#インタビュー

ジースプレッド株式会社|「世界をよくしたいお菓子」でやさしさを日本に世界に広げたい!子ども達の未来のために

ジースプレッド株式会社 代表取締役 若尾さん インタビュー

若尾 守康
1963年6月23日生まれ。
1986年 家業の若尾製菓(株)に入社
2007年 若尾製菓(株)代表取締役就任NPOワールド・ビジョンを知りチャイルド・スポンサーになる
2009年 エチオピアツアーに参加し「学校を創りたい、やさしさを広げたい、ワールド・ビジョンを広げたい」と強く思う

2013年 50歳の売上目標50億円を達成することができ、ミャンマーに学校を創る。他、途上国に行き、子ども達の笑顔に貧しいけれど平等、助け合っている感じがして幸せに思え、日本は逆に思えた
2014年 「やさしさを広げて、学校を創る」ジースプレッド(株)を設立

お菓子にやさしさのメッセージを添え、本体価格の5%をアジアまたはアフリカの学校建設資金に、たくさんの方々のやさしさで今までにバングラディシュ、ケニア、スリランカ、インドネシアに学校を創る。やさしさ広がれプロジェクトBee Partner、講演など、やさしさを広げています。

introduction:

「やさしくしよう!やさしさは『しあわせな世界』を創ります。やさしさは『あなたをしあわせ』にします。」

この言葉を掲げ、お菓子を販売することで途上国の学校建設を支援し、日本にやさしさを広げることを目的に事業展開しているのがジースプレッド株式会社です。

代表取締役の若尾守康さんは、家業である若尾製菓株式会社の社長に就任するも、やさしさを広げる活動に100%力を注ぎたいと、新会社ジースプレッド株式会社を設立し社長を退きました。

今回は、若尾さんにやさしさを広げる会社の事業内容や設立のきっかけ、思いなどを伺いました。

お菓子を販売し、途上国に学校を建設。しかし真の目的は日本中にやさしさを広げること

–はじめにジースプレッド株式会社の御紹介をお願いいたします。

若尾さん:

ジースプレッド株式会社は、単なるお菓子の販売会社ではなく、弊社のお菓子を買っていただいた売上から寄付をし、アジアやアフリカに学校を建設する取り組みをしています。

ロゴの「G+SPRED」はGはGENTLENESS(優しさ)、SPREDは広める(広がれの思いを込めて)、+は増す・広がる・集まるを意味しています。

一般的には単語間は「G-SPRED」のように「-」を使うところですが、あえて「+」にしているんです。横棒はG(GENTLENESS)を世界に、縦棒は未来に広げたい、それがクロス「+」になり、神様の力を借りてでもやり遂げたいという思いを込めています。

これまでに皆さんのやさしさで建設できた学校は5校で、現在は6校目の建設をめざしています。

2014.9ミャンマー連邦共和国 小学校

2016.7バングラディシュ人民共和国 小学校 

2017.12ケニア共和国 小学校 

2019.10 スリランカ民主社会主義共和国 小学校 

2021.4インドネシア共和国 小学校 

学校は子ども達の笑顔と希望を創る大切な場所です。そして他国を応援することは、世界の平和に繋がると思っています。そのため、学校建設は会社の目的の一つですが、真の目的は日本中にやさしさを広げることにあります。

–ではまず、やさしさを広げるための事業とはどのようなものなのか、詳しくお聞かせください。

若尾さん:

弊社では「Happy Gift」と名付けたお菓子の販売と、より大きな支援を目指した「G+サポーター」「Bee Partner(ビー パートナー)」という2つのプロジェクトを主に展開しています。

Happy Giftは「特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン」とのタイアップ商品で、やさしさのメッセージ入りです。

本体価格の5%を寄付金とし、ワールド・ビジョン・ジャパンを通じてアジアまたはアフリカに学校建設をしています。

国際協力NGOワールド・ビジョン・ジャパン公式サイト : https://www.worldvision.jp/

お客様は、弊社からお菓子を買っていただくことで、子どもたちの笑顔や夢をつくるお手伝いができます。

学校をつくる支援は、自分のポケットマネーや会社からの援助でもできますが、それよりも多くの人を巻き込んで協力するほうが大きなムーブメントになるし、何よりそこからやさしさが広がっていくと思うんです。そこで「G+サポーター」と「Bee Partner(ビー パートナー)」も展開しています。

「G+サポーター」はプロジェクトにお申込みいただくことで、学校建設支援にご参加いただけるというものです。

1口3,000円で、支援者の方には「しあわせの贈りものHappy Giftハートクランチ」をお送りし、その中の500円を学校建設資金に充てさせていただきます。そして、G+サポーターになっていただいた方の氏名を学校のプレートに記し、完成した学校の写真をお届けします。

誕生日や記念日の贈り物として、大切な方のお名前を記すこともできるんです。

応援をしていただいたたくさんの方々や企業の皆様にお送りしている学校の写真はとても喜んでいただいています。

「Bee Partner」は「Haapy Giftマサイズハニーキャンディー」を8箱または32箱セットでご購入いただき、一緒にやさしさを広げるプロジェクトに参加していただくプロジェクトです。

こちらも、本体価格の5%を寄付金とし、購入者の氏名をプレートに記して、完成した学校の写真をお送りしています。

購入頂いたキャンディーはプロジェクトの話などをして周りの方にプレゼントしていただくなど、好きに使っていただけます。

「G+サポーター」と異なるのは、「マサイズハニーキャンディーを持ったご自身の写真」を送っていただき、お名前とともに弊社のFBにアップさせていただく点です。

ジースプレッド株式会社FB :https://www.facebook.com/gspread

FBでは、お写真に加えて「G+宣言」として、ご自身のやさしさの行動宣言と「夢や思い」もお送りいただき、御紹介させていただいています。

匿名でなく顔や名前を出していただく理由は、目の前にちゃんと見える人が「やさしくする!」と言えば、やさしい世界になるはずだと思っているからです。顔も名前も出さず自分の主張をする、今はそんな世界だと思いますが、それでは本当のやさしさは広がらないのではないでしょうか。

ポリオワクチンの開発者ジョナス・ソークの言葉に『仮にすべての昆虫が地球から消え去ったら、その後50年の間にあらゆる生き物が消滅するだろう。もし地球上から人類が消え去ったら、50年後にはあらゆる生命が豊かに栄えるだろう。』とあります。昆虫は特別なことをしているわけではなく自然に生きていますが、その行動が世界や未来を創り出しているんです。

やさしさは、人々に生きる勇気や力を与え、未来を創り出します。蜂が飛び回り蜜を集めるようなやさしさが当たり前になって欲しい。今が未来を、50年後をつくります。そんな思いでBee Partnerを募集しています。そしてBee Partnerになった人が次のBee Partnerをつくってくれています。

《Bee Partnerの皆さん》

–Bee Partnerに使われているキャンディーは「マサイズハニーキャンディー」と名前がついていますが、マサイの蜂蜜が使われているのですか。

若尾さん:

はい、マサイ族の女性達がつくった蜂蜜を使っています。

ワールド・ビジョン・ケニアツアーに参加した際、私達が支援している収入向上プロジェクトを視察し、マサイ族の未亡人達の養蜂を見学しました。

彼女達はとても貧しいのに、養蜂で得たわずかな利益でコミュニティーの子ども達を支援していて感動しました。そして、やさしさがちゃんと連鎖して繋がっていると感じたんです。

それで、彼女達の収入にも繋がるマサイの蜂蜜を使ってキャンディーをつくることにしたんです。その後、彼女達の応援する子ども達のいる地域にも学校をつくることができました。彼女達と再会し話を聞くと、高校へ行くのも大変な地域だったけれど、初めて大学に行く子が出たと大変喜んでいました。

《マサイ族の女性達》

人や会社の使命は誰かを笑顔にすること、未来の為に何かをすること、やさしさを100%の力で広げたい

–では、なぜやさしさを広げる事業をしようと思われたのでしょうか。きっかけがあればお聞かせください。

若尾さん:

私は、2007年、44歳で家業である若尾製菓株式会社の社長に就任しました。

その際、経営理念を「幸せの創造(安心安全に心を込めたお菓子創りを通してお客様、社員、お取引先、社会に幸せを創り出します)」としました。

お客様や社員の幸せは当たり前ですが、会社は地域や社会をより良くするものであり、それはとても重要で不可欠なことと常々感じていたのです。

とはいえ、当時は何をしたらいいのかが分かりませんでした。

その年にワールド・ビジョンという団体を知り、エチオピアとタイのチャイルド・スポンサーになりました。毎月の支援金で一人の子どもと繋がり、写真や動画の交流を通し成長を見守る支援です。支援金は、学校・病院・井戸や収入向上の為など子ども達の住む地域をより良くする為に使われます。

この経験を友達や社員などに伝えると、次々とチャイルド・スポンサーになってくれました。私が話すことで誰かが誰かを笑顔にしていることは気持ちよく、生きている価値だと感じたんです。

そんな中、2009年にワールド。ビジョンのエチオピアツアーに参加し、そこで3つの強い思いを持ちました。

  • 1つ目は「途上国に学校をつくりたい」
  • 2つ目は「やさしさを広げたい」
  • 最後は「ワールド・ビジョンの活動を広げたい」

それからは、社員達と何度も東北へボランティアに行ったり、毎月1日と15日に朝7時から3カ所の氏神様の清掃参拝をしたりと、できるところからいろいろなことに取り組みました。

そして2013年、若尾製菓株式会社で50歳の売上目標達成を機に、ついにミャンマーに学校をつくることができたんです。2015年の開校セレモニーに参加した際は、たくさんの村人や先生、子ども達に出迎えてもらい、とても喜んでいただいているのを感じました。

それは、人生の中で一番と言っていいくらい幸せな時間でしたし、もっと学校をつくりたいとも思ったんです。

出迎えてくれた子ども達やスタッフからは、「若尾製菓・若尾守康さんのことは一生忘れません。一生懸命勉強をして必ず医者になります」や「若尾さんのしてくれたことは日本人の寛大さを知らしめるだけでなく、行政に学校の安全性や勉強の大切さを教えてくれました。そして学校建設でコミュニティが結束しました。今までは考えられなかったことですが、この地域の16校に補助金が付きました。」などの感想をいただけたこともとてもうれしく、幸せを感じました。

幸せ

その後、たくさんの途上国支援地に行きましたが、その度にたくさんの子ども達の笑顔に触れ、貧しいけれど平等で幸せそうに感じました。

一方で日本に目を向けると、貧しくはないけれどどうしても不幸せな感じがしたんですね。

それで日本にやさしさを広げたいと強く思い、 2014年にジースプレッド株式会社を設立しました。

–若尾製菓株式会社での取り組みではなく、新しく会社を設立したのはなぜでしょうか。

若尾さん:

若尾製菓株式会社でも同じようなことは出来たのかもしれません。しかし、若尾製菓株式会社の一部ではなく、100%の力で「やさしさを広げる」取り組みをしたいと考え、別会社を設立し、社長は退きました。

人の使命は、やさしくすること、誰かを笑顔にすること、誰かや未来の為に生きること、そして、そんな世界を子ども達に繋ぐことだと思います。

会社も同じで、たくさん売り上げ、たくさん儲けても、社会や世界に幸せな未来がなければ意味がないと考えています。

自分もやさしくなりたいし、やさしい人を増やしたい、やさしい世界をつくりたい、やさしい世界を子ども達に贈りたい、やさしい世界を子ども達に託したいと思っています。

『やさしくしよう!やさしさは「しあわせな世界」を創ります。やさしさは「あなたをしあわせにします。』そんなことを伝えるために100%の力で貢献したいと思っています。

子ども達がやさしさを感じながら育つ世界を未来へ繋げ広げるために

–日本の小学校などで講演もされていると伺っていますが、それを聞いた子どもたちの反応はいかがですか。

若尾さん:

子ども達はとても素直に話を聞いて受け入れてくれますし、自分も人にやさしくしたいと、やさしさの行動宣言をしてくれます。

子どものときから人にやさしく出来ていれば大人になっても気後れせず、恥ずかしいと思わずに、当たり前のこととして人にやさしく接することができますよね。

そして人にやさしくできる人は、それが気持ちのいいことだと知っているし、まわりから応援もされる。そんな話が子ども達にできるのは、お金に変えられないありがたいことだと思って講演をしています。

–では、これからどんなことがしたいと思っていらっしゃいますか。今後の展望をお聞かせください。

若尾さん:

今後も今まで通り、自然にそのときに思った行動をしていきたいと思います。

そして、いくつか実現したいと思っていることもあるんです。

まずは、それを見たら、自分も絶対にやさしくしたいと思えるような、ノーベル平和賞をとれるくらいの動画をつくりたい!

私は「カインドネス ブーメラン(親切ブーメラン)」という非営利団体「ライフベストインサイド」が制作した動画が大好きなんです。

《カインドネスブーメラン》

こんな動画をいつかはつくりたいと思っています。

念願だった大丸東京店1Fイベントブースに出店したときに、自分の店舗でこの動画を流したいと考え、思い切ってアメリカのライフベストインサイドに許可を取るために連絡したところ、使用を快く承諾してくれました。私達の目指しているものは一緒だからと。

動画ができ沢山の人に見てもらえれば、世界中にやさしさを広げられるので、ぜひとも実現したいですね。

次は、情熱大陸に出たい!

これも、大丸東京店に出店したときなんですが「やさしさを広げるお菓子を売る」って絶対話題になると思い、情熱大陸にこんな事をするので取材してほしいと連絡したんですね。まあ、当然返事はなかったですが、いつか出演して日本中にやさしさを広げたいと思います。

そしてもう一つは、売上の5%を学校建設資金にしているので、1回の売上で学校が出来る1億円の注文を取りたい!

こんな注文が取れれば、希望や可能性を感じられるし、人に伝えることができますよね。

子ども達がいつもやさしさを感じながら育ち、やさしさが連鎖して繋がり、広がってくれることが今後の展望であり夢でもあります。

–お話をうかがい、私も人にやさしくできる人になりたいと思いました。本日は貴重なお話をありがとうございました。

関連リンク

ジースプレッド株式会社: https://g-spread.co.jp/

ジースプレッド株式会社オンラインショップ:https://g-spread.shop-pro.jp/

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