Introduction
2022年3月30日(水)に開催される国連大学SDG大学連携プラットフォームの公開シンポジウム。プラットフォームに加盟する31大学が4つの分科会に分かれて議論を重ねてきた成果が、オンラインにて公開されます。SDGs達成に向けて大学がなすべきことは何か、さらには大学の未来について考えるきっかけとなる貴重な機会として当メディアでも注目しています。
今回は、シンポジウムで総合司会を務めるUNU-IASアカデミック・プログラム・アドバイザーの福士謙介氏に、開催意義や見どころについてお伺いしました。
オンライン参加可能!国連大学SDG大学連携プラットフォーム公開シンポジウム
最初に、今回開催するシンポジウムの概要について教えてください。
「SDGs達成に向けた取組み推進と大学の未来を考える」をテーマに、国連大学SDG大学連携プラットフォームに参加している31大学とともに議論を重ねてきた「大学マネジメント」、「SDGカリキュラム」、「大学間等連携」「大学評価とアカウンタビリティ」の4つのテーマについて、分科会ごとに成果が発表されます。
当日のプログラムを教えてください。
テーマ別にセッション形式で約1時間の成果発表を行います。オンラインでの開催ですので、興味のある部分だけ視聴していただくことも可能です。
国連大学SDG大学連携プラットフォームのこれまで
国連大学SDG大学連携プラットフォームでは、これまでどういった活動を行ってこられたのですか?
2020年10月から2022年の1月までに14回のワークショップを開催し、SDGsに関わる取組の共有や海外の専門家を招いた講演会などを開催し毎回中身の濃い議論が展開されました。こうした活動を通して大学間の連携を強化することによって、世界から見た日本の大学のプレゼンス(存在感)向上を目指しています。
今回のシンポジウムで発表される、4つの分科会について教えてください。
プラットフォームに加盟する31大学が次の4つの分野に分かれて、専門的な研究や議論を行うものです。
- 大学マネジメント
- SDGsカリキュラム
- 大学間連携
- 大学評価とアカウンタビリティ
国連大学SDG大学連携プラットフォームが発足されてまだ2年ですが、1年目にまとめた提言をどのように具現化していくかを検討するうえで大変重要な役割を果たしています。
分科会を設置したことで、どのような成果を感じていますか?
一番の成果は、大学同士が連携した自主的な取組が増えたことです。発足1年目のワークショップは全体会合が中心でしたが、2021年度は全体会合に加え、4つの分科会に分かれて深い論議を重ねることができました。
分科会の自主的な活動がなければ、今回のシンポジウム開催に至っていなかったと感じます。各分科会が1年間研究してきた成果を発表する集大成の場として注目して聞いていただけますと幸いです。
国連大学SDG大学連携プラットフォーム」の取組みについてさらに詳しく知りたい方はこちら
>> 国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)所長 山口しのぶ氏インタビュー
公開シンポジウム開催の狙い
今回の公開シンポジウムはどういった方々に参加していただきたいですか?
大学関係者はもちろんですが、SDGsの取組に興味のある企業様や自治体関係者様、学生さんにとっても学びの多い時間になるのではないかと感じています。
SDGs達成に向けて大学が社会の中でどうするべきか定義すると同時に、現在直面する課題や問題点を共有することで、日本の大学、さらには教育の未来について様々な視点で論議を深めるきっかけとなることを期待しています。
公開シンポジウムを視聴することで、具体的にどのような学びがあると思いますか?アピールポイントがあれば教えてください。
大きく3つあると感じています。
1つ目は、新しい形の大学間協力のあり方を考えるきっかけとなる点です。大学は持続可能な社会の転換を担う未来のリーダーや、国際的に活躍する人材を育てる非常に重要な場です。大学同士が協力して、どのように社会に貢献していくことができるのかといった内容はビジネスとも互換性があるので、様々なヒントを得ていただけるのではないかと考えています。
2つ目はSDGsのローカライゼーション(地域化)への理解が深まる点です。大きなシステム変革のためには、地球規模の課題に向き合いながらローカルな課題に取り組むことが重要だと感じています。
また、大学だけで取り組めば良いというものではなく、様々なステークホルダーとの連携が必要不可欠です。まずはシンポジウムで発表される様々な事例を吸収することで、できること、できないことに気づく場としてもご活用いただけるのではないかと考えています。
3つ目は、行動変容のきっかけとなり得る点です。今回のシンポジウムが「自分には具体的に何ができるのか?」を考える機会になることを期待しています。大学に関わる教員、職員、学生の意識や行動が変われば、きっと社会に大きなインパクトを与えることに繋がるでしょう。
最後に参加を検討されている方にメッセージをお願いします。
今回のシンポジウムでは、SDGs推進に向けてどのような取組みが求められるかが分かるだけでなく、広義の意味で日本の大学の未来について考えるきっかけとなるのではないかと感じています。
オンライン開催でご自身の興味のある分野だけをご視聴いただくことも可能ですので、興味のある方はお気軽にご参加いただけますと幸いです。
・日時:3月30日(水)13:00-17:00
・開催場所:オンライン(参加費無料)
・視聴対象者:大学・教育関係者、大学経営者、大学マネジメント部門担当者、大学との連携に関心のある企業・自治体関係者、学生等
・申込方法
以下「シンポジウム参加者申込フォーム」より、【3月25日(金)まで】に参加事前登録をお願いします。
▼シンポジウム参加者申込フォーム
【主催】国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)/【後援】文部科学省(予定)
【お問い合わせ】国連大学SDG大学連携プラットフォーム事務局 sdgs-up@unu.edu
◆各セッションの概要について登壇者へインタビューした記事は下記よりご覧いただけます