湖池屋といえばスナック菓子、そしてポテトチップス「のり塩」。
湖池屋の「のり塩」はポテトチップス界の元祖と言っても過言ではありません。
そして、激辛ブームの火付け役「カラムーチョ」を世に送り出し、独創的でユニークな商品(スコーン・ポリンキー等)を次々と生み出してきた湖池屋。
スコーンやポリンキーのCMで流れるポップな音楽は、今でも耳に残っている人は多いのではないでしょうか。
今回はスナック菓子で絶大な人気を誇る「湖池屋」が賛同している、2030年までに目指す国連の目標、『持続可能な開発目標「SDGs」』の取り組みをご紹介します。
湖池屋は「食」を通じてサステナブルな活動に貢献しています。
目次
湖池屋のビジョンと事業内容
企業名 | 株式会社湖池屋 |
SDGs | 2,3,4,7,8,10,11,12,13,15 |
サステナビリティレポート |
ビジョン
自然豊かな日本の大地の恵みに感謝して緑を育み、土屋水とともに歩むこと。持続可能な社会のために、商品を通してお客様と一緒に環境に取り組むこと。 |
- 味にこだわる: 素材の旨さを調理で引きだす「料理人」になる
- 日本にこだわる: 国産原料や日本独自の技術にこだわり、日本の素晴らしさを形にする
- 現代品質を創る: 現代音食文化におけるスナックの新たな価値を発見、創造する
- 常に安心できる商品を提供し、地球環境・人々に健康・社会的貢献を心掛ける。
- 束草的で心の満足度の高い商品・サービスを育成していく。
- 独自のブランドの戦略のもとに、ロングセラー商品を育成していく。
- 時代に先がけ、変革のスピードを上げ、新しい経営形態を実現する。
- 世界的視野に立った企業になる
- 従業員の物心両面の満足を追求すると同時に会社関係・取引先の経営に適正に貢献する。
事業内容
湖池屋は、ポテトチップスをはじめとするスナック菓子や機能性食品等の開発、製造及び販売を主たる事業としています。
そして、厳しい日本市場で鍛えられた品質とマーケティング力を武器に、海外での事業を展開しています。
2018年に台湾・ベトナム・タイにも現地法人を設立しました。
その他、アジアを中心に、欧州や北米など約30の国の地域で製造、販売を行っており、各地域に寄り添った商品づくりをしています。
今後もさらなる成長のため、時代や地域にあった商品を提供し続けます。
湖池屋の主要商品
- 湖池屋フライドポテト
- じゃがいも心地
- KOIKEYA STRONG
- koikeya
- 湖池屋ポテトチップス
- カラムーチョ
- ずっぱムーチョ
- スコーン
- ドンタコス
- ポリンキー
- 乳酸菌LS
湖池屋のSDGsの取り組み〜「食」でくらしをゆたかに。〜
それでは、いよいよ「湖池屋」が『食』を通してどのようなSDGs達成に向けた活動をしているかを、詳しくご紹介します。
食の安全・安心への取り組み
湖池屋はお客様に安全・安心な商品をお届けするため、食品安全・品質方針に基づき、原材料の調達から製造・流通・販売に至るまでの全ての部門において、安全・安心な商品作りに取り組んでいます。
湖池屋では、ポテトチップスの原料として、日本産の生じゃがいもを100%使用しています。
1962年の「湖池屋ポテトチップス のり塩」発売以来、日本のポテトチップスの老舗として、日本産じゃがいも100%にこだわり、60年間に亘ってポテトチップスを作り続けてきました。
高品質のじゃがいもを安定的に確保するため、定期的に産地を訪問し、じゃがいもの生育状況や収穫状況のチェックを実施しており、貯蔵に耐えうる品質の選定をすることで、安定した商品を提供し続けられるよう努めています。
湖池屋の環境活動の一環として、2009年から北海道南富良野市の町有林において森林保全活動を実施しています。
この事業は、北海道がコーディネーターとなり道内の森林整備を進める、「ほっかいどう企業の森林づくり」の取り組みとしてスタートしました。
人工林は、手入れをしないで放っておくと、太陽が林床まで届かず、薄暗く土壌が剥き出しになってしまいます。
そうなってしまうと下草は生えず、雨が降れば土壌が流れ、動物たちの隠れ家やエサを取る場がなくなり生きていけません。
定期的に間伐し、適正な本数にすることで、元気を取り戻します。
食品安全の国際認証である「FSSC22000」を取得
2017年5月、株式会社湖池屋 関東工場及び京都工場において、食品安全の国際認証である※FSSC22000の審査に合格して認証を取得し、現在も継続しています。
※FSSC22000は、GFSI(世界食品安全イニシアティブ)が認める食品安全規格の一つです。FSSC22000を取得することにより、食品安全マネジメントシステムを構築し、永続的に安全な商品を提供し続ける仕組み作りを目指し、企業理念にもある、「常に安心できる商品を提供し、地球環境、人々の健康、社会貢献を心がける」を推進しています。
社会貢献への取り組み
湖池屋は、豊かな社会の実現とその持続に貢献するため、40年以上に渡ってお菓子を通じた以下の社会貢献活動に取り組んでいます。
- レッドカップキャンペーン
- ベルマーク運動
- JAPANフライドプロジェクト
- 湖池屋SDGs劇場「サスとテナ」
- 地域スポーツ振興【湖池屋杯】
それぞれご説明します。
毎日のお買い物で学校給食を支援できる、レッドカップキャンペーン。
国連のWFPが給食を入れる容器として使っている赤いカップを目印に、レッドカップキャンペーンに賛同する企業からキャンペーンマークのついた商品が発売されています。
対象商品を購入すると、その売上の一部が企業から寄付されます。
2011年開始以来、累計約2,000万人以上の子どもたちに学校給食を届けました。
ベルマークは50年以上の歴史のある運動です。
小学校で集めたことがあるなど、親しみがある人が多い中、実際どのような活動なのかを知らない人は、少ないのではないでしょうか。
ベルマーク運動は、1960年に「すべての子どもに等しく、豊かな環境の中で教育を受けさせたい」そんな願いを込めて始まった運動です。
PTA・協賛会社・ベルマーク財団がスクラムを組んで進めているボランティア活動で、全国28,000校以上のPTA(幼稚園・保育所・小学校・中学校・高等学校)・大学・公民館などが参加しています。
湖池屋は、1977年から協働会社として運動に参加しています。
「日本の誇り」である風土・文化やそれから生み出す素材を「湖池屋プライドポテト」に込めて発信するプロジェクトとして、2018年2月に「湖池屋JAPAN PRIDE プロジェクト」が始動しました。
”地域の素材を生かしたポテトチップス”という領域を超えて、地域とともに、地域の抱えるテーマに向けて、商品を通じた貢献に取り組んでいます。
「湖池屋プライドポテト」の商品とそれぞれの地域のテーマ
湖池屋が送る、SDGsについて子供から大人まで、誰もが楽しく学べる短編アニメーション。
社会問題や環境問題を反映した怪獣たちを前に奮闘する”サス”と”テナ”、AIタヌキの”ブル”。
この3つのキャラクターが繰り広げるストーリーを楽しみながら、「まだ、間にあう!!」を決めセリフに「SDGsは難しいものではなく、身近なことから誰でもすぐできる!」ということを教えてくれます。
環境への取り組み
湖池屋は、環境保全を意識した企業活動に取り組んでいます。
持続可能な自然環境の保全のため、省エネルギー・省資源・廃棄物削減・容器放送改善など、さまざまな取り組みによって環境負荷の低減に努めています。
湖池屋の各工場及び事業所においては、エネルギーの効率的利用に取り組み、CO2排出量の削減に努めてきました。
湖池屋は、省エネ設備機器の段階的導入、工場各所及び事業所各所において省エネ対策を進めることで、今後も継続してCO2排出量削減に取り組んでいきます。
湖池屋の各工場では、どうしてもリサイクルできない石などを除き、発生した食品廃棄物等のリサイクルに努めています。
下記の表によると、生産状況の変化により発生量の増加がありましたが、2020年度の再生率は昨年よりも上昇し97.3%という高水準を維持しています。
湖池屋は、地球温暖化の原因であるCO2排出量削減のために、灯油から都市ガス・天然ガスへ転換しました。
また、昨年の関東第二工場に引き続き、京都工場においてもガスコージェネレーションシステム(自家発電設備)を導入しました。
今後も省エネルギー設備の導入を計画的に進めていきます。
ポテトチップスができるまでには、いろいろな廃棄物が発生します。
食品廃棄物や中間生成物は、可能な限り再生利用に取り組んでいます。
従業員との関わり
湖池屋は、独創的でユニークな商品で「おいしさ」と「楽しさ」を提供するため、社員の自主性を尊重し、各自の個性や能力を生かしながら、生き生きとやりがいを持って働ける職場環境作りを目指しています。
人材採用の際には、基本的人権を尊重し、国籍・性別・年齢などによって有利・不利はないよう公正な採用を実施しています。
社内においては、差別などが生じないよう、人権に関する継続的な意識啓発に取り組んでいます。
湖池屋にはさまざまなバックグラウンドを持った人材が働いています。
個性や能力の伸長を目的に、自律的な成長を促す学習の支援制度を提供しています。
「環境」・「CSR」について知る・考えることを目的に、当社において実施した「環境」・「CSR」に関する活動をイントラネットなどで公開し、社員間での情報共有を図っています。
また、新入社員に研修を実施し、「環境問題」や「CSR活動」に対する理解を深めています。
湖池屋は、多様な人材の活用を進めることを目的にダイバーシティを推進しています。
新卒採用においては、採用者に占める女性の割合がここ3年間の平均で5割に上がりました。
他にもこのような実績があります。
- 海外大学生や外国人留学生の採用
- 地域限定社員の採用や定年退職者の再雇用
- 海外法人における現地人材の採用
充実感を得ながら働き、仕事の責任を果たす一方で、育児・介護など個人の時間も充実した健康で豊かな生活を実現するため、湖池屋では仕事と生活の調和(ワークライフ バランス)を推進しています。
- 2017年に人事制度を改定
(ライフイベントに応じて、キャリアを選択できるようになりました。)
2018年、働き方・業務改革プロジェクト開始
(副業の解禁・カジュアルデーの開始等、働きやすい環境を整備)
労働安全衛生法の定めに従い、職場における安全と健康を確保し、快適な職場環境の構築を目指すことが目標です。
- 衛生委員会の開催
設備・作業におけるリスク低減や心身の健康をテーマに討議がなされ、各職場の業務特性や実情に合った取り組みが進められています。(月1回実施) - ストレスチェック
毎年全社員が実施し、職場の環境改善に取り組んでいます。
まとめ
日本人の味覚にあう「のり塩」味のポテトチップスを誕生させ、日本で初めてのポテトチップスの量産化に成功した湖池屋。
湖池屋は、スナック菓子の開発・製造・販売だけではなく、「食でくらしをゆたかに。」をテーマにSDGs活動に大きく貢献しています。
これからも持続可能な社会を目指し、「食」を通じたサステナブルな取り組みを続けていきます。