#17の目標

SDGs15「陸の豊かさも守ろう」私たちにできること現状や取り組み事例を紹介

sdgs15

植物は人間の食料の8割を提供しています。

農業により植物からの恩恵を受けているのです。

また、森林は生命を保つために欠かせない存在です。森林は空気や水を循環させ、生命を育みます。

しかし、度重なる自然災害経済発展のために違法な森林伐採がすすみ、森林は疲弊。その結果砂漠化が進んでいます。

世界の森林面積は年間約1,300ヘクタールずつ減少しており、これは日本の面積の3分の1相当です。

国連食糧農業機関(FAO)の推測ではあと100年もすれば世界から森林は消えるだろうとも予測されています。

  • SDGsの目標の中で目標15がもっとも重要な理由
  • 世界の陸地で何が起きているのか
  • どんなことが解決につながるのか

を学び、私たちにできることを考えましょう!

目次

SDGs15「陸の豊かさも守ろう」とは?

SDGs目標15では下記の課題が掲げられます。

  • 森林減少のストップ
  • 森林の少子高齢化対策
  • 生物多様性の維持
  • 生態系回復
  • 森林破壊による二次災害を防止

これかの課題の解決を目指し12個のターゲットが定められます。

SDGs15のターゲット

SDGs目標15のターゲットは、1〜9の達成目標とa〜cの実現方法とで構成されています。陸の豊かさを守るため、生物多様性の回復に向けて、より具体的な目標が定められています

15.12020年までに、国際協定の下での義務に則って、森林、湿地、山地及び乾燥地をはじめとする陸域生態系と内陸淡水生態系及びそれらのサービスの保全、回復及び持続可能な利用を確保する。
15.22020年までに、あらゆる種類の森林の持続可能な経営の実施を促進し、森林減少を阻止し、劣化した森林を回復し、世界全体で新規植林及び再植林を大幅に増加させる。
15.32030年までに、砂漠化に対処し、砂漠化、干ばつ及び洪水の影響を受けた土地などの劣化した土地と土壌を回復し、土地劣化に荷担しない世界の達成に尽力する。
15.42030年までに持続可能な開発に不可欠な便益をもたらす山地生態系の能力を強化するため、生物多様性を含む山地生態系の保全を確実に行う。
15.5自然生息地の劣化を抑制し、生物多様性の損失を阻止し、2020年までに絶滅危惧種を保護し、また絶滅防止するための緊急かつ意味のある対策を講じる。
15.6国際合意に基づき、遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分を推進するとともに、遺伝資源への適切なアクセスを推進する。
15.7保護の対象となっている動植物種の密猟及び違法取引を撲滅するための緊急対策を講じるとともに、違法な野生生物製品の需要と供給の両面に対処する。
15.82020年までに、外来種の侵入を防止するとともに、これらの種による陸域・海洋生態系への影響を大幅に減少させるための対策を導入し、さらに優先種の駆除または根絶を行う。
15.92020年までに、生態系と生物多様性の価値を、国や地方の計画策定、開発プロセス及び貧困削減のための戦略及び会計に組み込む。
15.a生物多様性と生態系の保全と持続的な利用のために、あらゆる資金源からの資金の動員及び大幅な増額を行う。
15.b保全や再植林を含む持続可能な森林経営を推進するため、あらゆるレベルのあらゆる供給源から、持続可能な森林経営のための資金の調達と開発途上国への十分なインセンティブ付与のための相当量の資源を動員する。
15.c持続的な生計機会を追求するために地域コミュニティの能力向上を図る等、保護種の密猟及び違法な取引に対処するための努力に対する世界的な支援を強化する。

まずはイメージ画像でポイントを簡単に抑えよう!

この記事では、SDGs15「陸の豊かさも守ろう」の大切な要素である森の6つの役割について解説します。そして、木材の伐採量や林業従事者数、森林面積から日本世界の現状を紹介します。

陸の豊かさが失われてしまうことで、土地や生物に問題が起こるとされています。

SDGs15「陸の豊かさを守ろう」達成のために、個人にできること日本世界の企業の取り組みを紹介します。

大切なポイントについてまずはイメージ画像で確認していきましょう!

目標15「陸の豊かさを守ろう」5つのポイント
出典:スペースシップアース
目標15「陸の豊かさを守ろう」5つのポイント
出典:スペースシップアース
目標15「陸の豊かさを守ろう」5つのポイント
出典:スペースシップアース
目標15「陸の豊かさを守ろう」5つのポイント
出典:スペースシップアース

なぜ、SDGs目標15を達成する必要があるのか?

陸の豊かさを学ぶにあたり、なぜ目標15が必要なのかをみていきましょう。

Stockholm University
出典画像:Stockholm University

上記の図は、ストックホルム・レジリエンスセンター所長で環境科学教授のロックストローム氏が提唱したSDGs17の全体像になります。(※1)

環境、社会、経済とまるでウェディングケーキのように重なる構造は、17の目標それぞれの関係性を示し、目標15を含む自然環境の目標が土台となっていることがわかります。

つまり、持続可能な社会を実現するために下から支えているのは環境に関する目標なのです。SDGs17の目標の中で環境にあたる項目は下記4つ、

  • 気候変動の緩和と適応(目標13)
  • 水の循環(目標6)
  • 海洋資源の保護(目標14)
  • 陸上の生態系の保護(目標15)

上記4項目が実現してはじめて社会と経済が持続可能となるのです。

人間の生活から考えてみるともっとわかりやすくなります。私たち人間を含む生物は、植物や生き物から命をいただいて生活しています。植物や生き物に欠かせないものは水ですよね。

海洋資源や陸上の生態系が互いに命を育み、社会を支え経済を発展させます。地球でくらす生態系を守ることは、地球が存続するもっとも重要な部分です!

SDGsが目指す豊かな陸とは?

では、豊かな陸の状態は、どんな状態なのでしょうか。

3つのポイントに絞ってみましょう!

  1. 森林が持つ役割が正常に稼働している状態
  2. 陸の生態系が保護され、再生可能な状態
  3. 土地環境の悪化のストップ、土壌生態系の再生可能な状態

この3つのポイントについて理解を深めるためには、森林が持つ役割を確認する必要があります。

生命を維持するための森林の6つの重要な役割

森林には6つの役割があります。

古代文明が森や川のあるところに反映してきたように、地球上の陸地面積30%を占める森林は生命を維持するための重要な機能をはたしています。ひとつずつ見ていきましょう。

①めぐみを与える

木造建築には木材が欠かせません。また燃料となる炭や薪がとれ、山菜やきのこなどが生息する食材の宝庫です。

②地球温暖化防止

森林は光合成により酸素をつくり、二酸化炭素や熱を吸収し地球温暖化を防ぎます。

樹木が吸収する二酸化炭素量は樹種や樹齢によって異なりますが、関東森林管理局によると、50年生スギ1ヘクタールの森林での炭素貯蔵量は170トン、樹木1本あたり1年で約14キロの二酸化炭素を吸収する計算です。

人間の呼吸で排出される二酸化炭素はひとりあたり年間約320キロ、スギ約23本必要となります。(※2)

 ③貯水、水質浄化

樹木が茂る森林は雨水を地中にしみこませる力が、樹木のないところの吸収率に比べ3倍です。雨水を蓄えた土はゆっくりと河川に流れ、水質を浄化しながら海へと流れ着きます。

④栄養を与える

天然の堆肥こそ森林の栄養となり植物の再生を促します。

木から葉が落ちて溜まると腐植。その後、土壌微生物によって分解され有機化合物となるのです。

⑤災害を防ぐ

森林が自然災害を防ぐ機能は下記の2種類です。(※3)

崩壊防止

樹木の根が土と斜面をつなぎとめる機能

土砂捕捉機能

流下する土砂を立木が支える機能

樹木があることで自然災害を減らしているのです!

⑥生物多様性を支える

森林は生物多様性の保全にも重要な役割を果たしています。

生物多様性とは、地球上に住む生き物は森の役割・仕組みを関わりながら生命を育んでいるということ。

陸上に生息する動物、植物、昆虫の8割が森林を住みかにしており、生物多様性を支える重要な場所です。生い茂った木々は動物にとって敵から身を守る隠れ家であり、暑さ寒さをしのげる憩いの場所です。

この生命同士の関わり合いを維持することが求められるのです。

このように、森林は生物多様性の保護をはじめ、地球温暖化や災害の防止にも貢献し、快適な環境をつくるなどあらゆる働きがあります。

また、人間にとってレクリエーションの場であったり、ハイキングやキャンプなど憩いの場でもあります。

ところが世界の森林は日を増すごとに減少を続けており、森林が本来の役割を果たせなくなってきているのです。まずは日本の詳しい現状をみてみましょう!

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SDGs15「陸の豊かさを守ろう」日本の現状

林業の従事者の高齢化によって、現在の日本の森林面積は減少傾向にあります。

管理できる方が減っています。

また、海外から安価な木材が輸入されるため、国産木材の需要が減っています。
国産の林業の収入が安定しなくなっていることも林業の担い手が現象している要因の一つです。

日本の森林面積や伐採量について詳しく見ていきます。

<日本の森林面積の推移のグラフ>

日本は雨季があり、森林が育つための十分な降水量がある国です。

日本は森林大国と言われ、国土の67%(3分の2)を森林が占めています。その面積は約2,500ヘクタール。

過去40年間、日本の森林面積は横ばい、急激に増えているわけでも減っているわけでもありません。

ここまで聞くと、日本の森林は安定しているから安心していていいのでは?と思うでしょう。

しかし日本には日本なりの課題があります。

それは、日本で使用している木材が海外からの輸入木材が大半だということです。

自国の森林資源に対する年間伐採量

これはどういうことでしょうか。

森林の機能を果たすために管理するのは林業従事者です。

国勢調査によれば、林業の担い手の高齢化により昭和55年と比較して減少傾向にあります。

下の図をご覧ください!

<林業従事者推移>

林業従事者推移
引用元:林野庁

森林の高齢化とともに、林業でも高齢化が進み、定期的に管理できる人が減っています。

安価な輸入木材に押されて国産木材の需要が減り、国産林業が稼げなくなっていることもひとつの要因です。(※4)

輸入木材を入手するということは、国産木材が使われずに蓄積します。

樹木にも収穫適齢期というものがあり、伐採せずに放置すると森林の高齢化が進みます。

そして、森林の高齢化がすすむと若い木が育つ場所がなく、森林の少子高齢化がすすむのです。

そうなると、「高齢化の樹木を安く売ればいいじゃないか。」

そう思われる方もいるでしょう。

高齢化した樹木は幅が太いため住宅用木材としての使用は難しく、安く販売されても手間がかかってしまいます。結果使えなくなってしまった樹木は放置され、森林に蓄積していくのです。(※5)

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世界の陸地・森林面積の現状

一方で世界ではどうでしょうか。

日本が国産木材を使用せずに輸入しているのならば、輸入先の樹木は当然減るわけです。

今からさかのぼること約1万年前、世界の森林は62億ヘクタールありました。

文明の発展とともにその面積は変化し、現在では陸地の31%(約40億6,000万ha)まで減少しました。

林野庁が示す気候帯別の森林面積の割合では、

  • 熱帯 45%
  • 亜寒帯 27%
  • 温帯 16%
  • 亜熱帯 11%

と分類され、世界の半分弱が熱帯地域に分布されていることがわかります。

危機的な世界な森林破壊

Global Forest Watchによると、世界の森林破壊は危機的状況です。

どれくらい危機なのかを説明すると、6秒ごとにサッカー競技場と同じ面積の森林が失われているのです。

Global Forest Watch の公式サイトでは、世界の森林状況をリアルタイムで観察できるシステムを導入し、公開されています。

Global Forest Watch公式サイトを見ると分かること

“世界中の人が保護地域でのパトロールを計画したり、樹木の被覆損失に関する情報を検索したり、故郷の近くの森林を監視したりすることが可能。世界の森林に何が起こっているかについて、ほぼリアルタイムのデータを見ることができる。” 

GLOBAL FOREST WATCH

ここで気になるのは、世界の森林面積の減少状況です。

1990年以降、世界の森林面積は1億7,800万ha減っています。この広さはアフリカ・リビアの国土面積とほぼ同じです。30年で国ひとつ分の森林が失われているのです。

森林の減少速度は地域によって異なります。一部の地域では極端な減少がみられますが、植林を行うことで森林減少速度が低下した国もあります。実際、温帯地域の中国やベトナムでは植林活動が活発になっています。(※7)

では森林減少が最も高い地域はどこなのでしょうか。

環境省
引用:環境省

グラフからわかるように、森林減少で目立つ国はブラジルですね。

ブラジルは世界最大規模の熱帯林を持つアマゾンがあります。アマゾンは世界の熱帯林の半分を占める森であり、豊かな水と多種多様な命を育みます。

アマゾンは生態系の宝庫であるほか、二酸化炭素排出削減の枠組みであるパリ協定においても重要な位置にいました。

しかし、2019年1月にブラジルではボルロナロ氏による新政権が発足しパリ協定から離脱し、同時にアマゾン地域を中心に森林開発が加速し始めたのです。

しかし2021年4月、アマゾンの森林破壊にしびれを切らした世界各国がブラジルに圧力をかけ、ボルソナロ氏は気候首脳会議で2030年までに違法伐採をなくすと宣言しました。

もともとブラジルでは1940年代からアマゾン開発計画が始まり1960年にはアマゾンに大規模な道路が建設されたり森林を伐採して農地にしたりと15%の森林が消失したのです。

加速する熱帯雨林の減少

ブラジル国立宇宙研究所によると、ブラジルアマゾン地域の森林消失面積は2019年に過去最悪を更新したと発表しました。

アマゾンの破壊の現状詳細

1994年と2015年を比較するとアマゾン付近の熱帯雨林は前出の通り15%がすでに消失、この広さは日本の国土面積の1.1倍に相当します。

世界の熱帯雨林減少の理由はブラジルのアマゾン開発計画だけではありません。

次にご紹介するのはインドネシアの熱帯雨林の減少状況です。実はわたしたちの身の回りに使われるパーム油の需要が熱帯雨林減少原因になっているのです。

パーム油の需要増加

パーム油はアブラヤシからとれる植物油です。アブラヤシは高温多湿の熱帯地域に生育し、国別生産量ではインドネシアが1位です。

増え続けるパーム油の生産量

増え続けるパーム油の生産量
引用元:WWF JAPAN

上記グラフを見ると、パーム油の需要が増えていることがわかりますね。

需要が増える理由は、汎用性が高いことや安価であることに加えて、1年中栽培が可能であるためです。

私たちの生活の中にもあらゆる場面でパーム油が使われています。世界ではひとりあたり年間8kgのパーム油を消費しているほどです。

例えば、

  • パン
  • お菓子
  • 洗剤
  • カップ麺
  • 固形石鹸
  • シャンプー
  • 車の燃料

などが挙げられます。

このように使用頻度が高いパーム油ですが、日本をはじめとする諸外国は輸入に頼っているのです。

しかし、パーム油の生産量が増加するにつれ、熱帯雨林は減少していきます。

アブラヤシは赤道付近の熱帯で育つため、アブラヤシを育てるプランテーションは必然的に熱帯雨林の生息する場所と重なります。

需要の増加に伴いアブラヤシ農園を拡大するために熱帯雨林を切り開きます。その結果、野生動物の住処はどんどん失われてしまうのです。

また農園を横断する際、人との接触を防ぐために罠が設置され、ゾウやオラウータンが被害を受けています。

貧困・伝統農業と森林減少の関係

貧困を解決することは森林保護につながると、1980年代後半に国際機関で広まりました。

多くの人は貧困問題と聞くと、飢餓や難民、児童労働、紛争を想像するでしょう。しかし貧困は環境問題と密接な関係を持っています。

ここでマダガスカルの事例をあげましょう。

マダガスカルは熱帯雨林が豊富で貴重な生態系にも恵まれた国です。

マダガスカルは元来森に覆われていましたが、50年で森林が4割減少し宇宙から観測した写真も今では砂漠化が深刻化しています。

それはマダガスカルの伝統的な特徴が要因となっています。

マダガスカル人はタヴィという焼畑農業があります。熱帯雨林を燃やし水田に変えるタヴィは2、3年もすると土壌が劣化し作物が育たなくなります。

そうなると新たに熱帯雨林を燃やすように繰り返されます。

さらにマダガスカルを含むアフリカの貧困地域に同じことが言えるのですが、貧困の中で生きる人々はその日を生き抜くために地球環境に配慮する余裕がないことが環境破壊を加速させています。

その日をなんとしてでも生き抜く、こうした感覚は食糧に恵まれた国にとって馴染みのない感覚でしょう。しかし生き残ることを最優先にする貧困地域では、それが環境破壊につながると頭では理解していても他に選択肢がないというのが現状です。

参考:マダガスカル人から見たアフリカの環境問題 , 熱帯における森林減少の原因

森林減少によって引き起こされる問題を、さらに踏み込んでみていきましょう。

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SDGs15「陸の豊かさも守ろう」の問題点|解決策はあるの?

危機的状況にある森林減少によって、どのような問題が起きているのでしょうか。

問題点①砂漠化・土地の劣化

森林減少によって世界の土壌の4分の1が劣化し砂漠化が進んでいると報告されています。

混同されやすい砂漠と砂漠化は意味が異なります。

  • 砂漠 → 基本的に乾燥していて人間が住むことができない土地
  • 砂漠化 → もともと緑が多かった土地が植物が育ちにくい土地となる状態

砂漠化になる原因としては、

  1. 気候的要因→長期の干ばつ、雨量減少による乾燥化
  2. 人為的要因→自然の許容範囲を超える過放牧、森林減少、過耕作などの活動によるもの

が挙げられますが、もう少しイメージしやすくするために具体的な事例を見ていきましょう。

問題点②過放牧による砂漠化

イメージ画像

モンゴル自治区のクブチ砂漠周辺では過放牧による砂漠化が進んでいます。現地遊牧民はヤギやヒツジを飼って生計を立てており、その頭数が急激に増え植物が減少しています。

自然環境の悪化に伴い、2001年から禁牧政策がとられましたが、限られた場所で牧畜を飼うことで餌不足と牧畜健康不良を不安に感じ、牧民は人目につかないところで放牧を続けてきました。

過放牧によって被害を受けるのは植物です。植物や根は食べ尽くされ、自然サイクルが追いつかず砂漠化が進行します。

ヤギの頭数が増えた原因は、その毛から作られるカシミヤセーターの需要が増え安く購入できるようになったからです。需要の高まりが過放牧を引き起こし、砂漠化が加速しています。

ここまでくると、人為的要因での砂漠化をストップすれば森林減少を食い止めることができるのでは?となりますが、一概にそうとはいえないのが次の現状です。

問題点③放置された竹やぶによる竹害

過放牧や過耕作が問題となっていますが、放置することもまた森林の衰退につながります。

森林の荒廃のひとつに竹害というものがあります。

竹の特徴は繁殖力が強く、その成長速度は1日数センチ、10日で数十センチ。ピーク時には1日1m成長することもあります。

その竹が針葉樹林を侵食しているというのです。

どういうことなのでしょうか。

かつては筍を採るために使われてきた竹林ですが、輸入筍が出回るようになって国産の筍の需要が減り、やがて竹林は放置されるようになりました。

竹材の生産量推移
引用:林野庁

上記のグラフは香川県の例です。

竹の生産量は1964年をピークに年々減少しており、安価な中国産の輸入竹が使われるようになりました。

竹の根は横に広がる性質を持つため、一度密集して成長すると針葉樹の成長を阻みます。

こうした影響から、竹を枯らすという動きも増えました。

しかし繁殖力の強い竹を枯らすために確実な方法は薬剤。薬剤は非常に強く、他の植物などに影響を及ぼし、土壌自体を変えてしまうリスクを伴います。

基本的に除草剤を長期間使用すると、残留・蓄積し地下水の汚染などによって生物多様性が失われます。化学物質の使用は陸の生態系だけでなく海洋生物への影響も与え手しまうのです。

薬剤を使用せずに竹害を減らす方法はあるのでしょうか。

結論からいうと「伐採」と「根切り」が有効な方法です。

が、この方法は労力と時間を有します。

前出の通り、輸入木材需要の高まりによって林業の高齢化が進み、労力と時間を有する竹林管理にも人がいないということが起こります。

問題点④地球温暖化

前出の森の役割のひとつに、森林は二酸化炭素を吸収し酸素をつくりだすというはたらきがありました。

地球上の森林分布で半数近くを占める熱帯雨林は気候を維持をする上でとても重要です。年間を通じて温暖湿潤の中で育つ熱帯林の特徴は、光合成が活発な点です。

光合成が盛んに行われることで多くの二酸化炭素を吸収し地球温暖化を防ぎます。しかし熱帯林の減少により吸収量が低下すると、大気中に二酸化炭素が溜まりエルニーニョ現象やラニーニャ現象を引き起こします。

エルニーニョ現象

太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象

ラニーニャ現象

同じ海域で海面水温が平年より低い状態が続く現象

参考元:気象庁 (※9)

世界中でこの現象が頻発するなど、これまでの地球の気候システムでは見られない傾向が目立つようになりました。これを気候変動と呼びますが、世界各地で様々な影響を与えています。具体的な事例として、オーストラリアの森林火災を紹介します。

問題点⑤森林火災の発生

イメージ画像

自然災害が世界の森林面積減少を加速させています。

記憶に新しいところでは、2019年9月から2020年2月まで続いたオーストラリアの森林火災です。

その被害レベルは過去最悪となりました。

  • 哺乳類1億4,300万匹
  • 爬虫類24億6,000万匹
  • 鳥類1億8,000万匹

の野生動物が被害を受け、焼失面積は約103,000平方キロメートル(1,030万ヘクタール)におよび、これは日本国土面積の4分の1に相当します。

オーストラリア全土における月毎の森林火災による二酸化炭素放出量と森林火災面積のグラフ

国立環境研究所によると、火災によって放出された二酸化炭素は3億7,000万トン。これはオーストラリアの全温室ガス排出量の1.5倍に相当したことがわかりました。(※8)

当時、オーストラリアは例年に比べて高温続きで、西部の町ペンリスでは48.9度を記録していたのです。

森林火災の原因は自然発火もしくは人為的なもののどちらかです。

自然発火の場合、その火災を悪化させる条件が3つ考えられます。それは、雨不足、干ばつ、記録的な猛暑です。

科学者のピーター・グリック氏は気候変動が直接的な原因と考えるのではなく、火災を悪化させる条件をそろえたのは誰なのかに焦点を当てるべきだと話します。

森林減少が二酸化炭素吸収を阻む→その二酸化炭素によって温暖化が進み気候変動をもたらす→気候変動の影響が森林火災を生み出すという悪循環が起こります。

火災によって森林が減少すれば生物多様性にも影響を与えます。絶滅危惧種が増加している現状を見ていきましょう。

問題点⑥生物多様性の崩壊と絶滅していく生物

森林減少は多種多様な生物に悪影響を与え、絶滅のスピードも加速しています。

恐竜のいた2億年前は1000年間に1種類のペースだった絶滅スピードが、現在では1年間に40,000種類が絶滅しています。

37,576種以上が絶滅危惧種!生態系の破壊

37,576種以上が絶滅危惧種!生態系の破壊
引用:WWF

絶滅のおそれのある野生生物の種類を表す指標に、国際自然保護連合(IUCN)が作成するレッドリストというものがあります。

レッドリストに記載されている絶滅危惧種は2020年12月時点で3万5,765種以上。

上記のデータを見ると、哺乳類、鳥類、両生類の危機が明らかです。

現在確認されている生物の種類は約211万種、このうち約29%が絶滅の危機にあるのです。

確認されているだけでも3割近くの生物が失われつつありますから、調査が十分に進んでいない魚類や無脊椎動物についてはさらに多くの種類が絶滅の危機にある可能性があると言われています。

絶滅危惧種の多い国

外務省で公開されている絶滅危惧種の多い国では下記のようにランク付けしています。(※10)

順位国名絶滅危惧種の数(2020年版)
1位マダガスカル3,001種
2位エクアドル2,509種
3位マレーシア1,747種
4位インドネシア1,742種
5位メキシコ1,728種

熱帯雨林の広がる地域が上位に位置しています。

生物多様性が失われるとどうなるのか

一口に生物多様性といってもその種類はさまざまです。

  • 生態系の多様性
  • 遺伝子の多様性
  • 種の多様性

海辺、森林、砂漠、それぞれの環境に適した生き物が住んでおり、その生き物が環境を作り出しています。多様性がバランスを整えているのです。

逆を言うと多様性が失われることで生態系のバランスが崩れます。

ひとつの種の生き物が絶滅すると、その種を利用して生きている種が絶滅に向かい負の連鎖が生じます。

多様性の崩壊は野生動物間だけでなく、人間にも影響します。

例えば海の生物から抽出されるエキスが抗がん剤として利用され、森の植物からとれるエキスは薬草として利用されます。人間は自然の恩恵を受けているのです。

多様性を失うことで、これらの恩恵を受けられなくなってしまいます。

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SDGs15「陸の豊かさも守ろう」に対して個人でできること・私たちにできること

ここまでSDGs15「陸の豊かさも守ろう」について詳しく見てきました。この目標を達成するために、私たちにできることを考えましょう。

FSC認証を知り、選択する

私たちにできることの1つにFSC認証について知り、買い物時に選択することが挙げられます。

FSC
引用元:FSC JAPAN

持続可能な森林活用と保全を目的に誕生したのがFSC認証制度です。

FSC認証は森林の適切な管理のもと育てられた木材を使用し、管理費や生産者への還元が含まれたフェアトレード価格で売買されます。

一方で違法伐採された木材は管理費や生産者への還元が不要なため安価で売買できてしまいます。

フェアトレード価格は一見高いと見られがちですが、エシカル消費が叫ばれる昨今では必要です。

FSCの認証マークは2種類あり、両方を満たしたものがFSC製品として市場に出ることができます。

2種類の認証マーク

森林管理のFM(Forest Management)認証

森林が適正な管理がなされているかを審査

流通過程、加工のCoc(Chain of Custody)認証

認証林から収穫された木材が消費者の手に届くまで適正な加工と流通過程を経ているかを審査

上記の認証は5年間有効であり、保持するには1年に1回の監査を通ることが必須です。

私たちの身近な商品でFSCマークを探してみましょう。

  • 紙製ショッピングバッグ
  • ペーパーカップ
  • ペーパーナプキン
  • 紙ストロー
  • ダンボール箱

FSCマーク採用の紙製品は急速に普及し始めていますがまだまだ認知度は2020年調査で21%と低いままです。(※19)

適切な森林管理を普及させるためにも、わたしたちはFSC認証ラベルをよく理解し人に伝えることが求められます。

ビニール製品を減らすために紙製品が使われることが多くなりましたが、紙は木材から出来ているためこうした森林保護の認証マークが付いたものを確認してみましょう。

クルエルティフリー認証を知り、選択する

生態系破壊を阻止すべく、動物実験を行わないクルエルティフリー認証の商品を選ぶことも重要です。

クルエルティフリー認証
引用元:Leaping Bunny

クルエルティフリーとは、化粧品や日用品の開発、製造において動物を用いた実験がなされていないことを示します。

多くの化粧品や日用品には、その安全性や有効性を確認するためにあらかじめ動物に投与もしくは塗布するという実験が広く行われており、成分の濃度によっては動物が死に至ることもあります。

倫理的な観点から動物実験をしないクルエルティフリー認証のある商品を選ぶ消費者が増えています。

ぜひ、このラベルをみつけたら積極的に購入するようにしましょう。

ペーパーレス化を目指す

日本製紙連合会によると、2019年時点で日本の紙の消費量は、中国、アメリカに次いで3位です。

日本で使われている紙は、7割以上が海外の森林資源を利用し生産されています。たとえ再生紙を使っていようとも、元をたどれば原料は木であり、再生紙を生産するために二酸化炭素が発生してしまうのです。つまり、紙の消費を抑えられれば、その分森林減少を食い止めることができ、環境にも負担をかけずに済むのです。

紙に使われる木材は、森林の再生力を超えない範囲のいわゆる「持続可能な森林経営」を実践している業者から仕入れているケースが多くあります。そのため、紙の消費が森林減少に与える影響は少ないと考えられてはいますが、なかには違法に伐採して出荷している業者もいるため、ここでは個人ができるアクションとして取り上げています。

そこで、紙の消費量を減らす為に個人でできることは、デジタル化です。

デジタル化とは技術を活用し、アナログをデジタルに変換する手法です。今まで紙に書いていたメモを、携帯のリマインダーに入れるのもデジタル化の一例として挙げられます。

普段の生活では、

  • 銀行の通帳を電子通帳に切り替える
  • 紙で支払っている光熱費をクレジット払いにし、Web利用明細書に変える

などに取り組めば紙のゴミも出ません。また、何気なく会議前にプリントする資料も、電子化してパソコンやタブレットで確認できるようにすれば紙の消費量を大幅に削減できます。

デジタル化には、紙の消費量の削減だけでなく、管理が楽になるなどのメリットもあるので、ぜひ挑戦してみましょう。

外来種に関する知識を身につける指す

SDGsかn15のターゲットには、生態系や外来種と言った言葉が見られます。生態系とは、地球上に存在するあらゆる種の生き物が、他の生き物と関わり合いながら生きていることです。

生態系の例

植物が光合成で養分をつくる→動物がその植物を餌とする→さらに大きな動物がその動物を食べる→その動物が死に、微生物が分解し、その養分を植物が取り入れる→繰り返し

このように生態系は常に循環するものです。生態系により、人間は農作物や海産物を得られ、漢方などの医薬品にも活用できます。他にも豊かな自然の中でアクティビティを楽しむことで精神を落ち着かせ、活力を与えてくれる、有用な価値を持つという点も重要です。

しかし、もともとその地域に存在しなかった植物や動物である外来種が入ってくることで、生態系が崩れてしまいます。特に隔離された島などでは、天敵がいない状態の中に外来種が入ると、急速に繁殖し固有種に被害をもたらすことがあります。

外来種が入ってくる要因と国内の事例

外来種は様々な要因で地域に入ってきますが、その要因のほとんどは人間による行動です。

  • 人が意図的に持ち込む
  • 荷物などに混ざって入ってくる
  • ペットとして輸入され、逃げ出す/捨てられて野生化する

外来種による生態系の破壊は決して他人事ではなく、日本でも複数の事例があります。環境省による調査によると、沖縄本島や竜美大島では、国の特別天然記念物ヤンバルクイナという飛べない鳥がいましたが、毒蛇を退治するとして外国から持ち込まれたマングースに襲われ、生息域を狭めているのです。

他にもペットとして持ち込まれた北中米原産のカミツキガメが千葉県で目撃されており、人に危害を与える恐れがあります。

外来種から日本の生態系を守るためにできること

まずは外来種に関する知識をつけ、なぜ危ないのかを理解しましょう。

その上でできることは、

  • 旅行の際には虫や植物の種が荷物に混ざっていないか確認する
  • ペットは絶対に逃がさない/捨てない
  • 外来種を見かけたらすぐに行政に連絡する

3つ目については、どのその地域の固有種と外来種を知ることから始まるので、まずはその地域の生態系について知ることが重要です。

生態系を知るためのおすすめサイト

「みんなで学ぶ、みんなで守る、生物多様性」では、国内の生物多様性について情報を得ることができます。また、具体的に私たち個人ができるアクションについても書かれています。

環境省による「生物多様性センター」では、動植物の分布やサンゴ礁などについての調査の詳細が発表されています。生態系についてある程度知識があり、さらに深く学びたい人にはこちらのサイトがおすすめです。

環境保全に取り組む団体・企業を支援する

環境保全に取り組んでいる団体や企業にとって、個人からの支援は大きな力となります。

団体や企業を支援する方法は、大きく分けて3つあります。

  • 金銭的な寄付
  • 商品の購入
  • ボランティア活動に参加

お金を使う支援方法だけでなく、植林やゴミ拾いなどの環境保護活動は国内各地で開催されており、個人で参加できるものもあります。こういった活動に直接参加するのも、団体を支援する方法のひとつです。

個人で支援できる、目標15に取り組む団体・企業を紹介します。

国際熱帯木材機関(ITTO)

「国際熱帯木材機関」は、本部を横浜市みなとみらい地区に置く、熱帯雨林の保護・安定的供給・利用を目的とし1986年に設立された国際機関です。

具体的に活動の内容は以下の通りです。

・持続的な森林経営と熱帯木材産業及び貿易を促進するための政策ガイドラインを作成し、国際的な合意を図る。
・熱帯加盟国がこのようなガイドラインを各国の状況に応じて取り入れ、プロジェクトを通じて現場で実践できるように支援。
・熱帯木材の生産や貿易に関するデータの収集、分析や提供。
・持続可能な熱帯木材サプライチェーンを促進。
・熱帯林業分野の能力育成を支援。

国際熱帯木材機関「ITTOについて」

過去に1,200以上のプロジェクトや、持続可能な森林経営への資金提供を行ってきました。公式ウェブサイトでは、私たち個人が参加できるプロジェクトやオンラインセミナーが提供されています。

日本自然保護協会

「日本自然保護協会」は、自然環境の保護を目的とし1951年に設立された会員制の財団法人です。

主に、

  • 日本の絶滅危惧種を守る
  • 自然で地域を元気にする
  • 自然の守り手を増やす
  • 壊れそうな自然を守る

といった活動を展開。日本自然保護協会を支援したい場合、公式ホームページから寄付をすることができます。タイミングによってさまざまな動物の支援が行われており、2021年9月時点では、四国のツキノワグマを絶滅の危機から救うための募金が募集されています。

鎮守の森のプロジェクト

「鎮守の森のプロジェクト」は、災害からいのちを守る森づくりに取り組む財団法人です。

鎮守の森とは

日本国内において、神社周囲を囲むように設定・維持されている森林のことで、津波の威力を抑え住宅を守ったり、台風や豪雨でも倒れにくく二次・三次災害の被害を防ぎます。

この鎮守の森を河川の堤防や建物の周りに作ることで、災害に強い街を実現でき、陸の豊かさを守ることができるのです。今までに52万本を超える木が鎮守の森プロジェクトによって植えられました。

このプロジェクトは、公式ホームページから寄付ができるだけでなく、植林ボランティア活動に参加することができます。

「5R」を徹底する

私たちは森林に大きく依存しており、環境を守っていくにはリサイクル、持続可能な供給源を利用した生活、必要なものに限った消費をする必要があります。

そのために個人でできることが、5Rです。

5Rは、

  • Refuse(断る)不必要なものは事前に断る
  • Reduce(減らす)ゴミになるものの使用を避け過度な消費を減らす
  • Reuse(再利用)できるだけものを捨てずに何度も使う
  • Repair(リペア)修理すれば使える物は修理して使う
  • Recycle(リサイクル)使えなくなったものを、再び資源として使用する

ことです。

5Rは、ごみを減らし資源の有効活用・再利用を進め、循環型社会の実現を目指すためのキーワードです。これにRot(堆肥化)を含めた6Rもありますが、まずは5Rから始めてみましょう。

5Rを実践!具体的に個人でできること

waste-sorting

それぞれ個人で実践できる5Rの取り組みを紹介します。

Refuse(断る)

  • 買い物の際に包装やストローの利用を断る
  • 毎月届く広告の契約を切る
  • 試供品など不要なものは受け取らない

Reduce(減らす)

  • 使い捨てでない製品を選ぶ
  • 食品は必要な分だけ購入し、フードロスに努める
  • レンタル品を活用する

Reuse(再利用)

  • リサイクルショップを積極的に利用する
  • まだ使える”おさがり”を家族や友達へ

Repair(リペア)

  • 車や家電が壊れたら修理に出して使う
  • 服が破れたら縫って使う

Recycle(リサイクル)

  • ごみを正しく分別する
  • 積極的にリサイクル製品を購入する

5Rは、誰でも今日から始められます。ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

イメージ画像【小学生でもわかる】3Rって何?意味と取り組み・私たちにできることを紹介!

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SDGs15の達成に向けた日本の企業・団体の取り組み事例

次は、SDGs15の達成につながる取り組みを展開している日本の企業を紹介します。

CEE TREE

世界中のすべての子どもたち、生態系、地球のために、いま私たちができることを精一杯やる!と決意し、地球温暖化を防ぐプロジェクトを進めているのがCEE TREEです。

CEE TREEのCEEは、

  • children
  • earth
  • ecolog

の頭文字をとったもので、地球環境保護のため下記の活動を行なっています。

  1. モリンガの植林
    カンボジアの農村地帯を中心に、現地の農家と連携して1つの村に400〜500本のモリンガの木を植林していく。
  2. 現地農家の支援
    カンボジア国内に存在する格差によって、農村部の雇用支援をし、収入アップを目指していく。
  3. 健康改善
    モリンガの豊富な栄養素があり、現地含めて世界中に、モリンガの魅力を発信して健康改善していく。

CEE TREEのプロジェクトは循環型です。モリンガの中でも特に栄養素が高い葉の部分を現地の加工所で乾燥させモリンガパウダーやモリンガクッキーに加工され、世界中の消費者に届きます。

そして消費者が支払ったお金は、カンボジアのモリンガ植林農家に届くシステムとなっています。

とはいえモリンガと言っても聞き馴染みがない方も多いと思います。そこで次ではどのような木なのかを説明しますね。

モリンガは奇跡の木とも言われるほど90種類の栄養素が含まれています。中でもポリフェノールは赤ワインの8倍、アンチエイジングにも効果的だと言われています。

モリンガの魅力は栄養素だけでなく、地球温暖化対策になる木としても注目されています。

成長スピードの速いモリンガは、種を撒いてから1年で4〜5メートル伸びるものもあります。モリンガを2本植林するだけで、人ひとりが1年で排出する二酸化炭素320kgを吸収する力を持っています。

参考に、10年かけて成長する一般の木は同じ二酸化炭素量を吸収するには約23本必要だと言われています。

CEE TREEは一緒に植林プロジェクトを行うサポーターを募集しています。興味のある方はぜひCEE TREEのサイトを訪れてみてくださいね。

SARAYA

毎日使うものを地球に配慮したものに変えることで、生態系保護に繋がります。

そこで筆者がおすすめしたいのが、SARAYAから販売されている住宅用洗剤「ハッピーエレファント」です。

ゾウのイラストが描かれたパッケージに可愛らしい名前の付いた洗剤ですが、ハッピーエレファントは売り上げの1%を生態系を保護するボルネオの環境保全プロジェクトにあてられる社会貢献型の洗剤なのです。

※環境保全プロジェクトの詳細は以下のリンクから

ハッピーエレファントは社会貢献型である上に、製品自体が環境に配慮されています。

  • 天然洗浄成分であり、酵母菌が生み出す成分「ソホロ」配合
  • 石油系合成界面活性剤、合成香料、着色料不使用
  • 容器の一部に再生可能なバイオマスプラスチックを使用

ソホロとは天然酵母が生み出した成分なので、排水後はすばやく地球に還ります。化学物質でない洗剤は海の生態系保護にもつながるのです。

ハッピーエレファントは、自分によくて地球にもいいというエシカルな考え方に沿った製品と言えるでしょう。

筆者は以前からハッピーエレファントを使っており、間接的でも遠く離れた生き物たちが平和な環境で暮らせることに貢献できていることを嬉しく感じます。

家庭用洗剤をエシカル製品に変えてみたい!という方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。

サラヤ株式会社|社会課題に寄り添い解決する商品開発で、明るい未来を創る

エシカルパソコン ZERO PC

環境にも人にも優しいパソコンは存在するのか。という問いには、ZERO PCのエシカルパソコンの存在が、きっとYESと応えさせてくれるでしょう。

ZERO PCのエシカルパソコンは、新品のパソコン1台を作るために排出される二酸化炭素量が一般のパソコンの9分の1しかないという、環境負荷に極めて配慮された製品です。

なぜ9割も削減できたのか。

その秘密は、製造プロセスとサービスにあります。

エシカルパソコンの部品は、使用済みで廃棄されたパソコンをリサイクルすることで部品を調達。廃棄されたパソコンが動作でき、修理が可能の場合、リユース品として国内や海外で中身だけを取り替え販売します。

日本で1年で廃棄されるパソコンの数は年間300万台もあるため、かなりの数を有効活用できるのも強みです。

それに対して動作せず修理不可能と判断されたパソコンの場合は、材料となる

  • レアメタル
  • アルミ

に分解され金属資源としてリサイクルされます。

また、パソコン製造に使う電力は100%自然エネルギーを使用するため、二酸化炭素排出ゼロを叶えています。さらに出荷の際は完全プラスチックフリーの梱包材が使われています。

リユース・リサイクルとエシカル

パソコンや電子機器、スマホの原料となるレアメタルは世界でも特定の場所でしか採掘できず、対象となる地域の地形が変わってしまうほど掘り返され、もともと生活していた動植物の居場所がなくし、生態系を脅かします。

エシカルパソコンがリサイクルとリユース部品で作られることで、新たに資源を掘り起こさなくても済み、結果的に生物多様性の保護にもつながるのです。

また、レアメタルは希少なものであるため、武装勢力が違法に採掘して活動資金に充てているケースも見られます。そのため、国内で再利用することで武装勢力の違法行為を抑止する効果も期待されるのです。

【紛争鉱物問題】認定NPO法人テラ・ルネッサンス|誰一人紛争の犠牲とならない社会を目指して

ひだまりほーむ

「どんな家で暮らしたい?どんな家が心地よい?」

マイホームを検討されている方や引っ越しを考えられている方はぜひ、環境に配慮した住宅メーカーを選択肢のひとつに入れてみませんか。

国産材100%を利用し、地産地消の家づくりに取り組む岐阜県の「ひだまりほーむ」は、自然素材と環境配慮に徹底的にこだわり抜いた注文住宅メーカーです。

日本の森林課題から見る国産材の有効活用

日本の森林を巡る課題は、

  • 森林の放置
  • 林業従事者の高齢化
  • 低い木材自給率

などがあります。木材自給率については2019年で37.8%となっており、前年に比べると上昇はしているものの、まだまだ輸入材が7割を占めている状況です。

ひだまりほーむは岐阜の森を未来につなぎたいという思いから、国産材100%を使用し、使った分だけ植林をして森を循環させ、環境を保護しています。

家づくりは新築だけでなく、インテリアやエクステリアは住み始めてからでもカスタマイズを楽しむことができます。

ぜひその中に国産材の製品を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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循環型のランニングシューズ「On」

ランナーを最高のパフォーマンスへと導くランニングシューズが、その素材とサービス次第では、地球環境保護に貢献できるのです。それが可能だと証明したのが、スイスに本社を置く「On」です。

「これはCyclon。これは、あなたのものには決してならない、ランニングシューズです。」

On

そんなキャッチコピーが目を引くCyclonは、トウゴマという植物の種子を素材にし、使い古したら廃棄せず返却し、そのシューズを分解。その後リサイクルされ、新しいCyclonに生まれ変わってランナーのもとへ届く循環型のシューズ。

永遠に廃棄されない、そして永遠に自分のものにならないという意味は、リサイクルを繰り返すことからそう言われています。

Onはランナーはもちろんですが、すべての人に足を入れてほしいシューズです。

筆者はOnのシューズに出会い、走る楽しさを見出すことができ、ランニングを通じて素晴らしいたちと交流を育むことができました。

人生を楽しむ手段は無限。それが、サスティナブルであったら尚良いですよね。

バンブーファクトリー

前出の通り、日本の里山では放置された竹林による竹害が大きな問題となっていると説明しました。

そんな竹を有効利用しようとバンブーファクトリーでは、竹を使った商品開発を行なっています。

BAMBOO FACTORY
引用元:BAMBOO FACTORY

バンブーファクトリーの主な取組は、

一次産業の活性化

竹林を通して一次産業を活性化する

食の安全・安心の追求

竹を使った堆肥で、有機栽培、無農薬栽培、減農薬栽培を応援

環境保全

竹林の手入れを通じ、水や土壌の環境保全を行う

健康

竹を使った活性炭で室内環境を整える

などです。

バンブーファクトリーでは活性炭と竹のもみ殻を利用してバイオトイレ開発の研究を行なっています。活性炭を使うことで臭いも少なく微生物分解を最大限に活かしたエコなトイレです。

極力水を使わないという点では目標6「安全な水とトイレを世界中に」にも貢献しています。

竹は消臭効果、防虫効果、抗菌、抗カビ、吸音、吸着、断熱性の特徴を持っており、バンブーファクトリーではこの特徴を活かして竹害による森林侵食を防止しています。(※12 )

せとうちT&Kハーブ

竹の有効活用で注目されているのが「せとうちT&Kハーブ」の竹コスメです。せとうちT&Kハーブでは、単なる化粧品販売を目的とせず、広島県竹原市の竹水を利用したコスメを開発。

サステナブルコスメティックアワード2020を受賞しました。受賞の理由は、原材料に竹を使用し、竹害を防ぐ取り組みである点です。

竹は植物性乳酸菌を持ち、昔から酪農、畜産、土壌改良材、バイオマス素材、消臭剤と幅広く使われてきました。

竹の持つ乳酸菌は免疫向上、アレルギー抑制、メラニン抑制、潤い成分が高く、スキンケアアイテムとして最適だったのです。(※13)

フィトンチッドジャパン

日本国内で使用される木材の7割は安価な輸入材です。国内の森林は成長しきってしまいやがて高齢化し放置されます。

高齢化した木々の多い森林は若い木と比較すると二酸化炭素吸収力が低く、温暖化防止になりません。

そうした森林の高齢化を防ぐため、敢えて間伐をして森林保護を目指すのがフィトンチッドジャパン(株)です。

フィトンチッドジャパンが注目したのは、フィトンチッドという木特有の成分です。

フィトンチッドとは

自由に動き回ることのできない植物が、害虫などの外敵から攻撃や刺激を受けたり、傷ついた時でも病原菌に感染しないように傷口を殺菌したり、害虫を寄せ付けない為にフィトンチッドを作りだし、発散することによって、自らの身を守る成分

フィトンチッドジャパン株式会社

不要となっている間伐材から抽出されたフィトンチッドエキスは、合成添加物や科学性物質を一切含まないPT-150という溶液に生まれ変わりました。

PT-150は、

  • 抗酸化能力
  • 天然イオンによるリラックス効果
  • 花粉飛散防止
  • 空気中のバランスを整える

などウイルス対策にも効果を発揮します。

森林の高齢化を防ぐには、古くなった木を取り除き持続可能な再生を促す必要があります。フィトンチッドジャパンでは、自然の調和がとれた環境を維持できてはじめて、安全に健康に暮らせる未来がつくれると考えます。

morinos(モリノス)

岐阜県美濃市にある「morinos(モリノス)」はすべての人と森をつなぎ、森と暮らす楽しさと森林文化の豊かさを次世代に伝える持続可能なコミュニティです。

モリノスではすべての人と森をつなぐために2つのアプローチを行います。

森の体験を創造、実験し続ける

森の楽しさを感じられる体験プログラムの提案

すべての人に森の体験を提供し続ける

モリノスは保育の場でもあります。幼児から大人まで、さまざまな団体のための教育の場としてオーダーメイド教育ができます。

例:森のだいがく、森の運動会、森の誕生会

森林保護を目指すには、まず森で過ごす楽しさを感じることからスタートします。

モリノスが大切にしたいことは、頭で考えるのではなく、心で感じること。

人と森があそびの中からつながりを意識することが、森林保護につながるのです。(※15 )

他にもSDGs15の達成に向けた企業や団体は多数。合わせてインタビュー記事もチェックしてみてください。

NPO法人緑のダム北相模|子どもの自主性を活かした森林保全活動 株式会社フプの森|北海道産エッセンシャルオイルを通して、日本の森と林業にまつわるストーリーを伝えたい

続いては、世界の企業や団体の取り組み事例をみていきましょう!

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SDGs15の達成に向けた世界の企業・団体の取り組み事例

最後に、世界の企業や団体の取り組みを見ていきましょう。

コンサベーション・インターナショナル(CI)

コンサベーション・インターナショナル(CI)はアメリカバージニア州に本部を置く世界29カ国にオフィスがある団体です。

生態系保護を含む持続可能な世界を実現する活動を行なっています。

CIでは生物多様性ホットスポットを選定しています。生物多様性ホットスポットとは、生物多様性が高い場所で、生態系の破壊が進んでいる地域を指します。

ホットスポットに選定された地域は陸地面積のわずか2.4%にしか過ぎず、その地域にしか生息していない動植物は、

  • 植物の50%
  • 両生類の60%
  • 爬虫類の40%
  • 鳥類、哺乳類の30%

 です。CIではそうした生物多様性ホットスポットを保全する活動を行なっています。

例えば、西アフリカのニンバ自然保護区では、現地の人々が持続可能な生活ができる取り組みを実施しています。

ニンバ自然保護区にまたがるリベリア・ニンバ群では農地転換で森林が減少しており、貧困によって人々は自然資源に依存している状態です。

貧困からインフラ、食糧、教育に重大な課題を掲げることから、CIではニンバ群の農業技術支援や保健・教育の社会サービスの提供、自然保護区の保全を進めています。

グリーンスクール

世界中から子どもたちが集まるインドネシア・バリ島のグリーンスクールは地球環境に配慮したインターナショナルスクールです。

グリーンスクールの特徴は目標15と深く関わっています。

成長が早いと言われる竹を利用した校舎自然のめぐみを上手に利用してエコを極めた環境で生活します。

広大な畑では無農薬野菜を栽培し、植物から出る有機廃棄物は敷地内で100%土に戻されます。

また排泄物はコンポストトイレで分解し畑の肥料にします。

目標6にも深く関わるこのコンポストトイレ。水洗トイレを1日5回使用すると30Lの水が使われます。

一方でコンポストトイレは水で流すのではなく、排泄物におがくずを混ぜて微生物によって分解し堆肥として再利用します。

こうした循環システムを生活に取り入れ環境保護を学びます。

加えて陸の豊かさを守るため、やせ細った土地と土壌回復の維持が求められます。

土地に負担をかける農法(農薬や化学肥料の使用)は土壌の劣化を加速させますが、コンポストでつくる有機堆肥は土壌の健康を底上げします。

日本の学校でも段ボールコンポストで堆肥つくりをしたり、学校給食から出る残渣を肥料にしたりする活動が行われています。

ご家庭でも簡単に始められるので、家庭菜園や自宅畑で生きた土壌作りを試してみましょう。

パーム油不使用を目指す企業

インドネシアの熱帯雨林減少、生物の住処を奪う原因となっているパーム油プランテーションの拡大が環境に負荷をかけていることから、パーム油不使用の製品を開発する企業が増えています。その一部をご紹介します。

スイス WELEDA

1921年創業から、「生産地への敬意、その永続性。ひとと自然との調和を第一に」というテーマを掲げ、ものづくりをしています。

ヴェレダではピュアパーム油、パーム核油はどの製品にも使用していません。

石鹸に使用するものは持続可能性を求めて「パーム油派生成分」を用いています。

ドイツオーガニックコスメメーカー Annemarie Börlind

アンネマリー・ボーリンド社は「食べられない化粧品はつくらない」という企業理念を掲げるナフラルコスメブランドです。

高い環境基準をもうけ、クリアした製品を販売しています。

アンネマリー・ボーリンド社ではどのコスメにもパーム油を使用していません。

世界環境デー

tenk.jp
引用元:tenk.jp

国連によって定められた環境のための記念日が毎年6月5日の世界環境デーです。

1972年6月5日にストックホルムで開催された国連人間環境会議によって定められました。

日本でも環境基本法により6月5日を環境の日として定め、6月を環境月間としています。(※16)

世界環境デーの目的は、環境問題に目を向け、保護していくことを意識する日です。毎年テーマが異なり、2021年は生態系の回復がテーマとなりました。

生態系回復は10年がカギ

国連では2021年から2030年の10年間を国連生態系回復の10年と定めています。

現在、世界の絶滅危惧種は37,576種におよびますが、絶滅の危機を回復させることで9兆ドル(約900兆円)の利益が見込まれ、さらに気候変動対策、安全な食糧や水の確保にもつながると言われています。

人間にとっても野生動物にとっても、生態系を回復させることは必要なのです。

では実際に世界環境デーでどのような取組が行われているか見ていきましょう。

日本では5つのMY行動宣言

国連生物多様性の10年日本委員会では生態系回復のために5つのMY行動宣言が推進されています。

◇MY行動宣言5つのアクション

Act1

地元でとれたものを食べ、旬のものを味わいます。

Act2

自然の中へ出かけ、動物園・植物園などを訪ね、自然や生きものにふれます。

Act3

自然の素晴らしさや季節の移ろいを感じて、写真や絵、文章などで伝えます。

Act4

生きものや自然、人や文化との「つながり」を守るため、地域や全国の活動に参加します。

Act5

エコラベルなどが付いた環境に優しい商品を選んで買います。

国連生物多様性の10年日本委員会

例えば地元野菜売り場や直売所で野菜を買うというのは日常で行いやすいですね。自宅に庭やベランダがある場合は家庭菜園で自然に触れることもいいでしょう!

SNSを利用して、アウトドアの様子や自然の写真をアップすることで森林の魅力を多くの人に伝えられます。

自宅にいながらも行える自分なりのアクションを見つけて、できることから始めてみましょう。

まとめ

SDGs17の目標全体を整理してみると、環境・社会・経済に分けられ、この3つのカテゴリーで土台となるのは環境に関する4つの目標です。

その中のひとつが今回学んだ目標15「陸の豊かさも守ろう」です。

日本と世界、それぞれの森林に対する課題が異なります。

  • 日本 高価な国産木材ではなく安価な輸入材を購入。適齢期を過ぎた国産樹木は高齢化し蓄積している状態
  • 世界 人口増加、過剰伐採、農地開拓により森林減少がすすむ

さらに気候変動により自然災害が起きやすく森林減少が進んでいるという問題を抱えます。

目標15を達成することは森林本来の6つの役割を守ることにつながります。

森林の6つの役割

  1. めぐみを与える
  2. 地球温暖化を防ぐ
  3. 水の貯蔵、浄化
  4. 栄養を与える
  5. 災害を防ぐ
  6. 生物多様性を支える

しかしながら人口増加や計画性のない開拓により世界中で森林減少が進んでいます。

森林減少が進むと植物や生態系のバランスが崩れ、絶滅危惧種が増えてしまいます。

また、二酸化炭素を吸収し酸素を供給する森林減少によって地球温暖化が加速し気候変動をもたらし洪水や干ばつ、森林火災など私たちの生活に悪影響を与えます。

ユニセフが2017年におこなった調査で、今地球が抱えている問題でもっとも心配していること1位が「自然災害」です。

自然災害は連日ニュースで報道され、オーストラリア森林火災においても世界に衝撃を走らせました。

その自然災害を起こす条件のもとをたどると、行き着くところが環境破壊が大きな要因なのです。

目標15を達成するために私たちにできることは、

  • 森林保護のためのMY行動宣言をつくる
  • FSC認証ラベルを理解し、購買行動を行う
  • 使い捨てを減らす
  • オフィス、自宅でペーパーレスを進める
  • 生態系保護のため動物実験を行わないクルエルティフリーを意識する

です。

考えたこと、家族や友人、同じ思いを持つ仲間とともに、陸の豊かさを守る行動を始めてみましょう!

参考文献
※1:Stockholm Resilience Center
※2:関東森林管理局
※3:土砂流出防止機能の高い森林づくり指針 解説版
※4:森づくりネット・しが
※5:森林・林業学習館
※6:GLOBAL FOREST WATCH
※7:林野庁 
※8:国立環境研究所
※9:気象庁
※10:外務省
※11:テキサス州 ベイラー医科大学
※13:せとうちT&Kハーブ
※14:フィトンチッドジャパン株式会社
※15 :モリノス公式サイト
※16:環境省
※17 :国連生物多様性の10年日本委員会
※18: WWF JAPAN 
※19 :FSCジャパン