バイオテクノロジーはあなたの身近で、食品、医薬品、エネルギーなどを生み出すのに役立っています。私たちの生活をより豊かに、より健康に、より持続可能にする可能性を秘めているバイオテクノロジーとは、一体どのようなテクノロジーなのでしょうか。
この記事を読めば、バイオテクノロジーの知識をあなたの日常や将来に役立てることができます。ぜひ、バイオテクノロジーの世界に興味を持ち、未来を切り拓くバイオテクノロジーの魅力を感じてください。
科学初心者でも大丈夫です!バイオテクノロジーとは?から、具体例や現状の課題、将来性もわかりやすく解説します。
目次
バイオテクノロジーとは
バイオテクノロジーとは、生物の持つ能力を利用して、人間社会に役立つものを作る技術のことです。遺伝子や細胞、あるいは生命活動に関わる物質などを研究し、その成果を医療や薬品、農業や畜産、食品、エネルギーなどさまざまな分野に応用する研究・技術といえます。
【バイオテクノロジーの広がり】
近年、ITやAIなどのデジタル技術や遺伝子研究の進歩により、バイオテクノロジーの研究開発が急速に進んでおり、
- 遺伝子組み換え作物(遺伝子操作を行って耐乾性や収量を向上させた作物)
- バイオ燃料(バイオマス※から作られた燃料)
- バイオプラスチック(石油由来のプラスチックに代わる、バイオマス由来のプラスチック)
- 再生医療(iPS細胞※などを使って損傷した組織や臓器を再生する治療法)
- 蛍光タンパク質※(蛍光タンパク質を生物に組み込み、生物の内部で特定の物質や細胞の動きを観察)
など、私たちの社会や生活になくてはならないものとなっています。
バイオテクノロジーを知る上で大切なキーワードが3つあります。どのようなものか知っておきましょう。
【バイオテクノロジーのキーワード①】遺伝子
【DNAとゲノムと遺伝子】
遺伝子とは、生物が持つ遺伝情報を含んだDNAの一部分です。遺伝子は、DNA(デオキシリボ核酸)という物質に書き込まれており、この情報は、私たちの見た目や体格、性格、病気などの特徴を決めています。
遺伝子は、
- 遺伝子は親から子に受け継がれる
- 親子は似た特徴を持つことが多い
- 親の遺伝子が、孫やひ孫に伝わる現象もある(隔世遺伝)
- 突然変異や交配などによって変化することもある
- 環境に適応した個体が生き残り、繁殖する傾向がある(自然淘汰)
- 環境に応じて変化する(遺伝子の可塑性:エピジェネティクス)
などの特徴を持ち、生物は多様な形や性質を持つことができ、これが自然界の豊かな多様性を育んでいます。
【関連記事】遺伝的多様性とは?メリットと失われると困る理由、身近な事例を解説
【遺伝子の多様性の例:マイマイカブリの生息地による形態の違い】
【バイオテクノロジーのキーワード②】ゲノム編集
【ゲノム編集とは】
ゲノム編集とは、2000年代から発展してきた技術で、生物の遺伝子を人工的に編集して新しい性質を持った生物を作り出す技術のことです。ゲノム編集技術を使えば、遺伝子を書き換え、生物の特徴を変えることができます。
【従来の遺伝子治療とゲノム編集治療の違い】
ゲノム編集は、現代のバイオテクノロジーの中でも注目されている分野です。生命科学や医学だけでなく、農業や工業などさまざまな分野への応用が期待されています。
ゲノム編集は比較的新しい技術ですが、すでに
- 遺伝子組み換え作物
- 遺伝子治療
- 遺伝子検査
- 動物の品種改良
などに利用され、今後は絶滅危惧種の保護に役立てる研究なども進められています。
ただし、現在、
- 人間の遺伝子を編集して身体的な特徴を変える
- 人間の遺伝子を編集して知能を高める
- 人間の受精卵や生殖細胞系列(精子や卵子など)に使って赤ちゃんを誕生させる
- 遺伝病の治療以外の目的で遺伝子を変更する
- 生物の種を超えて遺伝子を変更する※
- 遺伝子編集された生物を自然界に放出する
などの行為は禁止されるなど、倫理的な問題もあります。また、遺伝子を編集することで、生物の生態系に悪影響を及ぼす可能性も指摘されています。
【ゲノム編集による毒素のないジャガイモ】
【バイオテクノロジーのキーワード③】カルタヘナ議定書
カルタヘナ議定書とは、生物の遺伝子を人工的に編集する技術について、国際的な規制を定めた条約のことです。 1992年にコロンビアのカルタヘナで採択され、1993年に発効しました。
カルタヘナ議定書は、遺伝子組み換え生物(GMO※)の安全性評価や情報の提供、輸出入の規制などを定め、生物多様性や遺伝子組み換え生物について学ぶ上で、重要な文書です。
この議定書を日本で実施するため、2003年6月に「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)」が公布されました。この法律は、GMOを輸入・輸出・使用・試験研究する際に、環境への影響を評価し、安全対策を講じることを義務付けています。
このように、バイオテクノロジーは、生物の特性や機能を利用して科学技術を応用する分野であり、医療や農業、環境など様々な領域での革新的な解決策を提供しています。では、この技術はいつから始まったのでしょうか?
次の章では、バイオテクノロジーの歴史を見ていきましょう。*1)
バイオテクノロジーの歴史
【ポンペイの遺跡から出土したパン】
バイオテクノロジーは、古代から人類の生活に利用されてきました。古くは紀元前1000年頃から、人類は微生物の働きを利用したバイオテクノロジーの一種である、酒やパンなどの発酵食品を作り始めていたとされています。
ここではバイオテクノロジーの歴史を、古代・近代・現代の3つの時代に分けて見ていきましょう。
古代のバイオテクノロジー
古代の人々は、自然の中で生きるために、生物の力を利用していました。これがバイオテクノロジーの原点といえます。
品種改良の始まり
それまで狩猟や採集で食べ物を得ていた人々は、紀元前10000年ごろに稲や麦などの穀物を栽培するようになりました。
人間が栽培している穀物は、種子が落ちないようにする非脱落性や、実が大きくなるようにする肥大化という特徴を持っています。これらの特徴は、自然にはなかったもので、人々が長い年月をかけて収穫しやすいように選抜して作り出したものです。
発酵食品
発酵食品は、微生物の働きを利用して、食べ物を変化させて作られます。
- 酒(紀元前7000年頃、中国やイランなど)
- チーズ(紀元前5000年頃、中東地域のメソポタミアやエジプトなど)
- ヨーグルト(紀元前6000年~8000年前、中央アジア)
などは、微生物が糖分を分解してアルコールや乳酸などを作り出すことで作られます。古代の人々は、味や香りが良くなったり、保存が効いたり、栄養価が高まったりする発酵を偶然発見し、その頃から、微生物の力を利用するようになりました。
【関連記事】発酵食品とは?体に良い理由やメリット・デメリット、おすすめ発酵食品も
近代のバイオテクノロジー
【遺伝子組み換え技術:ゴールデンライス】
バイオテクノロジーは、1970年代に遺伝子工学技術※の発明によって急速に発展しました。遺伝子工学技術は、生物の遺伝子を操作する技術で、この技術を使って、病気の治療や新しい薬の開発、環境問題の解決など、様々な分野に応用されています。
近代に発展したバイオテクノロジーの例を挙げると、
- 遺伝子組み換え作物(1970年代、アメリカ:遺伝子組み換え技術を開発)
- 遺伝子治療(1980年代、アメリカ:遺伝子の編集技術を発見)
- 再生医療( 1990年代、ロシア・アメリカ:幹細胞の研究を通じて再生医療の可能性を示す)
などです。近代のバイオテクノロジーは、医療や農業、環境保護などの分野で現在も活用され、発展を続けています。
現代のバイオテクノロジー
現代のバイオテクノロジーは、DNAやタンパク質などの生体分子※を研究する技術が発展したことで、近代よりさらに遺伝子工学が進歩しました。
ゲノム編集(クリスプラント編集・CRISPR-Cas9)
先ほど紹介したゲノム編集は、2012年に、アメリカのジェニファー・ダウドナ博士らによって発見された遺伝子編集技術です。この技術によって、遺伝子を切り取ったり、挿入したりすることができます。
現在では、がん治療や遺伝子疾患の治療などに応用されています。
人工肉
人工肉は、植物や細胞培養などの技術を使用して作られた食品です。 肉の味や質感に近づけるために、植物ベースの成分や培養肉のクローン細胞を使用します。
2010年代以降、動物の細胞を培養して肉を作り出す研究が盛んになり、2013年には、マーク・ポステンとピーター・ヴェルスターが、最初の人工肉バーガーを開発し、公開されました。
遺伝子鑑定
遺伝子鑑定は、個体の遺伝情報を調べるための技術です。 DNAサンプルを分析し、特定の遺伝子や遺伝子変異を検出することが目的です。
2003年にヒトゲノム計画※が完了し、初めて人間のゲノムが解読されました。これにより、DNAを解析して、個人の遺伝情報や祖先を特定することができるようになりました。
人工臓器(オルガノイド)
人工臓器(オルガノイド)とは、生体組織を模倣して作られた臓器です。人工臓器は、生体組織を培養して作られるため、移植手術に必要なドナーを必要としません。
この技術は、再生医療の分野で注目されています。2010年代に入ってから、日本の山中伸弥博士らによって、iPS細胞を使った膵臓のオルガノイドが作られました。
また、人工臓器は病気や薬物の効果を研究するためのツールとしても活用されます。例えば、がんの研究では、がん細胞の挙動や治療法の効果を評価するために、人工的に作られたがん組織(がんオルガノイド)が使われます。
人工臓器の開発はまだ進行中ですが、将来的には臓器の再生医療や個別治療の一環として、私たちの生活に大きな影響を与えると予想されています。
シンセティック・バイオロジー
シンセティック・バイオロジーは、生物学と工学を組み合わせた新しい分野です。この分野では、生物を設計・構築・改変することによって、新しい機能や特性を持つ生物を作り出すことを目指しています。
シンセティック・バイオロジーは、人工的に作られたバクテリアや酵母などを使って、生産物を作り出すことができます。例えば、医療分野では、人工的に作られたインスリンを使った糖尿病治療が行われています。
また、エネルギー分野では、バイオマスから燃料を作り出すバイオ燃料が環境問題の解決に貢献する可能性があると注目されています。
バイオテクノロジーには長い歴史があり、これからもさらに発展を続けていくことでしょう。*2)
バイオテクノロジーの分野別具体例
それでは実際にバイオテクノロジーがどのように活躍しているか見ていきましょう。
環境保全
現代になって、バイオテクノロジーを環境保全に活用する研究が盛んに行われています。すでに実用化されている例を紹介します。
【土壌・水質浄化】バイオレメディエーション
【汚染土壌の浄化方法】
バイオレメディエーションとは、自然界に存在する微生物や植物などを利用して、土壌や水中に存在する有害物質を分解・除去する技術のことです。バイオレメディエーションは、
- 土壌や水質の浄化
- 工場排水の処理
- 石油プラントの廃棄物処理
- 廃棄物の再利用化
- 土壌改良
などに使われています。この技術は、化学物質を使った処理に比べて環境に優しく、かつコストも低く抑えられるため、注目を集めています。
【森林保護】バイオリフォレステーション
【バイオテクノロジーの活用によるCO2の除去】
バイオリフォレステーションとは、バイオテクノロジーを応用して、森林の機能を向上させる技術です。バイオテクノロジーを活用することで、
- 森林の成長を促進
- 害虫や病気に耐性のある木を開発
- 森林の環境を改善
などができます。
また、バイオリフォレステーションは、食料問題の解決にも貢献できる技術です。バイオリフォレステーションとアグロフォレストリー※を組み合わせることによって、森林の機能を向上させながら、食料を安定的に供給することができます。
例えば、バイオリフォレステーションによって、害虫や病気に耐性のある木を開発し、アグロフォレストリーによって、木と作物を一緒に植えることで、農業収穫量を増やすことができます。バイオリフォレステーションとアグリフォレストリーは、まだ開発途上ですが、今後は食料問題の解決に大きく貢献できる技術として期待されています。
【関連記事】アグロフォレストリーとは?日本や海外の取り組みの具体例やメリット問題点を簡単に解説
工業分野
【バイオものづくり】
日本は、バイオテクノロジー分野で世界的に有名な研究機関や企業を多く抱えています。特に、バイオプラスチックやバイオ燃料の研究開発において、日本は世界の先頭に立っています。
バイオテクノロジーは、工業分野の競争力を高め、日本が将来にわたっても経済成長を続けるための重要な鍵の1つです。今後、日本がバイオテクノロジーを積極的に開発・活用することで、世界をリードする産業分野を創造することができると期待されています。
【化学プロセスとバイオプロセスのものづくり比較】
バイオプラスチック
バイオプラスチックは、植物などの生物由来の原料(=バイオマス)から作られたプラスチックです。石油由来のプラスチックに比べて、環境にやさしくリサイクルも可能です。
【関連記事】バイオプラスチックとは?メリット・デメリットや問題点をわかりやすく解説!
【バイオ由来の生分解性プラスチックによる資源循環のイメージ】
従来のプラスチックは、化石資源を使って作られており、環境への負荷が大きいことが問題になっています。例えば、海に流れ込んだプラスチックごみは、魚や鳥に食べられたり、マイクロプラスチックになって海洋生態系を破壊したりします。
バイオプラスチックは、化石資源を使わないで済むので、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出量を減らすことができます。また、生分解性プラスチックは、適切な環境下では微生物によって分解が可能なプラスチックです。
ここで注意が必要なのは「バイオマスプラスチックは植物からできているから自然界で分解できる」という誤解です。バイオマスプラスチックは原料は生物由来のものが使われますが、製造過程でプラスチックの原料になった時点では、従来のプラスチックとほとんど変わらない性質になります。
また、生分解性プラスチックも、適切な温度や微生物などの環境が揃わなければ分解されません。
- バイオマスプラスチック=生分解性プラスチックではない
- プラスチックの廃棄はルールに従って確実に行う
- ポイ捨てをしない
この3つを理解して、資源の循環する持続可能な社会づくりに協力しましょう。
【関連記事】
マイクロプラスチックとは?問題点や生物・人体に与える影響と原因、対策も紹介
生分解性プラスチックとは?問題点と普及率|日本企業の取り組み事例を解説
【プラスチックはえらんで減らしてリサイクル】
バイオ燃料
【バイオ燃料とは】
バイオ燃料とは、植物などの生物由来の原料(=バイオマス)から作られた燃料です。代表的な種類には、
- バイオエタノール(サトウキビやトウモロコシなどが原料)
- バイオメタノール(植物性・動物性廃棄物、木材などのバイオマス、水素などが原料)
- バイオディーゼル(植物油、動物油、廃油などが原料)
などがあります。バイオ燃料は、化石燃料に比べて二酸化炭素の排出量が少なく、地球温暖化の抑制に貢献できます。
【生物化学的な変換によるバイオマスからのエネルギー生産】
例えば、バイオメタノールは、ガソリンやディーゼル燃料に混合して使用することができます。また、バイオメタノールは、天然ガスの代替燃料として使用することができます。
しかし、コストが高いことや、大量の原料が必要であり、食糧問題や森林伐採のリスクも指摘され、持続可能な原料の開発が課題となっています。
医療分野
バイオテクノロジーは、医療分野に大きなインパクトを与えています。バイオテクノロジーの進歩により、従来より効果的な薬や治療法が次々と開発されています。
バイオ医薬品
バイオ医薬品は、生物由来の物質から作られた薬です。抗がん剤や抗生物質など、多くのバイオ医薬品が開発されています。
【バイオ医薬品は、細胞のタンパク質合成能を利用して製造する】
【バイオ医薬品の製造方法(上の図からの拡大図)】
例えば、バイオテクノロジーは、糖尿病の治療に欠かせないインスリンの生産にも活用されています。かつては動物からの抽出に頼っていましたが、現在は遺伝子組み換え技術を使って大量生産されています。これにより、糖尿病患者の生活が大幅に改善されました。
【バイオ医薬品の特徴】
【生体試料由来タンパク質医薬品】
遺伝子組換えによるバイオ医薬品製造技術が確立される以前は、ヒトや動物の体液などから精製したタンパク質が医薬品として用いられていました。しかし、この方法には、
- 大量の原料が必要
- 精製が困難
- 品質が安定しない
- 副作用のリスクがある
などの問題点やリスクがありました。現在のバイオテクノロジーによる薬やワクチンは、これらの問題を克服しています。具体的には、
- 大量生産が可能
- 精製が容易
- 品質が安定
- 副作用のリスクが低い
などが、従来の方法と比較したバイオ医薬品のメリットです。
遺伝子治療
遺伝子治療では、異常な遺伝子を修正したり、欠損した遺伝子を補ったりすることで、疾患の治療を試みます。バイオテクノロジーの技術を用いれば、遺伝子を効率的に導入できるため、難治性の疾患の治療に新たな道を開くことが期待されています。
【遺伝子治療とは】
例えば、遺伝子治療は、先天性の免疫不全症候群 (SCID)※の治療に有望であり、患者の免疫機能を改善するために欠損している遺伝子を補うことができます。また、遺伝子治療は、遺伝性の視覚障害を持つ患者に対して、失われた視覚機能を回復させるために、視覚に関連する遺伝子を導入することができます。
ただし、これらの治療法はまだ限られた患者に対して行われており、一般的な治療法として広く普及しているわけではありません。
【遺伝子治療技術開発】
再生医療
再生医療は、体の一部を新しい細胞や組織で修復する医療技術です。例えば、再生医療では先述したiPS細胞(人工多能性幹細胞)が注目されています。
iPS細胞は、体のさまざまな細胞に変えることができます。心臓病の治療では、iPS細胞を使って新しい心筋細胞を作り、心臓を修復することが研究されています。
【iPS細胞の樹立】
【iPS細胞の可能性】
農業分野
【品種改良】
バイオテクノロジーは、農業分野の課題を解決し、持続可能な農業を実現するために重要な役割を果たしています。
遺伝子組み換え技術
【国内で主に流通・消費されている遺伝子組み換え作物】
遺伝子組み換え技術は、農作物の品種改良に用いられています。遺伝子組み換え技術では、特定の遺伝子を農作物に組み込むことで、
- 病気や害虫に強い
- 収穫量が多い
- 栄養価が高い
などの特徴を持った農作物を作ることが可能です。また、農薬や肥料の使用量を減らす技術も開発されています。この技術では、農作物の成長に必要な栄養素を効率的に供給することで、農薬や肥料の使用量を減らすことができます。
【従来の品種改良との違い】
【遺伝子組み換え作物の加工】
近年では環境に優しい農業技術も開発され、持続可能な農業への移行が進められています。この技術では、バイオテクノロジーを活用して、
- 水や肥料の使用量を減らす
- 農薬や化学肥料を使用しない
- 農作物の残渣を再利用
など、農業活動による環境への負荷を軽減しています。
【関連記事】循環型農業とは?メリット・デメリット、実践事例やSDGsとの関係も
食品分野
【遺伝子組み換え技術による高成長トラフグ】
バイオテクノロジーは、食品分野でも広く活用されています。
人工肉(代替肉)
人工肉(代替肉)とは、動物性の肉に似た味や食感を持つ植物性食品です。人工肉は、植物性のタンパク質や脂質を原料に作られ、環境に優しいだけでなく、健康にも良いとされています。
【バーガーキングで販売されている“Impossible Whopper”】
インポッシブル・フーズ社※は、遺伝子改変した酵母を使って大豆由来の肉の風味に近い物質を作り出しました。これを使って、バーガーキングが「Impossible Whopper」という商品名で販売し、脚光を浴びました。
現在、アメリカでは多くのバイオベンチャー企業が人工肉に関わっており、植物由来の人工肉はアメリカ人にとって一般的な食材の1つとなっています。
遺伝子組み換え食品
【遺伝子組み換え技術によるGABA高蓄積トマト】
遺伝子組み換え食品とは、特定の遺伝子を組み込むことで、栄養価を高めたり、病害虫に強いように改良した食品です。遺伝子組み換え食品は、トウモロコシや大豆、菜種などの主要な作物に広く利用されています。
【遺伝子組み換え食品の表示】
発酵食品
【微生物の働き:発酵と腐敗】
ヨーグルト、チーズ、納豆、味噌などの発酵食品は、微生物の働きによって作られた伝統的な食品ですが、これらも食品分野のバイオテクノロジーと言えます。発酵食品は、ビタミンやミネラル、アミノ酸などの栄養素が豊富に含まれ、古くから世界中で愛されています。
【発酵食品:粕汁】
このように、バイオテクノロジーは多様な分野で活躍しています。次の章では、日本のバイオテクノロジーの現状に迫ります。*3)
日本のバイオテクノロジーの現状
バイオテクノロジーにおいて、日本は世界で重要な位置を占めており、多くの優れた企業や研究機関が存在しています。また、日本のバイオテクノロジー研究は、世界でもトップレベルであり、多くの画期的な技術が開発されています。
【バイオテクノロジーによる製品の例】
しかし、近年、日本のバイオテクノロジー研究は、アメリカや中国などの新興国に追い抜かれ、世界的な競争力を失いつつあります。これは、日本の研究費の削減や、優秀な人材の流出などが原因と考えられています。
日本のバイオテクノロジー研究を再び世界トップレベルに引き上げるためには、
- 研究費の増額
- 優秀な人材の育成
- 優秀な人材の受け入れ機関・企業
- 基礎研究の重要性への理解
などが必要です。また、日本のバイオテクノロジー産業と研究機関が連携し、新しい技術の開発と実用化を進めていくことも重要です。
次の章では、バイオテクノロジーのメリットを確認しましょう。*4)
バイオテクノロジーのメリット
【ゲノム編集技術による無花粉のスギ】
ここまで見てきたバイオテクノロジーのメリットをまとめてみましょう。
食料問題の解決に貢献する
品種改良や遺伝子組換えなどのバイオテクノロジーによって、収量が多く、病気や乾燥に強い作物を作ることができます。他方では、発酵食品や機能性食品などにより、栄養や味を向上させることができます。
医療・健康の向上
抗生物質やワクチンなどのバイオ医薬品により、感染症や難病の予防・治療技術が進んでいます。さらに、再生医療や個別化医療※などの技術では、損傷した組織や臓器の修復や移植ができます。
また、バイオセンサー※やバイオリアクター※の技術を活用することで、病気の早期発見や効果的な治療法の開発が可能になります。
環境・エネルギー事情の改善
バイオテクノロジーは、持続可能な社会の実現や環境保護にも大きく貢献しています。バイオプラスチックやバイオ燃料の開発により、従来のプラスチックや化石燃料に比べて環境負荷が低く、持続可能な社会への転換を支援します。
また、生分解性プラスチックや有用酵素※などにより、廃棄物の減量や分解ができます。
経済成長
バイオテクノロジーは、新たな産業の創出や雇用の拡大にも貢献します。研究開発や製品化に関わる人材の需要が高まり、経済の成長を促進します。
バイオテクノロジーの技術革新や開発は、今後日本の産業が成長していくために非常に重要です。
バイオテクノロジーのメリットで、これまでの内容のおさらいができましたか?続いては、デメリットや課題も確認しましょう。*5)
バイオテクノロジーのデメリット・課題
バイオテクノロジーは革新的な分野ですが、その進歩には慎重な検討と社会的な配慮が必要です。バイオテクノロジーが抱えるデメリットと課題を確認しましょう。
バイオテクノロジーと倫理問題
バイオテクノロジーの進歩に伴い、倫理的な問題が浮上することがあります。例えば、遺伝子組み換え生物の使用やクローン技術の倫理的な問題が議論されています。
遺伝子操作やクローニングなどの技術は、生命の尊厳や多様性に影響を与える可能性があります。また、遺伝子情報の取り扱いや特許権の問題も倫理的な議論を必要とします。
安全や効果の不確実性
バイオテクノロジーによって開発された商品や技術は、
- 長期的な影響が十分に把握されていない場合がある
- 予測困難な副作用や環境への悪影響が発生する可能性がある
- 個別の遺伝子組み換え製品に対する人体への影響やアレルギー反応のリスクが不明
などの不確実な面があります。これらの不確実性を踏まえ、バイオテクノロジーの研究や開発には慎重なアプローチと適切な評価が求められます。
生物多様性の減少
遺伝子組み換え作物や動物などの導入は、在来種や自然環境に影響を与える可能性があります。また、遺伝資源※の利用に関する国際的なルールや利益配分の問題も生じています。
遺伝資源は、世界中にありますが、その多くは途上国にあります。一方、遺伝資源を使って商品や技術を開発するのは、主に先進国です。
このような状況では、遺伝資源を提供する国と利用する国の間に利益の不平等が生じる可能性があります。また、遺伝資源を勝手に持ち出したり、乱用したりすることで、自然の多様性が失われる危険もあります。
社会的格差の拡大
バイオテクノロジーの進歩により、高度な技術や知識を持つ人々が恩恵を受ける一方で、経済的に弱い地域や社会的弱者が取り残される可能性があります。例えば、新しいバイオテクノロジー製品や治療法は高価な場合があります。
そのため、経済的に恵まれない人々はそれらの恩恵を受けることが難しくなります。また、バイオテクノロジーの高度な知識や技術にアクセスできない地域や教育環境の整っていない場所の人々は、この分野で活躍する機会が制限される可能性があります。
バイオテクノロジーは、農業、医療、環境、エネルギーなど、様々な分野で活用されていますが、デメリットや課題も抱えています。このようなデメリットや課題を技術革新でどのように解決するかも、日本の将来の産業・経済を大きく左右する重要な鍵です。
次の章では、最先端の技術で世界をリードする、日本のバイオテクノロジーにおけるトップランナー企業を紹介します。*6)
バイオテクノロジーに取り組む企業
日本にはバイオテクノロジーで世界的に活躍する企業が多くあります。その中でも特に注目されている、
- 住友化学
- 積水化学
- 資生堂
の取り組みを見ていきましょう!
住友化学株式会社
【環境に配慮したエタノール由来のエチレン試験製造設備】
住友化学株式会社は、大阪市中央区に本社を置く日本の大手化学メーカーです。1920年に創業し、プラスチック、繊維、電子材料、エネルギー、農業、医療など、幅広い分野で事業を展開しています。
住友化学は、最先端のバイオテクノロジーを活用して、持続可能な社会を実現するための研究や開発に取り組んでいます。例えば、
- バイオマスプラスチックの開発
- バイオ燃料の開発
- バイオ医薬品の開発
- 環境にやさしい農薬の開発
- 微生物を使った環境浄化技術
- バイオマスエネルギー事業
などが、住友化学のバイオテクノロジーが活用されている取り組みの例です。
【住友化学のケミカルリサイクル】
また、「リサイクル」が将来の私たちの社会にとって非常に重要な鍵となると考え、使用済みプラスチックの再利用や廃棄物の削減のための技術開発を推進しています。プラスチックを原料に戻すケミカルリサイクル技術では、触媒を使うことにより、廃棄されたプラスチックを従来のリサイクル技術より低温で処理し、プラスチックの原料であるオレフィンを作る技術を開発しています。
住友化学のケミカルリサイクル技術は、以下の点が優れています。
- プラスチックを比較的低い温度で原料に戻すことができるため、環境への負荷が少ない。
- プラスチックを新しいプラスチックに再利用することができるため、資源の有効活用ができる。
- プラスチックの製造コストを削減することができるため、経済的だと考えることができる。
住友化学のケミカルリサイクル技術は、プラスチックの循環型社会の実現に大きく貢献する技術です。また、住友化学は積水化学と協力し、廃棄物や廃プラスチックをエタノールに変換する技術を開発し、このエタノールを原料としてポリオレフィンを製造する技術開発を進めています。
この技術で製造されたバイオプラスチックは、すでにサンプル提供が開始され、事業化に向けた検討が始まっています。このように、住友化学は環境への負荷を減らし、資源循環と持続可能な社会の構築に力を入れています。
積水化学工業株式会社
【積水化学の新しいリサイクル】
積水化学工業株式会社は、大阪市北区に本社を置く日本の大手総合化学メーカーです。1926年に創業し、プラスチック、合成繊維、住宅設備、建材、土木資材、化成品、情報通信など、幅広い分野で事業を展開しています。
積水化学は、プラスチック製品のパイオニアとして始まった会社です。近年では、ごみからバイオエタノールやバイオプラスチックを作る技術など、環境に優しいイノベーションを創出し、サステナブルな社会の実現に向けて取り組んでいます。
バイオプラスチックは、石油由来のプラスチックに比べてCO₂排出量が少なく、生分解性やリサイクル性も高いため、環境負荷を低減できます。また、積水化学は、木質バイオマスや食品廃棄物などを原料として、発電や熱供給を行うバイオマスエネルギー事業に参画しています。
【積水バイオリファイナリーの技術】
積水化学は、人々の生活の基盤を支え、「未来につづく安心」を創造するというビジョンのもと、優れたバイオテクノロジーを活かして、サステナビリティに取り組んでいます。
株式会社資生堂
【資生堂のバイオテクノロジーによるスキンケア】
株式会社資生堂は、バイオテクノロジーの分野での研究や開発に力を入れ、高い評価を受けています。特に、肌の再生医療に関する研究や、微生物を用いた新しい美容成分の開発などが注目されています。
【資生堂の「つめかえ・つけかえ」容器】
また、資生堂はバイオテクノロジーを活用して、人と地球環境との共生を目指しており、持続可能な原料の使用や環境に配慮した製品の開発にも力を入れています。例えば、植物由来の成分を使った化粧品やリサイクル可能なパッケージの導入などです。
これらのバイオテクノロジーを活用した化粧品は、世界中の人々に愛用されています。
【資源循環のためのBeauRing BOX、BeauRing ロゴ】
資生堂、積水化学、住友化学のパートナーシップによる取り組み
【資生堂、積水化学、住友化学のパートナーシップ】
資生堂、積水化学、住友化学はパートナーシップを組み、プラスチック製の化粧品容器を回収し、分別することなく再生する取り組みを始めています。化粧品容器は、種類が多く分別が難しいため、リサイクルが難しいという課題があります。そこでこの3社は、互いの強みを活かして、新しい仕組みを作ることに挑戦しています。
- 資生堂:回収スキームの構築と再生ポリオレフィンの活用
- 積水化学:プラスチックをガス化、微生物の力でエタノールに変えて資源化
- 住友化学は、資源化したエタノールを使って再生ポリオレフィンを作る
3つの実力あるトップランナー企業が協力して、プラスチック製の化粧品容器を回収し、再生する取り組みを始めました。この取り組みは、バイオテクノロジーを活用してSDGsの達成にも貢献しています。
次の章では、バイオテクノロジーが果たすSDGsでの役割を考えます。*7)
バイオテクノロジーとSDGs
バイオテクノロジーは、生物を使って科学的な問題を解決する技術です。これは、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に役立ちます。
【国連の持続可能な開発目標(SDGs)】
上の中で、✓のついたものが、経済産業省の考えるバイオテクノロジーの発展が貢献すると考えられるSDGs目標です。このように、バイオテクノロジーは、SDGsの多くの目標に貢献できると期待されています。
その中からいくつか詳しく見てみましょう。
SDGs目標1「貧困を無くそう」・SDGs目標2「飢餓をゼロに」
バイオテクノロジーは農業や食品生産の効率を向上させるため、飢餓や栄養不足の問題を解決する手助けをします。遺伝子組み換え作物は収量を増やし、耐病性を持たせることができるので、食料の供給を安定させることができます。
安定的な作物の収穫は、農業に携わる人々の収入の安定につながります。
SDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」
バイオテクノロジーは、医療の進歩と健康の向上に大きく貢献しています。バイオテクノロジーの研究により、新しい薬や治療法が開発され、難病や感染症の治療が可能になります。
また、遺伝子治療や細胞治療などの革新的な手法もバイオテクノロジーによって実現されています。バイオテクノロジーは予防医療にも役立ち、遺伝子検査や遺伝子診断により個人のリスクや傾向を把握し、早期に病気を予測することができます。
SDGs目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」
バイオテクノロジーは再生可能エネルギーの開発にも貢献しています。バイオマス発電は、バイオテクノロジーを使って有機資源からエネルギーを生み出す方法であり、化石燃料に頼らずに持続可能なクリーンエネルギーを提供することができます。
SDGs目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」
バイオテクノロジーは産業や技術の発展に大きな影響を与えています。新たなバイオ製品やバイオ医薬品の開発により、新しい産業が生まれ、雇用を創出することができます。
また、バイオテクノロジーを用いて、バイオプラスチックや新しいバイオ燃料が開発されています。これらの製品は、化石燃料に頼らずに作られるため、環境に優しい持続可能な製品として注目されています。
SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」
バイオテクノロジーは、農業、エネルギー、産業、運輸、建築など、様々な分野で気候変動対策に活用できる可能性があります。例えば、
- バイオマス・廃棄物から再生可能エネルギーを生産
- バイオマス・廃棄物から農業用の肥料を生産
- 環境負荷の少ないバイオ燃料の開発
- 持続可能な素材・資材の開発
- 都市や建築物の緑化
など、バイオテクノロジーの進歩は、気候変動に対する具体的な対策の実現に貢献すると期待されています。
このように、バイオテクノロジーはSDGs(持続可能な開発目標)に向けた重要な役割を担っています。SDGs目標を達成し、持続可能な循環社会を実現するためには、バイオテクノロジーの研究・開発や産業化を今後も一層促進する必要があります。
>>各目標について詳しくまとめた記事はこちらから
まとめ:バイオテクノロジーの知識は社会の一員として必要!
バイオテクノロジーの将来は明るく、今後さらに医薬品や食品、エネルギーなど様々な分野での革新が予想されています。バイオテクノロジーについて学ぶことで、生物の不思議や美しさを知ることができ、自然科学や工学の知識が深まるだけでなく、創造力や問題解決能力も養われます。
バイオテクノロジーの知識は、社会の一員として必要なものです。例えば、健康や美容に関する情報を正しく理解したり、環境や倫理に配慮した消費行動をしたりすることに役立ちます。
バイオテクノロジーは、生物の仕組みや機能を利用して、人間や地球の問題を解決する技術です。科学的な知識と社会的な責任感を持って使えば、人類の幸せと地球の未来に貢献できます。
この機会にぜひ、バイオテクノロジーに興味を持って、さまざまな最先端技術の情報を集めてみてください。科学の進歩や生物の素晴らしさを実感できるだけでなく、あなた自身を生物学的に理解するきっかけにもなるでしょう。
〈参考・引用文献〉
*1)バイオテクノロジーとは
経済産業省『バイオテクノロジーが拓く『第五次産業革命』』p.4(2021年2月)
バイオインダストリー協会『 バイオテクノロジーとは』
厚生労働省『光感受性ROS産生蛍光タンパク質を発現する遺伝子改変アデノウイルス製剤を用いた新たな癌の光線力学療法システムの開発』(2015年5月)
中外製薬『バイオとは?』
日本機械学会『バイオテクノロジー』(2017年7月)
生物多様性センター『生物多様性条約』
農林水産省『生物多様性と遺伝子組換え』
経済産業省『バイオ』
経済産業省『バイオ小委員会報告書「バイオテクノロジーが拓く『第五次産業革命』」を取りまとめました』(2021年2月)
厚生労働省『新しいバイオテクノロジーで作られた食品について』p.3
遺伝的多様性とは?メリットと失われると困る理由、身近な事例を解説
バイオインダストリー協会『遺伝子とは』
環境省『生物多様性とは』
環境省『生物多様性とはなにか』
首相官邸『遺伝子治療とゲノム編集治療の研究開発の現状と課題』
厚生労働省『新しいバイオテクノロジーで作られた食品について』p.6
産総研『ゲノム編集とは?科学の目でみる、社会が注目する本当の理由』(2022年8月)
環境省『カルタヘナ法におけるゲノム編集技術等検討会(平成30年度 第2回)議事録』(2018年8月)
経済産業省『ゲノム編集技術で作出された生物のカルタヘナ法上の取扱い』(2023年3月)
外務省『カルタヘナ議定書(生物の多様性に関する条約のバイオセーフティに関するカルタヘナ議定書)』(2023年5月)
環境省『日本版バイオセーフティクリアリングハウス(J‐BCH)とは・・・』
環境省『カルタヘナ法』
環境省『遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)の一部を改正する法律等の施行について』(2018年3月)
農林水産省『カルタヘナ法とは』(2023年7月)
農林水産省『バイオセーフティに関するカルタヘナ議定書について 』
外務省『バイオセーフティに関するカルタヘナ議定書の責任及び救済に関する名古屋・クアラルンプール補足議定書』(2023年5月)
バイオインダストリー協会『カルタヘナ法ガイドブック』(20212年1月)
*2)バイオテクノロジーの歴史
厚生労働省『新しいバイオテクノロジーで作られた食品について』p.7
バイオインダストリー協会『江戸時代とバイオテクノロジー』
バイオインダストリー協会『朝顔に彩られた、江戸の町』
バイオインダストリー協会『江戸リサイクル絵巻』
バイオインダストリー協会『健康ヘルシー・江戸の食卓』
バイオインダストリー協会『バイオ歴史コースメニュー』
バイオインダストリー協会『バイオの匠』
バイオインダストリー協会『江戸時代スペシャル』
*3)バイオテクノロジーの具体例
経済産業省『バイオ政策の進展と今後の課題について』p.67(2023年5月)
地球環境戦略研究機構『「IPCC 1.5℃ 特別報告書」ハンドブック背景と今後の展望』p.63(2018年11月)
アグロフォレストリーとは?日本や海外の取り組みの具体例やメリット問題点を簡単に解説
八木修身『バイオレメディエーション技術の現状と課題』
環境展望台『バイオレメディエーション』
林野庁『令和3年度林業成長産業化地域の取組の分析・評価等に係る調査委託事業報告書』(2022年2月)
地球環境戦略研究機構『「IPCC 1.5℃ 特別報告書」ハンドブック背景と今後の展望』(2018年11月)
meiji『アグロフォレストリーミルクチョコレートができるまで』
バイオインダストリー協会『バイオ環境保全コース』
バイオインダストリー協会『生分解性プラスチック』
バイオインダストリー協会『遺伝子組み換え植物の未来性』
バイオインダストリー協会『バイオマスエネルギー』
バイオインダストリー協会『環境浄化』
バイオインダストリー協会『バイオトイレ』
経済産業省『バイオ政策の進展と今後の課題について』p.29(2023年5月)
経済産業省『バイオものづくり革命の実現』p.8,p.16(2023年4月)
バイオプラスチックとは?メリット・デメリットや問題点をわかりやすく解説!
環境省『プラスチック資源循環』
ユーグレナ『新しい時代のエネルギー「次世代バイオ燃料 」とは。特徴や従来型との違いを紹介』(2023年1月)
ENEOS『バイオ燃料』
バイオインダストリー協会『バイオ産業利用コース』
バイオインダストリー協会『石油から「バイオマス」へ バイオリファイナリー』
バイオインダストリー協会『「遺伝子組み換え植物」で医薬品の原料や試薬などの有用素材を生産』
厚生労働省『バイオ医薬品とバイオシミラーの基礎知識』p.5,p.6,p.7
経済産業省『再生・細胞医療・遺伝子治療』
首相官邸『遺伝子治療とゲノム編集治療の研究開発の現状と課題』
京都大学『iPS細胞とは?』
バイオインダストリー協会『バイオテクノロジー医療への貢献 バイオ医療コース』
バイオインダストリー協会『個人個人のテーラーメイド医療(個別化医療)』
バイオインダストリー協会『創薬技術と医療の進歩』
バイオインダストリー協会『遺伝子治療』
薬の適正使用協議会『バイオ医薬品って?どんなもの』
FUJIFILM『難病治療に効果が期待できる?普及前夜の「バイオ医薬品」とは。』
農林水産技術会議『ゲノム編集~新しい育種技術~』
厚生労働省『新しいバイオテクノロジーで作られた食品について』p.8
厚生労働省『遺伝子組み換え食品の安全性について』p.3
厚生労働省『遺伝子組み換え食品の安全性について』p.5
循環型農業とは?メリット・デメリット、実践事例やSDGsとの関係も
バイオインダストリー協会『農作物とバイオテクノロジーの関係 バイオ農作物コース』
バイオインダストリー協会『農作物・品種改良年表』
バイオインダストリー協会『トマトと品詞改良』
バイオインダストリー協会『原種野菜と品種改良』
バイオインダストリー協会『機能性農作物の研究』
バイオインダストリー協会『「青いバラ」ができるまで』
農林水産省『最先端バイオテクノロジーで切り拓く新たな農林水産業の創造に向けて』(2017年2月)
農林水産省『農林水産研究イノベーション戦略2021』(2021年6月)
農林水産省『バイオテクノロジー応用飼料』(2022年1月)
農林水産技術会議『遺伝子組換え農作物の安全性評価の仕組み』
経済産業省『バイオテクノロジーが拓く『第五次産業革命』』p.7(2021年2月)
厚生労働省『遺伝子組み換え食品の安全性について』p.14
農林水産省『日本の食文化に欠かせない「発酵」の世界』
農林水産省『元気の源は「発酵」にアリ!』
農研機構『食と農の未来を提案する バイオテクノロジー』
三菱総合研究所『バイオエコノミー社会で地球の課題を解決』(2019年12月)
消費者庁『遺伝子組み換え食品』(2023年3月)
山形大学『遺伝子組み換え食品とは』
*4)バイオテクノロジーの現状
経済産業省『バイオ政策の進展と今後の課題について』p.10(2023年5月)
日東エネルギーグループ『第五次産業革命!?日本におけるバイオテクノロジー最前線』
経済産業省『バイオテクノロジーが生み出す新たな潮流~生物機能を用いた新産業創出に向けて~』(2016年3月)
経済産業省『バイオ政策の進展と今後の課題について』(2023年5月)
産総研『ゲノム編集とは?科学の目でみる、社会が注目する本当の理由』(2022年8月)
農林水産技術会議『遺伝子組換え研究の主な成果について』
経済産業省『バイオテクノロジーが拓く『第五次産業革命』』(2021年2月)
*5)バイオテクノロジーのメリット
農林水産技術会議『ゲノム編集~新しい育種技術~』
中外製薬『ゲノム創薬のメリットとは?』
*6)バイオテクノロジーのデメリット・課題
神戸大学 丸山英二『バイオテクノロジーと生命倫理と法』
日本技術士会『バイオサイエンス、バイオテクノロジーにおける技術倫理』(2006年9月)
つくば科学万博記念財団『新聞報道/SNSから考える:バイオテクノロジーの倫理的・法的・社会的課題(ELSI)に関する調査結果のご紹介 バイオテクノロジーと倫理的・法的・社会的課題への対応』(2020年10月)
山形大学『0007. 倫理が問われるとき-バイオテクノロジーと情報技術-』
山形大学『優れた研究とは何か?―先端技術はほんとうに人を幸せにできるのか?―』2023年7月)
経済産業省『バイオ政策の進展と今後の課題について』(2023年5月)
*7)バイオテクノロジーに取り組む企業
住友化学『環境分野への貢献 気候変動の緩和と適応』p.46
住友化学『研究開発 創造的ハイブリッド・ケミストリー』
住友化学『環境に配慮したエタノール由来ポリオレフィン製造に向けたエチレンの験製造設
備が完成~サーキュラーエコノミーの確立を目指した新たな取り組み~』(2022年4月)
日本経済新聞『旭化成や住友化学、植物由来のプラスチック原料量産へ』(2023年6月)
化学工業日報『住友化学、バイオ原料の液晶ポリマー コリネ菌使い実用化へ』(2023年1月)
循環経済パートナーシップ『アクリル樹脂のケミカルリサイクル ~その美しさは、炭素とともにめぐる~ 住友化学株式会社』(2022年6月)
循環経済パートナーシップ『ごみを原料としたポリオレフィンの製造 住友化学株式会社積水化学工業株式会社』(2021年5月)
日経バイオテク『住友化学、高機能性物質の発酵生産技術から二酸化炭素の直接回収技術まで開発中』(2022年11月)
積水化学『積水バイオリファイナリーが目指すサーキュラー・エコノミー』
積水化学『積水バイオリファイナリーが目指すサーキュラー・エコノミー』
SHISEIDO『SHISEIDO BOP』
SHISEIDO『サステナブルな製品の開発』
SHISEIDO『3社協業によるプラスチック製化粧品容器の 新たな循環モデル構築に向けた取り組みを開始』(2022年7月)
*8)バイオテクノロジーとSDGs
経済産業省『バイオテクノロジーが拓く『第五次産業革命』』p.8(2021年2月)