『感動のそばに、いつも。』をブランドスローガンに掲げる株式会社JTB(以下JTB)。
この言葉を、一度は目や耳にしたことがあるのではないでしょうか。
JTBといえば「旅行会社」というイメージが強いですが、事業ドメインは「交流創造事業」です。
『地球を舞台に「新」交流時代を切り拓く』をめざし「価値ある出会い」を提供します。
そして、「未来」へサステナブルな交流を創りあげることで、持続可能な開発目標SDGsへの貢献をめざしています。
今回は、JTBグループが地球を舞台に、国内外のグループ一丸となったSDGsの活動内容をご紹介します。
JTBのビジョンと事業内容
企業名 | 株式会社JTB |
SDGs | 3,4,56,7,8,9,10,11,12,13,14,15,17 |
サステナビリティレポート |
JTB のビジョン
『地球を舞台に「新」交流時代を切り拓く』
人々が自ら実際に体験や交流することで得られる「感動」価値は薄れることはありません。
「交流」を実現し、お客様の笑顔・感動を過去から未来へつないでいくことがJTBの使命だと考えます。
JTBグループ社員が胸に刻む The JTB Way
お客様に「価値ある出会い」を提供し続けるために、世界中で働くJTBグループの社員たちが思いを一つにして実践する誓いです。
地球を舞台に、人々の交流を創造し、平和で心豊かな社会の実現に貢献する。
デジタルとヒューマンタッチが融合したソリューションにより、お客様の期待を超える価値を生み出し、お客様にとっての成果をお約束する。
JTBは、地球を舞台に自然・文化・歴史とのふれあいや人々の交流を創造し、お客様にとって感動と喜びを提供します。
JTBは、お客様とともに歩んできた100年を大切にし、これからも「価値ある出会い」を創造し続けます。
- 信頼を創る
JTBは、常に誠実に一人ひとりの心に寄り添い続けて、信頼を創りあげていきます。 - 挑戦し続ける
JTBは、お客様や社会の期待を超えるために、自ら挑戦し続けます。 - 笑顔をつなぐ
私たちの笑顔で、お客様の笑顔をつなぎます。
JTB の事業内容
JTBグループの事業ドメインは「交流創造事業」です。
One JTBとして、新たなソリューションやビジネスモデルを構築・推進するため3つの事業戦力の実現を目指します。
- ツーリズム
- エリアソリューション
- ビジネスソリューション
いずれの事業においてもデジタル基盤の強化を図り、JTBグループの強みでもある「ヒューマンの力」を発揮し、お客様の感動・共感を呼び起こし、高い期待に応えていきます。
JTBのSDGsの取り組み〜過去から未来へつなぐ〜
心豊かなくらし
今まで安心・安全をベースに、新たな刺激や感動により、人々の心と体に活力を与えるさまざまな交流を創造してきました。
今後は、今まで以上にお客様のカスタマージャーニーに寄り添った「実感価値」の実現に取り組みます。
安心・安全の実現
お客様に満足いただける商品を提供する上で何よりも重要となるのが、安全であること。
JTBグループでは、お客様の安全確保に関わる取り組みとその見直し・改善活動のための「旅行安全マネジメント」を策定。
旅行の安全確保を事業の最優先課題に位置付けた上で、経営トップから現場まで一丸となって組織的な安全管理チェック体制を強化し、お客様に安心して旅を楽しんでいただく体制を整えています。
デジタルの活用
店頭・コールセンター・Webに縮まらずオンライン相談や、オンラインツアー等のデジタルを活用した新たな交流も見出していきます。
働きがい
激しい環境の変化に伴い、企業が抱える課題は複雑化・多様化しています。
JTBグループでは「エンゲージメント」を大切に、デジタルとヒューマンタッチを融合させたソリューションを提供しています。
その中でも、従業員エンゲージメントでは、企業を構成する人・組織の課題を可視化するEVPサービスやワーケーションなどの新たな働き方のリューションも提供しています。
JTBは、教育こそ未来を創る礎だと考え、修学旅行をはじめとした教育プログラムの提供や若い世代への教育に対する支援を行うことで、新たな学びや多様性の理解を通じて、人間形成の機会を広げ豊かな未来の創造に貢献します。
SDGs学習プログラムの提供
動画視聴・個人ワーク・グループ内シェアなどを通じて、SDGsについての理解を深めるオンラインプログラム等を提供しています。
例えば… ・名門シンガポール国立大学卒業生&在学生によるSDGs授業 ・タイにおける日本農業の可能性についてのセミナー ・バリ島のジェンダー平等へ!フィリピンの貧困問題 |
次世代育成の貢献
品川区の中学校を対象にした、未来協育推進機構が運営する「しながわ職場あるき」への賛同・参画の他、日本企業の海外進出で増加している海外子女の国語力向上を手助けすることを目的に、海外子女教育振興財団の協力も下、JTB・読売テレビ・学研プラスの3社協働で海外特別授業「うわばきクック」の読み聞かせを実施しています。
人財育成基本方針 社員の成長・活力が会社の成長、グループの発展を支えるという基本理念のもと、社員は自らの専門性の向上と自律創造型社員への成長に努め、社は社員の個性や多様性を尊重し、教育とチャレンジの機会に満ちた活力のある風土の構築に努める。自律創造型社員として挑戦と成長を続ける社員にとって、物心両面において働きがいのある企業グループを形成する。 |
自律創造型社員とは…
『高いスキルを活用して担当職務で高い成果を発揮するとともに、新しい情報やスキルの習得に努めながら、自ら課題を認識し、その解決に向けて自律的に行動する人財』と定義しています。
JTBは、新たな価値の創造のため、社員に自分らしさを生かして活躍してもらうために、自律創造型社員の育成を強化しています。
JTBユニバーシティ
JTBグループには、グループ横断型教育研修プラットフォーム『JTBユニバーシティ』があります。
これは、広くツーリズム産業の発展に貢献する人財の育成を目指して、日々の業務に必要な基礎知識やビジネススキルから経営人財育成プログラムまで、社員の能力や階層に合わせて成長できるカリキュラムです。
日本国内のみならず、シンガポールにも人財育成機能の拠点を置き、”地球を舞台に”活躍する人財の育成にも尽力していきます。
JTBユニバーシティにおける教育プログラムをご紹介します。
- グループ基礎:
グループ経営理念を共通基盤とし、事業と自身の役割を理解し、自ら推進できるマインドを醸成する - マネジメント:
個人と組織の力の最大化ができる階層別マネジメント人財を育成する - ビジネススキル:
業務上での実勢んが伴う、基礎レベルから高度な専門分野へ至る知識・スキルを習得できる - 事業推進:
グループの各事業推進における付加価値を創出できる専門性を獲得する - キャリアデザイン:
社員のキャリア自律を促し、個性の発揮による仕事を通じた自己実現を支援する - 専門人財:
高度な専門性(IT・法務・財務・事業開発等)を有する人財を育成する
上記コンテンツを、研修・eラーニングや通信教育・派遣研修などの豊富なラインナップで提供しています。
JTBユニバーシティでは、グループ経営理念を共有し、グループの一員としての一体感を確認した上で、求心力を高めJTBブランドならびに企業価値の向上としてグループシナジーの最大化を目指しています。
誰もが平等に経験の機会をもてるよう、目に見えるものも見えないものも、バリアをのぞきます。
目標:多様性な価値観と働き方の尊重を通して、企業としての中長期的な発展、イノベーションの創出を目指す。
【働く環境の改善】
- ICTの取り組み(テレワーク・オンライン営業・ワーケーション)
- 人事関連制度の取り組み(多様なシフトパターン・ふるさとワークなど)
【BPR】
- 業務可視化への取り組み
- デジタル化への取り組み(RPA・AI・電子契約)
【女性活動】
- 女性渉外営業のための研修・セミナー
- 育児休職中、復帰後セミナー
- 男性育児休職の推進
- 異業種勉強会
- 女性ロールモデル構築
- 女性活躍推に関する行動計画
【介護】
仕事と介護の両立支援に受けた情報提供
【障がい】
チャレンジドサミット
【LGTB】
多様性のあり方を理解するセミナー
JTBは経済産業省が表彰する平成26年度「ダイバーシティ経営企業100選」に選定されました。
JTBは、国内外の様々な業種業態のグループ各社が、自社にあったダイバーシティの実現を目指しています。その着実な推進のための仕組みとして”ダイバーシティINDEX(多様性の活用指標)”を独自に策定し、グループ全体で取り組んでいることが高く評価されました。
引用元:JTB公式HP
JTBは、今後も社員一人ひとりが働きがいと多様性を強みとし、経営理念の実現を目指して、ダイバーシティ経営をさらに進めていきます。
人々をとりまく環境
相互理解と地域の魅力向上に率先して取り組みます。
そして、かけがえのない地球上の資源へ配慮し、その魅力を維持し続けます。
地域社会の発展
JTBは「交流」を通して、さまざまな国や地域、人々との相互理解を深め、自然・文化・歴史に対する発掘・育成・保存・振興への貢献に取り組んでいます・
- 伝統文化・芸術の保護育成
- 地域活性化
- 発展途上国の子どもたちの支援
文化活動の支援
- 「文化としての旅行」の定着
作家や俳優、映画監督など各界著名人に、旅をテーマに旅先の体験や旅行感を語っていただく「JTB旅行文化講演会」を主催。 - 観光復興・交流事例の表彰
地域に根差した持続的な交流の創造と各地域の魅力の創出、地域の活性化に寄与することを目的にJTB交流創造賞を開催し、さまざまな形で受賞地域へのバックアップを進めています。
環境負荷の低減
グローバルをベースとした持続性可能な取り組みを加速するため、今後はJTBならではの責任ある活動を実践し、交流を持つプラスの効果を拡大させるとともに、マイナスの影響の削減にも挑戦します。
JTBグループ環境宣言
JTBグループ環境宣言 |
私たちは、かけがえのない地域環境を慈しみ、 地域環境保全への最大限の配慮に努めることを基本理念として、 ツーリズムに関わる企業活動を誠実に推進することにより 持続可能な循環型社会の実現を目指します。 |
商品・サービスにおける取り組み
- 「CO2ゼロ旅行」:
カーボンオフセットの仕組みを取り入れた旅行商品。 - 「CO2ゼロ旅行プログラム」の提供:
SDGsの本質理解をアクションにつなぐ学習教材「SDGsワークショップ」をセットにした商品。 - CO2を実質ゼロにできるサービス:
企業・団体様がMICEを実施する際に、その会場で使用される電気を再生可能エネルギーに置き換えることで、CO2を実質ゼロにできるサービスの提供。
地域と一体となった取り組み
お客様や地域の皆様とJTBグループの社員が一体となって、環境美化や人と人との交流を通じて元気な未来を創造していく「JTB地域いきいきプロジェクト」を開催しています。
「地域を元気に、人を笑顔に。」していくことが目標です。
観光地の清掃をはじめ、自然環境の保全活動、歴史や文化の学習体験など、地域の特色を活かしたプログラムを展開しています。
ペーパーレスの取り組み
2021年4月より、証憑書類の電子保存化・関連業務のデジタル化と法人顧客との電子契約を開始しています。
年間約570万枚以上のペーパーレス化を実現し、環境への負担を低減するとともに、将来的なツーリズム業界への展開を見据えて、デジタル化を推進しています。
エコ活動
JTBグループは身近なエコ活動として『エコキャップ運動』に参加しています。
この活動は、JTB本社ビルでは、各フロアにキャップ収集BOXを設置しています。
【エコキャップ収集個数】:350,440個
【エコキャップ収集重量】:814.98kg
【CO2削減量】:2,567.8kg-CO2
パートナーシップ
ステークホルダーとのパートナーシップを築きあげることで、人々の心を動かすソリューションを提供します。
つなぐ・つなげる
JTBは、さまざまなものを「つなぐ」ことで、旅行者や企業、地域など、それぞれのお客様の満足や課題解決に「つなげて」いきます。
それぞれのお客様が抱える課題は、密接にリンクしているため、お客様同士もつなぐことでより大きな社会課題の解決やSDGs目標達成、つまり「未来へつなげること」にも挑戦しています。
多様な事業を展開しているJTBの強み、デジタルの活用、産官学との連携を生かし、ONE JTBでその取り組みを連携させます。
まとめ
つなぐ、つなげる。これまでも、これからも。
JTB全社員が胸に刻み込んでいるブランドスローガン『感動のそばに、いつも。』を掲げ、交流創造事業を通し、お客様、そして、地域・社会のツーリズムを取り巻くあらゆるステークホルダーの皆様と深い関係を築きながら、「感動」をお届けしてきました。
お客様とともに歩んできた100年を大切にし、地球を舞台に人々の交流を創造し続け、SDGs達成目標とともに、サステナブルな社会の発展に貢献します。