世界中で環境問題への意識が高まる中、ここ数年でたくさんの新しい環境関連の言葉が使われるようになりました。クライメート・ニュートラルもその1つです。
クライメート・ニュートラルは、一般的に環境中立と訳されます。つまり、炭素中立であるカーボン・ニュートラルが目指すもの、とも考えることができます。
それでは、クライメイト・ニュートラルが目指すものとは何でしょうか?カーボン・ニュートラルとの違いや取組事例もわかりやすく解説します。
目次
クライメイト・ニュートラルとは
クライメイト・ニュートラルとは、人間の活動による気候への影響を実質的にゼロにする状態を指します。具体的には、二酸化炭素(CO2)をはじめとする温室効果ガス(GHG)の排出を可能な限り削減し、残りの排出量を森林吸収や技術的手段で相殺することを意味します。
この概念は、地球温暖化対策の究極的な目標として、国際的に重要視されています。クライメイト・ニュートラルの実現は、気候変動の深刻な影響を抑制し、持続可能な社会を構築するための鍵となります。
温室効果ガスの範囲
クライメイト・ニュートラルを理解する上で重要なのは、対象となる温室効果ガスの範囲です。
- 二酸化炭素
- メタン
- 一酸化二窒素
- フロンガス
など、気候変動に影響を与えるすべての温室効果ガスが対象に含まれます。これらのガスは、地球温暖化係数(GWP)※を用いて二酸化炭素換算で評価されます。
排出源と吸収源のバランス
クライメイト・ニュートラルの達成には、排出源と吸収源のバランスが不可欠です。排出源には、
- 発電:石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料を燃焼させることで発生するCO2
- 産業活動:製鉄、セメント製造、化学製品製造などのプロセスで発生するCO2
- 運輸:自動車、航空機、船舶などの燃料燃焼によるCO2排出
- 建築物:冷暖房、照明などによるエネルギー消費に伴うCO2排出
- 農業:畜産によるメタン排出、水田からのメタン・一酸化二窒素排出
- 廃棄物:埋立処分場からのメタン排出、ごみ焼却によるCO2排出
- 森林減少:森林伐採による炭素貯留能力の低下
- 冷媒:冷蔵庫やエアコンなどに使用されるフロン類の排出
- 肥料:化学肥料の使用による一酸化二窒素排出
などが含まれます。
一方、吸収源としては、
- 森林:光合成によってCO2を吸収し、木材に固定する
- 海洋:海水に溶け込んだCO2を吸収し、炭酸カルシウムとして海底に沈殿させる
- 土壌:土壌中の微生物が有機物を分解する際にCO2を吸収する
- 湿地:植物プランクトンが光合成を行い、CO2を吸収する
- 人工林:大規模な植林と適正な管理によってCO2吸収量を増やす
- バイオマス:木材やバイオマス燃料を燃焼させ、発生したCO2を再利用する
- 炭素回収・貯留(CCS):排出されるCO2を回収し、地中に貯留する
- 直接空気回収(DAC):大気中のCO2を直接回収する
など、自然による吸収だけでなく人工的な手段も考慮されます。
長期的な視点
クライメイト・ニュートラルは、一時的な状態ではなく、長期的に維持すべき目標です。気候システムの複雑さを考慮すると、短期的な変動ではなく、数十年単位での平均的なバランスが重要となります。
そのため、各国や企業は「2050年までに」や「2060年までに」といった、長期的な目標を設定しています。
国際的な取り組み
クライメイト・ニュートラルの実現には、国際的な協調が不可欠です。例えば、パリ協定※では、今世紀後半に温室効果ガスの人為的な排出と吸収のバランスを達成することが目標として掲げられています。各国は、自国の状況に応じた目標(NDC: Nationally Determined Contributions)を設定し、定期的に進捗を報告することが求められています。
クライメイト・ニュートラルは、地球規模の課題に対する包括的なアプローチを示す重要な概念です。その実現には、政府、企業、市民社会など、あらゆるステークホルダーの協力が不可欠であり、私たち一人一人の行動変容も求められています。*1)
クライメイト・ニュートラルと混同しやすい言葉
近年、環境問題に関連するさまざまな言葉が頻繁に使用されるようになり、私たちがそれらを正しく理解・把握することが難しくなっているかもしれません。特に、クライメイト・ニュートラルという言葉は、他の環境用語と混同されがちです。
しかし、これらの言葉の微妙な違いを知ることは、環境問題に対する理解を深め、より効果的な対策を考える上で重要です。ここでは、クライメイト・ニュートラルと混同されやすい言葉について、その定義と違いを整理しておきましょう。
カーボン・ニュートラルとの違い
【カーボン・ニュートラルとは】
カーボン・ニュートラルとは、二酸化炭素(CO2)の排出量と吸収量を均衡させ、実質的な排出量をゼロにする状態を指します。この概念は、主に二酸化炭素に焦点を当てており、他の温室効果ガスは二酸化炭素換算で考慮されている場合もあれば、二酸化炭素以外の温室効果ガスは考慮されていない場合もあります。
【クライメイト・ニュートラルとの違い】
クライメイト・ニュートラルが全ての温室効果ガスを対象とするのに対し、カーボン・ニュートラルは二酸化炭素のみを対象としています。そのため、カーボン・ニュートラルはクライメイト・ニュートラルの一部と言えます。
ネット・ゼロとの違い
ネット・ゼロとは、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させ、実質的な排出量をゼロにする状態を指します。この概念は、全ての温室効果ガスを対象としており、その点でクライメイト・ニュートラルと似ています。
【クライメイト・ニュートラルとの違い】
ネット・ゼロとクライメイト・ニュートラルは、ほぼ同じ意味で使われることが多いのですが、厳密には微妙なニュアンスの違いがあります。ネット・ゼロは、温室効果ガスの収支の均衡を重視するのに対し、クライメイト・ニュートラルは、気候システム全体への影響を最小限に抑えることを目標としています。
カーボン・オフセットとの違い
カーボン・オフセットとは、私たちが日常生活や経済活動で排出してしまう二酸化炭素などの温室効果ガスについて、別の場所で温室効果ガスの削減活動を行ったり、吸収量を増やしたりすることで、排出量と吸収量を均衡させようとする考え方や取り組みのことです。
【クライメイト・ニュートラルとの違い】
クライメイト・ニュートラルが全体的な目標であるのに対し、カーボン・オフセットはその目標を達成するための具体的な方法の1つと言えます。
ゼロ・エミッションとの違い
ゼロ・エミッションとは、製品の製造過程や事業活動、さらには消費される過程や利用時も含めて、廃棄物や温室効果ガス、環境汚染物質の排出を可能な限り最小化し、最終的にはゼロにすることを目指す概念です。
【クライメイト・ニュートラルとの違い】
ゼロ・エミッションは、クライメイト・ニュートラルよりも広範な概念です。クライメイト・ニュートラルが気候変動に焦点を当てているのに対し、ゼロ・エミッションは全ての環境負荷を対象としています。
サスティナブル(サステナビリティ、持続可能性)との違い
サスティナブル(サステナビリティ、持続可能性)とは、環境、社会、経済の3つの側面で持続可能な生産や消費、資源の利用です。資源を無駄にせず、次世代に引き継ぐことを重視します。
この概念には、持続可能な生産・消費パターンの確立以外にも、再生可能エネルギーの利用や、社会的な公平性を考慮したビジネスモデルも含まれています。
【クライメイト・ニュートラルとの違い】
サスティナブルは、環境だけでなく、社会や経済の側面も考慮した広範な概念です。一方、クライメイト・ニュートラルは気候変動に特化したアプローチであり、焦点が異なります。
エコロジカルフットプリントとの違い
エコロジカルフットプリントとは、個人や企業の活動がどれだけの自然資源を消費しているかを示す指標です。この指標は、地球が持続可能な形で供給できる資源の量と比較され、持続可能性を評価するために使用されます。
エコロジカルフットプリントは、計算方法やデータの精度など、いくつかの課題を抱えていますが、今後、個人や企業の環境負荷を可視化し、持続可能な社会の実現に向けた行動変容を促すために活用されると考えられています。
【クライメイト・ニュートラルとの違い】
エコロジカルフットプリントは資源消費の評価に重点を置いているのに対し、クライメイト・ニュートラルは温室効果ガスの排出とその相殺に焦点を当てています。つまり、目的や評価基準が異なるのです。
グリーンウォッシング(グリーンウォッシュ)との違い
グリーンウォッシング(グリーンウォッシュ)とは、企業や団体が実際以上に環境に配慮しているように見せかける行為を指します。これには、部分的な環境への取り組みを過大に宣伝したり、環境への影響の一部のみを強調するなど、さまざまな形態があります。
近年、このような紛らわしい表現や広告が消費者や投資家を誤解させる可能性があるとして問題視されています。
【クライメイト・ニュートラルとの違い】
グリーンウォッシングが誤解を招く可能性のある環境主張や行為を指すのに対し、クライメイト・ニュートラルは具体的な環境目標を示す概念であるという点です。ただし、クライメイト・ニュートラルへの取り組みも、適切に実施・報告されない場合はグリーンウォッシングとなる可能性があります。
したがって、環境への取り組みは、透明性と信頼性が非常に重要となります。
クライメイト・ニュートラルとは、人間活動によって排出される温室効果ガスの量と、自然によって吸収される温室効果ガスの量を均衡させ、地球温暖化に与える影響を実質的にゼロにすることを目指す概念です。
似た言葉との違いをまとめると、
- カーボン・ニュートラル:二酸化炭素に限定した排出量と吸収量のバランス
- ネット・ゼロ:温室効果ガスの排出量と吸収量のバランス(クライメイト・ニュートラルとほぼ同義)
- カーボン・オフセット:排出された温室効果ガスを他の手段で相殺する取り組み
- ゼロ・エミッション:全ての排出物をゼロにする目標
- サスティナブル:環境、社会、経済の持続可能性
- エコロジカルフットプリント:資源消費の量
- グリーンウォッシング:環境に配慮しているように見せかける行為
これらの言葉は、それぞれ異なる側面を指しており、クライメイト・ニュートラルは、その中でも特に気候変動に焦点を当てた概念であることがわかります。*2)
クライメイト・ニュートラルが求められる背景
近年、世界各地で異常気象が頻発し、その影響は私たちの生活にも深刻な問題として突きつけられています。猛暑や豪雨、干ばつなど、極端な気象現象は、地球温暖化が原因の1つであると考えられています。
この地球温暖化を食い止め、持続可能な社会を実現するために、世界中でクライメイト・ニュートラルが掲げられています。クライメート・ニュートラルが求められる具体的な背景を確認していきましょう。
気候変動の深刻化
【世界の温室効果ガス排出量】
クライメイト・ニュートラルが求められる最大の理由は、気候変動の深刻化です。産業革命以降、人類の活動による温室効果ガスの排出量が急増し、地球の平均気温が上昇しています。この結果、異常気象の増加、海面上昇、生態系の破壊など、さまざまな問題が生じています。
これらの問題に対処するため、国際社会は2015年にパリ協定を採択しました。この協定では、世界の平均気温上昇を産業革命以前と比べて2℃未満に抑え、1.5℃に抑える努力をすることが目標として掲げられています。この目標を達成するには、温室効果ガスの排出を大幅に削減し、最終的にはクライメイト・ニュートラルを実現する必要があるのです。
国際的な取り組みの加速
気候変動対策の重要性が認識されるにつれ、各国政府や国際機関の環境への取り組みが加速しています。例えば、EUは2050年までにクライメイト・ニュートラルを達成する「欧州グリーンディール」※を発表しました。日本も2050年までにカーボン・ニュートラルを実現すると宣言し、「グリーン成長戦略」※を策定しています。
これらの動きに伴い、企業にも温室効果ガス排出削減の取り組みが求められるようになりました。多くの企業が自社のクライメイト・ニュートラル目標を設定し、再生可能エネルギーの導入や省エネ技術の開発などを進めています。
消費者意識の変化
環境問題への関心が高まる中、消費者の意識も変化しています。環境に配慮した製品やサービスを選ぶ消費者が増加し、企業の環境への取り組みが評価される時代になりました。
このため、クライメイト・ニュートラルへの取り組みは、企業の社会的責任を果たすだけでなく、競争力を高める要因にもなっています。環境に配慮した経営は、ブランドイメージの向上や新たなビジネスチャンスの創出につながる可能性があるのです。
クライメイト・ニュートラルの実現には、技術革新や社会システムの変革など、まだ多くの課題があります。しかし、気候変動の影響は、私たちが日常生活でも実際に感じるほどに及んでいます。
私たち一人ひとりが、この問題の重要性を理解し、日々の生活や仕事の中でできることから取り組んでいくことが大切です。*3)
クライメイト・ニュートラル認証について
ここからは、クライメイト・ニュートラル認証について詳しく見ていきましょう。
クライメイト・ニュートラル認証は、製品やサービスのライフサイクル全体で排出される温室効果ガスを測定し、削減目標を設定、達成するために、第三者機関が認証する制度です。企業は、排出量を測定し、削減目標を設定するとともに、残存する排出量をオフセット(相殺)することで、実質的に温室効果ガスの排出量をゼロにすることを目指します。
主たる認証機関
クライメイト・ニュートラル認証の主たる認証機関は、米国のNPO法人「Climate Neutral」です。この組織は、企業の温室効果ガス排出量の測定、オフセット、削減に関する基準を設定し、認証を行っています。
日本の認証機関
現時点で、日本国内にクライメイト・ニュートラル認証を行う公式な機関は存在しません。日本企業が認証を取得する場合は、Climate Neutralなどの海外機関に申請することになります。
クライメイト・ニュートラル認証の概要
クライメイト・ニュートラル認証の主な特徴は以下の通りです。
- 排出量の測定:企業は前年の温室効果ガス排出量を測定します。これにはスコープ1(直接排出)、スコープ2(間接排出)、一部のスコープ3(サプライチェーンの排出)が含まれます。
- オフセット:測定された排出量と同等のカーボンクレジットを購入し、排出をオフセットします。
- 削減計画:今後1〜2年以内に排出量を削減するための行動計画を作成し、実行します。
- 年次更新:認証は1年間有効で、毎年更新が必要です。
- 透明性:進捗状況は年に一度報告され、Climate Neutralのウェブサイトで公開されます
環境省のカーボン・ニュートラル認証との違い
環境省のカーボン・ニュートラル認証(カーボン・ニュートラル認証制度)とクライメイト・ニュートラル認証には、いくつかの違いがあります。
- 対象ガス:クライメイト・ニュートラル認証は、CO2以外の温室効果ガス(メタン、N2O、フロンガスなど)も含む幅広い温室効果ガスを対象としています。一方、環境省の認証は主にCO2に焦点を当てています。
- 国際性:クライメイト・ニュートラル認証は国際的な基準に基づいており、世界中の企業が取得可能です。環境省の認証は日本国内向けです。
- 認証範囲:クライメイト・ニュートラル認証は企業全体の活動を対象としますが、環境省の認証は特定の製品やサービス、イベントなども対象にできます。
- 削減計画:クライメイト・ニュートラル認証では、将来の排出削減計画の策定と実行が必須要件です。環境省の認証では、削減計画は推奨されていますが、必須ではありません。
クライメイト・ニュートラル認証は、より包括的で国際的な基準を採用しており、企業の継続的な排出削減努力を重視しています。一方、環境省の認証は日本国内の状況に特化し、より柔軟な認証範囲を提供しています。*4)
【世界】クライメイト・ニュートラルの実現に向けた取り組み
【世界の年平均気温の変化】
【地球全体の大気平均CO2濃度】
世界の平均気温は産業革命以前と比較して約1.1℃上昇しており、気候変動の影響が顕著になっています。国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)※は、気温上昇を1.5℃に抑えるためには、2050年までにクライメイト・ニュートラルを達成する必要があると警告しています。
この目標達成に向けて、世界各国が独自の取り組みを展開しています。代表的な例を見てみましょう。
【関連記事】IPCCとはどんな組織?活動内容や各報告書の詳細、SDGsとの関係も
スウェーデン:HYBRIT(ハイブリット)プロジェクト
【SSABの化石燃料フリー製鉄工場】
HYBRITは、クライメートニュートラルを目指す、製鉄プロセスの革新的な取り組みです。従来の石炭を用いた製鉄方法に代わり、再生可能エネルギーで生成した水素※を還元剤として使用することで、CO2排出を大幅に削減することができます。
このプロジェクトは、スウェーデンの鉄鋼メーカーSSAB、鉱山会社LKAB、電力会社Vattenfall社の3社が中心となって推進しています。2016年に始動し、2020年8月にはパイロットプラントでの試験生産に成功しました。
2021年8月には、世界初となる水素還元製鉄による自動車部品の試作に成功し、ボルボ・カーズに納入されました。さらに、2026年には年間生産能力130万トンの実証プラントの稼働を目指しています。
HYBRITの取り組みは、製鉄業界のCO2排出削減に大きな可能性を秘めています。製鉄プロセスは世界のCO2排出量の約7%を占めており、その削減は気候変動対策において重要な課題となっています。
実は日本でも、日本製鉄や JFEスチールなどが水素還元製鉄技術の開発に取り組んでいます。経済産業省の「グリーンイノベーション基金事業」において、「製鉄プロセスでの水素活用プロジェクト」が採択され、官民一体となった技術開発が進められています。
日本では従来から水素を製鉄に利用してきましたが、HYBRITがより世界的に注目される理由として、以下の3つが考えられます。
①グリーン水素の活用
HYBRITは、再生可能エネルギーを使って製造された「グリーン水素」※を大規模に利用することを目指しています。これにより、製鉄プロセスにおけるCO2排出量をほぼゼロにすることが可能となり、真のカーボン・ニュートラル実現への大きな一歩となることが期待されています。
【関連記事】水素エネルギーとは?メリット・デメリットや将来性、課題と普及しない理由を解説
②高炉法との組み合わせ
HYBRITは、従来の高炉法と水素還元を組み合わせることで、既存のインフラを最大限に活用しながら脱炭素化を実現しようとしています。
【HYBRITの仕組み】
③国際的な期待
HYBRITは、スウェーデン政府や大手企業が共同で取り組む大規模なプロジェクトであり、国際的な注目を集めています。このプロジェクトの成功は、世界の製鉄業界の温室効果ガス排出量に大きな影響を与える可能性があると期待されています。
コスタリカ:森林再生プログラム
コスタリカの森林再生プログラムは、クライメート・ニュートラル達成に向けた重要な取り組みとして世界的に注目されています。この小さな国が実施している先進的な環境政策は、他国のモデルケースとなっており、その成果は地球温暖化対策に大きく貢献しています。
コスタリカ政府は1996年に森林法を制定し、環境サービス支払い(PES)制度※を導入しました。この制度は、森林所有者に対して、炭素固定や生物多様性保全などの環境サービスの対価を支払うというものです。
具体的には、以下のような取り組みが行われています。
- 再植林:荒廃した土地への植林活動
- 森林保護:既存の森林の保全
- 持続可能な森林管理:計画的な木材生産と森林の維持
- アグロフォレストリー:農業と林業を組み合わせた土地利用
これらの活動に対して、政府は1ヘクタールあたり年間約64ドルを支払っています。資金源は、化石燃料税の一部や世界銀行からの融資などです。
この制度の結果、コスタリカの森林被覆率は1983年の26%から2020年には59%まで回復しました。これは、国土の半分以上が森林で覆われていることを意味し、生物多様性の保全にも大きく寄与しています。
国家脱炭素計画の発表
さらに、コスタリカは2019年に「国家脱炭素計画」を発表し、2050年までにカーボン・ニュートラルを達成する目標を掲げています。この計画では、森林再生と保護を重要な柱の1つとして位置づけており、今後も森林面積の拡大を目指しています。
国際的な機関や企業も、コスタリカの森林再生プログラムに協力しています。例えば、
- 国連開発計画(UNDP)※:技術支援や資金提供を通じてプログラムをサポート
- 世界銀行※:融資や助言サービスを提供
- スターバックス:コーヒー農園での持続可能な農業実践と森林保護を支援
- コスタリカ電力公社(ICE):水力発電所周辺の森林保護に投資
といった取り組みにより、コスタリカは2019年に国連から「地球大賞」※を受賞するなど、国際的にも高い評価を得ています。
【関連記事】世界銀行とは?目的や役割、就職情報も
しかし、課題も残されています。例えば、PES制度の資金不足や、都市化による森林への圧力増大などが挙げられます。これらの問題に対処しつつ、森林再生プログラムを継続・発展させていくことが、今後のコスタリカの重要な課題となっています。
世界ではさまざまなクライメート・ニュートラルを目指した取り組みが行われており、中には日本が資金や技術の支援を行っている取り組みもあります。次の章では日本のクライメート・ニュートラルへの取り組みを見ていきましょう。*5)
【日本】クライメイト・ニュートラルの実現に向けた取り組み
【日本の温室効果ガス排出・吸収量】
日本は2050年カーボン・ニュートラルの実現を目指し、さまざまな取り組みを進めています。温室効果ガス排出量の推移をみると、2022年度は2021年度比で2.3%減少と、ここ数年は継続して減少傾向にあります。
これは、省エネ対策や再生可能エネルギーの導入拡大などの結果です。しかし、森林の吸収量は、人工林の高齢化、森林管理者の不足などにより減少傾向にあるなど、課題も残されています。
日本で行われている、クライメート・ニュートラルを目指す具体的な取り組みをいくつか紹介します。
脱炭素先行地域
脱炭素先行地域とは、2030年度までに民生部門の電力消費に伴うCO2排出実質ゼロを実現する地域のことです。環境省は2030年度までに少なくとも100か所の脱炭素先行地域を選定する計画を立てており、すでに複数の地域が選ばれています。
【日本の脱炭素先行地域 選定状況】
例えば、松江市は2023年4月に第3回脱炭素先行地域に選定されました。同市では、宍道湖・中海を活用した再生可能エネルギーの導入や、小型船舶向け電動推進機の実証実験など、地域の特性を活かした取り組みを進めています。また、太陽光パネルのリサイクル施設の設立など、資源循環にも力を入れています。
水素エネルギー社会
【水素等の供給源及び需要先】
水素は、利用時にCO2を排出しないクリーンなエネルギー源として注目されています。日本政府は「水素基本戦略」を策定し、水素社会の実現に向けた取り組みを推進しています。
具体的には、水素ステーションの整備や、家庭用燃料電池システム(エネファーム)※の普及促進などが進められています。また、産業分野では、製鉄プロセスにおける水素利用技術の開発や、火力発電所で使用する燃料を天然ガスから水素に置き換える技術開発なども行われています。
【関連記事】エネファームが普及しない理由は?仕組みと費用・デメリットなどの基礎知識も解説
水素エネルギーの活用は、エネルギー安全保障の観点からも重要であり、今後さらなる技術革新と普及が期待されています。
事例①【脱炭素都市づくり大賞】イオンモール豊川
【イオンモール豊川】
イオンモール豊川は、2023年度の脱炭素都市づくり大賞において環境大臣賞を受賞しました。この施設は、
- 太陽光発電システムの導入
- 蓄電池の導入
- LED照明の全面採用
など、さまざまな省エネ・創エネ技術を取り入れています。
特筆すべきは、地域と連携した取り組みです。例えば、災害時には施設の一部を避難所として開放し、自家発電した電力を提供する計画があります。また、地域の小中学生を対象とした環境学習プログラムも実施しています。
このような取り組みは、商業施設が地域社会と共生しながら脱炭素化を進める好例として評価されています。
事例②【水素で走る車】TOYOTA「MIRAI」
【TOYOTAの燃料電池自動車:MIRAI】
トヨタ自動車の「MIRAI」は、水素を燃料とする燃料電池自動車(FCV)です。水素と酸素の化学反応によって発電し、その電力でモーターを駆動させるため、走行時にCO2を排出しません。
MIRAIの特徴は、
- 水素の充填時間はEVの充電時間に比べ短い(3分程度)
- リーズナブルな燃料価格(満タンでおよそ5,000円)
- 長距離走行が可能(1度の樹店で850㎞走行可能)
- 水素を安全に利用(乗員および燃料電池・高圧水素タンクを守る衝突安全ボディの追求と、FC(燃料電池)スタックの保護構造を採用)
などです。また、災害時には非常用電源として使用することもできます。
しかし、課題もあります。
- 水素ステーションの整備が十分でない
- 車両価格が高い(グレードZでメーカー希望小売価格 税込み8,022,000円)
などが普及の障壁となっています。これらの課題解決に向けて、政府や自動車メーカーが協力して取り組んでいます。
FC(燃料電池)モビリティの導入を促進する自治体も
【福岡市のFCVゴミ収集車】
近年では、多くの自治体がFCVの導入を積極的に進めています。これは、水素社会の実現に向けた取り組みの一環であり、将来的な地域の環境負荷低減の第一歩を踏み出していると言えます。
例えば福岡市は、水素エネルギーの活用を通じてクライメート・ニュートラルの実現に向けた先進的な取り組みを展開しています。具体的には、「福岡市 水素リーダー都市プロジェクト」を推進し、水素の需要と供給の両面からさまざまな施策を実施しています。
以上のように、日本のクライメート・ニュートラルに向けた取り組みは、地域レベルから国レベルまで、さまざまな形で進められています。これらの取り組みが相乗効果を生み出し、持続可能な社会の実現につながることが期待されています。私たち一人一人も、日常生活の中でできることから始めることで、この大きな目標の達成に貢献できるのです。*6)
クライメイト・ニュートラルとSDGs
クライメート・ニュートラルは、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に不可欠な要素です。クライメート・ニュートラルの実現は、気候変動の抑制と持続可能な社会の構築に向けた重要な取り組みであり、SDGsの多くの目標達成に貢献します。
SDGsのクライメート・ニュートラルに関連の深い、具体的な目標を見ていきましょう。
SDGs目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに
SDGs目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」は、再生可能エネルギーの普及と省エネルギーの推進を掲げています。化石燃料への依存を減らし、クリーンエネルギーへの移行を促進することで、温室効果ガスの排出削減に貢献します。
例えば、
- 太陽光発電や風力発電の導入拡大
- エネルギー効率の高い建築物や機器の普及
などが、クライメート・ニュートラルの実現に向けた具体的な取り組みとなります。
SDGs目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう
SDGs目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」では、持続可能な産業化の促進と技術革新の加速を目指しています。クリーンテクノロジーの開発や、環境に配慮した製造プロセスの導入は、産業部門からの温室効果ガス排出を削減し、クライメート・ニュートラルの達成に寄与します。
例えば、
- カーボンキャプチャー技術の開発
- AIを活用したエネルギー管理システムの導入
などが挙げられます。
SDGs目標11:住み続けられるまちづくりを
SDGs目標11「住み続けられるまちづくりを」は、持続可能な都市と人間居住の実現を目指しています。都市のスマート化や公共交通機関の整備、グリーンインフラの導入などを通じて、都市部からの温室効果ガス排出を削減し、クライメート・ニュートラルな都市づくりを推進します。
例えば、
- スマートグリッドの整備
- 屋上緑化の推進
などが具体的な取り組みとして挙げられます。
SDGs目標12:つくる責任 つかう責任
SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」は、持続可能な生産と消費のパターンを確保することを目指しています。資源の効率的な利用や、廃棄物の削減、リサイクルの推進などを通じて、製品のライフサイクル全体での温室効果ガス排出を削減し、クライメート・ニュートラルな経済活動の実現に貢献します。
例えば、
- サーキュラーエコノミーの推進
- 環境ラベリング制度の導入
などが具体的な取り組みとして挙げられます。
SDGs目標15:陸の豊かさも守ろう
SDGs目標15「陸の豊かさも守ろう」は、陸上生態系の保護と持続可能な利用を促進することを目指しています。森林の保全や再生、持続可能な土地利用の推進は、大気中のCO2を吸収・固定する自然の能力を高め、クライメート・ニュートラルの実現に貢献します。
例えば、
- 適切な植林管理の推進
- 持続可能な農業(農法)の導入
などが具体的な取り組みとして挙げられます。
これらの目標は相互に関連しており、1つの目標の達成が他の目標の達成にも波及効果をもたらします。クライメート・ニュートラルの実現に向けた取り組みは、SDGsの多くの目標達成に寄与し、持続可能な社会の構築に不可欠な要素となっています。*7)
>>各目標に関する詳しい記事はこちらから
まとめ
クライメート・ニュートラルとは、人間活動による温室効果ガスの排出量と、自然や技術による吸収量を均衡させ、気候への影響を実質ゼロにすることを目指す取り組みです。この概念は、二酸化炭素だけでなく、メタンや一酸化二窒素、フロンガスなど、京都議定書で定義されたすべての温室効果ガスを対象としています。
現在、地球温暖化の進行により、異常気象の増加や生態系の破壊など、深刻な環境問題が生じています。国際社会は、パリ協定で世界の平均気温上昇を2℃未満に抑える目標を掲げ、各国が具体的な対策を講じ始めています。
クライメート・ニュートラルを目指す意義は、持続可能な社会の構築と、将来世代へより良い地球環境を残す責任を果たすことにあります。気候変動対策は、経済成長と両立させながら進めることが可能であり、新たな技術革新やビジネスチャンスを生み出す可能性も秘めています。
また、私たち個人にできることもあります。具体的には、
- エネルギー消費の削減:LED電球の使用や、こまめな電源オフ
- 環境負荷の低い交通手段の選択:可能な限り公共交通機関や自転車を利用
- 食生活の見直し:地産地消や食品ロスを減らすなど、環境負荷の少ない食生活
- リサイクルとリユースの推進:ごみの分別を徹底し、使い捨て製品の使用を控える
- 環境に配慮した製品の選択:エコラベル付きの商品や、クライメート・ニュートラル認証を受けた製品を選ぶ
など、日常生活の中で環境に配慮した行動を心がけ、できることから実践していきましょう。これらの行動を無理なく継続するためには、環境問題への理解を深め、自分の行動が地球環境にどのような影響を与えるかを意識することが大切です。
クライメート・ニュートラルの実現は、一朝一夕には達成できません。しかし、私たち一人ひとりが小さな行動を積み重ねることで、大きな変化につながります。未来の地球のために、今日からできることを始めてみませんか?
<参考・引用文献>
*1)クライメイト・ニュートラルとは
環境省『令和4年版 環境・循環型社会・生物多様性白書 第2章 脱炭素、循環経済、分散・自然共生という多角的な切り口によるアプローチ』(2023年6月)
環境省『地球温暖化対策計画』(2022年10月)
環境省『脱炭素社会・循環経済・分散型社会への3つの移行』(2020年)
*2)クライメイト・ニュートラルと混同しやすい言葉
資源エネルギー庁『令和2年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書2021)第3節 2050年カーボン・ニュートラルに向けた我が国の課題と取組』
環境省『2050年ネットゼロ実現に向けた国内・国際動向』(2024年5月)
経済産業省『英国・エネルギー安全保障・ネットゼロ省との再生可能エネルギーパートナーシップに関する共同声明を発出しました』(2023年5月)
経済産業省『2050年カーボン・ニュートラルに向けて(2024年7月)
資源エネルギー庁『「2050年ネットゼロ排出シナリオ」の分析』(2021年6月)
環境省『平成30年版 環境・循環型社会・生物多様性白書 第3章 地域循環共生圏を支えるライフスタイルへの転換』(2018年6月)
経済産業省『J-クレジット制度を活用し、カーボン・ニュートラルに向けて対象となる取組を拡充します』(2022年12月)
環境省『J-クレジット制度及びカーボン・オフセットについて』
環境省『我が国におけるカーボン・オフセットのあり方について(指針)』(2024年3月)
経済産業省『電源のゼロエミ化について』(2023年10月)
資源エネルギー庁『火力発電を“ゼロ・エミッション”に!日本が開発・実施事業に取り組む最新技術を世界へ発信』(2022年8月)
環境省『第2節 1 循環型産業システムに向けての実践』
環境省『第3章 持続可能な地域と暮らしの実現』
経済産業省『ライフサイクルアセスメント/カーボンフットプリント』
経済産業省『カーボンフットプリント ガイドライン』(2023年5月)
伊藤 昭男・高橋 義文『エコロジカル・フットプリントと産業連関分析』
経済産業省『グリーン社会の実現に向けた競争政策研究会 競争政策上の論点に関する報告書案』(2022年8月)
経済産業省『サステナブルファイナンス推進の取り組み 金融庁』
金融庁『ESG投信に関する「金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針」の一部改正(案)に対するパブリックコメントの結果等について』(2024年3月)
金融庁『事務局資料』(2023年6月)
三井住友DSアセットマネジメント『金融庁が本腰、環境を騙る『グリーンウォッシング』排除へ』(2021年8月)
*3)クライメイト・ニュートラルが求められる背景
環境省『令和6年版 環境・循環型社会・生物多様性白書 第3節 炭素中立(ネット・ゼロ)』(2024年6月)
環境省『国内外の最近の動向について(報告)』(2024年2月)
環境省『令和3年版 環境・循環型社会・生物多様性白書 第2章 脱炭素社会・循環経済・分散型社会への3つの移行』(2022年6月)
MUFG『MURC カーボン・ニュートラルレポート(1) カーボン・ニュートラル目標の背景とその影響』(2021年9月)
MUFG『MUFG Climate Report 2024 気候変動レポート』(2024年)
環境省『第1章 1.5℃に向けて』(2022年)
環境省『グリーン・バリューチェーン プラットフォーム 知る04 脱炭素経営に向けた取組の広がり』
経済産業省『気候変動対策の現状と今後の課題について』(2024年6月)
国土交通省『都市行政におけるカーボン・ニュートラルに向けた取組 事例集』(2023年3月)
*4)クライメイト・ニュートラル認証について
Climate Neutral Certified『Climate change is obvious.』
Climate Neutral Certified『Your customers and employees expect you to lead on climate.』
Climate Neutral Certified『How Certification Works』
Climate Neutral Certified『The Climate Neutral Certified Standard』
https://www.changeclimate.org/about
CARBON NATURAL『2024 CarbonNeutral Protocol released, bolstering transparency and is featured in the inaugural Climate Action Protocol』(2024年3月)
UNFCCC『Climate Neutral Now』
環境省『カーボン・ニュートラル認証基準 概要』
環境省『J-クレジット制度及びカーボン・オフセットについて』
環境省『カーボン・ニュートラル認証基準』(2011年9月)
*5)【世界】クライメイト・ニュートラルの実現に向けた取り組み
経済産業省『気候変動対策の現状と今後の課題について』(2024年6月)
HYBRIT『HYBRIT: Six years of research paves the way for fossil-free iron and steel production on an industrial scale』(2024年8月)
HYBRIT『Fossil-free steel – a joint opportunity!』
共同通信『HYBRIT: SSAB、LKAB、Vattenfall が世界初の水素還元スポンジ鉄を製造』(2021年7月)
HYBRIT『HYBRIT’s mission』
日本経済新聞『鉄・飛行機も水素に転換 世界の産業勢力図を左右 第4の革命・カーボンゼロ Hを制する(4)』(2021年5月)
日本経済新聞『グリーン鉄鋼に資金流入、スウェーデン企業1兆円超調達』(2024年4月)
日本貿易振興機構『スウェーデン鉄鋼大手、化石燃料フリーの電炉転換に向け大規模投資を決定』(2024年4月)
日本経済新聞『ボルボCTOに聞く100%EV化撤回 「長航続のPHV投入」』(2024年9月)
経済産業省『鉄鋼業のカーボン・ニュートラルに向けた国内外の動向等について』(2022年9月)
日経XTECH『水素で製鉄を脱炭素化、高炉への吹き込みや直接還元に挑む日本の大手』(2024年5月)
国際緑化推進センター『コスタリカにおける熱帯雨林生態系の保全と再生』(1999年)
Daiwa House『サステナブルな街 特集地球幸福度指数1位コスタリカ、国を挙げた環境政策でサステナブルシティを目指す』(2017年8月)
大澤 正喜『コスタリカの森林行政概要と日本の国際協力について』(2017年)
海外森林防災研究開発センター『Pax Natura Project コスタリカ共和国』(2015年)
NATIONAL GEOGRAPHIC『コーヒーが森を劇的によみがえらせる、研究成果』(2021年4月)
国際協力機構『コスタリカ国 参加型生物多様性保全推進プロジェクト』(2013年4月)
環境省『コスタリカにおける環境配慮型のコーヒー栽培』
UNCCC『Costa Rica Named ‘UN Champion of the Earth’ for Pioneering Role in Fighting Climate Change』(2019年9月)
The Costa Rica Star『Costa Rica Named ‘UN Champion of the Earth’』(2024年9月)
CHANPION OF THE EARTH『2019 Champions of the Earth Costa Rica – Policy Leadership』(2019年)
LANXESS『ランクセスは、2040年までにクライメイト・ニュートラルを目指します』
日本経済新聞『BASF、クライメート・ニュートラル(気候中立)へのロードマップを提示』(2021年4月)
MiiR『MiiRがクライメイト・ニュートラル認証を獲得した理由』
経済産業省『鉄鋼業のカーボン・ニュートラルに向けた国内外の動向等について』(2023年9月)
環境省『令和6年版 環境・循環型社会・生物多様性白書 第3節 炭素中立(ネット・ゼロ)』(2024年6月)
*6)【日本】クライメイト・ニュートラルの実現に向けた取り組み
環境省『令和6年版 環境・循環型社会・生物多様性白書 第3節 炭素中立(ネット・ゼロ)』(2024年6月)
資源エネルギー庁『目前に迫る水素社会の実現に向けて~「水素社会推進法」が成立 (前編)サプライチェーンの現状は?』(2024年9月)
資源エネルギー庁『目前に迫る水素社会の実現に向けて~「水素社会推進法」が成立 (前編)サプライチェーンの現状は?』(2024年9月)
TOYOTA『MIRAI 特徴』
福岡市『福岡市水素リーダー都市プロジェクト』(2024年7月)
環境省『地域脱炭素 地方公共団体における2050年二酸化炭素排出実質ゼロ表明の状況』(2024年6月)
Graphene-X『クライメイト・ニュートラルとは?』
ENJO『環境についての取り組み』
Mitsui Chemicals『カーボンニュートラルの今、そしてこれから』(2024年5月)
SoftBank『カーボンニュートラル、ネットゼロとは? 脱炭素社会を実現するべき理由や世界の動き、企業の取り組みを専門家が解説』(2022年11月)
NEDO『「「ゼロカーボン・スチール」の実現に向けた技術開発」 』(2021年5月)
NEDO『「環境調和型プロセス技術の開発/①水素還元等プロセス 技術の開発(フェーズⅡ-STEP1)」(事後評価)NEDO(2018年度~2022年度 5年間)』(2022年12月)
資源エネルギー庁『カーボンニュートラル実現に向けた鍵となる「水素」』
経済産業省『水素基本戦略(案)』(2023年6月)
トヨタイムズ『3分で読み解く トヨタの水素戦略 なぜトヨタはMIRAIをフルモデルチェンジしたのか』(2020年12月)
トヨタイムズ『水素の疑問に答えます』(2021年6月)
TOYOTA『HOPE~水素社会と、これからのエネルギーのはなし~』
TOYOTA『水素ファンドへの出資について』(2024年9月)
TOYOTA『トヨタとBMW、水素社会実現に向けた協力関係を強化』(2024年9月)
経済産業省『水素社会推進法について』
経済産業省『水素を取り巻く国内外情勢と水素政策の現状について』(2023年8月)
経済産業省『水素を取り巻く国内外情勢と水素政策の現状について』(2024年9月)
資源エネルギー庁『目前に迫る水素社会の実現に向けて~「水素社会推進法」が成立 (後編)クリーンな水素の利活用へ』(2024年9月)
*7)クライメイト・ニュートラルとSDGs
国際連合広報センター『SDGsのポスター・ロゴ・アイコンおよびガイドライン』
環境省『令和4年版 環境・循環型社会・生物多様性白書』(2022年6月)
環境省『令和6年版 環境・循環型社会・生物多様性白書』(2024年6月)
国立環境研究所『脱炭素型ライフスタイルの選択肢』