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小林製薬のSDGsの取り組み|人と社会に素晴らしい「快」を

小林製薬ロゴ

小林製薬のスローガンである、「”あったらいいな”をカタチにする」

この言葉は、テレビを見ている方なら、ほとんどの人が耳にしたことがある名言ではないでしょうか。

テレビのCMではおなじみのセリフです。

製薬会社としておなじみの小林製薬ですが、事業活動は薬やドラッグストアに並んでいる商品の提供だけではありません。

地域社会・自然環境においても、小林製薬グループならではのさまざまな「快」を提供するとともに、国連の持続可能な開発目標SDGsの達成に向けて大きな貢献をしています。

例えば、長年トイレ環境を快適にすることを追及してきたので、社会貢献活動の1つとして地域社会のトイレ環境の改善に取り組んでいます。

例を挙げると、小学校の用便をしにくい和式トイレを洋式トイレに改修する「小学校に洋式トイレプレゼント」や、世界自然遺産へ環境負荷のないバイオトイレを寄贈する活動です。

この活動は、開発目標SDGs13目標に値します。

このように、小林製薬は、さまざまな自社の事業活動を通じてSDGs達成の目標に貢献しています。

この記事では、小林製薬グループのSDGsの活動を、ビジョンや事業内容とともに詳しくご紹介します。

小林製薬株式会社のビジョンと事業内容

引用:小林製薬HP
企業名小林製薬株式会社
SDGs3,5,8,12,13
サステナビリティレポート

小林製薬のビジョン

小林製薬グループは、自社の経営理念と想いを込めたスローガンに基づき、お客さま・地域社会・自然環境にとって『快』を追求し続けます。

<経営理念
我々は、絶えざる創造と革新によって新しいものを求め続け、人と社会に素晴らしい「快」を提供する

ブランドスローガン

「”あったらいいな”をカタチにする」

ブランド憲章に込めた思いをひとことで表現した小野がこのフレーズです。

この言葉に沿う事業活動を進めることで、多くのお客様とコミュニケーションがとれることを願っています。

小林製薬の事業内容

小林製薬グループは、医療品・芳香剤・栄養補助食品(サプリメント)、日用雑貨品などの分野で、さまざまな製品を提供しています。

主要事業は、以下の3つに分類されます。

  • 国内事業
  • 国際事業
  • 通販事業

国内事業

小林製薬の売り上げの約8割、利益の大部分を占める基幹事業です。

「医薬品」・「オーラルケア」・「食品」・「芳香消臭剤」・「衛生雑貨品」・「過程雑貨品」・「スキンケア」・「カイロ」などのカテゴリーで158ブランドを保有。

国内事業の強み

  • ”あったらいいな”をカタチにした、製品開発力
  • 市場創造による新たな需要喚起力と競争の少なさ
  • ※OEMの活用による開発スピードの速さ

※OEM:他社メーカーに製造を委託し、自社ブランドとして販売すること

国際事業

主要拠点の米国・中国・東南アジアの15ヵ国でカイロや額用冷却シート、外用消炎鎮痛剤などを販売しています。

3つの事業の中でもっとも今後成長が期待される事業。

国際事業の強み

  • 「HOT HANDS」は米国カイロ市場でNo.1シェア
  • 中国国内における「小林製薬」の認知度が高い
  • 「熱さまシート」は各国の熱冷却シート市場でNo.1シェア

通販事業

スキンケア製品や栄養補助食品などを、自社のWebサイトや電話注文を通じて販売しています。

店頭では取り扱っていない、通販独自の高単価な製品を販売。

通販事業の強み

  • 医薬品の開発で培った製品の「開発力」と「品質の良さ」
  • 医薬品通販による競合との差別化
  • エンドユーザーと直接接点炉持てることによる丁寧な顧客コミュニケーション

小林製薬のSDGsの取り組み〜人と社会に素晴らしい「快」を〜

ここでは、「小林製薬グループ 環境宣言2030」を基本的な考えとして、「新・環境行動指針」に沿った小林製薬のSDGsの活動を紹介します。

小林製薬は、2001年12月に「小林製薬宣言」「環境行動指針」を策定しています。

しかしながら、パリ協定やSDGsなど近年の気候変動・地球環境に関わる濃く霊的な潮流を加味し、2019年2月に「小林製薬グループ 環境宣言2030」「新・環境行動指針」として改定を行いました。

まず、「小林製作グループ 環境宣言2030」はこちらです。


小林製薬グループは、人と社会に素晴らしい「快」を提供する企業です。私たちは、豊かな自然や地球環境の支えがあるからこそ、お客さまの「あったらいいな」をカタチにしてお届けできる、と考えています。
私たちは、お客さま・お取引様・地域社会の皆様とも力を合わせ、地球温暖化防止や資源・生物多様性の保全など、世界共通の環境問題に真剣に向き合い、解決のためのアイデアを出して実行し続けます。

次に「新・環境行動指針」の7針はこちらです。

  1. 法令遵守及び主体的・積極的な課題設定とPDCA
  2. 気候変動の対応
  3. 資源・生物多様性への配慮
  4. 廃棄物の削減とリサイクル・化学物質の適正管理
  5. 環境配慮製品・サービスの開発と提供
  6. サプライチェーン全体での取り組み
  7. 行動指針の共有及び環境意識の向上

それぞれ解説します。

法令遵守及び主体的・積極的な課題設定とPDCA

各事業分野における環境に関する法規制を遵守するだけでなく、自ら積極的に課題を設定し、中長期での環境目標・環境基準を定めて、アイデアを出し※PDCAを実行します。

※PDCA:取り組みの進捗状況や社会情勢の変化、ステークホルダーからの要望などを踏まえ、レビューを実施し必要に応じて軌道修正すること

気候変動の対応

気候変動が事業を行う上での重要なリスクであることを認識し、事業の各段階においてエネルギー利用の効率化や、再生可能エネルギーへの転換などを含む温室効果ガスの削減施策を実行します。

CO2排出削減

  • 2030年目標(2030年に2018年比 ※Scope 1,2 51%削減※ Scope3 15%削減)の※SBTイニシアティブの認定取得及び目標達成に向けた活動
  • 環境性能の高い工場新棟建設、再生可能エネルギーの導入
  • CDP「気候変動」分野の回答(現在B-ランク取得済み)
引用元:小林製薬公式HP

※Scope1:自社での燃料の使用や工業プロセスによる直接排出の温室効果ガスの排出量です。

※Scope1:自社で他社から供給された電気・熱・蒸気を使用したことによる間接排出の温室効果ガスの排出量です。

※Scope3:Scope1+2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)。

※SBT:産業革命以降の気温上昇を2℃未満(もしくは1.5℃未満)に抑えるという国際的な目標

資源・生物多様性への配慮

地下資源や生物資源・水資源などの枯渇・汚染・その他の環境負荷を低減するため、事業の各段階における省資源化・資源の代替・生物多様性への配慮は重要です。

全社員が生物多様性の重要性を認識し、国際社会や地域と深く関わることで良好な関係を築きます。そして、生物多様性に関する社会的責任を果たすことを通じて、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

活動指針

  • 実態の把握​
    事業活動や製品の使用・廃棄物等が生物多様性に与える影響について把握します。
  • 影響の低減
    生物多様性に配慮した資源の有効利用を図り、生物多様性に与える影響を低減します。
  • 法令の遵守
  • 各国・各地域の生物多様性に関連する法律や条例、国内ABS:「遺伝資源へのアクセスとその利用から得られる利益の配分」指針等を遵守します。
  • 従業員教育と社内連携
    生物多様性保全に役立つ従業員教育の実施や、社内外の関係者との連携・協働を通じ、社会全体の生物多様性に関する保全意識の向上に努めます。

廃棄物の削減とリサイクル、化学物質の適正管理

事業の各段階から発生する廃棄物について、積極的にリサイクルを行い、廃棄物の量的削減・リサイクルレベルの向上を行います

また、以前よりPRTR(:化学物質排出移動量届出制度)対象物質の排出量などの化学物質管理に取り組んできましたが、お客さまにより安全に使用していただき、環境負荷の少ない製品を開発したいという思いより化学物質管理の強化を実施しています。

その化学物質強化にあたって小林製薬グループは、2022年に「化学物質管理ポリシー」を明確にしました。

<化学物質管理ポリシー
小林製薬グループは、化学物質に関する適切なガバナンス体制を構築し、原材料の選定・調達・製造・流通・廃棄という製品のライフサイクルを通じて適切な化学物質管理を行うことで、環境負荷が少なく、お客様が安全に使用できる製品の提供を目指します。各種法令の遵守に加え、海外の規制動向や国内外の業界基準・ガイドライン等を参考に、製品および原材料のリスクについて自社独自の評価を行い、化学物質の適性使用を推進します。お客様をはじめとしたステークホルダーの皆様に向けたリスクコミュニケーションとして、製品の安全性と適切に使用していただくための情報について、アクセスがしやすい情報提示に取り組みます。

環境配慮製品・サービスの開発と提供

製品・サービスの設計・調達・製造・使用各段階で、環境負荷を低減するための指標・基準を設け、環境配慮製品の開発を積極的に推進します

また、お客さまにとっての新しい価値と、環境価値との両立の実現に努めます。

製品開発のエコ指標

  • 環境ラベルを記載した製品の上市とポートフォリオ設定、売上比率目標の設定
  • 全製品のプラスチック削減と環境負荷の見える化
  • 製品ライフサイクル別CO2排出量測定開始(Scope3)
  • 紙・パルプ・パーム油などの持続可能な原材料への転換

小林製薬製品開発エコ基準

『小林製薬製品開発エコ基準 9項目』

  1. 内容物(有機成分)中の植物由来原材料が50%以上使用
  2. 内容物において、リサイクル原材料を10%以上使用
  3. 容器包装において、リサイクル原材料を10%以上使用
  4. 容器包装において、植物由来原材料を20%以上使用
  5. 基準製品よりも容器包装重量を10%以上削減
  6. 基準製品よりも廃棄物量を10%以上削減
  7. 容器包装において、本体と比べ単位容量あたりの重量比が50%以上削減できるつめ替え、つけ替え
  8. 基準製品よりも、使用に供される内容物の原材料を10%削減
  9. 基準製品よりも、製品ライフサイクルのいずれかのステージ(内容物の調達と廃棄、放送容器の調達と廃棄、生産・物流・および使用)でCO2排出量を10%以上削減

原料調達から製品設計まで、製品のライフサイクル上で環境負荷の低減をする9つの基準を設定しています。

9項目のうち、1項目でも該当する製品に「エコとカタチに」マークを付与し、製品パッケージに表示しています

サプライチェーン全体での取り組み

小林製薬は、サプライチェーン全体を通して環境負荷の低減に取り組んでいます。

お客様・株主様のほか、従業員も重要なステークホルダーです。

我々は従業員にサステナビリティ活動を推進するため、従業員全員に向けたサステナビリティに関するメールマガジンの配信や、「サステナビリティMeet Up ! 」というワークショップを開催し、気候変動・ダイバーシティ・CSR調達などをテーマに役員・従業員の意識喚起を行っています

人と社会に「快」を提供し続ける小林製薬だからこそ、さまざまな社会課題の解決においても”あったらいいな”をカタチにして取り組んでいます。

行動指針の共有及び環境意識の向上

小林製薬は、この指針を経営者・全従業員で共有し、取り組みや教育・啓発活動を通じて、一人ひとりの環境保全意識の向上に努めています。

また、この指針に基づく目標・取組内容と達成状況についてはステークホルダーの皆様に積極的に開示しています。

まとめ

小林製薬グループは、「”あったらいいな”をカタチにする」をブランドスローガンに掲げ、お客様の生活・健康上のお困りごとを解決し、「快」を提供し続ける企業です。

事業活動やESGの取り組みを通じて、SDGs達成実現に貢献しています。

参考:https://www.kobayashi.co.jp/contribution/