#インタビュー

テーブルマーク株式会社|おいしさで選ぶフリー食。BEYOND FREE(ビヨンドフリー)で食卓を笑顔に

BEYOND FREE(ビヨンドフリー)

テーブルマーク株式会社 萩原 弥生さん インタビュー

ビヨンドフリー

萩原 弥生(はぎはら やよい)

1990年生まれ・高知県出身。2019年のテーブルマーク入社以降、オウンドメディア、SNS運営を担当。2023年6月よりBEYOND FREEブランドの認知拡大と商品企画に携わる。同年9月よりBEYOND FREE推進室 所属。好きなBEYOND FREE商品は「豆乳クリーム ロールケーキ チョコ」。

introduction

現代人の食事は多様化してきています。自分や家族にアレルギーがある、主義や思想上の理由から食事の選択に制約がある、そんな方たちも少なくありません。

テーブルマークは、食に関して多様な価値観や関心を持つ人、ひとりひとりに寄り添った「BEYOND FREE(ビヨンドフリー)」のブランドを立ち上げました。特定の原材料や成分を使用せず、美味しさをとことん追及した商品を展開しています。

今回、同社の萩原さんに開発に関する思いや、商品について、今後の展望について伺いました。

「食の多様化」に応える新ブランドの立ち上げ

はじめに、テーブルマーク株式会社についてご紹介をお願いします。

萩原さん:

1956年に株式会社加ト吉として創業した弊社は、会社の統合を経て、2010年から現在の社名であるテーブルマーク株式会社になりました。

冷凍食品を中心に商品を展開しており、「さぬきうどん」や「ごっつ旨いお好み焼」をはじめ、焼成冷凍パンの「ここCafé」シリーズ、魚沼産こしひかりのパックごはんなどを取り扱っています。家庭用の商品イメージが強いかもしれませんが、他にもレストランやホテルなどで使用いただく業務用商品も供給しています。

グループ共通のパーパスとして「食事をうれしく。食卓をたのしく。」を掲げており、これを実現するための土台として、安全に向けた取り組みを重視しています。具体的には、国内外の自社グループ全工場でFSSC22000(食品安全マネジメントシステムに関する国際規格)を取得し、生産プロセスに重点を置いた品質管理を実施するなど、最高水準の安全管理に取り組んでいます。

また、パーパスを実現する手段のひとつとして、これまでの商品とは異なるアプローチとなる「BEYOND FREE(ビヨンドフリー)」というブランドを2023年1月に立ち上げました。

なぜ、これまでの商品とは異なるアプローチが必要だとお考えになったのでしょうか?

萩原さん:

背景には近年の食の多様化があります。「アレルギーによって卵が食べられない」「健康診断の結果から糖質を控えている」「環境や動物保護を目的として動物性の食品を避けている」など、ご自身・家族の体質や健康状態、主義・思想から、食事の選択に制約を抱えている人も増えてきましたよね。

多様な食生活を送るお客様のために、美味しいものをお届けしたい、みんなが笑顔で食卓を囲めるようになってほしいと考えたことが「BEYOND FREE(ビヨンドフリー)」のスタートしたきっかけです。

「BEYOND FREE(ビヨンドフリー)」では、アレルゲン不使用・動物性原材料不使用・糖質カット/塩分カットの3つの商品群から計30商品を展開しています。このような食品は、よく「制限食」と呼ばれますが、「通常食より味が劣る」といったイメージを持たれやすいのが現状です。

そこで「BEYOND FREE(ビヨンドフリー)」は、「おいしさで選ぶフリー食」をキャッチコピーに掲げ、「美味しいものが食べたいけれど、選択肢が少ない」という方にも満足していただけるよう、味わいには特にこだわって商品開発を行ってきました。

どのような商品があるのでしょうか?

萩原さん:

現在は主食とデザート系が中心となっていますが、その中でもおすすめの2商品を紹介します。

まず1つ目が、「ライスバーガー 大豆ミート」です。

こちらのライスバーガーは、パティに大豆ミートを使用しています。大豆ミートでありながらも満足感が得られるよう、焼肉味・生姜焼き味の2種類のフレーバーでしっかりとした味わいが特徴の商品です。動物性原材料不使用のもので、「ここまで美味しく、食べごたえのある商品は他にない」とのお声をいただいています。

もうひとつの人気商品に、「豆乳クリームロールケーキ」シリーズがあります。実はこのシリーズは美味しさの追求に非常に苦労した商品のひとつで、開発には約3年の期間を要しました。

こだわりとして、卵不使用ながらもスポンジ生地の口当たりを表現するために、専門の研究チームが開発した技術を駆使し、現在のふわっとした生地を作り上げています。またクリームに関しては、卵と牛乳の代わりに豆乳原材料を使用しているのですが、豆独特のにおいが気になるという課題がありました。それを解消・解決するためにも試作を繰り返し、自慢の味わいを誇る商品となりました。一部商品の消費者試食調査を実施し、90%以上の方から「おいしい」という回答が得られました。動物性原材料を使わないことで劣りやすい味わいに関しても「濃厚である」「香りが良い」等の好意的な声を多くいただきました。

そして、この度新フレーバーのアールグレイが加わりました。

こちらも、アレルゲン「卵」・「乳」不使用で、簡単便利なトレー入りデザートになっています。しっとりとした食感のスポンジにアールグレイの茶葉を混ぜ込み、アールグレイ風味の豆乳ホイップクリームを合わせたロールケーキなので、これからの季節にぴったりな商品です。

これらの商品はどちらで購入できるのでしょうか?

萩原さん:

商品はすべて弊社のECサイト「ショクタス」で販売しています。「ショクタス」では商品をカテゴライズしており、「ご飯もの」「麺」「デザート」「ベーカリー」を選んで閲覧することが可能です。また、「アレルゲン不使用」「動物性原材料不使用」「糖質カット/塩分カット」などのニーズから商品を表示させることもできます。

複数のフレーバーを一気に食べ比べできる「お試しセット」もご用意しています。この「お試しセット」からご注文いただくお客様が増加し、そこから気に入ったフレーバーでリピートいただく機会も増えてきていますね。

また、「プラントベースの商品だけをサブスクしたい」「週1回ペースでベーカリーを届けてほしい」というお声もあるため、通常購入より5%お得な「定期便」も展開しています。最低利用回数・期間の制約がなく、スキップ・解約のための面倒な手続きは不要なので、気軽に始めていただけます。

多くのユーザーが「みんなが笑顔で食卓を囲めるように」のコンセプトに共感

どのような方がサービスを利用されているのでしょうか?

萩原さん:

幅広い年代の方にご利用いただいていますが、特に女性が多い印象です。やはり自身の体質や健康状態・価値観を理由に、食事に何らかの悩み・不安を持っている方によく使っていただいています。

また、弊社が開催するイベントやSNSなどを通して、当事者の方のご家族や、友人知人に何らかの食の制約・制限があって悲しい想いをした経験がある方から「BEYOND FREE(ビヨンドフリー)の『みんなが笑顔で食卓を囲めるように』というコンセプトに共感した。」とお声がけいただく機会が増えてきました。

このようなお声をいただく中で、「食制限のある方も、そうではない方も気にせず楽しく同じ食卓を囲んでいただきたい」「みんなでおいしい食卓を囲めばきっとたくさんの笑顔が生まれるはず」という想いが生まれ、それを体現するためのイベント「カベのないレストラン」を先日開催しました。

当日は52名の方にご参加いただき、BEYOND FREE(ビヨンドフリー)の紹介後、実際の商品を盛り付けたワンプレートランチの試食会を行いました。自然解凍やレンジで加熱するだけで食べられるという利便性の高さはもちろん、ブランドの大きなこだわりである味についても「今まで大豆ミートって苦手だったけどコレはおいしい」「玄米ブレッドが食べやすいから毎日これでいいと思った」など、「おいしさ」をご実感いただけた様子でうれしい結果となりました。

食事を楽しんだあとは、多様な食生活を送るみなさんがそれぞれにご自身やご家族の抱える食の悩み・不安を自由にお話いただきました。食べるものに制限のある方のお困りごとは想定していましたが、実は制限がない方も、「共に食事をする人によっては何らかの気を遣うことがある」という意見が多数あって驚きましたね。

ユーザーから直接商品の感想が聞ける貴重な機会となりましたし、今後も同様のイベントを開催していきたいと思っています。

「食事をうれしく。食卓をたのしく。」の実現に向けて

今後の展望についてお聞かせください。

萩原さん:

今後もBEYOND FREE(ビヨンドフリー)では好きな食べ物を自由に選択し、お腹いっぱいになる幸せをお届けできるよう、アレルギー配慮商品などのバリエーション拡充を図り、毎日に幸せを届けてくれる食を「もっとうれしく、もっとたのしく」する活動に取り組んでまいります。

現状、商品ラインナップが主食とデザート中心になっていることもあり、主菜系メニューを増やして欲しいとのご要望をいただいています。そのため、食卓を彩る多種多様な商品をご提供できるよう、商品開発を進めているところです。

また、販売方法もECサイト「ショクタス」のみとなっていますが、今後はさまざまな方法でお手に取っていただけるよう販路の拡大にも取り組みたいと考えています。

そしてBEYOND FREE(ビヨンドフリー)を必要としている方に知っていただき、お届けできるよう、試食イベントも積極的に開催していきたいです。「食品は食べてみないと味が伝わらないので、美味しいかどうか分からず購入を迷う」というお声もあります。実際に口にして、味や食感などを気軽に試していただきたいですね。

BEYOND FREE(ビヨンドフリー)は、「家族と別のメニューを準備しなくてはならない」「みんなと同じものが食べられない」「食事のことを考えると気が重い」という悩みを持っていた方々に、美味しくて調理が簡単な冷凍食品で心のハードルを下げることができる、そんなブランドだと考えています。

「食事をうれしく。食卓をたのしく。」の実現に向け、引き続きお客様の声に耳を傾けると共に、食制限のある方・ない方が気を遣わずに食事を楽しめる機会・場の提供にも取り組んでいければと考えております。

(商品イメージ画像)

食事の選択に制限のある方のお悩みに寄り添った素敵なブランドです。貴重なお話をありがとうございました。

関連リンク

食+(ショクタスURL):https://shoku-tasu.jp/