#SDGsに取り組む

【ティムタムでおなじみ!】オーストラリアの製菓会社・アーノッツは環境に優しいお菓子作りに取り組む

製菓会社・アーノッツ

オーストラリア土産と聞いて、何が思い浮かびますか?

カンガルージャーキー、マカダミアナッツ、コアラのぬいぐるみなど、さまざまなアイテムがありますが、特に高い人気を誇っているのがティムタムです。

オーストラリアの定番商品として知られるティムタムは、製菓会社のアーノッツが取り扱っています。

単なるお菓子の製造・販売だけでなく、実は環境保全への意識も高いアーノッツ。

この記事では、アーノッツが行うエコ活動についてご紹介していきます。

アーノッツとは?

製菓会社・アーノッツ1
出典:Spaceship Earth

Arnott’s Biscuit Limitedは、オーストラリア国民から「アーノッツ」の相性で親しまれる製菓会社です。

Biscuitと会社名に入っているものの、ビスケット以外にもチョコレートやクラッカーをはじめとするバラエティー豊富なお菓子を販売しているのが特徴です。

シドニーに本社を構えており、オーストラリア国内で実に60%のマーケットシェアを獲得している最大手の製菓会社として知られています。

ティムタムはアーノッツのロングセラー商品

ティムタム
出典:Spaceship Earth

アーノッツの会社名を知らない方でも、ティムタムというお菓子の名前は聞いたことがあるのではないでしょうか?

オーストラリア土産としても人気が高いティムタムは、アーノッツが1964年に発売を開始したお菓子です。

1958年のケンタッキーダービーで優勝した競走馬・ティムタムが商品名の由来となっており、オーストラリア国内では年間4,500万個以上のティムタムが消費されています。

シンプルなミルクチョコレートの「オリジナル」をはじめ、ダークチョコレート、ホワイトチョコレート、ピーナッツバター、ココナッツ、チョコミント、ラズベリーなど、多彩なフレーバーが販売されています。

また、純度の高い塩が取れるMurray Riverの塩を使ったソルティッドキャラメルなどもあり、オーストラリアの自然を最大限に引き出したフレーバーを楽しめる点も魅力です。

アーノッツのサスティナブルな取り組み

ここでは、アーノッツがどのような環境に優しい取り組みを行っているのかについて掘り下げていきます。

リサイクルに適した包装を増やす

アーノッツのリサイクルに適した包装
出典:Spaceship Earth

オーストラリア政府は、2025年までに全ての包装材を100%リサイクル・堆肥化可能な素材にすると宣言しています。
アーノッツでは、プラスチックごみ削減のために早期から包装材の改善を行ってきました。

多くのお菓子の包装で使用される軟質プラスチックは、本来リサイクルが困難だと言われてきた素材です。

アーノッツは軟質プラスチック処理技術を持つREDcycleとパートナーシップを結び、より環境に優しい包装の研究に労力を費やしてきました。

また、複数の素材よりも1つの素材で作られた包装の方がリサイクルしやすいと言われていることから、アーノッツでは単一の素材のみ使うモノマテリアルでの包装を行っています。
サスティナブルな包装を積極的に取り入れることで、リサイクル率の向上を目指しているのです。

さらに、スーパーなどの小売店には、POSディスプレイと呼ばれる会計場所に近い商品棚が設置されています。
レジに並んでいる買い物客が手に取ることから、通常の商品棚よりも購入率が高い傾向にあります。

そのため、POSディスプレイに置かれるアーノッツ製品は、全てリサイクル可能な包装の商品のみという工夫が凝らされています。

原料の自社栽培


ビスケット、チョコレート、クラッカーなどを主に製造するアーノッツでは、膨大な量の小麦粉、砂糖、油、乳製品、ココアを消費しています。

原料の輸送時に二酸化炭素が排出されることを受けて、アーノッツでは原料の自主栽培をスタートしました。

輸送距離が少ない場所で原料の生産を行うことで、大幅な二酸化炭素の排出量削減に繋がると考えられています。
尚、まだ100%自主栽培は実現していないものの、2035年までには自主栽培に完全移行することを目標にしています。


小麦の新種開発


自主栽培を行うアーノッツでは、サスティナブルな小麦の開発に取り組んできました。

大手の小麦粉供給業者であるAllied Pinnacleとパートナーシップを結んで小麦育種プログラムを行った結果、干ばつ耐性が強い「スコッチ」と呼ばれる新種の小麦が誕生しました。

日本の約20倍もの国土を持つオーストラリアですが、70%近くは乾燥地帯に分類されます。
極度に雨量が少ない砂漠地帯のような気候となっており、2019年にはニューサウスウェールズ州の干ばつ率が98.6%にまで達しました。

植物を育てるために多くの水を必要とすることから、オーストラリアではいかに干ばつに強い植物を開発するかが重要となります。

アーノッツは干ばつ耐性に優れた「スコッチ」を開発・栽培することで、限りある資源である水の消費を最小限に防いでいるのです。

リサイクルラベル(ARL)の採用率アップ

リサイクルラベル(ARL)
出典:Spaceship Earth

オーストラリアでは、消費者が正しくリサイクルできるようにThe Australasian Recycling Label(ARL)と呼ばれるプログラムを実施しています。

「リサイクル可能」「条件によってはリサイクル可能」「リサイクル不可」の3種類があり、外装、内装、蓋、ラベルなどに対する処理方法が記載されているのが特徴です。

商品のパッケージにARLを付けることで国全体のリサイクル率が上がると考えられていることから、オーストラリアでは企業に対してARLの記載を促しています。

アーノッツのARL採用率は、2021年以前ではわずか56%でした。

しかし、1年間で72%まで採用率をアップし、2024年までには全ての製品にARLを付ける目標を掲げています。


サプライヤーへの教育


アーノッツは、サプライヤーのエコ意識向上にも力を入れています。

リサイクル可能な包装に関するトレーニングを実施し、自社だけでなくサプライヤー全体におけるプラスチック使用率削減を意識しています。

埋め立てられる廃棄物の削減

ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州、南オーストラリア州、ビクトリア州の4エリアに製造拠点を持つアーノッツは、社内廃棄物の削減に努めています。

生産過程で消費されるカートン、段ボール、缶などをリサイクル可能な製品に切り替えることで、2010年以降は埋め立てられる廃棄物を90%削減しました。
尚、生産過程で使う素材は、実際にリサイクルセンターなどを訪れた上で「どのような素材が本当にリサイクルに適しているのか」を判断して選んでいます。


再生可能太陽光発電システムを設置

エネルギー消費量を抑えるべく、アーノッツでは3つの事業所を再生可能太陽光発電システムに切り替えると宣言しています。

オーストラリア国内の主要事業所に再生可能太陽光発電システムを取り入れることで、従来よりも13%ものエネルギー削減が期待されています。

段ボール箱の再設計

製造されたお菓子を小売店に輸送するにあたって、製品を梱包する必要があります。

アーノッツは、梱包・輸送する段ボール箱の再設計を行い、従来よりも軽く大きな段ボール箱の制作に成功しました。

大きな箱により多くの商品を詰めることでトラックの輸送頻度が減り、重量が軽くなったことでトラックの二酸化炭素排出量削減も実現しています。

日本でもアーノッツのお菓子を購入できる?

アーノッツのtimtam
出典:Spaceship Earth

アーノッツのお菓子は、日本国内でも購入可能です。

特に知名度が高いティムタムにおいては、以下のような店舗で取り扱っています。

  • ドン・キホーテ
  • カルディコーヒーファーム
  • 西友
  • コストコ

ただし、地域やシーズンによっては上記の店舗で取り扱っていないことがあります。

「どうしてもティムタムを買いたい!」「サスティナブルな取り組みをしているお菓子会社の製品を食べてみたい!」という方は、事前に各店舗へ問い合わせるのがおすすめです。

まとめ

製菓会社・アーノッツのティムタム
出典:Spaceship Earth

オーストラリアの名産品・ティムタムを生み出したアーノッツは、環境保全に早期から力を入れてきました。

パッケージのプラスチック削減はもちろん、製造過程で使用する素材にも着目することで、社内全体の廃棄物を減らしています。

さらに、再生可能太陽光発電システムの導入や段ボール箱の見直しなど、規模の大小を問わずにさまざまなエコ活動を取り入れている点もポイントです。

日本でも購入できる場所が多いアーノッツのティムタム。

仕事・勉強中の休憩や食後のデザートに、エコ意識が高い製菓会社の製品を味わってみてはいかがでしょう?