SDGs(持続可能な開発目標)について、「聞いたことはあるけど、実際に何をすれば良いのかわからない」という声をよく耳にします。
そんな方に向けて、企業がどのようにSDGsに取り組んでいるのかをご紹介するシリーズをお届けします。
今回は、秋田県にスポットを当て、地域の企業が展開するさまざまな活動をご紹介。
あなたの行動のヒントや、地域との新しいつながりを発見するきっかけになれば幸いです。
秋田県のSDGs
秋田県では、令和3年9月に「秋田県SDGsパートナー登録制度」を創設し、SDGsへの取り組みを推進しています。
この制度は、県内企業や団体、自治体がSDGs達成に向けた活動を「見える化」することで、取り組みの裾野を広げることを目的としています。
登録された事業者は県のWebサイトで紹介され、登録証や専用ロゴマークを活用してPRが可能です。
さらに、多様なステークホルダーが連携し、地域課題を解決する「自律的好循環」を目指す仕組みも特徴的です。
企業価値の向上や競争力の強化、地域経済の活性化に繋がるこの取り組みは、持続可能な地域社会の実現を目指す秋田県ならではのSDGs推進の一環と言えるでしょう。
秋田県で行われている具体的な取り組みを紹介
では、実際に秋田県で行われているSDGsの取り組みについてみていきましょう。
特定非営利活動法人フォレシア
特定非営利活動法人フォレシアは、不妊治療と仕事の両立を支援するために設立されたNPO法人です。
不妊治療を必要とするカップルは日本では4.4組に1組と言われる中、4人に1人の女性が治療と仕事の両立が困難で働き方を変えたり、離職を余儀なくされています。
この課題に向き合い、仕事や経済的負担、精神的なストレスなど、多岐にわたる問題を解決する活動を展開しています。
フォレシアは「納得できる選択」を全ての人に提供することを目指し、啓蒙活動や企業支援を通じて、持続可能な社会の実現を推進しています。
具体的な取り組み内容
フォレシアはSDGsの目標達成に向け、「当事者の負担軽減」と「不妊症患者の減少」を2つのミッションとして掲げています。このミッションに基づき、以下の具体的な取り組みを進めています。
- 企業との連携
企業向けにアンケート調査等を行い、不妊治療と仕事の両立に関する課題を「見える化」し、企業内での制度設置を支援。2021年には5社の協力を得ており、2030年までに600社を目標としています。また、企業や自治体職員向けの講演活動を通じ、啓蒙を強化しています。 - 若年層向けの啓蒙活動
プレコンセプションケアや早期通院の重要性を伝える研修を展開。専門学校や大学での講演を実施し、2030年までに早期受診に繋がった人数1000人を目指しています。 - 環境への配慮
自然電力を供給する電力会社と提携し、支援者の自宅や企業の電力を100%自然電力へ変更。2024年12月時点では744名が参加し、2030年までに3000人を目標としています。
これらの活動を通じて、フォレシアは「社会」「経済」「環境」の3側面でSDGsの達成を目指し、持続可能な社会を構築するために尽力しています。
特定非営利活動法人フォレシアの基本情報
名称 | 特定非営利活動法人フォレシア |
住所 | 〒010-0001 秋田県秋田市中通二丁目2-32山二ビル6F |
URL | https://forecia-japan.com/ |
まとめ
今回は、秋田県のSDGsに貢献する企業の一例として、特定非営利活動法人フォレシアをご紹介しました。
不妊治療と仕事の両立支援を通じて、社会課題の解決に挑む姿勢は、多くの人々にとって行動のヒントとなるでしょう。
フォレシアのような企業が取り組むSDGs活動は、地域社会の課題を解決し、持続可能な未来を築く重要な一歩です。
この取り組みが秋田県内外へ広がり、より多くの人々に支援の輪が届くことを願っています。
あなたも、自分の地域や分野でできることを考えてみませんか?