#SDGsに取り組む

味の素株式会社のSDGsの取り組み|明日のよりよい健康を世界中に

世界初の”うま味”調味料である「味の素」。

100年もの歴史があることはご存知でしょうか。

味の素のCMを子供の頃から見て育ったり、家庭にはいつも「味の素」が置いてあったりした人も多いことでしょう。

味の素グループは、食と健康との課題が多様化する中、アミノ酸の働きで世界の人々の健康増進と食習慣の改善への貢献を目指してます。

そして、2030年に「食と健康の課題解決企業」を実現することを目指すとともに、国連の持続可能な開発目標「SDGs」達成に向けて積極的に貢献しています。

この記事では、味の素グループのSDGs達成に向けた取り組みをわかりやすく紹介します。

味の素のビジョンと事業内容

引用元:味の素公式HP

企業名味の素株式会社
SDGs2,6,7,8,12,13,14,15,17
サステナビリティレポート

ビジョン

食と健康の課題解決企業を目指します。

アミノ酸のはたらきで食習慣や高齢化に伴う食と健康の課題を解決し、人びとのウェルネスを創造します。

目標
2030年までに10億人の健康寿命を延伸します。

事業を成長させながら、環境負荷を50%削減します。

2050年までに温室ガス排出量のネットゼロを実現します。
引用元:味の素公式HP

ミッション

味の素は、地球的な視野にたち”食”と”健康”そして、明日のよりよい生活に貢献します。

味の素の社会問題解決の取り組み「ASV(Ajinomoto Group Shared Value)」

「ASV(Ajinomoto Group Shared Value)」とは、サステナブルな成長を実現するための戦略的な取り組みです。

企業が自社の売上や利益を追求するだけでなく、事業を通じて社会・地域と共有する価値を創造することにより経済価値を向上していくことを意味します。 

1909年の味の素創業時事業から一貫した「ASV」の取り組みで、味の素グループは成長してきました。

味の素は「ASV」を進化させていくことで「ミッション」「ビジョン」の実現につながると考えます。

引用元:味の素公式HP

事業内容

味の素グループは世界一のアミノ酸メーカーとして、2つの事業を柱とした幅広い事業をグローバルに展開しています。

  • 食品事業
  • アミノ酸サイエンス事業

味の素グループは、高品質なアミノ酸の独創的な製法・利用法の開発を通じて事業領域を国内外で展開しています。

引用元:味の素公式HP

味の素のSDGsの取り組み〜明日のよりよい健康を世界中に〜

2015年に国連サミットで決まった国際目標の「SDGs」

うま味調味料の「味の素」を世界初として売り出した味の素は、どのようなSDGsの取り組みをしているのか、詳しく紹介いたします。

食と健康の課題解決への貢献

問題・課題

現代社会における食・栄養の課題やニーズは多様化・複雑化していますが、味の素グループは、事業を通じて栄養課題解決へのインパクトを最大化することを目指します。

その実現のために、アミノ酸に関する知見を活用して栄養バランスの良いメニューを推奨し、世界中の人々の健康増進と食習慣の改善に寄与します。

主な取り組み

  • おいしく摂取し、心身の健やかさにつながる食品・アミノ酸製品およびメニューの提供
  • おいしい減塩の実践支援
  • タンパク質摂取の推進
  • おいしい減糖、減脂の実践支援
  • 職場の栄養改善
  • 栄養プロファイリングシステムの製品開発への利用
  • 「アミノインデックス技術」による予防医療への貢献
  • バイオ医薬品の受託開発・製造

生活者のライフスタイルの変化に対応する迅速な提案

問題・課題

味の素グループは、栄養とおいしさの両立を追求しながら、体だけでなく心も満たす健康づくりを目指してきました。

生活者のライフスタイルが多様化していることを受け、よりパーソナライズした新たな価値の提供と、生活者一人ひとりとのコミュニケーション強化に取り組んでいます。

特に次世代の食を担うZ世代へのアプローチを強化しており、習慣・体調のサポート・体験価値を楽しみながらエシカル・サステナビリティに貢献するなどの価値を提供し、ファン層拡大を図っています。

主な取り組み

  • 食を通じた人と人とのつながり・コミュニティの創出
  • ビッグデータ・生活者のデータの活用によるマーケティングの高度化
  • スモールマスへの対応強化
  • 製品・サービス・情報のお客様への適切な届け方の実践
  • スマートな調理等、簡単なニーズに対応した製品・サービスの拡充

製品の安全・安心の確保

問題・課題

味の素グループは創業以来、常に「お客様第一」の姿勢で製品・サービスの安全・安心に対する努力を続けてきました。

お客様が口にする食品を扱う企業だからこそ、品質保証や適切な情報開示は重要な課題です。

これからも、お客様の要望に真摯に耳を傾けお応えし、お客様に信頼と満足を感じていただける製品・サービスをお届けします。

主な取り組み

  • 適切な情報公開とラベリングの情報共有
  • 「お客様の声」をもとに製品・サービスの開発・改善への反映
  • うま味・※MSGの価値共有のためのコミュニケーションを強化
  • 品質保証活動の徹底と人財育成

※MGS:味の素の原材料であるグルタミン酸ナトリウムのこと

多様な人財の活躍

問題・課題

味の素グループでは、従業員のエンゲージメントを、時価総額・コーポレートブランド価値と共に、企業価値を高める重要な課題だと考えます

味の素のサステナブルな成長を実現するための戦略「ASV」を”自分ごと化”にすることで、ビジョンの実現に主体的に関わる人材育成への投資を強化します。

そして、ダイバーシティーインクルージョンを進化させてイノベーションの加速を向上させることが目標です。

主な取り組み

  • 従業員の「ASVの自分ごと化」を促進
  • エンゲージメントサーベイを活用したPDCAサイクルの推進
  • ダイバーシティ&インクルージョン推進に向けた組織風土改革
  • 女性人財の育成・登用
  • 健康経営の推進
  • 人権教育・啓発活動
  • イノベーション創出のための企業文化醸成

気候変動への適応とその緩和

問題・課題

世界的な環境課題である気候変動は、味の素グループにも多大な影響を及ぼします

予想されるリスクは、原材料不足をはじめとするリスクです。

味の素グループは、気候変動を全社重要リスクかつ機会と捉え、以下の4つの目標を観点に対応策を検討しています。

  1. ガバナンス
  2. 戦略
  3. リスク管理
  4. 指標

ライフサイクル全体での負荷低減を目指し、省エネ活動や再生可能エネルギー電力の利用を進めるほか、国際イニシアチブに参加。そして、社内外の提携を図りながら課題解決を目指します。

主な取り組み

  • 製品ライフサイクル全体でのネットゼロに向けた長期的な取り組み
  • 生産時・輸送時のエネルギー削減の取り組み
  • 温室効果ガス排出係数の低い燃料への転換
  • 内部カーボンプライシングの活用
  • TCFDに対応した情報開示(シナリオ分析等)
  • 飲料用アミノ酸による環境負荷低減(土壌・水質汚染の低減)​​​​

資源循環型社会の実現への貢献

問題・課題

味の素グループの製品・サービスは、さまざまな資源を使い生み出されています。

地球上の限りある資源を効率的に活用するとともに、持続可能な循環型社会の実現に貢献することは、味の素グループの責務です

廃棄物の3R(Reduce・Reuse・Recycle)に継続的に取り組むとともに、近年注目が高まっているプラスチックの海洋廃棄物問題に対しても、企業連携のイニシアチブに参加する等、積極的に取り組んでいます。

主な取り組み

  • 生分解性が高いアミノ酸系洗浄剤の供給
  • プラスチック使用量削減、モノマテリアル包装資材への転換
  • 事業活動を行う国・地域におけるリサイクルの社会実装への貢献
  • 製品パッケージを活用したプラスチック廃棄削減訴求
引用元:味の素公式HP

フードロスの低減

問題・課題

世界では1年間に約13億トンもの食料が廃棄されています。

これは、世界全体で消費のために生産された食料の約3分の1に当たる量です。

農業による生産から、家庭での消費に至るフードサプライチェーンの全体で、食料の損失や廃棄が起きていると言われています。

食資源は限られる一方で、今後世界の人口の増加や食品の需要増が見込まれており、フードロスの低減は重要な課題です。

味の素グループは、原料受け入れからお客様納品までのフードロスと原料の調達からお客様の消費。廃棄までの製品ライフサイクル全体でのフードロスを低減することをめざし、サプライヤーや生活者と連携しながら取り組みを進めています。

主な取り組み

  • 生産工程のロスの低減
  • 需要・生販バランスの最適化と賞味期限延長
  • 有用化推進
  • サプライヤー・小売・流通との連携推進
  • 廃棄削減に役立つ製品開発
  • 生活者へのロス削減普及運動
引用元:味の素公式HP

持続可能な原材料の調達

問題・課題

味の素グループは、130を超える国・地域で製品を展開しており、さらに多くの国や地域から原材料の調達を行っています。

そして、味の素の事業は強靭なフードシステム、それは豊かな地球環境と健全で活力のある社会に支えられた安定した食資源の上に成り立っています。

しかしながら、原材料の生産から加工まで全ての工程で起こりうる重要課題があります


原材料の生産から加工まで全ての工程で起きる重要課題
・温室効果ガスが排出される・プラスチック廃棄物の発生・フードロスの発生・森林破壊や泥炭地の開発・水資源や土壌の汚染・生態系が損なわれる・食資源の維持・そこで働く人々の労働安全衛生・アニマルウェルフェアの配慮

味の素グループは、調達におけるこれらの課題に対し、サプライチェーンに関わるステークホルダーの皆様とともに改善を図り、環境・社会にポジティブな影響を与えるサプライチェーンの構築に取り組みます。

主な取り組み

  • サプライチェーン上の課題の可視化
  • 人権影響評価の実施
  • アニマルウェルフェアの推進
  • トレーサビリティの確立および認証品購買の推進
  • 公正な競争の確保と従業員教育の徹底
  • コプロ活用による持続可能な農業への貢献

水資源の保全

問題・課題

世界の人口増加に伴い水の需要増が見込まれる一方で、地球上の淡水は偏在しているという課題があります。

水資源の枯渇は、生産に使用する水そのものだけではなく、原材料の調達にも影響を及ぼします。

味の素グループは、長年にわたり継続してきた生産における水使用料・排出量削減をさらに深化させるとともに、水源の森林整備等を通じて、持続的に水を利用できる環境の創出に貢献します。

主な取り組み

  • 生産プロセスの最適化

ガバナンスの強化

問題・課題

味の素グループは、コーポレート・ガバナンスをASV経営を強化し、ビジョンを実現するための重要な経営基盤の課題と考えています

ASV経営の強化

味の素グループは、ASV経営の実効性を強化するため以下の2点を両立します。

・ステークホルダーの意見を反映させる適切な執行の監督

・スピード感ある業務執行

このように、監督と執行が明確に分離している、指名委員会等設置会社の体制をとっています。

味の素グループポリシー(AGP)の改定

近年はコロナ渦の長期化に加え、自然災害やパンデミック等により、事業環境は大きく変化し、これまで以上に総括的なリスクマネジメントが重要です

それゆえに、味の素グループ各社およびその役員・従業員が遵守すべき考え方と行動のあり方を示した「味の素グループポリシー(AGP)」を改定しました。

味の素は、AGPを誠実に守り、内部統制システムの整備とその適正な運用に継続して取り組むとともに、サステナビリティリスクを積極的に捉える体制を強化し、持続的に企業価値を高めていきます。

主な取り組み

  • グループ従業員全員への味の素グループポリシーの浸透
  • ホットライン(内部通報制度)の整備
  • コーポレート・ガバナンス体制の強化
  • 事業継続マネジメントの強化
  • 労働安全衛生マネジメント
  • 「全社重要リスク」の選定とその対応策の検討
  • ITセキュリティ関連規程の徹底によるサイバーセキュリティ対策強化
  • 知的財産リスクマネジメント
  • 多様なステークホルダーとの対話の実施

まとめ

味の素グループは、「私たちは地球的な視野にたち、”食”と”健康”、そして明日のよりよい生活に貢献します。」というミッションの実現に向けて、事業を通じた社会課題の解決に取り組みます。

そして、味の素グループは、アミノ酸の働きで食と健康の妥協なき挑戦をつづけます。

生活に役立つ情報や食の提案を通じて、お客様のあかるい未来を応援することが味の素の使命です。

同時に、グローバルにビジネスを展開する企業として、”食”と”健康”を通じ、これからも「持続可能な開発目標(SDGs)」で掲げられた目標に積極的に貢献していきます。

参考:https://story.ajinomoto.co.jp/report/025.html