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COVID-19のパンデミック終息が見えてきた:WHO

COVID-19による週間報告死亡者数が2020年3月以降で最も少なくなったことを受け、世界保健機関(WHO)のトップは2日、パンデミックの終息が見えてきたと述べた。

テドロス・アダノム・ゲブレイェソスは、毎週の定例記者会見で、「パンデミックを終わらせるのに、これほど良い状況にあったことはありません。」と語った。

しかし、国連保健機関事務局長は、世界は「まだそこに到達していません。」と説明した。

ゴールを目前に

「マラソン選手は、ゴールが見えても立ち止まりません。彼女は全力で走ります。私達もそうでなければなりません。ゴールは見えてます。勝てる位置にいるのです。しかし、今は走るのを止めるのに最悪のタイミングです。」と強調した。

また彼は、今世界がこの機会を逃せば、更なる変種、死者、混乱、不確実性が生じる危険性が残されていると警告した。

「そこで、このチャンスを掴みましょう。」と呼びかけ、WHOが「完走」のためにすべての政府が今取るべき主要な行動をまとめた6つの短い政策概要を発表した。

緊急要請

このポリシー・ブリーフは、過去32ヶ月間の証拠と経験に基づき、命を救い、医療制度を守り、社会的・経済的混乱を避けるために何が最も効果的かを概説した要約だ。

COVID-19や今後パンデミックとなる可能性のある病原体に対する政策を精査し、強化するよう各国政府に緊急要請しているのです。」とテドロス氏は説明した。

オンラインで公開されているこの文書は、ほとんどのリスクグループに対するワクチン接種、SARS-CoV-2ウイルスの検査と配列決定の継続、COVID-19に対する有効な治療の一次医療システムへの組み込みに関する勧告を含んでいる。

また当局に対し、物資や機材、臨時の医療従事者の確保など、将来の急増に備えた計画を立てるよう促している。

また、この報告書には誤った情報を特定し、それに対処するための医療従事者のトレーニングや、質の高い情報提供資料の作成など、コミュニケーションに関するアドバイスも含まれている。

未来への決意

テドロス氏は、WHOが2019年の大晦日からCOVIDの蔓延と戦うために活動しており、パンデミックが「本当に終わる」までそれを続けていくことを強調した。

「私達は共にこのパンデミックを終わらせることができますが、それはすべての国、メーカー、コミュニティそして個人が歩み寄り、このチャンスを掴む場合のみです。」と述べた。

想定されるシナリオ

WHOのCOVID-19の技術責任者であるマリア・ヴァン・ケルクホヴ博士は、ウイルスはまだ世界中で「激しく広まって」おり、報告されている患者数は過小評価されていると考えていると強調した。

「オミクロンの異なる亜種や懸念される異なる亜種によって、世界中の異なる時期に感染の波が来る可能性があります。」と彼女は言い、ウイルスが広まるほど、変異の機会が増えるという以前の警告を繰り返した。

しかし、今はCOVID-19に特化したワクチンや抗ウイルス剤などの有効な手段があるため、こうした将来の波を「感染が広がるか死か」に変換する必要はないとした。

この記事はUN NEWSの記事を翻訳したものです。

Original article: https://news.un.org/en/story/2022/09/1126621

公開日:2022/09/08