できるようになりました。
この変化は、若い世代を中心に資産形成への関心を高め、FIREムーブメントを後押ししています。長年続いた超低金利政策も、一般人の投資への関心を高める要因となっています。
働き方の変化
終身雇用の崩壊により、1つの会社で長く働き続けることが、当たり前ではなくなりました。また、政府の働き方改革により、転職をする人やフリーランスとして働く人が増え、自分のキャリアを自ら設計する必要性が高まっています。
加えて、近年のリモートワークの普及や、社会のデジタル化などにより、多様な働き方ができるようになりました。FIREは、このような新しい労働環境のもと、会社に雇用されることに縛られない生き方として注目されています。
自己実現の欲求
世界的にも、人々の間で物質的な豊かさだけでなく、自分らしい生き方や人生の質を重視する傾向が強まっています。早期に経済的自立を達成することで、自分の興味や情熱に時間を費やせる可能性が高まります。
この点も、FIREが特に若い世代の共感を得ている要因の1つです。
FIREへの注目は、単なる早期退職の流行ではなく、社会の変化に対応した新しい生き方の選択肢の1つといえるでしょう。ただし、FIREの実現には慎重な計画と実行力が必要であり、個人の状況に応じた柔軟な対応が求められます。*2)
【年代別】FIREを達成するために必要な資金

FIREを実現するための必要資金は、年齢や生活スタイルによって大きく異なります。早く始めるほど有利であり、年代ごとに適切な戦略を立てることが重要です。
まずは「25倍・4%ルール」の基本を知っておく
FIREを計画するにあたっての基本として、「25倍・4%ルール」があります。これは、年間支出の25倍の資産を貯め、その4%を毎年取り崩して生活するという方法です。
例えば、年間支出が300万円の場合、7,500万円の資産が必要となります。この考え方は、長期的な資産運用と支出のバランスを取るための指針となります。
複利効果の活用
資産形成において、複利効果※の活用は非常に重要です。早期に投資を始めることで、時間の経過とともに利益を効率的に増やせる可能性があります。
【複利効果】

FIREを達成するために必要な資金の試算
FIREを達成するために必要な資金の試算を以下の表にまとめました。この表は、25倍・4%ルールを基本としつつ、年齢や生活スタイルに応じて調整を加えています。
例えば、20代でのFIREには、より長期の資金が必要となるため、高めの金額を設定しています。一方、50代では、公的年金の受給開始が近いことを考慮し、必要資金を抑えています。
前提として、リーンFIREは、質素な生活を前提としているため、フルFIREよりも少ない資金で達成可能です。サイドFIREとバリスタFIREは、一部の収入を労働で補うため、フルFIREほどの資金は必要としませんが、安定した生活を送るための基盤となる資産は必要です。
表の下段に記載されている「月額積立×年数」は、各目標金額を達成するために必要な毎月の積立額を示しています。これは、単純に目標金額を積立期間(年数×12ヶ月)で割った概算値です。
実際には、投資による複利効果を考慮すると、より少ない月額でも目標達成できる可能性があります。
【FIREを達成するために必要な資金の試算】
開始年代とリタイア時期 | フルFIRE | リーンFIRE | サイドFIRE | バリスタFIRE |
20代(30代リタイア) | 2.5億円 | 1.5億円 | 2億円 | 1.8億円 |
(月額83万円×10年) | (月額50万円×10年) | (月額67万円×10年) | (月額60万円×10年) | |
20代(40代リタイア) | 2億円 | 1.2億円 | 1.6億円 | 1.4億円 |
(月額33万円×20年) | (月額20万円×20年) | (月額27万円×20年) | (月額23万円×20年) | |
20代(50代リタイア) | 1.5億円 | 9,000万円 | 1.2億円 | 1億円 |
(月額17万円×30年) | (月額10万円×30年) | (月額13万円×30年) | (月額11万円×30年) | |
30代(40代リタイア) | 1.8億円 | 1億円 | 1.4億円 | 1.2億円 |
(月額60万円×10年) | (月額33万円×10年) | (月額47万円×10年) | (月額40万円×10年) | |
30代(50代リタイア) | 1.3億円 | 8,000万円 | 1億円 | 9,000万円 |
(月額22万円×20年) | (月額13万円×20年) | (月額17万円×20年) | (月額15万円×20年) | |
40代(50代リタイア) | 1億円 | 6,000万円 | 8,000万円 | 7,000万円 |
(月額33万円×10年) | (月額20万円×10年) | (月額27万円×10年) | (月額23万円×10年) | |
50代(58歳リタイア) | 8,000万円 | 5,000万円 | 6,500万円 | 6,000万円 |
(月額67万円×5年) | (月額42万円×5年) | (月額54万円×5年) | (月額50万円×5年) |
この表を参考にする際は、以下の点に注意してください。
- これらの数値はあくまで目安であり、個人の生活スタイルや将来の経済状況によって変動します。
- 早くFIREを始めるほど、月々の積立額を抑えられ、達成できる可能性が高くなります。
- 実際の資産形成では、投資による複利効果を活用することで、より効率的に目標達成が可能です。
- FIREは単なる早期退職ではなく、経済的自由を得て自分らしい人生を送ることが目的です。金銭面だけでなく、精神的な充実も重要です。
FIREを目指す際は、自身のライフプランや価値観に基づいて慎重に計画を立て、必要に応じて専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。また、定期的に計画を見直し、必要に応じて調整を行うことが大切です。*3)
FIREのメリット・デメリット

FIREは魅力的な生き方ですが、メリットとデメリットを十分に理解することが重要です。
メリット
FIREを実践することで、多くの人が夢見る自由な生活を手に入れられる可能性があります。
- 時間の自由:若いうちに仕事から解放され、自分の情熱を追求できる
- 財務管理能力の向上:支出を厳密に管理し、投資スキルが磨かれる
- ストレス軽減:経済的自立により、仕事関連のストレスから解放される
- 生活の簡素化:物質主義から脱却し、本当に大切なものに集中できる
- キャリアの柔軟性:経済的余裕により、好きな仕事を選択できる
デメリット
FIREの実践には厳しい側面もあり、全ての人に適しているわけではありません。
- 極端な倹約:若い時期の生活の質が低下し、不満を感じる可能性がある
- 社会的孤立:倹約志向により、友人関係が希薄になるリスクがある
- 健康保険の問題:65歳未満の退職では、高額な民間保険が必要になる
- 投資リスク:積極的な投資戦略が裏目に出る可能性がある
- 収入制限:低所得者にとっては実践が困難な場合がある
- スキルが時代遅れに:長期離職により、再就職時に苦労する可能性がある
FIREは魅力的な選択肢ですが、個人の状況や価値観に合わせて慎重に検討する必要があります。メリットとデメリットを十分に理解し、自分に合ったアプローチを見つけることが重要です。*4)
FIREを達成するための方法・ポイント

繰り返しになりますが、FIREの実現には、計画的な資産形成と生活設計が不可欠です。ここでは、FIREを目指す上で重要なポイントと実践的な方法をご紹介します。
①収支の可視化と金融リテラシーの向上
まず、自身の収支を正確に把握することから始めましょう。家計簿アプリなどを活用し、収入と支出を細かく記録することで、無駄な出費を見つけやすくなります。
同時に、金融リテラシーを高めることも必要です。基本的な投資知識や税制について学ぶことで、より効果的な資産運用が可能になります。
②収入を増やし、支出を減らす
FIREへの道のりで最も重要なのは、収入を増やし支出を減らすことです。副業やスキルアップによる昇給など、収入の多様化を図りましょう。
一方で、固定費の見直しや不要な出費の削減により、支出を抑える工夫も必要です。ただし、極端な節約は生活の質を落とす可能性があるため、バランスを取ることが大切です。
③効果的な資産運用
貯蓄だけでなく、投資を通じた資産運用も重要です。分散投資や長期投資の原則を理解し、自身のリスク許容度に合わせた投資戦略を立てましょう。
初心者はインデックス投資などの投資信託から始めることがおすすめです。また、不労所得を定期的に生み出す投資(高配当株や不動産投資など)も検討に値します。
④お金を増やす5つの力の育成
資産形成には
- 貯める力
- 稼ぐ力
- 増やす力
- 守る力
- 使う力
の5つの力が重要です。これらをバランスよく育成することで、より安定した資産形成が可能になります。
特に「守る力」は、詐欺や不適切な投資から身を守るために欠かせません。また、投資には常にリスクが伴うことを忘れずに、慎重に行動することが重要です。
⑤FIREにこだわりすぎない柔軟な姿勢
FIREは人生のゴールではなく、あくまで手段の一つです。達成にこだわりすぎず、自分らしい人生を送ることを最優先に考えましょう。
状況に応じて、サイドFIREやバリスタFIREなど、柔軟なアプローチを検討することも大切です。
FIREの実現には時間と努力が必要ですが、一歩ずつ着実に進めることで、経済的自由と充実した人生を手に入れることができます。自己分析と収支管理を具体的に行い、自分にあった計画を立てましょう。*5)
FIREに関してよくある疑問

FIREは魅力的なライフスタイルですが、同時に多くの疑問も浮かびます。「本当に自分にもできるのか?」「失敗したらどうしよう?」そんな不安を抱えている人も多いはずです。ここでは、FIREに関するよくある疑問に回答していきます。
失敗することもある?
はい、FIREに失敗することもあります。主な原因は、非現実的な資金計画や市場変動の過小評価です。
失敗を避けるには、
- 十分な緊急資金の確保
- 柔軟な支出計画の立案
- 定期的な資産運用の見直し
などが重要です。
副業しなくても達成可能?
副業なしでもFIREは可能ですが、より困難になります。主な収入源からの貯蓄率を大幅に上げる必要があるため、生活の質を落とさずに達成するには工夫が必要です。
投資による不労所得の創出や、支出の最適化を徹底的に行うことが鍵となります。
FIRE失敗しやすい人はどんな人?
計画性に乏しい人や、リスク管理が不十分な人が失敗しやすい傾向にあります。また、金融リテラシーが低く、投資の基本原則を理解していない人も要注意です。
失敗を避けるには、継続的な学習と、専門家のアドバイスを適切に取り入れることが大切です。
FIRE卒業する人がいるのはなぜ?
FIREを達成した後に、目的意識の喪失や社会との繋がりの欠如を感じる人がいます。これは、FIREを単なる「働かない生活」と誤解していることや、人生の目標としてしまっていることが原因です。
FIREの本質は経済的自由を得ることであり、その自由を活かして自己実現や社会貢献二問組むことが大切です。
やめておけと言われるのはなぜ?
FIREに対する誤解や、従来の価値観との衝突が主な理由です。また、リスクを過大評価する人もいます。
しかし、適切な計画と実行があれば、FIREは十分に実現可能です。批判的な意見にも耳を傾けつつ、自身の目標と価値観に基づいて判断しましょう。
家族に反対されたらどうする?
家族の理解を得るには、FIREの目的と計画を丁寧に説明することが重要です。家族の不安を理解し、段階的なアプローチを提案することも効果的です。
例えば、最初は部分的なFIREから始め、徐々に規模を拡大していく方法を検討してみましょう。また、家族を含めた長期的な生活設計を一緒に考えることで、理解を深められる可能性があります。*6)
FIREとSDGs
【SDGsのポスター】
FIREとSDGsは、一見異なる概念に思えますが、実は持続可能な社会と個人の幸福を追求するという点で共通しています。FIREは個人の経済的自立を目指す一方、SDGsは社会全体の持続可能な発展を目指しています。
どちらも、長期的な視点で計画を立て、資源を効率的に活用することを重視しています。FIREの実践が、大きく貢献できる可能性があるSDGs目標を考えてみましょう。
SDGs目標1:貧困をなくそう
FIREの実践者は、金融教育やマイクロファイナンスの支援を通じて、貧困撲滅に貢献できます。例えば、経済的自立を達成した個人が、自身の経験や知識を活かして、低所得者層の金融リテラシー向上を支援することで、貧困の連鎖を断ち切ることにつながります。
SDGs目標8:働きがいも経済成長も
FIREの考え方は、従来の労働観に変革をもたらし、個人の働き方の選択肢を広げます。これは、SDGsが目指す「すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用および働きがいのある人間らしい仕事の推進」に合致します。
また、FIREを実践する過程で得られる起業や副業のスキルは、新たな雇用創出にもつながる可能性があります。
SDGs目標12:つくる責任つかう責任
FIREの実践者は、消費と生産の両面で持続可能性を重視します。必要最小限の消費を心がけ、長期的な視点で資産を運用することは、資源の効率的な利用と廃棄物の削減に貢献します。
この行動は「つかう責任」の目標に沿ったものです。また、ESG投資を通じて、持続可能な生産を行う企業を支援することも可能です。
FIREを目指しながら、SDGsに貢献することは、心がけ次第で誰にでも可能です。とSDGsの融合は、個人の幸福と社会の持続可能性を同時に追求する、新たなライフスタイルのあり方とも言えます。*7)
>>SDGsに関する詳しい記事はこちらから
まとめ

FIREは単なる早期退職ではなく、経済的自由を通じて自分らしい人生を実現する手段です。その核心は、若いうちから計画的な資産形成と生活設計を行い、従来の働き方にとらわれない選択肢を持つことにあります。
FIREの実現には、
- 収支の可視化
- 金融リテラシーの向上
- 効果的な資産運用
が不可欠です。同時に、個人の価値観や目標に合わせて、多様なFIREスタイルから適切なものを選択することが成功への鍵です。
今後、社会経済の変化や技術革新により、働き方や生活様式がさらに多様化すると予想されます。FIREを目指すにあたって身につくスキルや知識、習慣は、たとえフルFIREが叶わなかったとしても、見通しを立てにくい現代社会において、その後の人生の支えとなるはずです。
あなたがFIREを達成して経済的自由を得た後、どのような人生を送りたいのか考えてみましょう。FIREの本質を理解し、自分らしい生き方を見つけることが、真の豊かさへの第一歩となります。
未来は私たち一人ひとりの選択によって形作られます。FIREという選択肢を知り、自分らしい人生を具体的に設計するという第一歩を踏み出すことで、より自由で充実した人生に向かって進んでいきましょう。
<参考・引用文献>
*1)FIREとは?
金融庁『人生100年時代における資産形成』(2019年4月)
金融庁『資産運用立国の実現』(2024年3月)
金融庁『資産運用立国の実現に向けて』(2024年4月)
内閣府『就労による経済的自立ができる社会』
内閣府『3.経済的自立の支援』
国民生活センター『老後の資金に備える』(2023年11月)
おすすめの不労所得5選!メリット・デメリット、税金についても
大和証券『今話題のFIREを解説!資産運用で早期リタイアを実現する方法とは?』(2022年1月)
日本FP協会『FIREという考え方』(2022年5月)
NOMURAウェルスタイル『“FIRE”という生き方から何を学ぶ? 「する・しない」より重要なこと』(2021年10月)
日本経済新聞『投資の目的は早期リタイア 若年層にじわり拡大中 FIRE達成への道(上)』(2021年7月)
日本経済新聞『米国株や不動産投資で資産形成 42歳でFIRE達成 FIRE達成への道(下)』(2021年7月)
日本経済新聞『あなたは「FIRE」を目指すべきか?(大江英樹) 人生100年こわくない・定年楽園への道』(2021年3月)
日本経済新聞『FIREを成功に導く大事なスキル それは節約 日本版FIREを考える(3)』(2021年8月)
東証マネ部!『「FIRE」って知ってる?してみたい?』(2024年2月)
東証マネ部!『目標は「早期リタイア」ではなく「時間を取り戻すこと」 話題の書籍『FIRE』訳者が受け取った著者のメッセージ』(2021年8月)
産経新聞『貯金元手に早期退職…悠々自適なライフスタイル「ファイア」日本でも注目 覚悟も必要』(2024年12月)
東洋経済ONLINE『それでも早期退職したい人にサイドFIREという策 普通の会社員でも実現できるサイドFIREとは?』(2022年9月)
PRESIDENT Online『「1億貯めて年4%稼げば一生安泰」米国流FIREブームをマネする人を待ち受ける悲劇』(2021年8月)
リベラルアーツ大学『【メディアで話題】どれを目指すのが正解?4つのFIREについて徹底解説』(2023年7月)
*2)なぜFIREが注目されるようになったのか
金融庁『今後の金融行政の方向性-資産運用立国の実現に向けて‐』(2024年6月)
金融庁『4 「貯める・増やす」 ~ 資産形成』(2022年3月)
金融庁『資産所得倍増プランについて』(2023年1月)
全国銀行協会『将来のためにできること、それが資産形成』(2024年11月)
厚生労働省『女性の活躍・多様な生き方と経済的自立~地方からの女性の流出の現状と正規転換の効果~』(2024年11月)
内閣府『第3章 ストックの力で豊かさを感じられる経済社会へ 第1節 家計の金融資産投資構造の現状と課題』(2024年)
内閣府『Ⅰ 女性の経済的自立 1』(2022年)
野村アセットマネジメント『「老後資金2,000万円問題」の解き方』
NRI『「女性の経済的自立」の実現には何が必要か』
日経XWOMAN『専業主婦からの経済的自立』(2023年11月)
日本経済新聞『業界震える金融庁のレポート、発行見送り 今後も不透明』(2024年4月)
日本経済新聞『FIRE成功者が明かす リタイアへの稼ぎ方、今の暮らし』(2022年2月)
日本経済新聞『億り人、ゴールはFIREにあらず 趣味は投資』(2022年10月)
日本経済新聞『FIREは家計の氷を溶かしトラウマを癒やすか』(2021年6月)
Yaho!ニュース『アメリカにも煉獄の炎が燃えさかる?今ブームとなりつつあるFIREとは?日本版「9つの炎柱」を考える。』(2020年12月)
Money Forward『日本のFIREブームへの違和感、本当に早く退職することが正しいのか?』(2022年6月)
*3)【年代別】FIREを達成するために必要な資金
金融庁『ライフプランシュミレーター』
金融庁『資産形成の基本』
J-FLEC『資産形成とは 資産運用:3つのポイント』
政府広報オンライン『「金融リテラシー」って何? 最低限身に付けておきたいお金の知識と判断力』(2024年10月)
MUFG『20代から始める老後資金の運用。一体何から始めればいいの?』(2024年12月)
日本経済新聞『FIRE、1億円あっても足りない!?』(2021年9月)
日本経済新聞『FIREするなら何歳? 3つのルートで考える 日本版FIREを考える(5)』(2021年8月)
日本経済新聞『リタイア後のお金、現役のうちに試算 介護は?住居は?』(2024年10月)
日本経済新聞『FIRE、自分にもできる? 25年分の「資金」を準備 ニッキィの大疑問』(2023年2月)
日経XTREND『“日本版FIRE”の最適解 厚生年金に加入しつつセミリタイア目指す』(2022年1月)
日経xwoman『40代50代が目指すなら「ゆるFIRE」いくら必要?』(2023年4月)
東洋経済ONLINE『「年収300万円」でも十分リタイアできる納得の訳 高収入でなくても、貯金ゼロでもFIREは可能だ』(2022年10月)
大和アセットマネジメント『50代でFIREを実現するには?必要な資金と資産形成プランを解説』(2024年8月)
*4)FIREのメリット・デメリット
MUFG『FIREとは?メリット・デメリットや実現方法をわかりやすく解説!』
日経XTECH『FIREを目指すべき?早期リタイアに憧れる人が見落としていること』(2021年2月)
東洋経済ONLINE『早期リタイア「FIRE」を目指して結局後悔する理由 FIREの資金ができた頃、「つまらない人間」に』(2022年7月)
東洋経済ONLINE『FIREを目指す人が知るべき「3つの不都合な真実」 38歳で1億円手に入れて引退、後悔した人も』(2021年10月)
東洋経済ONLINE『26年外資勤務「FIRE=幸せ」と限らない残酷な現実 意外と大きい「メンタルダメージ」その中身は?』(2023年10月)
東洋経済ONLINE『「人生100年時代」に「FIRE」したがる人の問題点 若いとき「無理にお金を貯める」とどうなる?』(2021年8月)
東洋経済ONLINE『資産10億円築いた会社員がFIREしない3つの理由 「サラリーマン投資家」だからこそのメリット』(2022年4月)
PRESIDENT Online『年率4%運用なら資産は減らない…そんなFIREの前提条件を日本人が信じてはいけない理由』(2022年4月)
PRESIDENT Online『なぜ富裕層はいつでも早期リタイアできるのに「FIREに目もくれない」のか』(2021年7月)
*5)FIREを達成するための方法・ポイント
金融庁『基礎から学べる金融ガイド』
厚生労働省『金融リテラシー・マップ』(2014年6月)
金融庁『高校生のための金融リテラシー講座』(2022年3月)
金融庁『国民の安定的な資産形成の支援に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針(案)』
金融庁『金融経済教育について』(2019年12月)
消費者庁『お金を育てる「資産運用」の知識』
政府広報ONLINE『「金融リテラシー」って何? 最低限身に付けておきたいお金の知識と判断力』(2024年10月)
政府広報オンライン『投資詐欺にご注意を 気をつけるべき6つのポイント。相談窓口もご紹介。』(2016年3月)
J-FLEC『(高校生向け)大人になる前に知っておきたいお金の話』(2024年)
J-FLEC『職域(若手層)向け 社会人として知っておきたいお金の話』(2024年)
JPX『なぜ資産形成が必要なのか?その背景・理由とは』(2022年9月)
MUFG『金融リテラシーって何?20代前半で身に付けておきたいお金の知識と判断力』(2020年8月)
日本経済新聞『夢を現実に 1億円なくても早期リタイアは可能 日本版FIREを考える(1)』(2021年8月)
日本経済新聞『早期引退の夢「FIRE」したい人がいますべきこと 70歳リタイア時代の働き方(5)』(2021年3月)
日本経済新聞『早期退職組に学ぶ ショックに負けない資産運用術 アフターコロナのアーリーリタイア戦略(上)』(2020年8月)
東洋経済ONLINE『アメリカの高校生が学ぶ「経済的に自立」する方法』(2021年8月)
東洋経済ONLINE『「FIREでできた心の穴」埋めた驚きの”人生の決断” FIREを捨て「自己肯定感」取り戻した”選択”とは』(2023年10月)
東洋経済ONLINE『それでも早期退職したい人にサイドFIREという策 普通の会社員でも実現できるサイドFIREとは?』(2022年9月)
Money Forward『FIRE(経済的自立早期リタイア)術を目指すために、まずやるべきことは投資ではない』(2021年3月)
Money Forward『1億円貯めれば可能?流行りのFIRE(経済的自立早期リタイア)術を実現する技術とは』(2021年3月)
PRESIDENT WOMAN『早期リタイアブーム到来”FIRE”実現のために必要な金額がわかる計算式』(2021年7月)
東証マネ部!『お金を増やすための3つの考え方!今すぐ実践できる方法について詳しく解説』(2022年1月)
リベラルアーツ大学『【貯蓄はもうヤメ!】難易度が低めな「コーストFIRE」について解説』(2024年12月)
リベラルアーツ大学『【ブーム終了か】「FIRE卒業」のトレンドと「FIREを維持する3つの条件」について解説』(2023年4月)
リベラルアーツ大学『これを知らずにお金持ちになるのは無理!豊かなお金持ちが極めている5つの力』(2023年4月)
*6)FIREに関してよくある疑問
野村アセットマネジメント『【投資詐欺から家族を守る!】投資詐欺に気をつけるポイント』
日本経済新聞『早期引退の夢「FIRE」したい人がいますべきこと 70歳リタイア時代の働き方(5)』(2021年3月)
Money Forward『「FIRE卒業」の要因はなにか。早期退職を選択する前に考えておきたいこと 働かない選択は決して幸せではない』(2023年1月)
マイナビニュース『「FIRE(早期退職)で失敗する人」の特徴』(2024年11月)
東洋経済ONLINE『「新NISAを軽視する人」が結局FIRE失敗する理由 長期戦略がかえって早期のFIRE達成を近づける』(2023年12月)
Yahoo!ニュース『資産運用で失敗するのはどんな人? 失敗例や投資で成功するためのコツも解説』
リベラルアーツ大学『【脱FIRE】ほとんど貯金せずに「一生安心して暮らしていく方法」を解説!』(2023年9月)
リベラルアーツ大学『【実は世界共通だった】FIREに関する悩み7選とその対応策を解説!』(2024年8月)
*7)FIREとSDGs
国際連合広報センター『SDGsのポスター・ロゴ・アイコンおよびガイドライン』
金融庁『金融行政とSDGs』(2018年12月)
金融庁『金融機関における気候変動への対応についての基本的な考え方』(2022年7月)
日本証券業協会『SDGs・ESGのいろは~証券投資でより良い世界を~』
経済産業省『サステナブルファイナンス推進の取り組み』
全国銀行協会『SDGs に金融はどう向き合うか』(2019年3月)
日経BizGate『問われる資産管理原則 運用と社会貢献の両立 24年9月SDGsフェス』(2024年11月)