セグウェイやホバーボードなど、これまでにも時代を先取りした、さまざまな次世代モビリテが開発されてきました。
日本では観光地のアクティビティのひとつだった、電動スクーター(電動キックボード)。道路交通法の規制緩和により、16歳以上なら免許不要で乗れるようになりました。
スウェーデンでは、モーター出力が最大250ワット、時速20㎞を超えない電動スクーターは、自転車と同様の扱いとなっています。つまり子供でも公道で利用できるのです。
手軽な乗り物ということで、スウェーデンでも2020年頃より急激に普及した電動スクーターは、中高生が毎日学校へ通ったり、社会人が会社に行ったりする際にも使われています。
今回はスウェーデンの電動スクーターをはじめ、レンタサイクルなど、電気で走る公共のモビリティ事情についてご紹介していきます。
電動スクーターについて
スウェーデンでは2030年までの二酸化炭素排出量ゼロを目指しています。計画的に定められた炭素目標を達成させるために、科学的な根拠のもとに推奨されているのが、今回ご紹介する電動スクーターです。
実際に個人で購入すると、安いもので2,000SEK~4,000SEK(約2万5千~5万円)ほどの電動スクーター。手軽に公道を走れる乗り物として、レンタルやサブスクのサービスが普及しています。
電動スクーターの普及
電動スクーターが市場に参入を始めたのは、2020年のことです。当初は多くの人が、若い人向けの一時的な流行になるだろうと考えていました。しかし現在では、都市型モビリティのひとつとして、多くのユーザーに支持されています。
電動スクーターは、ティーンエイジャーを中心に若いユーザーが多いのはもちろんですが、スーツ姿のサラリーマンが毎日の会社の往復に使ったり、学校の先生が学校までの通勤に利用したりと、町のいたるところで利用されています。カップルや親子連れなど、ありとあらゆる年齢層の人たちが、電動スクーターで街を走る姿が見られます。
電動スクーターは公道のほか自転車道を走れるので、とくに自転車道のよく整備されている都市部では便利です。多くの自転車道には信号が設置されていないので、感覚的には車で通れない裏道を走るような感じです。そのため、目的地までほぼノンストップで到着できるのが利点です。
また、多くの電動スクーターの動力には、再生可能エネルギーが利用されています。地球温暖化を1.5度までに抑えるため、持続可能で安全性が高く、かつ信頼できるマイクロモビリティのひとつとして、スウェーデンではすでに市民権を得ているといえます。
電動スクーター取扱業者の種類
都市部に参入している電動スクーターの企業は、いくつもあります。ヨーロッパの企業もあれば、スカンディナビアの企業もあります。
環境に対する企業目標は多くの会社で一貫して、ゼロエミッションのためにサービスを電化することや、再利用による循環経済の原則にのっとって運営しているという点です。
都市部で多くみられる、電動スクーター参入企業について、それぞれ詳しく見てみましょう。
①Voi(ヴォイ)
Voiは2018年9月に設立されたスカンディナビアのアーバンモビリティ企業です。Voiの電動スクーターの車体は赤色で、現在マルメ市をはじめとする多くの街で、もっとも普及している電動スクーターのひとつといえます。
Voiでは2020年1月以降、すべてのサービスが完全にカーボンニュートラルになりました。車を使わず、電動スクーターの移動に変えることで、二酸化炭素排出量を約85%削減できます。
電動スクーター自体の寿命を伸ばすための工夫もあります。たとえば高品質のモジュラー部品の使用や、交換可能なバッテリー仕様、パーツやバッテリーの寿命を伸ばす技術の開発などです。廃車になった車両の部品からパーツを再利用し、5年以上の耐久性を実現しています。
Voiでは電動スクーターの利用年齢制限を、18歳からと定めています。これは、スウェーデンの法規制ではなく、会社独自の規制です。
ユーザーアカウントを作るときや、新しい支払方法の追加にカードを登録すると、予約金の50kr(約635円)が控除されます。
また、Rabattkod ONLINE(ラバットコード・オンライン)というクーポン配布会社と提携をしており、クーポンコードを入手すると割引が受けられるサービスもあります。多くの人が利用している背景には、このような顧客サービスの充実も影響しているのでしょう。
電動スクーターの開始料金10SEK(約127円)
以降1分 3SEK(約38円)
※検索で利用したい会社やショップを探すと、クーポンが見つかります。Voiを利用する場合には電話番号を入力して送信するとSMS経由でリンクが届きます。そのリンクを使ってVoiのアプリをダウンロード後、ユーザー登録をすると、初めて乗車する場合に23SEK分の無料サービスが受けられます。そのほか、オンライン割引コードを入手すると50SEKの割引が受けられるなどのサービスがあります(サービスは時期によって変更します)。
②Bolt(ボルト)
ヨーロッパ初のモビリティサービスであるボルトは、発案当時19歳だった高校生がはじめた会社です。高価格で待ち時間の長いタクシー業界の問題点に気づき、両親に借りたお金で、アプリで簡単にできる、配車用のソフトウェアを作成したのが始まりでした。
初めて電動スクーターを乗る人にも分かりやすく、サイト上にはスクーターレッスンの記載があり、安全に乗るための方法が詳しく説明されています。また、無料でヘルメットを借りられるサービスも行っています。
制限速度が他社よりも遅く、最高時速15㎞に設定されているのも特徴です。スピードが出過ぎない点でも、初めて乗る場合には安心感がありますね。ほかのスクーターよりも安く利用できる点でも、ユーザーを増やしています。
ボルトは電動スクーターのほかにも、フードデリバリー産業に参入しています。マクドナルド、ケンタッキーフライドチキン、スターバックスなどのファストフード業界や、イタリアンレストランのフランチャイズ・ヴァピアーノ(Vapiano)などと業務提携をしています。
③Lime(ライム)
ライムもスウェーデンで早くからサービスを開始した会社です。迅速かつ柔軟なレンタルで伸びていますが、都市によってはあまり見かけません。電動スクーターのような電気共有マイクロモビリティは、世界で最も持続可能な乗り物のひとつと考えられています。
1回の充電で走れる距離は長くはありませんが、8㎞未満の移動距離の場合には、自転車にとって代わる移動手段になり得ます。Limeの電動スクーターの利用では、自家用車を使う場合と比べて、約75%の二酸化炭素の削減が可能です。
Limeの電動スクーターはすべて、再生可能エネルギーが利用されています。また、それぞれのスクーターが利用されている町で生産された、地元産の再生可能エネルギーを使い、輸送に関する問題をクリアにしている点も特徴です。
Limeでは公共の電動スクーターだけでなく、自社のオフィスや倉庫などで使われる電気もすべて、再生可能な燃料を使用しています。
自然保護団体WWFや気候擁護団体とも力を合わせて、より健康的な都市づくりやクリーンな交通手段、持続可能な都市のモビリティの促進を目指しています。まさに環境のことを考えた電動スクーターといえますね。
④Tier(ティヤー)
ドイツの電動スクーター会社ティヤーは、ほかの会社と比べて料金がわずかに安くなっています。ただし、国外企業ということもあり、金額は都度変動する可能性があります。
スウェーデンではストックホルム・ヨーテボリ・マルメなど都市部のほかにも、現在全16の都市で展開しています。ただしストックホルムでは割とみられますが、マルメ市などの地方都市ではVoiとBolt.に比べるとあまり使われていない印象です。
低コストなため安価で利用できるメリットはありますが、カスターマーサービスがほとんど存在していない点、アプリが貧弱な点など、使いやすさやアフターケアの点では微妙です。
また、車両に使われているのがリチウムイオン電池であり、環境負荷の懸念が残ります。そのためTierでは持続可能性への取り組みの一環として、バッテリーを廃棄せずに再利用し、環境への影響を減らすよう努めています。
⑤Augment elscooter(アウグメント エルスクーター)
町中を歩いていて、ふと急用ができてしまったときや、歩き疲れてしまったときなどに路上で簡単に見つけられる電動スクーターは魅力的です。あらかじめ携帯電話にアプリをダウンロードしておけば、自分の現在地から1番近くに駐車されているスクーターを見つけられます。
しかしながら、毎日家と会社を往復するなど、決まった目的地を移動したい場合、いちいち近くに停められている電動スクーターを探し歩くのは不便でもあります。そのような人には、電動スクーターのサブスクのレンタルサービスが便利です。
サブスクのサービスを利用すれば、個人で電動スクーターを持てるよさがあります。また、いつでも最新のモデルが手に入るのも魅力的です。自宅までスクーターを無料で配送してもらえたり、万が一壊れてしまった場合にも自腹で修理する必要がなかったりと、面倒なメンテナンスからも開放されますね。
毎月あたり229SEK(約2,900円)
※支払い方法は四半期837SEK(約10,635円)か24か月払いが選べる
※契約期間は2年縛りで24ヶ月5,496SEK(約69,800円)
電動スクーターの使い方は簡単!まずはアプリをダウンロード!
電動スクーターをレンタルするには、まずアプリの導入が必須です。携帯にアプリをあらかじめ入れておけば、いざ使いたいと思ったときに、すぐに最寄りのスクーターを見つけられます。利用にはカード情報を登録する必要があります。
※スウェーデンでは一般的に、だいたい13歳くらいから銀行のカードや携帯での支払いシステム(Swish)を使い始めます。ただし、16歳になるまではカードの利用額や、1回の送金額に上限が定められています。
使い方は以下の通りです。
- 携帯にアプリをダウンロード。iOSとGoogle Playで利用可能です。ダウンロード後には支払い用のカードを登録します
- 携帯アプリ上の地図を検索して、最寄りのスクーターを探します
- スクーターのハンドルバー付近にはQRコードがあります。アプリでコードをスキャンして、スクーターを有効にします
- 乗車開始です。会社によってブレーキの位置や始動エンジンの位置に違いがあったり、自転車用のスマホホルダーがついていたりと、多少仕様が異なります
- 万が一QRコードがうまく読み込めない場合には、アプリ内に手動で入力できるコードがあります
- 目的地に到着したら、アプリで利用終了手続きをします
電動スクーターのトラブルも!放置や駐車の規制も加速中
(ストックホルム市内の電動スクーター駐車禁止地区)
簡単に利用ができて、ユーザーの拡大が進んでいる電動スクーターですが、実際には利用者のマナーの悪さや放置問題など、新しい問題が次々に出てきています。
交通規則的には自転車同様の扱いである電動スクーターなので、取り締まりは警察の管轄です。法より先にスクーター自体が一般に普及してしまったため、見落とされていた問題が浮き彫りになってきています。現在は各コミューンによって、新たな規制も導入されはじめました。
首都ストックホルムでは、約12,000台の電動スクーターが市内を走り回っています。ストックホルム市内では、ガムラスタン(旧市街)付近をはじめ数か所で、電動スクーターを駐車できないエリアが定められています。
マルメ市では、電動スクーター用の新しい駐車場を、100個所建設することが決定しています。現在では市内の電動スクーター数に上限は設けられていませんが、2024年をめどに最大3750台までに制限されることになっています。
(住宅地に乗り捨てられている電動スクーターは、ごく一般的な光景です)
とくに多いのは、違法駐車です。酷い場合には、雑木林や藪に投げ込まれているのを見ることもあります。どこへでも簡単に移動できるのが魅力の電動スクーターですが、放置が多いため、電動スクーター専用の駐車ゾーンの設定が各コミューンで進んでいます。
2021年には試験的に、「スクーター専用駐輪場」が市内各所にお目見えしました。たとえば交通量の多い道路脇や、スーパーマーケット付近、バス停の裏などです。しかし今までは好きな場所に駐車可能だったわけですから、不評を買いました。
2022年9月から、電動スクーターの歩道や自転車置き場への駐車は禁止となっています。しかし歩道に設置されている自転車置き場への駐車や、アパートなどの家の壁沿いに駐車されているのを見かけます。法規制は変わりましたが、現状では厳しく取り締まられていないようです。
実際に金曜日の夜19時という、多くの人が家に帰っている時間帯にもかかわらず、住宅地内の電動スクーター専用駐車場に停められている台数はゼロ。今まで自宅前で乗り捨てできた電動スクーターをわざわざ専用駐車場に停め、家まで歩いて帰りたい人がどれだけいるかは、疑問の残るところです。
電動スクーターの取り締まりで導入予定の新たな規制
電動スクーターの違反は、道路交通法違反にあたります。信号無視は1,500SEK(約19,000円)、2人乗りの罰金500kr(約6,345円)、駐車違反をすると場合によっては損賠賠償を受ける可能性があります。
これまでは歩道を走ったり、駐車したりできましたが、原則歩道の走行は禁止となり、整備された自転車道を走る必要があります。スウェーデンの都市部では、街中の車両の制限速度は40㎞規制が多いのですが、50㎞以下の規制の車道の場合は、主に車道を走ることになります。
各コミューンでは、今までのように、自由な場所で乗り降りできるフリーモビリティとしてではなく、
- 定位置のみでの開始と終了ができるようにする機能の導入
- 各コミューンでの台数の上限規制
- 電動スクーター用のインフラの整備
- 電動スクーター専用駐車場の拡大
- 電動スクーターのレンタル事業のレンタル許可制度
などの整備や規制を敷く方向が検討されています。確かにどれだけ二酸化炭素を出さないマシーンが開発されたとしても、放置や破損が増えたり、交通ルールやマナーを守らずに、危険な運転が増えたりすれば、本末転倒です。
言うまでもないことですが、病気やアルコール摂取時、薬物などの影響下にある場合の電動スクーターの利用は許可されていません。また、15歳未満の利用者には、ヘルメットの着用が義務付けられています。
電動自転車
電動自転車の一般普及率は格段にあがっています。北欧の電動自転車といえば、デンマーク発祥の電動自転車、カーゴ付きのクリスチャニア・バイクが有名ですが、バッテリーを搭載した普通のママチャリを見かけることも多くなりました。街では電動自転車の需要が、ますます高まっていると感じます。
電動自転車の普及
スウェーデンの人口は、おもに中南部の大都市を中心に集まっています。地図を見ても分かるとおりですが、山地は北部やノルウェーとの国境に多く、南の方は平地が多くなっています。デンマークほど平らではありませんが、起伏の少ない土地柄、自転車は乗りやすいのです。
また、北欧人は全般的に体を動かすのが大好き。時間があれば朝晩公園の周りを走ったり、足繁くジムに通ったりと、運動と正しい食生活は健康のために大切と考えられています。2月の下旬には「スポーツ休暇」なる1週間ほどの休みがあることでも、運動を習慣にしている国民性がうかがわれます。
健康や環境のために、自転車に乗ろうという人は増えています。仕事場へ自転車で通う人も多くいます。だいたい5㎞~10㎞圏内ならば、自転車での移動範囲といったところでしょう。
20年ほど前に私がスウェーデンに移住したころは、クリスチャニアバイクのような、カーゴ付きの自転車は、スウェーデンでは違法扱いでした。しかしそれから数年のうちに法規制が緩くなり、クリスチャニアバイクや類似品が、あっという間に出回りました。
とくに出生率の上がっているスウェーデンでは、子供の保育園への送迎のためや、子供連れの買い物、余暇に子供と遠出をするためなどに、カーゴ付きの自転車を買い求めるファミリー層が増加しました。カーゴ付きの自転車はそれだけで重く、子供を乗せるとさらに重くなります。そのため、電動である方がはるかに便利です。
電動のママチャリも普及
2023年の現在は、一般のいわゆる「ママチャリ」型の自転車にも、バッテリーを搭載しているものが増えています。
見た目は普通のママチャリなので、誰にでも乗りやすいのが特徴です。後部の荷台のすぐ下に設置されているのが、バッテリーパック。すでにバッテリーを搭載した状態で、売られています。
しかし、バッテリーパックは取り外しが簡単なので、路上に止めたときに盗まれやすいのが難点。長時間のショッピングの際には厳重に鍵をかけておいたり、自宅に夜間泊めて置く場合なには、外して保管したりとちょっとした苦労もあります。
動力のある電動自転車は、足漕ぎの一般的なものに比べ、本当に楽に長距離を進めます。電動自転車のタイプも増えて、今後ますます需要が高まっていくと予想されます。
自転車もアプリひとつで手軽にレンタル
スウェーデンをはじめ北欧の国々では、自転車のレンタル業も盛んです。観光地に行けば日本同様に、「レンタル自転車屋さん」が見られますが、街中でのレンタルはもっと手軽です。アプリを使って個人で登録し、街中にある好きなステーションで貸し借りができます。
たとえばスウェーデン南部のマルメ市内では、「マルメバイバイク(Malmö by bike)」が使いやすいレンタサイクルのひとつです。マルメバイクの特徴は、自転車ステーションが多くあるので、レンタルのしやすさや、返却の容易さがあげられます。観光地だけでなく、住宅地や公園近くなどにも駐車場があります。観光客だけでなく、地元の一般市民の通勤や通学にも使われています。
また、年間のサブスクを利用すれば、ほぼ個人所有の自転車のように手軽につかえます。自転車用のヘルメットも無料で、自宅で保管もできます。24時間好きな時にレンタルできるので、旅行者も気軽に利用できますね。スウェーデンの街中は自転車の盗難も多いので、自転車を個人所有せずに、レンタルで済ませる人も多くいます。
サブスクでの利用の場合
365日/250kr (最初の利用時から365日間有効だが、毎年自動更新される)
1日1時間まで乗り放題で、365日の間利用可能
75krでヘルメットが購入可能
短期間での利用の場合
24時間80kr(約1,000円) 最初の使用時間から24時間有効
72時間165kr(約2,000円)最初の使用時間から72時間有効
申し込みは、ウェブサイトか一部のステーションで可能
※レンタル利用時には、支払いカードの登録や個人のアカウントを作る必要があります。暗証番号を設定してレンタルをする場合、登録時に顧客番号がメールで送られてきます。自転車ステーションで機械に暗証番号を入れると、自分の予約した番号の自転車のロックが外れ、利用開始できます。
※ただし、この暗証番号がうまく起動せずに、ロックが外れないこともあります。カスタマーサービスも時間外や休日などで応答しないことがあり、注意も必要です。
電動ボートのレンタルも
普段の通勤や通学には使えませんが、まったく違った視点から街を眺められる、電動のアクティビティとして人気が高まっているのが、電動ボートです。
マルメ市はもともと城下町で、マルメ城の周りにめぐらされたお堀を、電動ボートや足漕ぎボートで周れます。電動ボートは免許不要なので、未経験でも簡単に運転ができるのが特徴です。
船内にはテーブルやベンチがついているので、食べ物を持ち込んで水上ピクニックが楽しめますよ。高校の卒業祝い、女子会、誕生日会などで、夏場はとくに賑わう電動アクティビティです。
1時間590/690SEK ※繫忙期 (約7,500~8,800円)
2時間990SEK/1190SEK (約12,500~15,000円)
3時間1390SEK/1590SEK (約17,600~20,000円)
まとめ
スウェーデンでは、ガソリン車に変わって、さまざまな電気で走るモビリティの市場が伸びています。電動モビリティ市場が成熟すれば、今後は従来の車に取って代わる可能性も否定できません。ますます公共交通機関との綿密な連帯や、サービスの統合が必要となってきます。
電動スクーターは、人気と需要の高まりとともに価格も下がり、自転車並みの金額で買えるようになりました。最近ではレンタルだけでなく、日常の足として、個人で購入する人も増えています。
これらの次世代モビリティを扱う企業の中には、カーボンクレジット制度を導入している所もあります。アジア圏の再生可能エネルギープロジェクトに関連付けられた、カーボンオフセットを行うことで、まだ回避できない温室効果ガスの一部を相殺し、SDGsを達成しようという試みです。
日本でも二輪のガソリン車を徐々に廃止し、EV車に替えていく方向で取り組まれています。しかし目標は2040年代からとなっており、スウェーデンをはじめとする欧州各国の目標から、さらに10~15年も先の話になります。
地球温暖化をはじめ、気候と社会的責任は、ひとりひとりの協力や意志、そして選択によって変えられます。いつでも気軽にスクーターに乗って、より環境に優しい方法で都市間を移動できるのは、新しくもあり楽しい試みです。持続可能な都市のために、できることを協力的にやっていく社会を目指したいですね。
※文中のサービスの金額は、2023年1月時点のものです
※文章中のSEK(スウェーデンクローナ)は、2023年1月時点での為替レートにより換算しています
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