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【初心者向け】株式投資とは?仕組み・失敗しやすいポイントと始め方・おすすめの証券会社

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「株式投資は難しそう」 と思っている人も多いのではないでしょうか。実は、株式投資は、誰でも始められる身近な資産運用の方法の1つです。

NISAiDeCoなどの非課税制度施行もあり、株式投資に注目が集まっています。この記事では、初心者に向けて、株式投資の基礎知識から、メリット・デメリット、具体的な始め方までをわかりやすく解説します。

あなたの金融リテラシー向上のために、株式投資について理解しておきましょう。

目次

株式投資とは

株式投資とは、企業が発行する株式を購入することで、株主となり、会社の成長に貢献するとともに、将来的な資産の増加を目指す投資方法です。株式投資は、高いリターンが期待できる一方で、リスクも伴います。

この記事の内容は、あくまでも一般的な情報提供を目的とし、投資に関する個別のアドバイスではありません。投資の最終決定は、自分の判断で行ってください。

株式とは

まずは株式について理解を深めましょう。

株式とは、企業が資金調達のために発行する証券の一種です。株式を購入した人は、その企業の株主となり、経営に関わる権利(議決権など)を持つことができます。

また、企業が利益を出した場合には、その一部が株主に対して配当金として支払われることがあります。

株式の取引と価格変動

株式は証券市場で取引され、価格は日々変動します。投資家は、株価が上昇した場合に売却することで値上がり益(キャピタルゲイン)を得ることができます。一方、株価が下落した場合には損失(キャピタルロス)が発生するリスクもあります。

企業の解散時の権利

企業が解散※した場合、まずは借金などを返済し、残った財産があれば、株主はその株式数に応じて財産を受け取ることができます。ただし、企業の財産が借金よりも少ない場合、株主への分配はありません。

企業の解散

会社という法人を消滅させる手続きのこと。事業の目的達成、合併・分割、経営悪化など、さまざまな理由で実施される。解散手続きでは、清算という作業を行い、会社の資産を売却し、債務を弁済した後、残余財産があれば株主に分配される。

株式投資の特徴

株式投資は、預金と比較して高い収益性が期待できます。しかし、株式投資には、

  • 価格変動リスク
  • 信用リスク
  • 為替変動リスク
  • 企業が倒産するリスク

などが存在します。株式投資は元本が保証されないため、損失が発生する可能性があります。

その他の資産運用の選択肢となる主な金融商品

【おもな金融商品の特徴】

一般的に、資産運用をするにあたっては、株式投資以外にもさまざまな金融商品があります。投資の目的、リスク許容度に応じて、適切なものを選択しましょう。

【主な金融商品の比較】

金融商品特徴仕組みメリットデメリット
債権国や企業が発行する借用証券満期時に元本と約束された利息が返済される安全性と収益性が比較的高く、価格変動も安定流動性がやや低く、満期まで保有することが一般的
投資信託プロが運用する金融商品多くの投資家から集めた資金を運用会社が運用し、成果を還元する株式、債券、不動産など多様な投資先に分散投資が可能運用成果に応じて損失が発生するリスクがあり、手数料もかかる
FX高リスク・高リターンの金融商品外国為替市場で通貨を売買する取引レバレッジ効果で高リターンが期待できる高リスク、為替変動リスクがある、少ない資金で大きな損失が出る可能性
不動産投資不動産を購入して運用不動産を購入し、家賃収入や資産価値の増加から利益を得る高いリターンが期待できる、インフレヘッジになる初期費用が高額、空室リスク、売却手続きが複雑

株式投資は、資産を増やすための有効な手段の一つですが、同時に大きなリスクも伴います。投資を始める前に、しっかりと知識を身につけ、慎重な判断をすることが重要です。*1)

株式投資の仕組み

株式投資は、場合によっては高いリターンを得ることができる魅力的な投資方法です。しかし、仕組みを深く理解しなければ、大きな損失を招く可能性もあります。

ここでは、株式投資の基本的な仕組みを確認しておきましょう。

株価の決定要因

株価は、買い手(需要)と売り手(供給)のバランスで決まります。このバランスの変化は、以下の要因に影響を受けます。

①企業の業績・将来性

企業の業績や将来性が株価に大きな影響を与えます。例えば、

  • 企業の売上や利益
  • 将来的な成長可能性

などです。投資家は現在の業績を基に将来性を予想し、人気の高い企業の株価は上昇する傾向にあります。

②社会・経済の状況

社会や経済の状況は株価に大きく影響します。例えば、

  • 国内の景気動向
  • 金利の水準
  • 為替相場
  • 国内政治の動向
  • 国際情勢

などが挙げられます。好景気になると企業の業績が良くなり、株価は上昇します。一方、金利が上昇すると企業の借入コストが増え、株価は下降することがあります。

③投資家心理

投資家の心理は、市場の動向に大きな影響を与えます。実際の企業の状態に関係なく、楽観的な心理が広がると株価は上昇しやすくなり、悲観的な心理が蔓延すると株価は下落圧力を受けます。
投資家心理の影響は、特に投資初心者の盲点となることが多く、予想通りの結果が得られない原因となりやすい傾向があります。

【株価は買い手(需要)と売り手(供給)のバランスで決まる】

株式投資の収益形態

株式投資から得られる収益には、以下のようなものがあります。

  • 配当金(インカムゲイン)
    企業が利益を出した場合、利益の一部が配当金として株主に還元されます。配当金は定期的に受け取ることができ、安定した現金流を提供します。
  • 売買差益(キャピタルゲイン)
    株式を購入した価格と売却した価格の差額が売買差益です。株価が上昇した場合に売却することで利益を得ることができます。
  • 株主優待(日本特有の制度)
    日本では、株主優待という制度を採用している企業が多くあり、株主に対して自社製品やサービス、商品券などを提供します。所有株数に応じて優待内容が変わることが多く、個人投資家に人気があります。

注目のNISAとiDeCo

日本の株式投資には、他の国にはない特徴的な制度があります。株主優待も日本独自のものですが、近年では政府が国民のより効率的な資産の形成を支援するために、非課税制度を設けています。

  • NISA(少額投資非課税制度): 非課税で株式投資ができる制度です。投資金額や非課税期間に制限はありますが、長期的な資産形成に有効な手段です。
  • iDeCo(個人型確定拠出年金): 老後のために積み立てる資産形成制度です。拠出額の一部が所得控除の対象となり、運用益も非課税で受け取ることができます。

【2024年からのNISA】

株式投資を始める前に知っておくべきこと

株式投資は、高リターンが期待できる一方で、元本保証がないというリスクも伴います。投資を始める前に、以下の点を確認しましょう。

  • 長期的な視点を持つ: 短期的な値動きに一喜一憂せず、長期的な視点で投資を行う
  • 分散投資を行う: 複数の銘柄に分散投資することで、リスクを軽減する
  • 情報収集を怠らない: 企業の業績や市場の動向など、常に最新の情報を収集する
  • 自分のリスク許容度※を知る:投資でどの程度の損失を許容できるのかを事前に把握する
リスク許容度

投資において損失を被った場合、その損失をどの程度まで受け入れることができるか。年齢、投資期間、家族構成、家計の収支状況、個人の性格などによって異なり、一般的に年齢が若いほど投資期間が長いほどリスク許容度は高くなる。

株式投資は、高リターンが期待できる魅力的な投資方法ですが、同時にリスクも伴います。投資を始める前に、自分のリスク許容度をしっかりと把握し、自分に合った投資計画を立てることが大切です。*2)

株式投資のメリット

株式投資は、単なるお金の増やし方ではありません。企業の成長に参画し、社会の発展に貢献するための第一歩とも言えるでしょう。

この章では、株式投資がもたらす多様なメリットを解説します。

株価の値上がりによる利益(売買差益)

株式を購入した価格よりも高い価格で売却することで、売買差益(キャピタルゲイン)を得ることができます。例えば、1株1,000円で購入した株式が1,100円に上昇した場合、100株を売却することで10,000円の利益を得ることができます。

配当金の受取(インカムゲイン)

企業が利益を出した場合、利益の一部が配当金として株主に還元されます。配当金は、企業の経営方針によって増配・減配もありますが、定期的に受け取ることができます。

株主優待

一部の企業では、株主に対して自社製品や優待券などを提供する株主優待制度があります。株主優待は、株主への特典であり、一般的に所有株数に応じて内容が異なります。

人気の株主優待の例を挙げると以下のようなものがあります。

  • 東京メトロ:株主優待乗車証、関連施設の優待券など
  • ソフトバンク:PayPayマネーライト
  • キリンホールディングス:自社商品詰め合わせ

経営参加権

株主として、株主総会に出席し、重要な決議に投票する権利を得ます。この参加権により、企業の経営に一定の影響を与えることができます。

社会貢献とインパクト投資

株式投資は、社会貢献の一環としても捉えられることがあります。ESG(環境・社会・企業統治)投資やインパクト投資という形で、社会的・環境的な課題に取り組む企業を支援することができます。

経済への貢献

株式投資は、企業に必要な資金を提供することで、経済全体の発展にも貢献します。投資家の資金が企業の事業活動に活用され、経済の活性化につながります。

税制上的メリット

株式投資は、NISAiDeCoなどの対象となり、一定の枠内で得られた利益を非課税で受け取ることができます。特に、2024年からのNISAでは、年間の投資枠が大幅に増え、非課税期間が無期限となりました。

【運用益(売却益・配当/分配金)が非課税】

株式投資には多くのメリットがある一方で、注意すべきリスクや課題も存在します。次の章では、株式投資のデメリットやリスク管理について詳しく解説します。*3)

株式投資のデメリット・課題

株式投資は高いリターンが期待できる一方で、さまざまなリスクが伴います。安易な気持ちで投資を始めると、大きな損失を招く可能性もあります。

株価の価格変動リスク

株価は、

  • 企業の業績
  • 経済動向
  • 政治情勢
  • 国際情勢

などさまざまな要因によって変動します。株価が下落すると、投資した元本を損失するリスクがあります。

例えば、リーマン・ショックや新型コロナウイルスの蔓延のように、世界的な金融市場の混乱が原因で多くの銘柄が大きく下落することがあります。

【リスクとリターンは比例する】

流動性リスク

流動性リスクは、株式の取引において、売り手と買い手のバランスが崩れた場合に発生するリスクです。この状況では、取引が成立しない可能性があります。

特に、企業の不祥事や経営不振により売り注文が急増すると、買い注文が少なくて売却できない場合もあります。

信用リスク

信用リスクは、投資した企業が倒産した場合、保有する株式の価値がなくなるリスクを指します。銀行預金とは異なり、株式投資には元本保証がないため、投資した資金を完全に失う可能性もあります。

外国株式に関するリスク

外国株式を購入する場合には、

  • 為替変動リスク:為替レートの変動により投資収益が変動
  • カントリーリスク:特定の国における政治的、経済的、社会的な不安定要因

も存在します。

情報収集の手間と心理的ストレス

株式投資には、日々の市場動向や企業の業績を追跡するための情報収集が必要です。この情報収集は手間がかかり、特に初心者にとっては負担となることがあります。

さらに、株価の下落時には心理的なストレスも発生するため、自身が楽しみながら取り組める金額の範囲内で投資することが重要です。

ポジショントークに注意!

市場参加者が自らのポジションに有利な情報を流す「ポジショントーク」にも注意が必要です。ポジショントークは、根拠の不確かな情報を基に相場を誘導するために行われることがあり、投資判断を誤る原因となります。

投資詐欺に注意!

投資詐欺への注意も重要です。近年、SNSを通じた投資詐欺が増加しており、

  • 過度に高利回りを約束する商品
  • 未公開株の購入勧誘

などには、特に注意が必要です。金融庁や警視庁が警告しているので、投資前に十分な情報収集と検証を行いましょう。

【SNS型投資詐欺 被害の実態(2024年1月〜6月)】

【投資詐欺の可能性が高い例】

このように、株式投資は、学ぶべきことが多く、決して簡単なものではありません。しかし、しっかりと知識を身につけ、リスク管理を徹底することで、資産形成の選択肢の1つとして活用することができます。*4)

【初心者向け】株式投資の始め方

株式投資は「難しそう」というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。しかし、近年ではネット証券などを利用して、手軽に個人でも株式が売買できるようになりました。
この章では、初心者が株式投資を始めるためのポイントをまとめます。

株価の分析

株価の分析は、投資判断の重要な要素です。以下の指標を使用することで、株価の適正性を評価できます。

  • PER(株価収益率): 株価を一株当たりの利益で割ったもので、同業種内で相対的に見る指標です。一般的に、低いPERは割安、高いPERは過大評価と見なされます。
  • PBR(株価純資産倍率): 株価を一株当たりの純資産で割ったもので、企業の資産価値から見た評価です。PBRが1倍未満であれば割安と見なされます。
  • ROE(自己資本利益率): 企業が自己資本を活用して生み出す利益の割合を示し、企業の収益性を評価します。高ROEは企業の効率的な運営を示します。
  • 配当利回り: 株価に対する配当金の割合で、安定した現金流を期待する投資家にとって重要な指標です。

株価の動きをチェック

株価の動きを把握するためには、主に以下の方法があります。

  • 証券会社の口座
    証券会社の口座を開設すると、リアルタイムで株価の動きをチェックできます。
  • 経済ニュースサイト
    日本経済新聞やYahoo!ファイナンスなどの経済ニュースサイトで、株価の動きや関連ニュースを確認できます。
  • 投資情報サイト
    さまざまな投資情報サイトで、銘柄のランキングや分析情報などを知ることができます。

株式の売買(証券口座の開き方から購入・利益確定まで)

株式の売買には、以下のステップが必要です。

①証券会社の口座を開設する

株式投資を始めるには、証券会社の口座が必要です。近年では特に、手数料の安いSBI証券や楽天証券などのネット銀行が人気です。

口座開設時には、

  • マイナンバー確認書類(マイナンバーカードなど)
  • 本人確認書類(運転免許証など)
  • 金融機関口座(銀行の口座)

などが必要です。

②投資資金を入金する

買いたい銘柄が決まったら、必要な投資資金を証券口座に入金します。基本は100株単位の取引ですが、1株単位の取引に対応している証券会社もあります。

③株を選ぶ

銘柄選びの際は、各証券会社の銘柄検索機能やインターネット上の投資情報サイトを活用します。初心者は少額投資ができる銘柄から始めることがおすすめです。

④株を購入する

売買注文を入れる際には、価格指定注文(指し値)市場注文(成行)などを選択します。注文が成立すると、株式が購入できます。

【売買注文の流れ】

【株式市場の取引時間】

売買を記録し以降に活かす

株式投資では、過去の取引記録を記録し、分析することが重要です。

  • 取引記録: いつ、どの銘柄を、いくらで買ったか、売ったか
  • 損益計算: 利益になったか、損失になったかを計算
  • 反省点: 過去の取引を振り返り、成功した点、失敗した点などを分析

株式投資は、長期的な視点で取り組むことが重要です。焦らず、勉強と考えて少しずつ始めてみましょう。*5)

株式投資を始めるのにおすすめのネット証券会社

ここでは株式投資をはじめる際におすすめのネット証券会社について4つ紹介します。それぞれ特徴があるため自分に合うネット証券を選びましょう。

SBI証券

NISA 成長投資枠対象商品国内株/外国株/投資信託
NISA 積立投資枠取引銘柄数250銘柄
外国株式9カ国
対応ポイントVポイント/Pontaポイント/dポイント/PayPayポイント
株式売買手数料0円
※取引報告書などを「電子交付」に設定している場合

SBI証券は、国内最大級のネット証券会社で、初心者から上級者まで幅広い投資家に支持されています。株式や投資信託、NISA、iDeCo、FXなど多彩な金融商品を取り扱っており、手数料の安さと豊富な商品ラインアップが魅力です。

特に、投資信託の取扱本数は業界トップクラスで、つみたてNISA対応商品も充実しています。スマホやPCでの操作性が高く、初心者向けのサポートも使いやすいと好評です。

さらに、ポイント投資など独自のサービスも提供しており、使い勝手の良い証券会社として定評があります。

楽天証券

NISA 成長投資枠対象商品国内株/外国株/投資信託
NISA 積立投資枠取引銘柄数241銘柄
外国株式6カ国
対応ポイント楽天ポイント
株式売買手数料0円
※手数料コース「ゼロコース」の場合



楽天証券は、楽天グループが運営する人気のネット証券で、初心者から経験者まで幅広い投資家に利用されています。株式、投資信託、NISA、iDeCo、FX、仮想通貨など多彩な商品を取り扱い、特に楽天ポイントを活用した投資が大きな特徴です。

投資信託の購入や保有で楽天ポイントが貯まり、ポイントを使って投資も可能です。また、スマホやPCでの使いやすい取引ツールや情報提供が充実しており、つみたてNISAや少額投資にも対応しています。

楽天経済圏を活用する人にとって利便性が高い証券会社です。

マネックス証券

NISA 成長投資枠対象商品国内株/外国株/投資信託
NISA 積立投資枠取引銘柄数234銘柄
外国株式2カ国
対応ポイントマネックスポイント/dポイント
株式売買手数料〜100万円⇒550円
※1日定額

マネックス証券は、幅広い投資商品を取り扱うネット証券で、特に初心者から中級者に人気があります。株式、投資信託、NISA、iDeCo、FX、仮想通貨などの多様な選択肢を提供しており、海外株式(特に米国株)の取引に強みを持っています。

使いやすい取引ツールや情報分析ツールが充実しており、スマホでも快適に利用可能です。また、投資信託の保有でポイントが貯まる仕組みや、初心者向けの学習コンテンツも魅力の1つとなっています。

手数料も競争力があり、幅広いニーズに対応する証券会社です。

松井証券

NISA 成長投資枠対象商品国内株/外国株/投資信託
NISA 積立投資枠取引銘柄数244銘柄
外国株式1カ国
対応ポイント松井証券ポイント
株式売買手数料〜50万円⇒無料
100万円⇒1100円
※1日定額

松井証券は、長い歴史を誇る日本のネット証券で、株式取引を中心に多様な金融商品を提供しています。特に、株式の売買手数料が一定額で無料になる「1日定額プラン」が魅力で、少額取引でもコストを抑えた投資が可能です。

また、投資信託やNISA、iDeCo、FXなどにも対応し、初心者向けの簡単な取引ツールやサポートが充実しています。スマホアプリの使い勝手も良好で、安定したサービスを提供する証券会社として多くの投資家に支持されています。

株式投資に関してよくある疑問

株式投資を始める際、初心者によくある疑問や不安に回答していきます。

株式投資はギャンブル?

A:株式投資はギャンブルではありません。

株式投資は、企業の成長に投資することで、その対価として利益を得る仕組みです。ギャンブルのように運任せではなく、企業の業績や市場の動向を分析し、合理的判断に基づいて投資を行うことが重要です。

ただし、株価は変動するため、損失が出る可能性もあります。

おすすめの銘柄は?

A:一概に「おすすめの銘柄」は存在しません。

銘柄選びは、個人の投資目標やリスク許容度によって異なります。例えば、安定した配当を求めるなら高配当株、成長性の高い企業に投資したいなら成長株、といったように、自分の投資スタイルに合った銘柄を選ぶことが大切です。

失敗するとどうなる?

A:損失が出る可能性があります。

株式投資は、元本保証ではありません。株価が下落した場合、損失が出る可能性があります。しかし、損失を恐れて投資を避けるのではなく、リスク管理をしっかりと行うことが重要です。

初心者でも儲かる?

A:初心者でも利益を出すことは可能です。

ただし、すぐに大きな利益を出すことは難しいでしょう。株式投資は、学ぶべきことが多く、経験も必要です。焦らず、少しずつ勉強しながら投資を始めてみましょう。

株価チャートやテクニカル分析指標を理解できないと危険?

A:必ずしも理解する必要はありませんが、理解することで投資の参考にすることができます。

株価チャートやテクニカル分析指標は、過去の株価の動きから将来の株価を予測するためのツールです。これらの知識があると、より深い分析が可能になります。

しかし、初心者の人は、まずは基本的なことから学ぶことをおすすめします。

大成功を収めた投資家のまねをすれば大丈夫?

A:必ずしも上手くいくとは限りません。

各投資家の投資目標やリスク許容度は異なるため、自分に合った戦略を立てることが重要です。成功した投資家の戦略を参考にすることは有益ですが、自身の状況や知識に基づいた判断を優先することが大切です。

おすすめの本は?

A:株式投資初心者におすすめの本をいくつか紹介します。

【金融リテラシーの基礎を身につける:「お金の大学」】

【投資の第一歩を踏み出す:「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください! 」】

【歴史が好きな人に:「投資の正しい考え方」】

【初心者向けテクニック:「世界一やさしい 株の教科書 1年生」】

【投資信託からステップアップ:「株式投資2年生の教科書」】

株式投資はギャンブルではなく、企業の成長に投資するものです。しかし、リスクも伴うため、しっかりと理解したうえで投資を始めましょう。*6)

株式投資とSDGs

【SDGsのポスター】

株式投資は、SDGsの達成に貢献するための重要な手段の1つです。特に、ESG(環境、社会、ガバナンス)投資という観点から、株式市場を通じて社会・環境的な課題解決型事業への資金供給が促進されています。

株式投資が特に貢献できる可能性の高いSDGs目標を確認してみましょう。

SDGs目標1:貧困をなくそう

株式投資を通じて、貧困対策に取り組む企業を支援することができます。例えば、教育や雇用創出プログラムを実施する企業への投資が、この目標に貢献します。

また、金融サービスを広く普及させる企業への投資も重要です。金融インクルージョン※を推進することで、貧困層が金融サービスを利用しやすくなります。

金融インクルージョン

すべての人々が適切な金融サービスにアクセスできる状態のこと。銀行口座の開設、融資、保険、送金サービスなどが含まれ、特に経済的に弱い立場にある人々への支援が重要となる。

SDGs目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに

再生可能エネルギー企業への投資は、クリーンエネルギーの普及に大きく貢献します。太陽光発電や風力発電などのプロジェクトを推進する企業を支援することで、持続可能なエネルギー供給が実現します。

SDGs目標8:働きがいも経済成長も

労働環境が良好な企業への投資は、働きがいと経済成長の両立を促進します。労働者の権利を尊重し、健康で安全な労働環境を提供する企業を支援することで、社会全体の経済成長に貢献します。

また、教育とスキル開発プログラムを提供する企業への投資も重要です。労働者が必要なスキルを身に付け、キャリアアップする機会を提供することも、経済成長につながります。

SDGs目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう

技術革新を推進する企業への投資は、産業基盤の強化に大きく貢献します。新技術の開発やインフラ投資を通じて、産業の効率化と革新が促進されます。

SDGs目標13:気候変動に具体的な対策を

気候変動対策に取り組む企業への投資は、持続可能な未来を実現するための重要なステップです。カーボンニュートラルを目指す企業や、環境に優しい製品を開発する企業を支援することで、気候変動の緩和に貢献します。

このように、株式投資は企業への資金供給を通じて、SDGs目標の達成に直接的な貢献を果たします。投資家は、ESG投資の観点から、社会・環境的な課題解決型事業を推進する企業を選び、持続可能な開発目標の達成に協力することができます。*7)

>>SDGsに関する詳しい記事はこちらから

まとめ

近年、株式投資を取り巻く環境は大きく変化しています。 金融庁は「資産運用立国」※を掲げ、個人の資産運用を促進するためのさまざまな政策を打ち出しています。また、ESG投資の重要性が高まり、社会貢献と投資を両立させたいという意識を持つ投資家が増えています。

資産運用立国

日本における資産形成や運用の促進を目指す政策で、個人投資家の金融リテラシー向上や、長期的な資産運用を支援することを目的としている。投資環境の整備や非課税制度の導入が進められ、国民がより効率的に資産を形成できる仕組みの構築を目指す。

【金融庁の資産運用立国実現プラン】

株式投資を始めるにあたり、以下の点に注意しましょう。

  • 長期的な視点を持つ: 短期的な値動きに一喜一憂せず、長期的な視点で投資を行う
  • 分散投資を行う: 複数の銘柄に分散投資することで、リスクを軽減
  • 情報収集を怠らない: 企業の業績や市場の動向など、常に最新の情報を収集
  • 自分のリスク許容度を知る: 投資でどの程度の損失を許容できるのかを事前に把握
  • ESG投資を検討する: 社会貢献と投資を両立させるため、ESG投資を検討

株式投資は元本保証ではありません。常にリスクは有り、決して簡単なものではありませんが、高い金融リテラシーを持つことで、より効果的な投資が可能になります。

長期的な投資を心がけ、少しずつ、勉強しながら始めてみましょう。*7)

<参考・引用文献>
*1)株式投資とは
消費者庁『マネープラン』
金融庁『株式投資 投資信託 債券投資の3つがわかる!投資入門』
財務局『金融商品(株式、債券、投資信託)のリスクとリターン』(2024年3月)
証券取引監視委員会『投資をされる方へ』
金融庁『基礎から学べる金融ガイド』
金融庁『資産形成の基本』
金融庁『4 「貯める・増やす」 ~ 資産形成』
国税庁『株式・配当・利子と税』
中小企業庁『エクイティ・ファイナンスに関する基礎知識』
日本経済新聞『プロ投資家向けの非上場株情報、一般にも解禁 金融庁』(2024年7月)
金融庁『初めての投資!おススメの一冊ベスト10』
消費者庁『お金を育てる「資産運用」の知識』
ソフトバンクニュース『投資は思い立ったら始めどき。知っておきたい株式投資の基礎知識』(2024年10月)
楽天証券『株取引入門』
楽天証券『株とは?』
野村証券『初心者でもよくわかる株式投資の基礎知識』
野村アセットマネジメント『株式とは?』
SBI証券『はじめての投資~入門編~』
SBI証券『日経平均株価とは』
日本経済新聞『株式とは お金を出して会社の一部を所有』(2023年3月)
*2)株式投資の仕組み
JPX『2.株価変動要因』
金融庁『NISA早わかりガイドブック』
JPX『売買のルール』(2015年3月)
JPX『売買注文の方法』(2024年11月)
JPX『売買のルール(応用編)』(2015年3月)
JPX『信用取引の目的』(2015年3月)
JPX『信用取引の仕組み』(2023年1月)
JPX『3-2.上場会社とは②~上場会社の情報開示~』
JPX『株主とは?』
JPX『証券取引所の役割』
JPX『会社の株価の決まり方』
金融庁『資産形成の基本』
中小企業庁『エンジェル税制の仕組みについて(令和2年4月1日以降の出資について)』
日本証券業協会『(参考)特定投資家制度 特定投資家とは』
政府広報オンライン『「NISA」って何?わかりやすく解説』(2024年9月)
政府広報オンライン『iDeCoがより活用しやすく! 2024年12月法改正のポイントをわかりやすく解説』(2024年12月)
楽天銀行『手数料』
SBI証券『手数料』
日本銀行『外為法の報告制度について』(2024年10月)
財務省『外国投資家による投資について』(2023年5月)
財務省『ヘッジファンドと国際金融市場』
野村証券『外国株式とは』
SBI証券『外国株式 ゼミナール これだけは押さえよう!』
JETRO『税制』
野村証券『株主優待』
*3)株式投資のメリット
金融庁『4 「貯める・増やす」 ~ 資産形成』(2022年3月)
消費者庁『マネープラン』
財務局『「貯蓄」と「投資」は何が違うの?』(2023年12月)
経済産業省『参考資料①(資料2に関する参考データ等)』(2024年5月)
経済産業省『参考資料②(2014年伊藤レポートの提言・推奨と進捗確認』(2024年5月)
Yahoo!ファイナンス『株式とは? 仕組みや基礎知識を初心者向けにわかりやすく解説!』
楽天証券『株の仕組みをわかりやすく解説!初心者が知っておくべき株式投資の魅力』
NOMURA『株式投資で得られる3つのもの!〜会社を選ぶってどうやるの?〜』
野村アセットマネジメント『長期投資の「長期」とは何年?メリットと併せて解説』
MUFG『何故、「貯蓄から投資へ」が勧められるのか?』(2022年2月)
SBI証券『投資信託vs国内株式のメリット・デメリット』
価格.com『株式投資のメリットとは?』(2017年10月)
日本経済新聞『大幅高狙いの個別株投資 選び方は「残り期間」で変わる』(2024年1‘2月)
日本経済新聞『株式投資は若者にとって最高の自己投資である』(2020年3月)
日本経済新聞『増やしたい資産「日本株」最多の5割 企業の変革評価』(2024年5月)
ソフトバンク『未来を創るソフトバンクを “株主” として応援してほしい。ソフトバンクが株式分割をする目的』(2024年9月)
金融庁『NISAを知る』
東京メトロ『株主優待のご案内』
Softbank『株主還元・配当』
KIRIN『株主様ご優待』
*4)株式投資のデメリット・課題
消費者庁『マネープラン』
警視庁『SNS型投資詐欺』
金融庁『これは投資詐欺の可能性!』
金融庁『詐欺的な投資勧誘等にご注意ください!』(2024年6月)
金融庁『未公開株購入の勧誘にご注意!~一般投資家への注意喚起~』
金融庁『いわゆるファンド形態での販売・勧誘等業務について』(2016年3月)
金融庁『バイナリーオプション取引にあたってご注意ください!』(2020年2月)
金融庁『リスク性金融商品販売に係る顧客意識調査結果』(2021年6月)
財務省『「貯蓄から投資へ」の現状と課題』(2023年11月)
政府広報オンライン『投資詐欺にご注意を 気をつけるべき6つのポイント。相談窓口もご紹介。』(2016年3月)
JPX『投資詐欺等についてのご注意』(2023年6月)
日本総研『若年層における投資拡大の背景と今後の課題~中長期的な資産形成に向けて金融経済教育の拡充を~』(2024年6月)
警視庁『SNS型投資・SNS型ロマンス詐欺の被害発⽣状況(R6.1~R6.6』(2024年6月)
野村アセットマネジメント『【投資詐欺から家族を守る!】投資詐欺に気をつけるポイント』
SBI証券『外国株式特定口座でのお取引のご注意事項』
SBI証券『NISA のデメリット6つをわかりやすく解説!メリットや運用のポイントも紹介』(2024年10月)
東洋経済ONLINE『金融庁幹部の警告「銀行は政策株問題に向き合え」』(2024年9月)
東洋経済ONLINE『株投資する人が押さえておかないと危ない重大事 財務諸表は投資先企業の「商品レビュー」だと思え』(2024年2月)
東洋経済ONLINE『株式市場にはびこる「配当」の思い込みと”横並び” アメリカの状況との比較から見えてくるもの』(2024年9月)
日本経済新聞『「株を持ち続けるのがつらい」 有力投資家の回答は?』(2024年10月)
日本経済新聞『デリバティブ不在と株式投資リスク』(2024年10月)
日本経済新聞『株高に「乗り遅れた」と思った時、思い出す心得』(2024年2月)
NRI『資産形成投資の普及に3つの課題』(2022年6月)
*5)株式投資の始め方
JPX『売買注文の流れ』
JPX『売買注文の方法』(2024年11月)
JPX『決済の方法』(2019年7月)
JPX『市場情報とは』(2015年3月)
JPX『証券取引所での取引のルール』
MUFG『【株式投資の始め方】初心者にもわかりやすくメリット・デメリットを解説!』(2024年1月)
Yahoo!ファイナンス『株式投資の始め方|初心者が知るべき知識をわかりやすく解説』
Yahoo!ファイナンス『株の売り方は? 初心者向けに解説|売りどきの判断ポイントも紹介』
政府広報オンライン『「金融リテラシー」って何? 最低限身に付けておきたいお金の知識と判断力』(2024年10月)
SBI証券『課税方法および税率』
日本経済新聞『日経STOCKリーグ バーチャル株式投資とは』
日本経済新聞『株式取引の始め方 まず証券会社に口座を開設』(2023年3月)
日本経済新聞『株式の売買注文 価格指定するなら「指し値」で』(2023年3月)
日本経済新聞『特定口座とは 税金天引き、確定申告が不要に』(2023年3月)
日本経済新聞『PER(株価収益率) 収益面から割安さを判断』(2023年3月)
日本経済新聞『PBR(株価純資産倍率) 資産価値から割高・割安を判断』(2023年3月)
日本経済新聞『ROE(自己資本利益率) 効率よく稼ぐ力を示す』(2023年3月)
日本経済新聞『配当利回り 株価に対する配当割合、債券と比較も』(2023年3月)
日本経済新聞『個人の投資心得は常に「下がりましたけど、何か?」』(2024年8月)
野村アセットマネジメント『株式投資のコツ ファンドマネージャーに聞いてみた!』(2022年9月)
東洋経済ONLINE『資産億超えリーマン「初心者こそ日本株に投資を」』(2024年4月)
東洋経済ONLINE『株投資に負けない人が見落とさない「稼ぎ」の本質 お金を生む本業がいったい何なのかを見極めよう』(2024年10月)
*6)株式投資に関してよくある疑問
Amazon:『【改訂版】本当の自由を手に入れる お金の大学』
Amazon『新NISA対応 超改訂版 難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください! 』
Amazon『稼げる投資家になるための投資の正しい考え方 -歴史から学ぶ30の教訓- (Modern Alchemists Series No. 115)』
Amazon『世界一やさしい 株の教科書 1年生』
Amazon『株式投資2年生の教科書』
東洋経済ONLINE『衰退の国・日本で「投資はギャンブル」と思う危険 リスクを避けて投資しないことが真のリスクだ』(2022年10月)
SBI証券『よく選ばれている株式の銘柄とおすすめの注文方法で始めよう』
金融庁『初めての投資!おススメの一冊ベスト10』
野村アセットマネジメント『日本株式とは?世界株式だけに投資していても大丈夫?』
*7)株式投資とSDGs
日本経済新聞『地方大発新興に1000億円、財投と民間で支援枠 25年度』(2024年12月)
経済産業省『ESG投資のこれから』
経済産業省『「持続的成長への競争力とインセンティブ~企業と投資家の望ましい関係構築~」プロジェクト(伊藤レポート) 』(2014年8月)
日本経済新聞『地方大発の新興に1000億円 来年度、財投と民間で支援枠』(2024年12月)
東洋経済ONLINE『「投資は怖い」と思う日本人が守るべき投資3原則 お金の価値が目減りしていく今だからこそ』(2023年11月)
*8)まとめ
金融庁『資産運用立国について』(2024年11月)
金融庁『資産運用立国について(概要)』
池端 卓也『個人投資家の株式投資の売買損益に関する要因分析』(2024年)
日本経済新聞『プロ投資家向けの非上場株情報、一般にも解禁 金融庁』(2024年7月)
日本経済新聞『個人の「プロ投資家」育成 金融庁、会社役員ら対象明示』(2024年12月)
日本経済新聞『日経平均株価、史上最大の下げ 個人投資家はどうする』(2024年8月)
JPX『ちょっとだけ将来のお金について考えてみよう』
JPX『投資部門別売買状況』(2024年11月)
財務省『金融収支にみる日本経済の課題』(2024年5月)
金融庁『今後の金融行政の課題と方向性』(2024年4月)
辻本 臣哉『日本におけるESG 投資の現状と課題』