【個人ができること5選】目標4「質の高い教育をみんなに」

SDGs目標4「質の高い教育をみんなに」は、だれもが公平に生涯にわたって良い教育を受けられるようにしよう、といった内容です。

目標を掘り下げて調べたことがある方は、途上国向けの内容なのかな?といった印象を持つかもしれません。確かにターゲットは、途上国の教育環境の整備に焦点が当てられていますが、「みんな」が質の高い教育を受けられるようにするということは、日本にも該当する目標なのです。

そしてこの目標を達成させるためには、寄付やボランティア以外にもたくさん個人ができることがあります。

そこで今回は子どもから大人まで取り組めるアクションを紹介します!

この記事の監修者
阪口 竜也 フロムファーイースト株式会社 代表取締役 / 一般社団法人beyond SDGs japan代表理事
ナチュラルコスメブランド「みんなでみらいを」を運営。2009年 Entrepreneur of the year 2009のセミファイナリスト受賞。2014年よりカンボジアで持続型の植林「森の叡智プロジェクト」を開始。2015年パリ開催のCOP21で日本政府が森の叡智プロジェクトを発表。2017年には、日本ではじめて開催された『第一回SDGsビジネスアワード』で大賞を受賞した。著書に、「世界は自分一人から変えられる」(2017年 大和書房)

【世界で何が起きているの?】現状を知る・関心を持つ

まずは日本も含めて世界で発生している教育に関する問題について知ることが大切です。これにより、

  • なぜその問題が起きているのか
  • その問題が、自分たちの生活にどう関わってくるか

と疑問を持てるようになり、具体的にこれから自分が何をすべきかを考えられるようになります。そこで、現状を知るために効果的な方法を2つ紹介します。

教育の現状を知る方法

一番身近な手段としては、

  • インターネットで検索する
  • 教育に関する書籍を読む

ことが挙げられます。1つずつ見ていきましょう。

インターネットで教育の状況を調べる

まずはインターネットで教育の現状を調べてみましょう。

現在、世界には教育に関するさまざまな課題を抱えている人々がたくさんいます。

例えば識字教育(文字の読み書き)について。

日本ユネスコ協会によると、世界には

  • 貧困や紛争
  • 学校が近くにない
  • 先生がいない

などの理由で、適切な教育を受けられない子どもたちが約1億2,000万人います。さらに、世界人口の6人に1人が、基本的な文字の読み書きができません。(※1)

文字の読み書きができないことで、安定した仕事に就けなかったり、薬の扱い方を間違えてしまい命の危険にさらされたりしていまうのです。(※2)

このような現状を知ると、次は「どうすれば解決できるのか」を知りたくなる方もいるのではないでしょうか。そうすると、さらに思考を深めるために、自分がどのような本を読めばいいのかが分かるようになるでしょう。

このような世界の現状に関する情報はインターネットがあれば誰でもすぐに入手でき、

  • 世界の最新の情報を得られる
  • 音声や動画を確認でき、より具体的なイメージを持てる

といったメリットもあります。ぜひ書籍を読む前に、世界では今何が起きているのかをサイトから学んでみてましょう。

世界の現状を知れるサイト

世界の現状を知るために、おすすめのサイトを2つピックアップしました。どちらも世界のリアルを伝える記事が読めるので、チェックしてみてはいかがでしょうか。

教育に関する本を探してみる(図書館・本屋・電子書籍等)

インターネットである程度調べたあとは教育に関する書籍を読んでみましょう。書籍は、より詳しい内容が書かれているため、

  • 今まで知らなかった知識を身につけられる
  • 世界の教育について学ぶことができる
  • 教育が抱える課題や解決方法が分かる

など、思考を深めることができ、寄付するなど次の行動を起こせるようになるのです。

教育に関するおすすめの書籍

ここでは筆者が特におすすめしたい教育に関する書籍をピックアップしたので、ぜひチェックしてみてください。

おうちモンテッソーリはじめます シモーン・デイヴィス著 永岡書店 出版

引用元:Amazon

この世界を知るための大事な質問 野澤 亘伸著 宝島社 出版

引用元:Amazon

【語学を学ぶことで世界が拡がる】語学学習の魅力

「質の高い教育をみんなに」では、他者への支援に目が向きがちですが、自分自身の学びを深めることも大切です。具体的な方法として、ここでは語学学習を取り上げます。

語学を学ぶことは、

  • 色々な人と知り合えるチャンスが増える
  • その国の歴史や文化を知り、思考を深められる

ことにもつながります。

また、語学学習は年齢性別関係なく、いつからでも始められるので、目標4の理念に通じるものがあるのです。

学びに年齢は関係ないことを実証した女性の話

実際に筆者の母は、語学学習がきっかけで充実した生活を送れているので紹介します。

彼女は韓国人が主催する韓国語教室に2005年通い始めました。約15年継続したことで、

  • ハングル語の映画が字幕なしでわかるようになった
  • (パンデミック前)韓国旅行で現地の人たちと会話ができるようになった
  • 家族にハングル語で話しかけるようになった。
  • 語学を通して、韓国の文化や人に興味を抱き、新しいことを知ること自体が楽しいと日々話している

といった、成果を見せています。

語学を身につけることでさまざまな人との交流が増えたことはもちろん、何より通い始める前より生き生きとしているのです。

語学学習とSDGs

目標4では、持続可能なライフスタイルを目指すべく、すべての人を学習者と捉え、学び続けることの大切さを訴えています。

4.7 2030年までに.持続可能な開発と持続可能なライフスタイル、人権、ジェンダー平等、平和と非暴力の文化、グローバル市民、および文化的多様性と文化が持続可能な開発にもたらす貢献の理解などの教育を通じて、すべての学習者が持続可能な開発を推進するための知識とスキルを獲得するようにする。”

語学学習をすることで、

  • これまで知らなかったことを知ることで選択肢が増える
  • 身につけた知識を生活に活かすことができる

など、生きる楽しさにつながっていくでしょう。

新しいスキルを身につければ人生の幅が広がるため、興味のある分野で知識を深めてみてはいかがでしょうか。

【ワークライフを楽しむために】自分らしく働くための方法をみつけよう

自分らしく働くための方法を探すことも、目標4の達成には大事なアクションです。

これからの時代は「働きがい」も重視されており、身につけたスキルを上手に活かして職業を選択することが求められています。

目標4のターゲット4でも、

“2030年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事および起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる。”

と掲げられていたり、厚生労働省も

  • 少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少
  • 育児や介護との両立など、働く方のニーズの多様化

の課題に対して、働き方改革を実施し、働く人すべてが良い未来を想像できる環境をつくることが重要としています。(※3)

つまり、多くの人が自分らしい働き方を実践することで、社会が抱える課題も解決に近づくのです。

とはいえ自分らしい働き方をみつけると言っても、

  • 自分は何ができるのか
  • どんな職業が安定しているか
  • そもそもどんな職種が自分に合っているかわからない

など、方向性に迷う方もいると思います。

そこで、次では考え方の参考になるよう、宮本佳実さんの著書「可愛いままで年収1000万円」を例にポイントを紹介します。

仕事と生活のバランスをどう考えるか

引用元:Amazon

愛知県名古屋市を拠点に活動されているで作家でワークライフスタイリストの宮本佳実さんは、著書「可愛いままで年収1000万円」の中で、働き方について次のように考えています。

「どう働きたいか」ではなく、「どう生きたいか」

可愛いままで年収1000万円 宮本佳実 著

宮本さんの場合、どう生きたいか、自分にとって理想の人生とは何か?を軸にして職業を選択することで、人生が豊かになると考えているのです。

多様な働き方を知る方法

そのためにもさまざまな知識を身につけたり、日々の情報収集が不可欠です。そこで、

  • 多様な働き方を実践している人と知り合ってみる
  • 起業家コミュニティに参加してみる
  • 子どもの場合、いろんな大人に合う機会を増やしてあげる

といったことを意識して行動してみると新しい発見があるかもしれません。

筆者も、宮本佳実さんの著書に出会い、自分が心地よく生きるためにどんな仕事をしたいかと考え、フォトグラファーとライターという職種にたどり着きました。

この職に就いたことで、周りの人にも働き方のひとつのモデルとして紹介することができています。

このように、心から人生を謳歌している人、働きがいを感じている人を知ることも、教育そのものであり、生涯学習と言えるでしょう。

【消費の仕方次第で問題解決の糸口にもなる】お金を学ぶ

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質の高い教育では、文字の読み書きや計算以外にも幅広いジャンルの知識を身につけることが求められています。

幅広いジャンルのなかから、ここでは「お金について学ぶ」ことを取り上げます。

お金について学理由としては、お金は私たちの生活の中に深く関わっており、経済や社会問題を解決するためにも不可欠なものであるためです。

お金がどこからきて、どこへ行き、どのような影響を与えるのかを知ることで

  • お金の使い方が変わる
  • 無駄遣いが減る
  • 消費に対する価値観をアップデートすることができる
  • 買うべきもの、買わなくていいものの線引きができるようになる
  • 心の豊かさを手に入れることができる

など、さまざまな面でいい影響があり、目標4に欠かせないスキルが身につけられるでしょう。

次ではお金について学方法を紹介します。

お金について学ぶには?

お金の価値観を学ぶために手軽に始められる方法は本を読むことです。本には多くの情報があり、新しい発見や知識を深めるために役立ちます。

そこで筆者が特におすすめしたい本を2冊ピックアップしました。

Ken Honda, 本田健著  一瞬で人生を変える お金の秘密 happy money フォレスト出版

引用元:Amazon

著者の本田健さんは、happy money出版の講演会やビジネスカレッジTSUTAYA公式サイトの中で、お金をいくら持っているとか、いくら稼いでいるとかは関係なく、私たちが普段どういう気持ちでお金を付き合うのかが大事だということを説いています。(※4)

その中で、「自分も人も幸せにするお金」が、幸せなお金の使い方だと示されています。

詳しく知りたい方は、happy moneyを読んでみてはいかがでしょうか。

宮本佳実著 可愛いお金持ち養成講座 WAVE出版

引用元:Amazon

こちらはお金へのマインドについて特化した内容です。

一般的にお金は「使うとなくなる」ものなのですが、宮本さんは、お金を支払うことは豊かさを先取りするものと考えています。(※5)

著書の中では、宮本さん自身が実践してこられた、「お金がない」「使うことがもったいない」という考えを卒業する方法が盛り込まれています。

とても読みやすい内容となっていますので、気になった方は手にとってみてはいかがでしょうか。

【寄付でもない、チャリティーでもない、国際協力を普段のお買い物で!】フェアトレード製品を選択肢のひとつにしてみよう

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ここまでは知識を身につけることに焦点を当てて「できること」を紹介してきましたが、最後により実践的な「フェアトレード製品を選択肢のひとつにする」ことについて見ていきます。

フェアトレードってなに?

フェアトレードとは

公平・公正な貿易を意味し、開発途上国で生産され作られた製品を適正な価格で購入し、貧困をなくしていこうという国際協力のひとつです。(※6)

私たちがフェアトレード製品を購入することで途上国で暮らす人々に適正な賃金が届きます。それにより、

  • 貧困によって教育の機会がなかった子どもたちに学校へ通える機会を増やす
  • 貧困で強制労働させられている子どもたちを減らす
  • 大量の農薬・化学物質の使用がなくなり、健康被害と環境破壊がなくなる

など、現地の人が人間らしい生活を送れるようになるのです。

単なる支援ではない、魅力いっぱいのフェアトレード

フェアトレード製品の購入は、買い物を楽しむと同時に支援ができる、一石二鳥な取り組みです。

さらには、

  • 手作業の一点物製品が多く魅力的なデザインが多い
  • 人と環境にやさしいオーガニック素材が多く高品質
  • フェアトレード食品も高品質なものが多い

と魅力がたくさんあります。

今度の買い物ではフェアトレード製品を選んでみよう!と感じたら、次の認証ラベルやマークを参考に探してみてくださいね。

<国際フェアトレード認証ラベルThe FAIRTRADE Mark>

<フェアトレードマーク>

フェアトレードとSDGs

フェアトレードは目標4以外にも

といった目標と深い関わりを持ちます。

国際支援はさまざまな手段がありますが、楽しみながら続けたいという方にはぴったりです。ぜひ次のお買い物で探してみてくださいね。

まとめ

今回は、目標4達成に向けて個人でできることをご紹介しました。

世界中の人が質の高い教育にアクセスできるようにするには、まずは世界で起きていることに興味関心をもつことがスタート地点であり、知った上で、自分が楽しく継続的にできるアクションが何かを考えてみることです。

  • 生涯学習を始めてみる
  • 消費方法を改めてみる
  • フェアトレード製品に興味を持ってみる
  • 学んだことを人に伝えてみる

それぞれが無理のないように取り組みやすい方法を見定め、目標達成に向けて行動を起こしていきましょう。

<参考文献>
※1 日本ユネスコ協会連盟 世界寺子屋運動
※2 ユニセフ 東部・南部アフリカ地域 学齢期の子ども6,900万人が学校通えず新型コロナウイルスによる学校閉鎖、貧困などが影響
※3 厚生労働省 「働き方改革」の実現に向けて
※4 ビジネスカレッジTSUTAYA【happy money ~自分も人も幸せにするお金とは~】2/4本田健 〈ビジカレ〉
※5 宮本佳実 公式YOUTUBE お金ドバーの法則
※6 フェアトレード・ジャパン「フェアトレードミニ講座」