肌の健康を守るために、スキンケアに気を遣っている方も多いですよね。
化学物質や農薬不使用のオーガニックスキンケアなら、肌だけでなく環境への負担も軽減できます。
エコ大国でもあるオーストラリアは、さまざまなオーガニックスキンケアブランド発祥の地です。
製品へのこだわりはもちろん、多方面における環境保全活動にも力を入れており、製品を購入・使用することでエコに繋がるところがポイントです。
今回は、そんなオーストラリアのオーガニックスキンケアブランドについて詳しくご紹介していきます。
オーガニックスキンケアのメリット
自然由来の成分で作られているオーガニックスキンケアは、肌だけでなく環境にも優しい製品です。
農薬を使用しない有機農業が採用されており、大気、土壌、水質汚染のリスクを大幅に抑えられます。
また、牛乳などを使った動物由来のスキンケア製品には、家畜飼育による温室効果ガスの排出量が懸念されていました。
一方、ヴィーガンのオーガニックスキンケア製品は家畜飼育を行う必要がないため、地球温暖化防止にも貢献している点が特徴です。
オーストラリアのオーガニックスキンケアブランドが行うエコ活動
大自然に囲まれたオーストラリアは、オーガニックスキンケア大国でもあります。
ここでは、オーストラリア発祥のオーガニックスキンケアブランドと、各ブランドが取り組む環境保全活動に着目していきます。
日本で購入可能なものや、オーストラリア限定で手に入るブランドもあるので、「せっかくオーガニックスキンケアを買うなら色々なエコ活動をしているブランドを選びたい」「オーストラリアに旅行する予定があるから現地でしか買えない製品がほしい」という方はチェックしてみましょう。
Aesop
オーストラリアのスキンケアブランドと聞いて、Aesopを思い出す方も多いのではないでしょうか?
Aesopは、1987年にメルボルンで生まれたブランドです。
化粧水、日焼け止めクリーム、美容液、ハンドクリーム、ボディーソープをはじめとする多彩な商品展開を行っており、日本各地にもスタイリッシュなデザインの店舗を構えています。
そんなAesopは、環境に優しいパッケージを意識したスキンケアブランドです。
使用済みプラスチックを97%再利用して作られた再生PETを使っており、2025年までにプラスチック製品の50%を再利用可能な素材にすると宣言しています。
また、顧客が使い切ったガラス容器を店舗で回収・再利用するという案も出ています。
ガラス容器の再利用は試験的に一部店舗で実施されており、実用化するための改善を行っているのです。
さらに、オーストラリア及び全ての店舗とオフィスにて、二酸化炭素の排出量を削減するための100% 再生可能エネルギーの導入を目指しています。
サプライヤーや生産工場に対しても再生可能エネルギーによる電力供給を推奨しており、製造から販売における全プロセスを通して地球温暖化防止に努めています。
Jurlique
日本にも複数の店舗を持つJurlique(ジュ―リーク)は、化学・薬草学の知識に深い学者夫婦によって1985年に生み出されました。
高品質なスキンケア製品を発売することで知られている一方、環境に関するさまざまな賞を受賞しているブランドでもあります。
優れた環境マネジメントを持つビジネスに贈られる「Business SA GOLD Environmental Accreditation」や、自社工場と農場のゴミの8割をリサイクル化したことで「Zero Waste SA Certificate of Recognition」などを受賞しており、肌と環境に配慮しているブランドとして認知されています。
2018年には、日本円で30億円弱のコストをかけてJurliqueビューティプラントを設立しました。
従来よりも節水や節電効果が高いほか、リサイクル率アップによるゴミの削減にも繋がっています。
また、輸送中に発生する二酸化炭素の排出量を懸念して、航空貨物ではなく海上貨物を主流にしています。
海上貨物の開始前である2015年と比較すると、輸送による二酸化炭素の排出量を20%削減することに成功しています。
Sukin Naturals
2007年に生まれたSukin Naturalsは、オーストラリア国内の薬局やスーパーで販売されているスキンケアブランドです。
オーガニック製品でありながら低価格を実現しており、日常使いしやすいブランドとして知られています。
そんなSukin Naturalsでは、自社製品の空きボトルを対象とした「Sukinフリーリサイクルプログラム」を実施しています。
「Sukinフリーリサイクルプログラム」は、本来捨てられるはずの使用済みボトルを再利用するために作られた環境プログラムです。
無料の配送ラベルを顧客がダウンロードし、梱包した空きボトルを指定の住所に送付することでSukin Naturalsがボトルの再利用を行います。
プログラムに参加することで顧客は割引クーポンがもらえるため、顧客側がリサイクルするモチベーションを高められる点もポイントです。
また、プログラムを通して1キロにつき1ドルを環境保護団体のGreening Australia に寄付しています。
Bosisto’s
Bosisto’sは、薬剤師の男性によって1852年に創設された古い歴史を持つブランドです。
ユーカリの薬効に着目したユーカリオイルがベストセラー商品ではあるものの、ユーカリエキスを成分としたハンドソープやボディウォッシュなどの幅広いオーガニック製品が販売されています。
Bosisto’sでは、ユーカリエキスやオイルの抽出のためにブルーマリーと呼ばれるユーカリ種の葉を利用しています。
ブルーマリーは年間を通して葉が生い茂る常緑樹で、収穫してもすぐに葉が自然再生する植物です。
木を伐採することなく製品を製造できることから、周辺のエコシステムへの影響を最小限に抑えています。
また、抽出のプロセス後、カスになった葉がゴミとして出現します。
Bosisto’sは不要になった葉のカスを腐葉土として分解し、ブルーマリーの木の周辺に撒くことで木々の成長を手助けしているのです。
尚、腐葉土が十分なエリアは山火事の自然発生が起こりにくいとも言われており、結果として近隣で生息する動植物を守る事にも繋がっています。
Natio
Natioは、1993年に創業された家族経営のスキンケアブランドです。
スキンケア以外にもメイクアップ製品などを取り扱っており、オーストラリア国内の幅広い世代から支持されています。
そんなNatioが行うエコ活動のひとつが、製品の製造過程で発生する二酸化炭素の排出量を相殺するプログラムです。
チューブサプライヤーであるImpact Internationalと共に行う森林活動プログラムでは、Impact International Forestと名付けられた約46万平方メートルの森の管理と運営に携わってきました。
森には数十種類にも及ぶ野生動物が生息していることから、球温暖化や気候変動における対策だけでなく、在来種やエコシステムの保護にも貢献しています。
KORA
オーストラリア出身のモデル兼女優・ミランダカーが立ち上げたKORAというスキンケアブランドをご存知でしょうか?
ミランダカー自身も使用しているKORAは、ラグジュアリーな見た目のスキンケア製品が豊富です。
一見すると環境問題とは無縁に見えるものの、実はリサイクル意識が高いブランドとして認知されています。
公式ホームページにて、自社製品の使用済みボトルの正しいリサイクル方法を掲載しており、顧客が適切にリサイクルできるように案内しています。
また、2021年以降に製造している消費の大多数のパッケージをリサイクル由来や生分解性の素材にしているのも特徴です。
まとめ
オーストラリアでは、各オーガニックスキンケアブランドによってさまざまなエコ活動が実施されています。
温室効果ガスの排出量削減、森林保全、リサイクル促進、節水効果、再生可能エネルギーの活用、エコシステムの保護といった多方面におけるアプローチを行っており、製品を使ったりプログラムに参加したりすることで顧客側も環境保護に貢献しています。
オーガニックスキンケアと環境問題に興味がある方は、ぜひ日本の店舗・オンラインや現地で製品をチェックしてみてはいかがでしょう?