SDGs(持続可能な開発目標)は、多くの人が耳にしたことがある言葉ですが、「具体的に何をすれば良いのか分からない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、神奈川県でSDGsに積極的に取り組む企業の活動を特集します。地域密着型の実践例を知ることで、自分にできるアクションのヒントが見つかるはずです。
日々の暮らしや仕事の中で、持続可能な未来への第一歩を一緒に考えてみませんか?
神奈川県のSDGs
神奈川県では、SDGsの推進に向けた具体的な取り組みとして「かながわSDGsパートナー」制度を展開しています。この制度では、SDGsの達成に向けた活動を行う県内の企業や団体、NPO、大学などを登録し、県との連携を強化することで地域全体の取り組みを促進することを目指しています。
「かながわSDGsパートナー」に登録されると、県が提供するセミナーや媒体を通じて、活動内容の発信や異業種交流の機会が得られるほか、パートナーミーティングなどの場で新たなビジネス創出のサポートを受けることができます。
これにより、パートナー同士の連携が深まり、地域全体でのSDGsの実現に向けた動きが活性化しています。
さらに、令和6年度には地域に根ざした交流を目的とした「地域会」を県央地域で開催予定です。隔月で行われるこの地域会では、地元に密着した企業や団体が集い、情報交換や新たなコラボレーションを模索します。
このような取り組みを通じて、神奈川県は持続可能な社会の実現に向けて、県全体で取り組むモデルを築いています。神奈川県のこの先進的な試みは、地域でSDGsを推進する一つのヒントになるかもしれません。
神奈川県で行われている具体的な取り組みを紹介
では、実際に神奈川県で行われているSDGsの取り組みについてみていきましょう。全国各地の企業が貢献していますよ。
株式会社Talenco
株式会社Talenco(タレンコ)は、相模原市を拠点に中小企業に特化した人材確保(採用)の仕組みを提供している企業です。
これまでの実績を基に支援内容をパッケージ化し、低コストで効果的なサービスを提供しています。
単なる採用支援にとどまらず、伴走型かつ実行型のアプローチを採用し、人材と企業の長期的な成功を目指しています。
また、「Talent(人材)」と「Inco(包含・継承)」を組み合わせた社名には、地域や技術、サービスを次世代へ継承していく想いが込められています。
Talencoは「人材確保の仕組み」の提供を通じ、中小企業の成長を力強くサポートしています。
具体的な取り組み内容
株式会社Talencoは、SDGsの達成に向けた取り組みとして、採用コンサルティングを通じた企業の採用力向上と働き方改革を推進しています。同社の取り組みは以下の領域に重点を置いています。
- 採用力向上と適材適所の実現
採用活動を支援することで、企業が求める人材を確保し、適材適所への配置を実現します。これにより、ジェンダー平等やグローバル採用を促進し、人材の多様性を尊重した組織づくりに寄与します。 - 健康経営とウェルビーイングの促進
健康診断の拡充や時間外労働の短縮などを通じて、社員の身体的・精神的・社会的な健康を支える取り組みを強化しています。ウェルビーイングな職場環境の実現を目指し、評価制度の見直しやキャリア開発の充実も推進しています。 - 多様な働き方の提案
多様な働き方を可能にする仕組みづくりを支援し、すべての人が持続的に働ける社会を目指します。特に中小企業において、新たな人材活用の可能性を広げることで、地域の経済基盤を強化します。
これらの取り組みにより、TalencoはSDGsの達成に貢献しながら、企業と人材の持続可能な成長をサポートしています。地域に根ざした活動を展開しながら、社会全体でのSDGs推進にも寄与している点が特徴です。
株式会社Talencoの基本情報
名称 | 株式会社Talenco |
住所 | 〒252-0143神奈川県相模原市緑区橋本3丁目27−6 |
URL | https://talenco.jp/ |
株式会社MORABLU
株式会社MORABLUは、廃棄物処理や清掃、また中古品の現金化を手掛ける企業で、煩雑な業務を一括管理し、お客様に最適な方法でサポートを提供しています。
主に不用品の回収を行い、リユース・リサイクル・廃棄を適切に処理し、可能な限りお客様に還元します。オンライン物販やイベント物販、スクール事業を通じて、幅広い事業展開をしています。
MORABLUの特徴は、物の状態に応じた処分方法を提案し、無駄なく物品に新たな価値を見出すことです。
また、湘南エリアを中心に単身者の不用品の現金化を推進し、地域のリサイクル活動にも貢献しています。
具体的な取り組み内容
株式会社MORABLUは、SDGsの達成に向けて、廃棄物処理、清掃、そして中古品の現金化を通じて、持続可能な社会を実現するための取り組みを行っています。以下の内容が主な取り組みとなります。
- リユース・リサイクルの推進
不用品を適切にリユース・リサイクルし、廃棄物を減少させることで資源の有効活用を推進しています。お客様の視点に立ち、物品の状態に応じた最適な方法を提案し、無駄な廃棄を避けることに貢献しています。 - 中古品の現金化
使われなくなった品物を現金化し、再利用可能なものには新たな居場所を見つけることで、物の循環を促進しています。この活動により、地域の資源の循環型経済を支え、環境への負荷を軽減します。 - 不用品のマッチングと地元経済への貢献
湘南エリアを中心に、不動産や産廃業者とのマッチングを行い、地域内でのリサイクル・再利用活動を促進しています。また、単身者の不用品の現金化を推進し、地域経済の活性化に寄与しています。
これらの取り組みによって、MORABLUは持続可能な社会に向けて、廃棄物管理やリサイクルを通じた環境負荷の低減と地域貢献を進めています。
株式会社MORABLUの基本情報
名称 | 株式会社MORABLU |
住所 | 〒253-0002神奈川県茅ヶ崎市高田1-3-7-2パピリオ湘南103 |
電話番号 | 090-8315-4670 |
URL | https://morablujapan.wixsite.com/morablu |
IMA 国際メダカ愛好会
国際メダカ愛好会(IMA)は、メダカの魅力を世界に広め、文化芸術の一環としてその価値を高める非営利団体です。
活動を通じ、メダカの美しさや生態系に対する理解を深めるとともに、国際交流を促進し、多様な文化背景を持つ人々が共に楽しめる平和で豊かなコミュニティの形成を目指しています。
改良メダカ愛好家の交流と技術向上を目的に品評会を開催し、観賞魚としてのメダカ文化の発展にも取り組んでいます。
また、NPO法人化を進め、地域や国際的な活動の幅を広げています。
具体的な取り組み内容
国際メダカ愛好会は、改良メダカを文化芸術として発展させる活動を通じて、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献しています。以下の具体的な取り組みを通じ、経済、社会、環境の各側面から持続可能な地域づくりを推進しています。
1. 環境教育
改良メダカの放流が自然生態系に与える影響を啓蒙するため、「メダカ教室」を実施しています。子どもから大人までを対象に、改良メダカと野生メダカの違いや放流禁止の重要性を伝え、野生メダカの生息地保全や復元活動を支援しています。
2. 地元経済の活性化
神奈川県秦野市を拠点に、メダカ関連イベント「メダカフェス」を開催。2023~2024年に8回の開催を通じ、地元のメダカ販売店や協力店舗の収益向上に貢献しました。また、国際メダカ品評会を開催し、観光客の誘致による地域の観光産業振興を目指しています。
3. 産業支援と技術革新
改良メダカの新品種開発や飼育技術の向上を奨励し、地域企業への技術普及を推進しています。これにより新たな産業基盤を築き、地域全体の経済的持続可能性を高めています。
4. コミュニティ強化
鶴巻温泉駅で毎週土曜日に「メダカ相談所」を開催し、地域住民同士の交流を促進。改良メダカの飼育や環境保護に関する情報交換を通じ、共同体意識を醸成しています。
5. 文化芸術の推進
改良メダカを日本文化として発信し、国際メダカ品評会を通じてその魅力を広めています。2023~2024年に5回の品評会を開催し、文化芸術としての改良メダカの地位向上に貢献しました。
これらの活動を通じて、IMAは地域と世界をつなぐ架け橋となり、持続可能で調和のとれた社会の実現を目指しています。
IMA 国際メダカ愛好会の基本情報
名称 | IMA 国際メダカ愛好会 |
代表者名 | 理事長:梅下 智弘 |
URL | https://valvert.jp/ima/ |
学校法人岸栄光学園 生田ひまわり幼稚園
生田ひまわり幼稚園(学校法人岸栄光学園)は、園児一人ひとりの個性や生育環境を尊重し、その子ならではの良さや発想を大切にする幼児教育施設です。
「ほめて伸ばす人間教育」を基盤に、元気・勇気・根気の三本の「気(木)」を育てる教育・保育を実践しています。
子どもの遊び意欲を喚起する多様な遊び環境を整え、子どもたちが主体的に選択し行動できる機会を提供することで、豊かな情緒や自ら学びに向かう力を養います。
また、教職員が温かく・受容的・応答的な姿勢で接することで、園児の幸福感や安心感を育むことを目指しています。
具体的な取り組み内容
生田ひまわり幼稚園では、SDGsを教育・保育の中核に据え、日常生活を通じて楽しみながら持続可能な社会の理念を学ぶ取り組みを行っています。「質の高い幼児教育をみんなに」を掲げ、以下の活動を重点的に実施しています。
1. 子育てしやすいまちづくり
教育・保育を通じて、地域全体が子育てを支える「こどもまんなか社会」の実現を目指しています。地域住民や保護者が交流できる場を提供する他、子育て相談や園庭開放、子育てサークルを開催し、家庭外でも子どもを安心して育てられる環境づくりを進めています。
教職員一人ひとりが自身の専門性を生かして活躍できる職場環境を整備し、保育の質を向上させています。研修の充実や業務負担の軽減を図ることで、持続可能な教育体制を構築しています。
3. 地域との連携
園を地域の子育て拠点と位置づけ、住民が集う「居場所」として活用。子育て世帯を中心に多くの地域の人々が交流できるイベントを企画するなど、異世代間のつながりや地域コミュニティの活性化を図っています。
これらの取り組みを通じ、未来を担う子どもたちが持続可能な社会を築く力を身につけるとともに地域全体の教育力の向上を目指し、より子育てしやすいまちづくりに寄与していきたいと考えています。
学校法人岸栄光学園 生田ひまわり幼稚園の基本情報
名称 | 学校法人岸栄光学園 生田ひまわり幼稚園 |
住所 | 神奈川県川崎市多摩区栗谷 1-11-6 |
電話番号 | 044-955-9998 |
URL | https://ikutahimawari.com |
まとめ
今回は、神奈川県のSDGsに貢献する企業の一例を紹介しました。
それぞれの取り組みは、地域社会や次世代への思いを込めた具体的な行動によって支えられています。
教育や環境保護、文化の発信を通じて、地域と世界をつなぐこれらの活動は、持続可能な社会の実現に向けた大切な一歩です。
これからも地域の特色を生かしたSDGsの取り組みを広め、多くの人々が参加し共感できる未来を目指していきましょう。
SDGsは一人ひとりの行動が積み重なることで形作られるものです。