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“人と自然と響きあう”をテーマに『サントリーグループ』が目指すSDGsビジョン・サステナビリティ

2015年に採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」。気候変動に伴う水不足や生物の多様性などの問題、廃棄物による環境汚染、貧困や人権侵害など多岐にわたる問題を世界規模で解決に向ける目標です。

水や農作物などの自然の恵に支えられているサントリーグループもまた、「人と自然と響きあう」をテーマに、人々の生活をより豊かに、人と自然が共存できる、持続可能な社会をめざしています。

こちらの記事では、グローバルに展開する日本を代表する企業、サントリーホールディングス株式会社のサステナビリティについて解説していきます。

「サントリーホールディングス株式会社」のビジョン・事業内容

画像引用:https://www.suntory.co.jp/
企業名サントリーホールディングス株式会社
SDGs目標6.3.12.13
サステナビリティレポート

事業内容

1899年に大阪でぶどう酒の製造販売からスタートしたサントリー。今では、世界にグループ会社が285社あり、グローバルな企業となりました。

「サントリーウイスキー」を筆頭に酒造、食品、健康食品分野と幅広く、“食”を通して多くの人に愛されています。

サントリーでは、メーカーの要である研究開発に力を入れており、商品開発による長年の研究ノウハウを活かし、微生物や酵素の利用技術、蒸留技術を探求。健康や花卉(かき)品種の開発や水科学などにも貢献しています。

ビジョン

サントリーは、「水と生きる」をモットーとしています。「人と自然と響きあう」未来へ向けて、「美味しさ」・「健康」・「水・花・環境」をテーマに、新しい価値を創造して参ります。

サントリーグループのサステナビリティに関する7つのテーマ

それでは、サントリーグループの活動を7つのテーマに沿って解説しましょう。

サントリーグループは、専門知識を有する外部の専門家と共に、ステークホルダーと当社にとっての重要課題を分析。重要度の高い取り組みとして、4つのSDGs目標を特定しました。その目標は、サントリーのモットー「水と生きる」で重要視している、SDGs目標6「水・衛生」を中心に、目標3「健康・福祉」、目標12「責任ある生産・消費」、目標13「気候変動」を挙げています。

①テーマ「水」

「水と生きる」サントリーグループにとって、「水」は、経営に大切なテーマです。サントリーグループは、外部ステークホルダーと連携し、水環境への理解や節水・再利用・浄化、水資源保全、地域社会との共生などの活動を通して、水のサステナビリティの実現に努めています。

具体的な取り組みとして、「環境ビジョン2050」と「環境目標2030」を掲げます。「環境ビジョン2050」の2つの大きなビジョン達成のために、「環境目標2030」を設定。具体的な数字を挙げて取り組みます。

「環境ビジョン2050」-1.水のサステナビリティ

全世界の自社工場での水の使用を半減。そして、取水する量以上の水を育むための水源や生態系を保全します。主要な原料農作物における持続可能な水の使用量を実現し、主要な事業展開国において、「水理念」を広く社会と共有します。

サントリーグループにとっての「水理念」とは、水環境を知ること、水を大切に使うこと、水源を守ること、地域社会と共に水課題の解決に向けて取り組むことを理念としています。

「環境目標2030」として、2030年までに、自社工場(製品を製造するサントリーの工場)水の使用量をグローバルで35パーセント削減。そして、工場の半数以上で使用する水の100パーセント以上をそれぞれの水源に還元する取り組みを実施します。水ストレスの高い地域における、コーヒーや大麦、ぶどうを生産するときの水の使用効率の改善を進めています。また、100万人以上に、水に関する啓発プログラムや安全な水の提供を行っています。

「環境ビジョン2050」-2.気候変動対策

サントリーグループでは、2050年までにバリューチェーン全体で、温室効果ガス排出の実質ゼロを目指します。

「環境目標2030」として、2030年までに、自社拠点でのGHG排出量を50パーセント、バリューチェーン全体におけるGHG排出量を30パーセント削減します。(2019年の排出量を基準としています。)

※GHG排出量とは、温室効果ガスの排出量のこと。

②テーマ「CO2」

サントリーグループは、最新の省エネ技術の積極導入や再生可能エネルギーの活用などを通じて脱炭素社会の実現に向けて、CO2削減に努めます。容器の軽量化やリサイクル素材の活用、省エネ型の自動車販売機の設置などを通じて、バリューチェーン全体で地球温暖化対策や資源の有効活用、汚染防止、化学物質の管理などに向けて具体的に取り組んでいます。

③テーマ「原料」

サントリーグループに不可欠である、農作物やその他原料について、サステナブルな調達への取り組みを実施しています。サントリーグループは、「サントリーグループサステナブル調達基本方針」を制定。法令順守、人権・労働基準、品質、環境、情報セキュリティ、社会との共生の6項目を柱としています。

人権リスクの高い原料があると確認できたら、購買プラクティスの見直しを実施し、一部のグループ会社では、サステナブル認証のパーム油に切り替えました。また、サプライヤーのモニタリングを実施するため、グローバルリスクコンサルティング会社のVerisk Maplecroft社(ベリスク・メープルクロフト社)と連携。世界最大のサプライヤーエシカル情報の共有プラットフォームである「Sedex(セデックス)」に加入しました。

「Sedex」で確認できた潜在リスクに対して、「高リスク+低管理能力」の製造場を中心にチェックし、高い管理能力をめざし、働きかけをしています。サントリーグループにとって、人権におけるテーマの中には、児童労働、強制労働、差別・ハラスメント、結社の自由、安全衛生などがあります。サプライヤーへ働きかけを実施した2021年1月以降、管理能力が10パーセント〜50パーセント向上した製造現場が、全体の18パーセントにのぼります。サントリーグループおよびサプライチェーンにおける「Sedex」を通じた評価・是正の取り組みで、効果測定の結果をステークホルダーにフィードバックし、改善活動に努めています。

④テーマ「容器・包装」

主な容器と包装材については、商品の設計から輸送、消費後のリサイクルまでの全体を想定し、循環型社会へ貢献。サントリーグループは、グローバルで2030年までに全ペットボトルの100パーセントのサステナブル化を目指しています。

具体的には、ペットボトルリサイクルの一部の行程を省くことを提案。環境負荷の低減と再生効率化を同時に実現できる「FtoPダイレクトリサイクル技術」を世界で初めて開発しました。また、飲料用のペットボトルのキャップに100パーセント植物由来の原料を採用しています。このように、より環境負担の少ないペットボトルの開発に取り組んでいます。

また、使用済みプラスチックの再資源化の技術開発も取り組んでおり、日本のプラスチックのサプライチェーン40社と共同で株式会社アールプラスジャパンの運営に参画。さらなる持続可能な社会の実現へ向けて計画を進めています。また、2012年から、アメリカのバイオ化学ベンチャーである、アネロテック社と100パーセント植物由来のペットボトルを共同で開発し、再資源化技術の可能性を見出すことができました。この技術が確立できれば、より多くの使用済みプラスチックを効率よく再利用できると考えています。

⑤テーマ「健康」

お客様の信頼と期待に応えることを目指すサントリーグループは、お客様の豊かな生活をサポートします。中でも、創業からの主要事業である、酒類の製造・販売をする責任として、アルコール関連の問題に積極的に取り組んでいます。

飲酒へのメッセージを提案

1976年に「サントリー宣伝コード」を制定。業界内で先駆けて、飲酒に関する宣伝・広告表現の自主規制を開始しました。1991年には、アルコール関連の専門組織「ARS(Alcohol Responsibility and Sustainability)委員会」と事務局であるARS室(現・グローバルARS部)を設置し、2021年には、サントリーグループの国内従業員に向けて「新DRINK SMART宣言」を発信、毎年11月を「ARS活動月間」として、取り組みの強化をしています。

また、適正飲酒の啓発や低アルコールおよびノンアルコール飲料の推進も行っており、幅広いお客様へ楽しんでいただけるよう健康志向のニーズへの対応を続けています。20歳未満の飲酒防止や妊産婦への飲酒防止の注意喚起を行っています。

さまざまな取り組みの結果、サントリーの「適正飲酒啓発活動」は、各方面から高い評価を得ています。2002年、日本新聞協会主催の第22回新聞広告賞「広告主企画部門優秀賞」を受賞。2018年、ホームページ「DRINK SMART お酒との正しい付き合い方を考えよう」

では、公益社団法人アドバタイザーズ協会 Web広告研究会主催 第6回Webグランプリ企業BtoCサイト賞の優秀賞を受賞するなど、さまざまな高評価をいただいています。

サントリーのグローバルなアルコール関連問題への取り組み

2010年、WHO(世界保健機関)で「Harmful Use of Alcohol(アルコールの有害な使用)の低減に向けた世界戦略」が採択。2013年の「NCDs※(非感染性疾患・生活習慣病)予防のためのアクションプラン」や「持続可能な開発目標・SDGs」の健康分野の目標の1つとして含まれています。サントリーグループも重要なステークホルダーの一員として、国際的な適正飲酒推進の取り組みをすすめる組織である「IARD」に参画し、2013年から「アルコールの有害な使用の低減のための業界コミットメント」の推進に取り組んでいます。

※NCDsとは、Non-Communicable Diseasesの略。

⑥テーマ「人権」

サントリーグループでは、「やってみなはれ」精神あふれる就労環境づくりに取り組んでいます。長期的な視野で、従業員が健康で幸せに満ちた生活ができる環境づくりに尽力、また、バリューチェーンに関わるすべての人の幸せとステークホルダーと連携し、人権尊重の取り組みを推進しています。

企業のグローバル化にともない、企業の人権への取り組みも注目されている昨今。サントリーグループでもさまざまな取り組みをしています。その中でも、ステークホルダーの人権を尊重していくことが極めて重要だと考えます。サントリーグループでは、人権デュー・ディリジェンス※を進めるため、「人権ワーキングチーム」を結成し、定期的に戦略策定や活動の進捗確認を行っています。

※人権デュー・ディリジェンスとは、人権に対する企業としての適切でサステナビリティな取り組みのこと。

サントリーグループは、「従業員と響きあう」ことを大切にしており、多様な価値観や発想を取り入れ活かすことにより、大きな価値を創造する「ダイバーシティ経営」を人事の柱としています。従業員一人ひとりが創造性あふれる「やってみなはれ」精神による、職場環境でいられるように、より高い目標へチャレンジできる人材評価の仕組みづくりに邁進いたします。

⑦テーマ「生活文化」

サントリーグループの創業精神である、「利益三分主義」に基づき、社会問題に真摯に向き合い、社会福祉や芸術・文化、学術、スポーツ、次世代育成など社会貢献活動をサポートしていきます。芸術・文化・学術の分野では、サントリーホールや美術館、芸術財団、文化財団など。スポーツ分野では、ラグビーチーム、バレーボールチーム、ゴルフ、野球などのさまざまなスポーツにも貢献しています。また、慈善活動や社会福祉活動などの地域密着の社会貢献活動はもちろん、震災の復興支援も行っています。

まとめ

グローバルに展開するサントリーホールディングス株式会社は、創業から持続可能な社会へ向けて邁進してきました。世界が直面するさまざまな問題解決のために、サプライチェーンやステークホルダーと連携し、世界中の人々の健康と幸せな生活に貢献していきます。

これからもサントリーホールディングス株式会社が、どのようにサステナビリティな社会を実現していくのか注目していきましょう。

参考:https://www.suntory.co.jp/company/